つづく>
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いつも予想外の事は起こるもの、超が気持ち悪くて目を離した瞬間それは起こった
「よっし、勝ったー」
「嘘、ありえない・・・」
声にはっとなり超は顔を起こす、そこには円と美空がいた。
後ろから美砂と桜子が追い掛けてきて
「にゃはは、昼は美砂の食券でおごりー」
「あちゃー、美空ならガチだと思ったのに。桜子が賭けるとやっぱり駄目か・・・」
登校中に一緒になった美空とチア三人、成り行きで昼食を賭けたバトルで円と美空が対決する事になった。
陸上部の美空だが登校時はシスター服、ハンデだが円とならそれぐらいがいい
結果は流石の美空もシスター服の長い裾が仇になり敗北、さらに桜子の強運が味方していたせいで円の勝ちだった
(ま、マズイヨ・・・)
超は冷静に分析しようとするがジュースのせいでうまく頭が回らない、そして事件は起こった
「喉渇いたー、ジュース飲もうっと」
円はなんとあの自販機から抹茶コーラを買った、他の三人はドン引きする
「ちょっと円、よく飲めるね。夕映みたいだよ」
「うわー、あたしはパス」
「円ー、意外ー」
いろいろ言われてふくれっ面でボタンを押すと、抹茶コーラと共に当たりのサイン
「あ、当たりだ。丁度いいからおごったげる、よしこれ」
(アイヤー、押されたネ)
円はなんと仕込んだジュースのボタンを押した、そして出てきたジュースを美空に渡す
「な、なんで私なの」
「走って喉渇いてるでしょ、半分私も飲むから。うん、これはおいしい」
抹茶コーラを飲み干した円が缶を開け、半分飲んで美空に渡す
相手も半分飲んでいるし喉が渇いているから仕方が無い、おいしいの言葉もあって美空も飲む
すると・・・
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二人に激しい変化が、顔つき、体型。見た目どころか完全に男になってしまった
桜子と美砂は呆然、そして当事者はさらに混乱
「円!、これなに?」
「美空だって、こっちが聞きたいわよ」
超は実験は成功だが想定外の出来事に素直には喜べず、葉加瀬に連絡を取る
『えー、ほんとうですかー。まずいですよー』
「珍ジュースを甘く見てたネ、とりあえず見張るヨ。そっちのほうはお願いネ」
『了解ですー』
さて、混乱であたふたする場所に本来のターゲットの夕映と図書館探検部のハルナとのどかが到着した
「なにあさから馬鹿騒ぎしてるですか」
「うおおおっ、女装の美少年。美砂の知り合い?」
「ひゃあああっ変態さん・・・」
好き勝手言われて美空と円は困惑からぶち切れモードに
『好きでこうなったんじゃなーい』と二人同時に叫んで怒涛のように先ほどの事件を話す
夕映はふむふむと話しを聞き
「これは私を狙っていたようですね、しかもかなり手が込んでいるです。こんな事をするのは・・・」
近くにある飲みかけの抹茶オレンジの缶を取り、超の隠れる茂みに投げ込む
すると鈍い音がして超が頭を摩りながら出てきた。
「ま、待つネ。すぐ効果は切れるネ」
「良くない!、円やっちゃおうよ」
「激しく同意」
美空と円を必死で止める美砂以下、夕映は超に近づき
「詰めが甘いです、この自販機で勝手飲む人は飲みきるのが礼儀です。自販機に細工と残したジュースと怪しい事件、超さんらしくも無いです」
「く、負けたネ。以後は気をつけるヨ、綾瀬サン」
だがこの状況は何とかしないといけない、だが効果は二時間、収まるまで待つしかない
仕方なく学校に超から連絡を入れ、待つことに。そこにハルナが妙な提案をする
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「ねぇねぇ、せっかくなんだからさぁ。ちょっと遊ばない」
そしておもむろに学ランと整備用のツナギを取り出し着替えろと言う
その格好ではマズイとか言うがどう見ても企んでいる、そしてされを告げる
「まじで・・・、てかまずくない?」
「いいじゃない、美空はこういういたずら好きでしょ」
「ま、まぁ・・・」
そして・・・
学校に続く道沿いの公園のベンチ、学ランの円とツナギの美空が座っている。通学路でもあり生徒だけでなく先生たちも通る
そこに瀬流彦が通りかかる、視線を感じその方向を見て
(ハッ!)
