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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[>>454 くーで] 投稿日:2005/08/07(日) 01:10:31 ID:7FqbYodE0
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静かな夏の日曜日。
すやすやと二度寝をする彼女の寝顔を眺めながら、私は屋敷の庭へと降りた。
幼少からずっと影で見守り続けてきた彼女も、来年は中学へと上がる。
出来ることなら、私も――側に。
しかし、それは叶わない願い。極東最大の魔力を持つ彼女だ、いつ狙われてもおかしくはない。
自分の弱さに虫唾が走る。爪が食い込むほど握り締めた手が震える。
私の、この手で、守れたら。
あの時も、そして、これからも。
思索のままに歩いていたら、いつの間にか屋敷の端まで来ていた。
樹の一本によじ登ると、額に浮いた汗を拭う。
ここは誰にも見つからず、それでいて警戒しやすい絶好のポイント。
私の護るべき場所であり、唯一休息できる場所。
「ん…はぁっ」
枝を跨ぐと、汗を吸って湿った下着が張り付いているのが分かる。
そして自然のままに伸びた枝の突起が、絶妙に局部を刺激する。
「はぁ…はぁ…っ…」
息が荒いのは気温の高さだけではない。
今だけは、せめて心の中だけは、彼女と共にありたいと願う。
いけない想い――そんな事は百も承知。しかし、止まらない、止められない。
たまらぬ英俊であった。
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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/07(日) 14:44:10 ID:C0o9atvZO
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木乃香「せっちゃんウチって可愛い?」
刹那「お嬢様はいつでも愛らしいと思いますよ」
木乃香「えへへ?」
………………………‥‥‥‥‥‥‥‥…………………木乃香「せっちゃんも愛らしいと思うんよ」
刹那「………このちゃん」木乃香「えへへ」
カプッ
木乃香は刹那の肩に優しく噛み付いた
刹那「ちょwwwwwwwこのちゃ…痛ッ」
木乃香「せっちゃん美味しいなぁ」ハグハグ
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名前:1/3[] 投稿日:2005/08/07(日) 14:47:31 ID:83JBa76W0
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それは猛暑の日の出来事……。
ちう「暑ちいいいぃぃぃぃ。何だこの暑さは。小泉は何やってんだ、まったく。」
ザジ「……」
ちう「大体何で今郵政民営化を…」
ザジ「……(トントン)」
ちう「ん……どうした?ザジ。」
ザジ「……(クイクイ)」
ちう「え、この暑いのに外に出ようって?」
ザジ「……(コクコク)」
ちう「嫌だよ、今日何度あると思って…」
ザジ「……(ジー)」
ちう「分かった、出るから。そんなかわいい目で見るな。」
ザジ「(≧∀≦)」
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以下、屋外---
ちう「ほらぁ、やっぱり暑いじゃん。」
ザジ「……(スッ)」
ちう「…何、この季節に全くそぐわないスノーボードは。」
ザジ「……(ダッ)」
ちう「ちょ、ザジ、それに乗ってどこに、ってそこ階段だって!」
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名前:2/3[] 投稿日:2005/08/07(日) 14:49:45 ID:83JBa76W0
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ザジ「……」
ズダダダダダダダダダダ
ちう「…す、滑り降りた…。」
ザジ「……(クイクイ)」
ちう「もう一枚あるから降りろってちょwww無理wwww」
ザジ「……(シュン)」
ちう「…………」
ズダダダダダダダダダダ
ちう「…」
ザジ「…」
ちう&ザジ「ヾ(≧∀≦)ノ」
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名前:3/3[] 投稿日:2005/08/07(日) 14:55:52 ID:83JBa76W0
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次の日…
ちう「いや?、にしても昨日は大変だったな。」
ザジ「……(ニコニコ)」
ちう「ザジ、昨日のアレ、何でやろうと思ったんだ?」
ザジ「……(スッ)」
つ[Jackass]
ちう「……コレか。」
さらに次の日…
シャアアアァァァァ……
ザジ「ヾ(≧∀≦)ノ」
ちう「ちょ、ショッピングカートに乗るなあああぁぁぁ!」
シャアアァァ…ガシャーン!!!
