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28-125

28-125 名前:美空殉血 第一章[sage] 投稿日:2006/03/31(金) 15:52:23 ID:???
第一章

別れと裏切りの狂想曲

それは突然だった
屋根裏部屋でいつものように逢瀬を交わし眠りに落ちる美空とシャークティ
突然ドアが開き、踏み込んでくる神官たち。二人は跳ね起き、シーツで体を覆う
神官の一人が言う
「シスターシャークティ、神の教えに背きし罪で貴公を捕縛する」
羊皮紙に書かれた審問官の署名入りの文書にシャークティの表情が厳しくなる
美空は最初何が起こったか解らなかったが、文書の文面にようやく事を理解する
「ちょっと、シャークティは悪くない。私が!・・・」
だがシャークティはその先を制して
「確かに、シスター美空を誘惑し姦淫の罪を犯したのは私です」
「シャークティ!!」
美空にシャークティは微笑みと共に頷き
「これでいいのです・・・」
言葉と共に服を着る、そして黙って連行されていく
そして代表の神官は言う
「シスター美空は沙汰あるまで謹慎とする」
そして後ろを向き去ろうとしたが、立ち止まり
「お父上を心配させないように、この子が全て話してくれなければこれでは済まなかった」
去り行く神官を一人の少女が後を追う、それは見知った少女だった
「ココネ・・・」
美空はシャークティの残り香の残るベッドに伏せ、泣いた
28-126 名前:美空殉血 第一章[sage] 投稿日:2006/03/31(金) 15:53:28 ID:???
翌日
「大変よー、教会が黒装束の連中に取り囲まれてるって」
朝倉が登校と同時にクラスで声をあげる
ざわつくクラスメイトたち、円は嫌な予感がして朝倉に聞きなおす
「ちょっとマジ、何があったの?」
「あたしもそこまでは知らないわよ、そっちこそ美空と最近仲がいいみたいだし何か知らない?」
円は知らないと言って美空を探す、いつも登校しているのにまだしていない
(やっぱり何かがあった・・・、美空、シャークティ)
続いてエヴァを探すが茶々丸共々居ない
クラスから飛び出そうとしたとき、始業のベルと共にネギがやってきた
仕方なく席に座り、ホームルームが始まった
「えー、春日さんは今日から暫くお休みになります。あとエヴァンジェリンさんと茶々丸さんは今日はお休みです」
(暫く休み・・・)
円は居ても立っても居られなかった、休み時間に教会に向かったが取り囲む黒衣の神官たちが面会を拒む
やはり無理かと背を向けたその時、スカートの裾を掴まれた
そこには埃まみれのココネが居た
「ココネちゃん!、どうしたの?」
ココネは円の足にしがみついた、そして泣き始めた
「・・・美空とシャークティが私のせいで・・・」
「まさか、ココネちゃんが二人を。ねぇ、どうしたのよ!」
思わず語気が荒くなる円、ココネは泣きじゃくるばかり
その時
「オイオイ、オオゴエダシチャマズイゼ。ケケケ」
声の方向には人形が見詰めていた、チャチャゼロだ
「エヴァちゃんの人形・・・」
「マスターガヨンデル、ツイテキナ」
ゼロはふわりと浮き手招きする
円とココネはゼロの後を追った
28-226 名前:美空殉血 第二章[sage] 投稿日:2006/03/32(土) 14:00:23 ID:???
闇の福音の館にて

