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21-352
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_1[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:34:02 ID:???
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いつからだろう。 この胸の痛みを忘れていたのは。
いつからだろう。 この胸の痛みが再び私を襲うようになったのは。
「せっちゃーん!一緒にかえろー!!」
「あ、はいお嬢様。今行きます」
―ちくり。私の胸が痛む。 私は今、ひどく不機嫌そうな顔をしているに違いない。
「またお嬢様て言う〜」
「す、すいません……このちゃん」
―ズキン。また痛みが襲ってくる。
刹那が近衛に笑いかける度、私の胸が強烈に痛む。
まったく自分でもどうかしていると思う。
以前はこんな事は無かった。
まあ以前は、刹那が近衛を避けていたので笑いかけることなど無かったのだけれど。
そんなことをボンヤリと考えている内に、刹那の姿は教室から消えていた。
むしょうにムシャクシャする。こういう時は早く部活に行って、うっぷんをぶちまけるに限る。
そう思って私は教室を出た。
「……………………」
「どうかされましたか?マスター」
「……茶々丸。1つ頼まれてくれるか?」
「かしこまりました」
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21-353
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_2[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:36:03 ID:???
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―――ガゥン!ガゥン!ガゥン!
響き渡る銃声。
私は今、射撃場に居る。
私はバイアスロン部に所属しているので、堂々とここに出入りして銃を撃つことができる。
とはいえ、さすがに熊を一撃で葬れるデザートイーグル(一応レプリカだが本物並の威力はある)をバカスカ撃つ訳にもいかないから、撃っている銃はレンタルの物だけれど。
「……ふぅ」
銃弾と一緒に、体に溜まっていた毒を一通り吐き出して、一息つく。
けれど、
―ちくり。
胸の痛みは治まらなくて。もう一度弾を込め直し、そして放った。
――どれくらい経っただろうか。
窓の外が暗くなり、人がだんだんと増えてきた。
主にここを利用するのは大学生以上の人が多いので、混雑するのは割と遅い時間だ。
人の混み具合を見ると、今は8時ぐらいだろう。
食事もせずに、延々と3時間以上撃ちっぱなしだったから、さすがに疲れた。
いいかげんに終わりにしよう。そう思って出口に向かおうとした時だった。
「龍宮君!!」
「あ……。芹沢部長…」
今一番逢いたくない人に逢ってしまった。
―ズキリ
刹那の時とは違う胸の痛みが私を責める。
治りかけの傷に塩を擦りこまれ、ナイフでえぐられるような痛みが。
「今、帰りかい?」
「はい」
「送っていこうか?外はもう暗いし。一人で歩くのには危ないよ」
この人の優しさが、痛い。『あの人』の影がちらついて、私を捉えて離さない。
勝手に面影を重ねて、勝手に苦しんでいると解っているのに。
離れればこの苦しみから解放されると解っているのに。
それでも私は、『あの人』の影を求めて、離れられないでいる。
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21-354
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_3[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:38:18 ID:???
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「……龍宮君?」
「え?あぁ、すいません」
ぼぅっとしていたようだ。少し気まずい。
「いや、いいんだよ。それで、どうする?」
「あ……すいません。一人で帰れますから…」
「そうか。気をつけて帰るんだよ」
「………はい」
これ以上そばに居たら辛過ぎる。早く、早く離れないと。
「それじゃあ失礼します」
「あぁ。気をつけて」
私は逃げるようにして部長から離れ。出口へと向かった。
「はぁ……」
一歩外へ出ると、蒸せる様な熱気。夜とは言え都市部の夏は暑い。
ほほを撫でて抜けていく風も、湿気にまみれていて気持ち悪い。
天候さえも、私の敵に思えた。
泣きっ面に蜂とでもいうか、悪いことは重なるもので。
―――ガサッ
草むらの中で音がした。何の気配も感じなかったのに、だ。
瞬間的に私の中でスイッチが切り替わる。
中学生としての『私』は死に、冷酷なスナイパーとしての『龍宮真名』が目を覚ます。
自分でも驚く程のスピードで拳銃を取り出し、構える。戦場で培ってきた経験が私の身体を自然に動かした。
「誰だ!!!」
誰だと聞いて答える馬鹿はそうはいない。だが、こちらが相手の存在に気づいている事を知らせれば、なんらかのアクションを起こすはず。
こちらは相手のそのアクションに合わせて行動すればいい。
辺りに緊張した空気が張り詰める。しかしその空気は長くは続かなかった。
「私です。龍宮さん」
どこかで聞いたことのある、無機質な声。一瞬考えて、すぐに思い出した。
「茶々丸さん…か?」
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21-355
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_4[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:40:14 ID:???