熱い?視線を送る二人の少年、そして二人は胸元をはだけ同時に
「や ら な い か」
固まる瀬流彦、どこと無くもじもじして・・・・
「だ、駄目です。僕には新田先生がああああああーーー!」
と走り去ってしまった、隠れていたハルナ達は大爆笑
「あははは、やっぱこのパル様の読み通りっ」
「アホばっかです・・・」
複雑な心境の美空と円を尻目に騒いでいると効果が切れた
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その時超に葉加瀬から連絡が入る、かなり緊迫していた。
『大変ですー、早く中和剤を・・・』
通信が途切れてただ事では無いと悟る超
「なにかあったようネ、失礼するヨ」
人外に使った際の効果もまさに予想外だった、それは研究所での異様な光景だった
「龍宮さん、その子を離してくださいー」
「嫌だ、かわいいこの子は私のものだ」
龍宮が抱いているのは犬耳の美少女、隣では生気が抜けたような小太郎がいる
「怖いえ真名はん」
ようやく超が到着、瞬時に状況を把握する
「分離したカ・・・」
「どうやら遺伝子の変換の際人外の因子が弾き出されるようですー、性格まで逆転してますよー」
「なんでコタローでやったネ」
葉加瀬は少し置いて
「一応桜咲さんには仕掛けましたけどちょっと試してみたくてですねー、龍宮さんにお願いしてみたんですよー」
「むむむ、先にすべきだたネ。でも効果切れで戻るハズヨ」
「それが戻らないんですよー、計算の結果両方に中和剤を投与、そして接触すれば戻るはずですー」
とにかく事態を収拾しなければ、まずは真名を説得しなければならなかった
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…………………………………
時は少々さかのぼり…麻帆良学園剣道部部室。
葉加瀬の行動理論上、刹那はこの時間、ここにいる可能性が高い。
「はっ!ふっ!やっ!!」
案の定、刹那は剣道の練習をしていた。無論、葉加瀬は刹那に特攻をかける。
「…こんにちは、桜咲さん。精が出ますね。」
「…ん。あぁ葉加瀬さん、こんなところでどうしましたか?」
「いえいえ、たまたま通ったので…あ、そうそう。」
と、わざとらしくハカセが例の薬を取り出す。無論、『抹茶コーラ』などでは飲んでくれないため、お茶のパックに詰めてある。
「これ、栄養たっぷりのお茶です。お疲れでしょうし、コレを飲んで頑張ってください。」
「ん、そうですか…ありがたくいただきます。」
刹那はにこっ、と笑ったが、何を思ったかいきなり慌て出す。
「…あ!もうこんな時間…!?