円とココネはゼロの後をついていく
「・・・あの人形・・・邪悪」
ココネが少し怯えている、ゼロは一瞥してケタケタと笑う
円は目の前の出来事に正直動揺していた
なぜならあの儀式のとき茶々丸の腕の中でピクリともしなかった人形が話し、浮いて自分たちを導いているのだから
だがあんな怪しげな儀式を平気で行うエヴァの裏の顔を知っていれば、この程度は想定内だ
そしておそらく茶々丸と同じく改造されている、そう円は思うことにした
今は美空達の事が心配だからだ、今自分が踏み込んでいる世界なら何が起こっても不思議ではない
程なく、一行はエヴァのログハウスに着いた
「来たか、お前には何も無かったようだな」
エヴァは部屋着で籐の椅子に腰掛け足を組み、退屈そうにしていた
円は開口一発問い始めた
「何があったの?、教会は囲まれてるしココネちゃんはこんな調子だし・・・それから・・・」
エヴァはふっと笑うと
「あいつらの関係がばれたのさ、いずれは起こるべき事が起こっただけだ」
予想通りの答えに円は愕然となる、さらにエヴァは追い討ちを掛ける
「そして、教会側に協力したのが・・・そいつだ」
28-227 名前:美空殉血 第二章[sage] 投稿日:2006/03/32(土) 14:02:12 ID:???
ココネを指差し、ニヤリと笑う
ココネは黙っていた、そして静かに頷いた
「まさか・・・」
疑念と共に込み上げる怒り
気がつけば円はココネの襟首を掴んで吊り上げていた
苦しむココネ、茶々丸が割って入りようやく円は我に返る
「・・・ごめん・・・なさい」
苦しい息で謝るココネ、茶々丸がなだめている
「あたし・・・なんて事を」
エヴァはまるで愉しんでいるかのように言う
「釘宮円、その怒りはそうとう入れ込んでるな」
円はエヴァに向かって言う
「だって・・・好きだもの。あたしは二人の遊びでもいい、もう戻れないから」
茶々丸の元からココネがやってきて円に言う
「・・・私が、美空達を助けてくれるって言うから話したの・・・でもシャークティだけつかまって」
「えっ、どう言う事?」
「つまり、教会は大体の事は知っていたが確証に欠けた。そこでこいつを利用したのさ」
エヴァはやれやれと肩をすくめる
「私・・・寂しかった。美空達は二人で楽しそうで・・・でも見守ってた、幸せそうだから」
ココネは二人が怪しい関係なのを薄々しっていたが、子供なので深くは解らない
でも幸せそうな二人の姿に、寂しいけど二人を見守る事にしていたのだ
「少し前に・・・偉い人が二人の事を素直に話したら助けてやるって・・・でも・・・だから逃げてきたの」
円は思わずこココネを抱きしめた、ココネは胸の中で泣いた。そして二人を助けてと言った。
「エヴァちゃん、力を貸して。二人の儀式に関わったでしょ」
「だが、断る」
28-228 名前:美空殉血 第二章[sage] 投稿日:2006/03/32(土) 14:03:32 ID:???
返答に円は唖然とする
「なぜ!」
「ふっ、一度私を拒んだあいつをなぜ助けなければならない」
「なっ・・・まさか美空?」
エヴァは椅子から降りると窓際に行き
「そうだ、私よりあのシスターを取った。今回美空を庇って一人裁かれるつもりだろう、まぁその方が・・・」
笑いを浮かべるエヴァに円は張り手を見舞う
エヴァは頬を摩りながらも余裕の表情
「解った、もう頼まない。ココネちゃん、二人で助けよう」
ココネは頷き、円と共にログハウスを後にした
勢いよく閉まる扉、ゼロがケタケタと笑う
「マスター・・・」
「じじいから手を出すなと結界を張られたんだ、仕方が無い。だが頬を張られてこのままと言うのも・・・な」
エヴァが目配せするとゼロがやってきて
「ヨウ、ヒサシブリニアバレサセテクレルノカ」
ゼロを抱きエヴァはニヤリと笑った