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「はい」
返事と同時に現われたクラスメイトの姿を見て、一気に脱力した。拳銃はもう必要が無くなったのでしまう。
「まったく人騒がせな…」
「申し訳ありません。驚かせるつもりは無かったのですが……」
恐縮した様子で頭を下げている。勝手に勘違いしたのはこちらだというのもあるので、これ以上責めるのは気が引ける
「あぁもう良いよ。勝手に勘違いしたのはこっちだ。…それで?こんな夜更けに何をやってたんだ?」
「はい。マスターに龍宮さんを8時30分に夕食に招待するように仰せつかったので、最短コースでお迎えにあがりました」
「…………は?」
何を言ってるんだろう、このロボは。
あのエヴァンジェリンさんが私を招待?
「本当か?」
「はい。本当です」
即答。
目の前の絡繰茶々丸という人物は人間では無い。だが私の知る限りでは、人間より遥かに信用できる人物だ。
ならば、信じるしかない。
「わかった。行こう」
「ではご案内致します」
渋々私は彼女に付いて行くことにした。
―――コンコン
「龍宮さんをお連れしました」
「…来たか。入れ」
この学園都市にはおよそ似つかわしくない、森の中にあるログハウス。それが彼女の住処。
500年近く生きている真祖の吸血鬼にして、元6億円の賞金首。そして私のクラスメイト。
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル。
扉を開けるとそこに彼女が居た。
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21-357
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_5[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:42:05 ID:???
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「よく来たな。龍宮真名」
「断ると何されるか分からないんでな」
「フン。まぁいい…そこらに適当にかけてろ」
………どうにもこの人は苦手だ。私の皮肉が通用しない。この人から見れば私なんて赤ん坊にすぎない。
戦いだってそう。力を封印されていなければ、豆腐を握りつぶすのと同じくらい簡単に私の存在は消されるだろう。力を封じられた今の状態でも勝てるかどうか。敵に回したくない人物?1だ。
だから私はこれまでこの人との接触を極力避けてきた。
刹那があの子供先生を介してお嬢様―近衛木乃香と仲良くなり、この人の所へ度々足を運ぶようになってからも、刹那が学園祭の武道会でこの人と闘い、忠告され、ますます親しくなってからも。
この人も私が避けているのに気づいているようで、お互い闇に生きながら、いままで触れ合う事は無かった。
それなのに、何故。
何故私が招かれた?見当も付かない。何度考えても理由が見当たらない。
招くのなら他にもっと相応しい人がいるだろう。刹那とか、ネギ先生とか、神楽坂とか。まぁ、神楽坂とはそこまで仲が良い様には見えないが。
………一体、何が目的だ?
そんな事を考えているうちに、テーブルの上には料理が並べられていった。
ご飯、煮物、漬物、味噌汁、冷奴、それに刺身。和風惣菜のオンパレードだ。
「これ、全部あんたがやったのか?」
「あぁ。茶々丸に任せると便利は便利なんだが、細かい所まで気が回らんからな」
「………えらく庶民的なメニューだな」
「やかましい。血のほうがよかったか?」
「遠慮させてもらうよ」
ますます意味が分からない。自分が作らなくてもできるのにわざわざ自分で?私の為に?まさか。馬鹿らしい。
「どうした。食わんのか」
「……毒でも入っているんじゃないだろうな…」
「勘繰りすぎだ、阿呆。何ならネズミにでも毒見させてやろうか?」
「いや、いい」
……これ以上深く考えるのはよそう。見た感じ毒ではなさそうだ。
それに、最後に腹に物を入れてから大分経っているからかなり腹も減っている。有難く頂くとしよう。
「…………」
「どうした?」
「美味しい…」
「当たり前だろう。この私が直々に作ってやったんだからな」
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21-359
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_6[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:45:52 ID:???