は、葉加瀬さん、私は所用がありますのでこれで…。」
「そうですか、あまり無理をしないでくださいね〜?」
「お気遣い感謝します…では!」
と、刹那は走り去っていった。
…十分後。
「…あ、あれは…。」
刹那は、探していた相手の一人を見つける。
「…エヴァンジェリンさん!」
「ん…あぁ、刹那か。どうした?」
相手はエヴァンジェリンだった。そして、事の顛末を話す。
「…ふむ、それでどうしろと?」
「…できれば、この液体の分析を。彼女たちのこと、何が起こっても不思議ではありません…。」
そう、刹那はうすうすながらいやな予感をしていたのだった。
確かに彼女たちの手から渡されたもので、いいことが起きた試しはなかった。
…皮肉にも、今回も何かあるのでは、という猜疑心が刹那を救おうとは、本人も思っていないはずである。
「…なるほどな。わかった、引き受けようか…。」
意外なことに、エヴァはすぐに引き受けた。何か考えることでもあるのだろうか。
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と、刹那の後ろからいきなり声が聞こえる。
「……せーっちゃん!!」
「うわぁぁぁぁぁ!?」
いきなり声をかけられ、刹那が軽く飛んだ。
「あはは、せっちゃん、ウチや。」
「お、お嬢様っ!!」
正体は木乃香だった。いつもの茶目っ気というヤツだろうか…。
「……あれ?」
と、刹那が手元を見ると、例のパックがなくなっていた。そのパックの行き先は……。
「…刹那、驚くのはいいが…周りに気を使えよ…?」
…怒りの形相をたたえたエヴァンジェリンが。
「あ、あはは…エヴァちゃんゴメンな…?」
汗ジトで謝る木乃香だったが…無論、エヴァは怒りをあらわにする。
「こ、近衛木乃香っ!!貴様私に恨みでも……!?」
と、怒りの途中でエヴァの言葉が止まる。
「エ、エヴァンジェリン…さん?」
「エヴァちゃん、どないしたん……?」
突然動かなくなったエヴァンジェリンを心配する木乃香&刹那だったが…。
バフン!!
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突然の爆発と煙。
「えほ……な、何やの〜!?」
「お嬢様…げほっ…大丈夫ですか!?」
完全に巻き込まれた二人は、煙が晴れているところまで出た。
「ど、どうなってるん、せっちゃん…?」
「わかりません…。」
心配がどんどん募っていったそのとき、煙から影が見えた…。
……………………
「……で、あのおとなしい坊主ができたカ?」
「そうだ、貴様らの薬と近衛木乃香のいたずらのせいでな……。」
つまり、刹那が驚いた際に薬が口の中に入ってしまい、反応が起きてしまったらしい。
無論のこと、エヴァは人外なので分裂が発生。
小太郎の例と同じく、性格が真逆になった♂エヴァが完成したというわけである。
「さぁ超にハカセ。この落とし前、どうしてくれるんだ……?」
怒気をはらんだ声がボロボロの研究所に響く。相当な怒りに違いない。
「…あっれ〜?研究所に穴があいてるよぉ?」
…さらにヤバいことに、もう一人の対象であるチア&図書館探検部&美空の七人が、騒ぎを聞きつけたらしい。
外から桜子の声が聞こえていた。
「むむむ……。」
超は追い詰められていた。
『麻帆良最強の頭脳コンビ』をもってしても、この問題への対処法は見つけ出せないようだった。
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結局超と葉加瀬は実験の関係者全員の前で自白する事となった。
「作ったのは性転換させる薬ヨ。最初は綾瀬サンとせつなサンが狙いだたネ。でもイレギュラーが起こりすぎて、
結果的には円サンと美空と、コタローとエヴァが実験台になったネ。円サンと美空は効果がもう切れてるけどネ」
「「じゃあ私が二人に分裂したのはどういう訳だ!」
エヴァ♀とエヴァ♂がステレオで怒鳴った。
「まぁエヴァもコタローも普通じゃないからネ」
超が一般人に分からないように理由を言う。エヴァもそれに気付いたのか、そこを追及するのは止めた。
「いいだろう、お前らの落とし前は後にしてやる。で、この状態は治るんだろうな?」
「それは簡単ですよー。この中和剤を飲んでから二人が接触すればいいんです」
葉加瀬が持っていた緑色の液体を差し出した。ちょっと、いやかなり、毒々しい。
「……これは猛毒と言って通用するレベルだぞ」
「大丈夫ですよー。ちゃんと間違えないように持ってきましたから」
かえって不安になるような台詞を聞き、エヴァは小太郎♂に薬を回した。
「犬、お前から飲め」
「えー、いややわ。死にたくないもん」
「今すぐ死ぬのとどっちがいい?」
「飲めばいいんやろ!」
涙を流しながら一気に呷る小太郎♂。同様に小太郎♀も薬を飲み、二人が手を繋いだ。
バフン!