続く
28-294 名前:美空殉血 第三章[sage] 投稿日:2006/04/02(日) 14:39:03 ID:???
十字架を棄てる時

暗い地下水路を進む円とココネ
教会裏の入り口からここを通ってココネは逃げ出してきた、ココネの体ぎりぎりの場所もあるため少し迂回しながら進んでいく
円は制服から黒い学ランと帽子姿になり『一応』の変装をしていた
だがこれは彼女なりの決意の表れでもあった
広い通路から狭い横穴などを経てようやく地上に出る
出た場所は教会のバラ園、その近くのマンホール
「二人が育ててた薔薇だ・・・」
つぶやく円にココネは口に指を当て、静かにとサインする
円は頷くと姿勢を低くして辺りを見回す、人の気配は無いが慌しい
「・・・多分逃げたのが見つかった」
「そうだね」
二人は逆に好機と見て教会内に進入を試みる、その時
円は気配を感じて振り向きざまにパンチを見舞う
少し呻いて男が倒れる、どうやら巡回の神官だったようだ
「あっぶなー、しかしこのリング付けてて正解」
円の拳には鈍い輝きを放つ薔薇と髑髏のシルバーリングが輝いていた
28-295 名前:美空殉血 第三章[sage] 投稿日:2006/04/02(日) 14:39:56 ID:???
その頃美空は
自室に閉じ込められ軟禁状態だった、泣きはらし、失望に暮れていた
(なぜなのシャークティ・・・、私が最初に告白したじゃん)
それとココネの裏切り
自分たちの行いは決して誇れない、でもココネは知っててスルーしていたと思っていた
許せないという半ば八つ当たり的感情が支配し始める
こうなったら一人でシャークティを・・・
でもどうやって
どこに
ぐるぐると思考と感情が流れを描き、美空は頭を抱える
そして指輪を見る
「シャークティ・・・私はこんなの嫌だ・・・」
そんな時、ドアの外が騒がしくなった
聞き覚えのある声
(まさか・・・円!)
28-296 名前:美空殉血 第三章[sage] 投稿日:2006/04/02(日) 14:41:33 ID:???
「おりゃああ」
円の鉄拳は次々と神官たちを打ち倒す
神官たちは杓杖を持っているが、そのリーチに入り込み叩きのめす
ココネを守りながらなのできついが文句は言っていられない、美空の部屋に向かって突き進む
「ここを上がれば美空の部屋、よし!」
あらかた敵を倒した円は、ようやく美空の部屋への階段に辿り着く
だが行く手を阻む多くの敵が現れた、そして先頭に立つのはシャークティを捕縛した際のリーダー格の神官
「どきなさいよ!」
「そうは行かない、おとなしくしていれば良いものを」
数は多い、ココネが怯えながらあの神官に騙されたと言う
「そっか・・・あいつが・・・ならぶちのめすしかないね」
円は拳を握り、躍りかかろうとする。
突然暗くなり神官たちの悲鳴が上がる
そして木霊する笑い声
「ケケケ・・・ヒサシブリノチシブキハサイコウダゼー」
声と共に怪しいオーラを放つゼロが、両手に血まみれのナイフを手に笑っていた
やがて明かりが戻ると、リーダー格の神官以外はみな手足を深く切られて倒れていた
「イカシテオケッテイウカラモノタリネェガナ」
ゼロはケタケタと笑い続ける
リーダー格の神官は慌てて逃げ出そうとする、しかし
「ふんっ!」
円が一撃を腹に見舞い、床に崩れ落ちた
「あんたにはまだ聞きたいことがあるんだから」
28-297 名前:美空殉血 第三章[sage] 投稿日:2006/04/02(日) 14:42:50 ID:???
ドアが開く、美空は円を見つけると飛びついてきた
「円・・・円・・・シャークティが・・・」
「わかってる、御礼はココネちゃんに言ってよ」
「えっ」
美空は視線を移す、ボコボコにされて縛られたリーダー格の神官と申し訳無さそうなココネが居た
「ココネ・・・あんたが裏切らなければ・・・」
「待って、美空。落ち着いて、あたしから話すから」
怒りが満ちてくる美空を円がココネが騙された経緯を語り、なだめる
「じゃあ、こいつが」
縛られた神官は力なく頷く、そしてシャークティのみを捕縛したのは美空の両親の横槍があったとも話した
両親の関与に美空は言いようの無い怒りを感じた、そもそもこの麻帆良での魔法生徒としての修行も親の意思だった
自分は魔法使いは正義のどうこうとか言うのが大嫌いだった、そもそも一辺倒な考え方は嫌いだった
自由にやりたいのにことごとく邪魔される
またも思考が渦巻く、しばし目をつむり、そして
「シャークティはどこ?」
鋭い眼光で神官を見詰める美空、神官は完全に射すくめられ東京の本部に幽閉されていると言った
そして、あと二日でバチカンに送られると言う事も
「な、マジ・・・美空やばいよ」
「うん・・・やるしかないか、それに二日後は・・・」
「うん?」
「いや、なんでもないよ」
美空は首のロザリオを握り締め
「主よお許しください」
言葉と共に引きちぎり捨てた