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言い方が一々癪に障るが、素直に美味しかった。細かい所まで気が配られているのがよく分かる。
……なるほど。確かにこの味はロボットには出せまい。自然と箸が進む。
気が付けば皿の上は綺麗に無くなっていた。
「御馳走様」
久方ぶりに満足できる食事ができたと思う。お袋の味とはこういうのを言うのだろうか。…違う気がする。
だが、妙に心が落ち着いた。
―――トクトクトク
ぼーっとなにも考えずにいた意識が、音と共に急速に現実に引き戻された。
見れば、赤いワインが注がれたグラスが私の前に置かれている。
「一応私は未成年なんだが…」
「五月蝿いぼーやも居ないことだし、気にするな。ポートワインの100年物だぞ?これを逃すと一生飲めんかもしれんな。」
どうやら私に拒否権は無いらしい。と、いうか100年物と聞いたら拒否する気も起きない。
「……頂くよ」
「フッ。現金な女だな」
軽い皮肉。
やっぱり、この人には敵わない。
―――チッ・チッ・チッ・チッ・チッ
部屋に響く、時計の音。
漂うワインの香り。
静かな、ゆったりとした時間が流れていった。
「それで?どうして今日は私を?」
少し酔いが回ってきた頃、気になっていたことを聞いてみた。
やはり、突然招かれたのには何か意味があるのだろう。 仕事か。
それにしては手が込みすぎている。それに、その程度のことでこの人がここまでするとは思えない。
だが、散々考えた結果思い当たったのはそれぐらいだ。
「あぁそれか。………最近のお前を見ていると、妙にいたたまれない気持ちになってな。今日は特に暗かったから呼んだんだ」
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21-360
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_7[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:47:38 ID:???
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予想外の一撃。一瞬思考が止まった。
私を見ていた?この人が?ずっと私が避けていたのに?というよりいたたまれないって?
「それはどういう…」
「そのままの意味だ。辛いんだろう?刹那の奴がお嬢様の所へ行ってしまって」
―グサリ。 言葉の短剣が私の胸につきささる。
こころが、見透かされている。
「な、なにを…」
「誤魔化さんでもいい。私ぐらい長く生きていると大体相手の考えていることぐらい分かるようになる。同じ闇に生きる友が、唯一心を許せる人間が自分を置いていくのが耐えられないんだろう?」
「……ッ!!」
私のこころに土足で踏み込んでくる。
必死に抑圧していた意識がこの人に無理やり引きずり出される。
何も、言えない。すべて図星だから。
「それでお前は、自分から刹那を奪った近衛木乃香に嫉妬している。違うか?」
止めロ、やめろ、ヤメロ!!
それ以上言うな言わないでくれ。
この場からすぐにでも逃げ出したい。でも、逃げるってどこへ?
一旦引きずり出された自覚を再び抑え込む術なんて、何処へ行こうが手に入らないのに。
でも、これ以上言われたら私は…壊れてしまう。
「お前は不器用な奴だ。辛い時に悲鳴を上げることもできなければ、すぐに割り切って新たな心の拠り所を見つけることもできない」
この人の言葉1つ1つが私の体を抉る。もう、抗う力も無い。できる事といったら、俯いて体を縮めるぐらい。
「そのくせせっかく拠り所を見つけても、そいつのことを考えて自分の背負う闇をほんの少しも負わせようとしない。そいつが自分に色々と頼ってきても、嫌な顔1つせずに全部自分で背負おうとする。……そこら辺はお前の過去が絡んでるんだろうな。」
私の過去。
幼い頃から戦場の最前線で銃を撃ち、人を物言わぬ肉塊に変えて生きてきた。
そんな私の人生を大きく変えたのが『あの人』だった。
優しく私に笑いかけてくれて。私の背負う闇を、何も言わずに背負ってくれて。私に光を見せてくれた。私にとっての、太陽だった。あんな風に生きようと思った。
けれど、別れは唐突に訪れて。
2年前、彼は私を庇って、死んだ。
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21-361
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_8[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:49:38 ID:???
