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35-33

35-33 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:15:42 ID:???
二人の交錯


1/10
さて、世の中は平和であります
空は晴れ渡り、風がそよぐ・・・なんてことは関係ありませんでした

今、ここに一人の女性がいます
彼女、葛葉刀子は何を急いでいるのか、麻帆良の学園内を走り回っていました
これから何が起こるのか?
そんな彼女に降りかかった不幸(?)とは・・・


刀子side

刀子 「え?」
それは曲がり角を曲がったときのことでした
急に現れた人影を避けることができずに、ぶつかってしまったのです
刀子 「きゃぁぁぁぁぁ!!!」
曲がり角の先は階段でした。私はそのままぶつかってしまったしまった人と一緒に転げ落ちてしまったのです


?? 「あいたたた・・・」
痛む頭をさすり、私はあたりを見回しました。するともう一人の女性も同じように頭をさすりながら座り込んでいたのです
?? 「だ、大丈夫か?」
あれ?この人・・・いつも見ているような・・・気が・・
流れるようなストレートの髪、理知的な顔立ち、ちょっと切れ長の目・・ってえ?
その姿は・・・いつも鏡で見る私?
35-34 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:17:10 ID:???
2/10
?? 「ちょっ・・・えええ!!!!」
驚く私、思わず叫んでしまいました
刀子 「いたた・・・ああ、お怪我はありませんか?」
私を心配する私。もう何が何だかわかりません
刀子 「あら?どうしてあなたは私そっくりなんですか?」
?? 「それは私が言いたいことよ!!あなたは誰!!」
刀子 「私?私は中等部女子三年、那波千鶴と申します」

那波千鶴・・・聞いたことがある
しずなに一番近い女、そのスタイルは中学生離れしていると聞いている

私は思わず視線を下に落した
地面が見えない。まるで要塞のようなそれが、嘘のようにそこに存在しているのだ
?? 「な、何これ!?お、おっぱい」
思わず自分で揉んでみる
張りといい、芯のある弾力、ボリュームはまさに最高品質。まさに最終兵器だ

?? 「あなたがわたしで・・・わたしがあなた?」
刀子 「何を言っているのかわかりませんが・・・大丈夫ですか?頭を打たれたみたいですけれど・・・」
?? 「わ、私は葛葉刀子よ!!なんで・・・私こんなおっぱい持ってないわよ!!」
あれ?おっぱいっていうことは・・・
?? 「ちょっと鏡持っていない!?」
刀子 「ええ・・・あら?私こんな服着ていたかしら?」

そう言って自分の体をぺたぺたと触る私(?)
そしてしばらくして・・・

刀子 「私、こんな貧乳だったかしら?どこに落としたのかしら、おっぱい」
35-35 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:17:41 ID:???
3/10
?? 「失礼なこと言わないでよ!!自分のものでしょ!?」
刀子 「でもこんなに小さいなんて・・・悲劇です」
?? 「もう、おっぱいはいいから鏡はどこ!?」
刀子 「もしかしたら、あなたのポケットに・・・」
そういわれた私は、自分のポケットを探りました。そして手鏡を見つけたのです

?? 「これ・・・私?」
手鏡に映るのは見たことのない女性。とても優しそうな女性でした
?? 「誰、これ?私・・・こんなにお肌、ぴちぴち・・・」
ちょっと嬉しい

刀子 「あの・・私にも手鏡、貸していただけません?」
?? 「え、ええ」
私は自分に手鏡を貸すと、その様子をじっと見つめました
刀子 「あら・・・これが私?お肌がかさかさ・・・」
?? 「おだまりなさい!!!!」
かさかさだなんて・・・あんまりだ・・・

刀子 「あなたが私になって、私があなたになったようですね」
?? 「信じられない・・・何で?」
刀子 「困りましたわ・・・とりあえずおっぱいとお肌を返してくださらない?」
?? 「どうせ私は年増よ!!うっ・・ふぐっ・・・ふぇぇ・・・」
刀子 「ふぅ・・・私、これから保育園にボランティアに行かなければならないのに・・・」
?? 「私だって用があるわ!!」
刀子 「・・・じゃあ、こうしましょう。葛葉さん、そのまま保育園へ行ってボランティアしてくださらない?」
?? 「何で私が!!」
刀子 「だって、葛葉さんが私なんだから。私は葛葉さんのことをします」
?? 「いつ戻るかわからないのよ!!」
刀子 「そのうち戻るでしょう。だから、ね?」
35-36 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:18:29 ID:???
4/10
正直不安でなりません。何故この那波千鶴はこの状況で普通に振る舞えるのでしょうか?
いつ戻るかわからない状況の中、私は保育園の中に足を踏み入れることになりました
千鶴 「では、お願いしますね」