続く
28-383 名前:美空殉血 第四章[sage] 投稿日:2006/04/03(月) 12:21:53 ID:???
血の誓いと共に

「で、ここに来たと言う訳か」
エヴァは夜中に駆け込んできた一行を、ため息と共に迷惑そうに見る
一行とはもちろん美空たちのことである、頼る場所はここしかなかった
「そんな事言わないでよ、この人形で助太刀してくれたのはあんたでしょ」
円は美空の肩を借りていた
美空救出後に気が抜けたのか、一気にダメージが吹き出していた
「エヴァさん、ごめん。少しだけここに居させて」
美空は疲れが回復するまでの逗留を願い出た、円のこともあるがその後のことも考えての事だ
「勝手にしろ。茶々丸、何か作ってやれ。それと突っ走った馬鹿の治療もな」
「はい、マスター」
エヴァは美空に目配せし、自室に入った。その後を美空も続く
少しイメージとは違う雰囲気のエヴァの自室、エヴァはベッドに腰掛ける
「お前、本気なのか」
その問に美空は無言で頷く
エヴァはふっと笑い
「お前たちというやつは・・・言っておくがじじいのせいで手助けは出来んぞ」
「解ってます、これは私の問題でもあるから」
美空はしっかりとした眼差しでそう答えた
教会、魔法、親
全ての決着をつけてシャークティと添い遂げる覚悟だ
「今日は良かったが、次は無いと思ったほうがいいぞ」
「覚悟は出来てますって」
急におどけたような笑顔を見せる美空、エヴァもやれやれと肩をすくめる
その夜は美空、円、ココネ三人同じベッドで手を繋いで眠った
28-384 名前:美空殉血 第四章[sage] 投稿日:2006/04/03(月) 12:23:03 ID:???
翌日
美空達は東京に居た
行き交う人ごみの中、進む二人
デニムの上下に黒のコートを纏った円
赤いレザーの一式で固めた美空
ココネはエヴァに預けてきた、ここから先は美空たちの領域
本部への潜入は関係者のみが知る地下道を使う事にした、無論待ち伏せもあるだろうが正面切って突撃よりはマシだ
とあるビルの地下からその地下道に入る、驚くほど近代的な通路だ
「すごいね、もっと古臭いと思ってた」
「それだけ金が集まってるって事、教会も昔とは違うんだよね」
美空は嫌味を込めて言う、円は笑う
なんとも緊張感が無い、覚悟のなせる業なのか
しばらく進むと予想通り得物を構えた者達が現れた
「血の誓いに賭けて」
「オーケー!」
二人は飛び出した、美空はこっそりアーティファクトを呼び出し怒涛のように突進する
円は鋲つきグローブで怯んだ敵を殴り倒す、恐るべき身のこなしも見せる
円の強さは異常だ、実はこのグローブはエヴァ所蔵のアンティーク。
装着者の戦闘力を極限まで引き上げる物だ
だがその反動が大きいという諸刃の剣
あっという間に一群を片付けて先に進む、そこに異様なものを見る
石造りの十字架に鎖で縛られた人形、金色の目は怪しい輝きを放つ
「神に逆らいし者、ここで死すべし」
言うが早いか鎖が二人に伸びる、かわす二人
だが鎖は追いかけてくる
当たると思ったその刹那
鎖を切り裂く光、爆風の煙から現れたのは茶々丸
「マスターの命により、お助けします。このドールは任せて先に」
茶々丸はドールの気を引き付けるべく攻撃を開始、二人は心で礼を言い先へと進んだ
28-385 名前:美空殉血 第四章[sage] 投稿日:2006/04/03(月) 12:24:12 ID:???
その後も防衛網をかいくぐり、二人はついにシャークティの居場所を敵を締め上げ突き止めた
異端審問官の管理する小さな建物、そこは牢屋となっておりシャークティはそこに幽閉されていた
周囲の騒がしさに牢の中のシャークティは嫌な予感がしていた
(まさか美空達が・・・)
美空は走り出したら止まらない
きっと今ここに向かっている
(私なんかのために・・・美空・・・)
シャークティは誓いの指輪にキスをして祈った
そして程なくして凄い音と共に飛び込んで来た人影
「迎えに来たよ」
傷だらけになりながら、牢屋の鍵を開けたのは美空。そして後ろには円
「美空・・・」
シャークティは美空に飛びついて泣いた、そして二人は口付けを交わす
「シャークティ、私血の誓いに従う事にするよ」
その言葉は日常からの決別をも意味していた
そしてシャークティも
「私もです、ごめんなさい美空。私また・・・」
その時、追っ手が建物にやってきた。こんなに早く来るとは予想していなかった
三人はじりじりと追い詰められていった