爆発、そして煙。
全員が固唾を呑んで見守る中、煙が次第に晴れていった。
中から現れたのは、一人の小太郎。中和剤は成功だ。
エヴァは満足そうに頷き、
「よし、大丈夫そうだな。ハカセ、中和剤をよこせ」
「え?もうありませんけど」
「……なに?」
「中和剤はあの二つだけですよ。そもそも二人に試すつもりだったんですから」
「では、私の分は?」
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「ありませんねー」
固まるエヴァ。そして徐々に怒りのボルテージを上げていき、
「よっしゃ治ったー!エヴァさんもはよ飲まな!」
状況に気が付かない小太郎の台詞で爆発した。
「貴様、どうして先に飲んだ!?」
「な、なんやいきなり!そんなんエヴァさんが言ったからやん」
「言い訳するな!」
「言い訳じゃなくて事実やん!」
「まぁまぁ、落ち着いてよ」
小太郎に掴みかかっているエヴァの間に美空が入っていった。
「落ち着けだと?ふざけるな!貴様はもう効果が切れてるからそんな余裕があるんだ!」
辛辣な台詞でエヴァが迎える。それに対し美空は笑顔で言った。
「エヴァさん、私に任せてよ」
「何を任せろと言うんだ!」
「もちろん、その変な作用の中和をね」
そう告げると、美空は少しその場から距離を取った。
「皆忘れてるんじゃない?私は一応シスターなんだよ。聖職者ってのは大抵さ、治療が得意なの」
そしてシスター服の中から杖を取り出す。
「エヴァさん二人、近くに寄って。それじゃ行くよー」
美空は軽く杖を振り、そして呪文を唱えた。
杖から出た光が二人のエヴァを包み、そして元の姿へと戻していく。
光がなくなると、そこにはエヴァが一人残っていた。
「も……戻った、のか?」
エヴァが体を触り、何度も確かめる。見守っていたハルナが歓声を上げた。
「なんだかよく分からないけど、凄いぞ美空ちゃん!」
続いて桜子が、円が、超もエヴァも、そして皆がそれぞれ褒め称える。
「凄いぞー!」
「ねぇねぇ、あれどうやったの?」
「ムム、中々やるネ、美空」
「ふん、よくやったな。見直したぞ」
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「よーし、美空ちゃんを胴上げだー!」
誰かが提案し、胴上げが始まった。
「ばんざーい!ばんざーい!」
「凄いぞ美空ー!」
「み・そ・ら!」「み・そ・ら!」「み・そ・ら!」
「み・そ・ら!」「み・そ・ら!」
「み・そ・ら!」
「み――
「シスター美空!」
「はひゃい!?」
怒声が上がり、美空は姿勢を正した。
目の前ではシャークティーが仁王立ちしている。
「全く、教会で寝るとは何事ですか!」
「え?寝るって……あれ?」
美空が慌てて周りを見渡す。
外からの光を入れるステンドガラスに、聖母マリア像。見覚えのあるこの景色は、どう見てもいつもの教会だ。
と言う事は――ザ・夢オチ。
「な、なんですかそのオチは!そんなの有りですか!?」
「いきなり何を言ってるんです?」
シャークティが呆れるのも構わず、美空はその場に崩れ落ちた。
「夢だなんて……。そりゃ私は治療魔法なんて使えないし、チアの三人と特に仲良いわけでもないし、抹茶コーラ
は飲みたくないし、というか私が皆から褒められるなんてありえないか。あっはっは確かに夢だねこりゃ」
「……シスター美空、今日はもう帰って休みなさい」
遠くを見ながら半笑いしていたのがそんなに変だったのか、シャークティはやけに優しい声で言った。
その優しさに触れ、美空は頬に流れる物を感じた。涙を手で拭いながら、何処かにいるだろう神に訊ねてみる。
嗚呼、主よ。私はいつ本当に活躍できますか?
返事は来なかった。
end.