※ここから先、姿は千鶴ですが、刀子表記になります

保育園に入ったとたんに私を見つけた幼児がよたよたと近づいてきます。まだ足下もおぼつかないような幼子です
子供 「ちづね〜」
刀子 「おおっと。どうした?」
私はその子供を抱きとめると、じっと顔を見ました
子供 「あそぼ〜」
そういわれても私は困る。子供となんて遊んだことはない。そもそも生んだことすらないんだから・・・

刀子 「な、何をすればいい?」
子供 「おままごと〜」
おままごと、つまり夫婦のまねごと。バツイチのこの私におままごと?
刀子 「な、なあ、他のことして遊ぼうか?」
子供 「みやびはおままごとがいい・・ふぇっ・・ううう・・・」
今にも泣きそうだ。困った、私はこういうのに慣れてはいない

刀子 「お、おままごとだな」
今の私はどんな顔なんだろう?たぶん引きつった顔になっているのだろうな


正直つらかった。私がお母さん役、その子が旦那役だったのだ
刀子 「あなた、ご飯ができましたよ」
子供 「うん、おいしい。ちづねのごはんはおいしいね」
紙のお皿の上に置かれた小さな積み木、どうやらそれがおかずらしい
その子は箸も使わず手で持って口元で食べるふりをする。見ている限り一生懸命だ
35-37 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:19:38 ID:???
5/10
しばらくして満足したのだろうか、その子は眠りについた
私の膝の上で満足そうな寝息を立てている
刀子 「もし、私に子供がいたら・・・」
そんなことを想像した。たぶん、いつか私も・・・
そっとその子の頭を撫でる
子供 「んっ・・」
心地よさそうだ。かくいう私も心地よい

その子が目を覚ます頃にはもうすっかり日は暮れていた
刀子 「起きたか?よく寝ていたな」
子供 「おはよう・・・」
刀子 「ふふっ、まだ朝じゃないよ・・・」
しかし、この体はなんと抱きやすいのだろうか?収まりがいいというか何というか・・・
さっきから、子供達にだっこしてとか、抱きしめてとかねだられる
抱きしめられた方は例外なく気持ちよさそうな顔で甘えてくるのだ
もしこれが、いい男なら・・・イチコロだな

やがて夜となり、親が迎えに来た子供達が帰っていく
しかこの子の親はなかなか来ない
刀子 「お父さんかお母さんは?」
子供 「おとうさんはね、とおいところにいるの。おかあさんはいっぱいはたらいてるの」
いけないことを聞いてしまったようだ。少しばかり子供の顔が暗くなる
と、そのときであった

子供 「おとうさんだ〜!!!」
保育園の入り口に入ってきた年の頃は私と同じくらいの男の人を見て、その子はそう言った
刀子 「あれ?」
35-38 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:21:09 ID:???
6/10
父親 「あはは、私は飛行機のパイロットなんですよ。遠くへ行っているというのは間違いではないんですが・・・」
なんだ、そういうことか・・・
その子は父親にだっこされながら、家路へとつく
子供 「ちづね、ばいば〜い!!」
父親の背中越しに、その子は小さな手を振ってくれた
その光景は嬉しくもあり、寂しくもあるものでした

私は慣れないながらも、保育園の片付けをすると、一つため息をついた
こういうのもいいな、って思う

千鶴 「どうでした?保母さんは」
刀子 「うわっ!!いつのまに!?」
突然背後からかけられた声に驚く私。この体だと、気配の感じ方も違うらしい
千鶴 「うふふ、お疲れのようですね」
刀子 「ま、まあ、慣れないからな」
千鶴 「私もです。あんなに一杯の人に声をかけられるなんて・・・葛葉さんってもてるんですね」
刀子 「は?」
千鶴 「もう体が持ちません、私も頑張ったのですが・・・」
刀子 「貴様、私の体で何をした!!!」
千鶴 「うふふ・・・」
刀子 「何をしたんだ〜!!!」

と、思わず姿は自分の那波に飛びかかったのです
千鶴 「あらあら〜」
刀子 「へ?」
保育園の小さな6段ぐらいの階段でしたが、私はまた彼女と一緒に転げ落ちることとなったのです
35-39 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:22:17 ID:???
7/10
刀子 「痛たた・・」
千鶴 「もう・・慌てん坊さんですね。あら?」
目の前にいたのは見知らぬ女性。いえ、先ほどまで私だった女性
刀子 「も、戻った?」
千鶴 「みたいですね」

刀子 「やったぁ〜!!」
思わず跳ねて喜ぶ私。だが、すぐに我に返って着衣の乱れを確認する
刀子 「大丈夫・・・みたいだ」
千鶴 「うふふ・・何を想像されてたんですか?」
刀子 「貴様〜、私をおちょくりおって・・・」
千鶴 「いやですわ、はしたない」
刀子 「ぐっ・・・」