続く
28-470 名前:美空殉血 最終章[sage] 投稿日:2006/04/04(火) 13:43:44 ID:???
殉血の天使

ついに三人は建物の奥にある小さな聖堂に追い詰められた
そこは捕らえられたものが裁かれる場所、バチカン送りの者以外はここで裁かれる
静まり返る聖堂は、たちまち人で溢れる
「まずいね・・・」
円はいささか疲れが見える、アンティークの副作用が出始めたようだ
美空はしっかりシャークティの手を握り、またシャークティも負けじと握る
「ごめん・・・でもやっぱり二人が一緒じゃないとね」
「私もです、あの日血の誓いを立てたのに裏切る事をしてしまって」
じりじりと敵が迫ってくる、円は前に出てせめて二人だけでもと構える
その時、屋根を突き破り何かが落ちてくる。
地下で茶々丸が相手をしていた人形の残骸と茶々丸だった
「ご無事でしたか?」
茶々丸の登場に迫る敵はたじろぐ、茶々丸は攻撃態勢に入ろうとする。
だが
「茶々丸さん、いいよ、迷惑かかるし」
「春日さん?」
美空の言葉に意外そうな反応をする
美空はシャークティと前に出て
「私は、この人と共に裁かれる事を望みます。お互いの愛と血の誓いに殉じたいから」
「許されなくとも、いつも共にありたいのです」
シャークティも想いを叫ぶ、その時
28-471 名前:美空殉血 最終章[sage] 投稿日:2006/04/04(火) 13:44:30 ID:???

光が降り注ぐ、それは茶々丸の開けた穴からでは無く美空たちの上からだった
そして対峙する者たちが驚きの声を上げる
円も、茶々丸もその光景に言葉を失う
天使
二人の天使が光の中赤と黒の衣を纏い、薔薇の蔓に巻かれ抱き合っている
その肌からは血が流れている
だが、その表情は幸せに満ちていた
誰かが叫ぶ
「守護天使が身を呈して罪の罰を受けるだと!」
その言葉に皆ざわめく、美空たちは天使の姿に自分たちの姿を確かに見た
「天使が、私達の代わりに・・・、ごめん・・・私の天使」
美空は天使に涙する、シャークティも、円もその姿に涙した
そう、美空たちは赦されたのだ
ただしその代償として守護天使同様の宿命を背負う事になる
だが美空とシャークティには些細な事だった
そして
人垣が道を開ける、降り注ぐ光の中美空たち一行は外に出て行った
28-472 名前:美空殉血 最終章[sage 美空誕生日おめでとう] 投稿日:2006/04/04(火) 13:46:13 ID:???
外に出ると、朝日が昇り、爽やかな風と共に桜吹雪が舞っている
「シャークティ、今日は何月何日?」
「わかってますよ、4月4日。あなたの誕生日」
そう言って微笑みあう二人、口付けを交わし喜びを分かつ
プレゼントもケーキもいらない
ただあなただけが居ればいい
苦難を乗り越え、美空は最高の誕生日プレゼントを貰った
桜吹雪がその喜びに花を添えていた

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最終更新:2007年07月29日 02:34