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「人を殺した、という自責の念と、自分を本当に理解してくれる人を失ったという過去を一人で背負うのには、お前は若すぎる。冷酷で大人びた風に装っていても、お前はただの14の小娘だ。」
もう、限界だ。これ以上はもう、無理。耐え切れない。
「なら……どうすればいいんだ!!やっと、やっと頼れる人を見つけたと思ったら、今度はそいつが自分から離れていく。もうこれ以上誰かに置いてかれるのはたくさんなのに!!それなのに、私には誰かを引き止めるだけの力が無いんだ!!」
抑えていた感情が一気に溢れ出す。
一旦暴れだした感情の激流は一気に私の体を蝕んで、涙が、溢れた。
「私を頼ればいい」
一言。
本当に今日は言葉をすぐに理解出来ないことが多い。
「聞こえなかったか?私を頼れ、と言ったんだ。私はお前の何十倍も人を殺してきたし、大切な人を失う悲しみも知っている。お前の気持ちは痛い程よく分かる。だから、私を頼れ。」
「……けど、あなたは…」
「……つくづくお前は救えん奴だな。この期に及んで私の心配か。私のことは気にするな。」
エヴァンジェリンさんが椅子から立ち上がり私の傍に立った。
そして、後ろから、抱きしめられた。
「刹那や私と形は違えど、不幸な境遇のもとに生まれたお前には共感を覚えるよ。真名。だから、泣きたいときは何時でも私を頼って来い。……幸か不幸か私は不死者の上に呪いで自由に動けん。何処へも行かんし何処にも行けんさ。」
その言葉があまりにも温かくて。
抱きしめられた腕から伝わってくる温もりが、
愛しくて
切なくて
心強くて
「………っうわああぁぁぁぁっ!!」
胸の痛みはもう消えていて。
2年ぶりに声を上げて、泣いた。
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21-362
名前:愛しさと、切なさと、心強さと_9[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:53:13 ID:???
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――後日――
「ねぇねぇ刹那さん。近頃龍宮さんなんか変わったと思わない?」
「そうですか?別にいつも通りだと思いますが」
「う〜ん。なんていうか、明るくなったというか、話しかけやすくなったというか」
「あ〜、言われてみれば確かにそうかもしれませんね。……そういえば」
「そういえば?」
「今朝なんかエプロンかけて鼻歌歌いながらお弁当を作ってました」
「ぷっ。前からは想像できないわね」
「でしょう?」
「……随分と楽しそうじゃないか刹那?」
「うわっ!!龍宮!?」
「いつからお前は他人の事を面白おかしく話せるようになったんだ?」
「違うんだ龍宮これには訳が……」
「問・答・無・用!!!」
「ひぃぃぃぃいぃいいぃ!!!」
「せっちゃんファイト〜!!」
「こここのちゃん応援はええから助けて〜!!」
「逃げられると思うなよ刹那!!…………………ふふっ」
逃げられても、構わない。だって私は、もうひとりぼっちじゃないから。
―今はもう居なくなってしまったあなたに―
1つ、誓ったことがある。もう、あなたの影を追うのは辞めること。それが私の誓い。
死んでしまってからも私に頼られたら、迷惑だろうから。
けれど、1つだけ―最後に1つだけ私のわがままを聞いて欲しい。
『私は今、心の底から笑えているでしょうか』
もし叶うのなら、それを教えて欲しい。
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21-363
名前:補完。[sage] 投稿日:2005/12/12(月) 20:56:50 ID:???
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これは追加補足みたいなもんです。一応は前レスで完結してます。
作った弁当は三人分。同室の刹那の分と、私の分と、大切な人―エヴァンジェリンさんの分。
喜んでくれるだろうか。
学校に着くと、刹那が神楽坂達と話をしていた。
あいつも随分と変わったものだ。前は学校で話す時なんて、授業で当てられた時と、必要最低限の会話しかしなかったのに。
「―――いえば」
「そういえば?」
「今朝なんかエプロンかけて鼻歌歌いながらお弁当を作ってました」
………どうやら私の話をしているらしい。ちょっと驚かせてやろう――
「よかったですねマスター」
「…何がだ」
「龍宮さんのことです」
「知らん。私はやりたい事をやりたいようにやっただけだ」
「そうおっしゃっている割には昨日龍宮さんがお弁当を作ってくると言ってからは随分と嬉しそうにしておられましたが」
「ええい五月蝿い!巻いてやる!巻いてやるっ!このボケロボッ!!」
「あああマスターいけませんそんなにまいては………」
今日も今日とて3−Aはやかましく。
それでも不思議と嫌ではなくて。
願わくば、この幸せがいつまでも続きますように……………
fin
最終更新:2007年07月29日 02:32