千鶴 「さて、元に戻ったようですし・・・帰りましょうか」
刀子 「貴様・・・変なことをしなかっただろうな!?」
千鶴 「くす・・・何もしてませんよ。ただ、もてるというのは本当ですけどね」
刀子 「・・・もてた?」
千鶴 「ええ、男の人、女の人にいっぱい声をかけられましたわ」
刀子 (私は恐れられたり、敬遠されたりすることはあるのだが・・・)

千鶴 「さあ、帰りましょう」
こうして何となく釈然としないものを感じつつも、奇妙な一日は終わったのである

余談ではあるが、次の日、私に声をかけてくる人間が多かった。それも好意を持ってだ
あの女・・・いったい何をしたんだ?
35-40 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:23:33 ID:???
8/10
千鶴side
※姿は刀子ですが、中身は千鶴です

千鶴 「さて、私は大学部に行けばいいのでしたね・・・」
と、その途中でした。一人の座り込んだ大学生を中心に、何人かの大学生が周りを取り囲んでいます
学生1 「大丈夫か?」
学生2 「血が出てるな、早く医務室に・・・」
そんな声が聞こえてきたので、私はその輪の中に入りました
千鶴 「大丈夫ですか。ええと、あった。このハンカチで血を止めてください。折れているような感じですか?」
私はそういうと、彼の傷口をハンカチで縛りました

学生A 「く、葛葉さん?あ、ありがとうございます。いいえ、ただの擦り傷です」
千鶴 「とにかく医務室へ。そこの方、急いで連れて行ってあげてください」
学生3 「わ、わかりました」
千鶴 「私はちょっと急ぎますので後はよろしくお願いしますね」
と、私は後のことを学生さんたちに頼むと、その場を離れました

学生1 「な、なあ。葛葉さんって・・・あんなに優しかったか?」
学生2 「もっと厳しい人だと思っていたけれど・・・いい匂いがした」
学生3 「ああ、いい匂いがしたな・・・」


大学部に着いた私は、葛葉さんから聞いていた明石研究室というところに行きました
教授 「ああ、刀子さん。遅かったね」
千鶴 「ええと、すいません。ちょっとトラブルがあったもので・・・」
教授 「ふむ、まあいいか。ゼミの学生たちも待っているよ」

さて、私はどこへ行くのでしょうか?
35-41 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:24:07 ID:???
9/10
教授の後について入った部屋はどうやら調理自習室のようでした
千鶴 「あら」
中ではどうやらパーティの準備が進められています
テーブルには白い布がかけられ、調理台では皆さんが一生懸命にお料理を作っていました
教授 「まだ早かったかな」
千鶴 「そうみたいですね。それでは、私は皆さんをお手伝いしてきますわ」
教授 「え?」
千鶴 「腕がなりますわ〜」

私は空いているコンロを見つけて、その上にフライパンを起きました
小さめに切ったにんじん、じゃがいも、いんげん、もやし、あさりを炒めます
そして頃合いを見てカレー粉を投入して塩で味付け
野菜とあさりのカレー炒めの出来上がり

女学生1 「へえ!!葛葉さんってお料理上手なんですね」
千鶴 「うふふ・・・結構自慢なのよ」
女学生1 「あ、あの!!オムレツがうまくいかないんですけど・・教えてくれませんか!?」
千鶴 「いいわよ。オムレツはこうやってね・・・」


やがて30分が過ぎました。みんなの前にお料理が並べられて、グラスにはジュースが注がれています
教授 「では・・・ゼミ恒例の飲み会を開催します!!乾杯!!」
一同 「かんぱ〜い!!」

私は教授さんの隣に座り、お料理を頂こうとしました。すると
女学生2 「葛葉さん、ちょっといいですか?このお料理なんですけど・・・」
男子学生 「あ、あの・・・お酒!!お注ぎします!!」

なんだか周りの人が私にドンドン話しかけてきて、お料理が食べられないです
35-42 名前:二人の交錯[sage] 投稿日:2006/07/05(水) 20:24:51 ID:???
10/10
さて、一時間ほどした頃でした。もう一人の私が気になりはじめます
教授 「おや、どこへいくんだい?」
千鶴 「いやですわ。女性にそんなことを聞くなんて」
教授 「こ、これは失礼」

こうして私はパーティ抜け出すと、保育園の方に向かいました

女学生1 「葛葉さんって持っとキツい人とかと思ったけど」
女学生2 「話してみると柔らかい感じだったよね」
女学生3 「葛葉さん・・・お嫁に欲しいな」


さて、保育園に着いた私はそっとその中をのぞき込みました
すると、もう一人の私が、雅ちゃんをだっこしています
千鶴 「うふふ・・・私ってこう見えるのね」
理想の保母さんの姿で子供をだっこする姿が見れたので、とっても嬉しいです
でもちょっと困ったことが・・・


どうやって元に戻るのでしょうか?

まあ、考えても仕方がないので葛葉さんに話しかけてみましょう
まずはそれからですね

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最終更新:2007年07月29日 02:33