この後2人が店員に叱られたのは言うまでもない
6-501
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6-501
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/07(日) 17:30:46 ID:C0o9atvZO
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早朝だ
今日も日差しが紫外線が、人々の肌を焼く、
体育館前の階段でまき絵が待っていた
ウチも急いで駆け寄る
亜子「お??いまき絵?」まき絵「あっ亜子ぉ」
カバっと亜子に抱きつく…まき絵
まき絵「朝から待ってたんだよー寂しかったよー」
ぎゅぅぎゅぅ
頬を擦り付けてくるまき絵裕奈
「ちょっとまき絵その位にしてやんなよアキラも待ってるんだからさ」
亜子「えっアキラも来てるん?」
裕奈「そうだよ!アキラも皆で一緒に楽しみたいってさ練習前じゃないと疲れるからって朝から思いっきりしようと思ってこんな時間に呼んだんだからねー覚悟しときなさいよ」
亜子「そ…そんなぁ」
まき絵「亜子可愛い?…」チュッチュッチュッ
右頬がべとべとになる位までにキスされてしまう亜子亜子「ぅうわぁ…ベトべトになってもうた」
裕奈「ほらこっち向いて」頬に付いた涎を拭き取ってもらった。
まき絵「そろそろ行こっか裕奈!」
裕奈「そうだねーアキラも待ちくたびれてるし」
………………………………亜子「うわぁ」まき絵が右腕に腕を組んできた
裕奈も後に続いて左手の手を繋ぐ。
目指すはシャワー室だった
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6-502
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/07(日) 17:31:33 ID:C0o9atvZO
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シャワー室
日頃の疲れを癒し時には体時には心をも気持ち良くするそんな場所
裕奈「アキラ待たせてごめんねー」
アキラ「うん…大丈夫」
競泳用の水着姿で答える、アキラの顔は少し火照っていた。どんっ………………………背中を打ち付けて、壁際に倒れこむ亜子
亜子「ああっ」
まき絵「あたし下ヤルねー裕奈は上お願い」
裕奈「オッケーじゃアキラは抑えてて」
アキラ「うん‥わかった」亜子の後ろから
腰に手をまわして引きずり立たせるアキラ。
亜子「ひゃぁぁぁ―」
亜子が悲鳴をもらす左耳からアキラの舌が入ってきたのだ身をよじらせて避けようとするもアキラががっしりと掴んで止めてくる。
亜子「やっやめてやめてぇ??ウチどうかなってまう??ひゃんっ」
スカートの下からまき絵の手が這ってきた。ふとももの間をするりと抜けて亜子の大事な所に手を伸ばす
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6-503
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/07(日) 17:32:34 ID:C0o9atvZO
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亜子「あっアアアアアア」まき絵の手が指が大事な所を勢い良く貫く。
亜子「はっはぅぅ………!まっまき絵ーもっ…もっと優しくしてぇ?」
涎を垂らしながらそんな事を言う。
まき絵「えっあ!ごめんねーちょっと力入れすぎちゃったー」
裕奈がアキラを促すアキラがこくりと頷くとぱっと手を放して肩を掴んで床のタイルに亜子を倒したひっと悲鳴を上げて鳴く亜子
にやりと笑い裕奈は亜子のお腹にまたがり
未発達の胸に手を伸ばす
裕奈「えいっ」
まき絵は舌を出してスカートの下でにこにこしてる。亜子「ぁわぁっ……っぷ」口も肩を掴まれ逆さに見えるアキラの顔と唇に視界も唇も塞がれてしまった……もう亜子の声も姿も届かなかった。
陸上部のグラウンドから望遠鏡を使い眺める影が
春日「いいなぁ羨ましいなぁ…私も混ざりたかった」めでたしめでたし
6-513
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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/07(日) 20:08:47 ID:ekaqF7j/0
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カリカリカリカリ・・・
ガタン
ちう「ふぅー。
ったくなんでこんなに宿題があるんだろな」
ザジ「・・・♪・・・・・カリカリカリ・・・・・・パタン」
ちう「おー、ザジ偉いなぁ。
もう国語と英語のワーク終わったのか」
ザジ「(こくこく)♪」
ちう「まぁ、冷房きいてて勉強しやすい環境なんだが
どうにも勉強する気にならんなぁ。(問題もよくわからないのあるし)」
ザジ「・・・」
ちう「そうだな。とりあえず牛乳でも飲んで休憩するか。」
ゴクゴクゴクゴク
ザジちう「ぷはーっ!」
ちう「暑い昼下がり、牛乳ビンで一気飲み!最高だねぇw」
ザジ「(こくこく)♪」
ちう「よっしゃ、気合入れなおしたところではじめますか。」
ザジ「(オーッ!)」
ちう「えっと、数学だったな。
問3。∠ABC=80°のとき、xの値を求めよ。 か」
ザジ「(カリカリカリ・・・)」
ちう「(うーっ、なんだよこれ・・・ xの求め方なんて知ってても人生で一切使わないっつーの!)
ザジィー、悪いけどちょっとこれ教えてくれよ」
ザジ「(ジー)・・・・カキカキ・・・・」
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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/07(日) 20:15:22 ID:ekaqF7j/0
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ちう「あー、なるほど。この四角いのは90°だから、
180-80+90=10 で10°になるのか。
ありがとな、ザジ。」
ザジ「♪ ・・・・」
ちう「え、お礼がほしいって?」
ザジ「・・・・・・!」
ちう「えっ!? うー、仕方ないな。じゃあ数学が終わったらな」
ザジ「ヾ(≧∀≦)ノ」
ちう「じゃぁ、早めに終わらすためにちょっと手伝ってくれよ」
ザジ「・・・」
ちう「わ、分かったよ!ズルなんてしないから、そんな寂しそうな目で見るなよ!
けど、ちょっと分からないとこがあったら教えてくれよな」
ザジ「(こくこく)」
ちう「カリカリカリカリ・・・ガシガシ・・・カリカリ・・・」
ザジ「(数学終わったらちうと○○♪数学終わったらちうと○○♪」
こうして、夏が過ぎてゆく・・・
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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/07(日) 22:58:58 ID:/enmygLU0
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ちう「なぁ、ザジの。見せてよ。」
ザジ「・・・・・・(フルフル)」
ちう「いいだろ、どーせネギにはもう見られたんだろ?」
ザジ「・・・・・・・・・」
ちう「私のも見せるからさ。ほら、人に見せられるほどのものじゃないけどさ・・・」
ザジ「・・・ちうの・・・凄い・・・」
ちう「そか?まぁ、ザジだけ見せないのはずるいよな?」
ザジ「・・・・・・(フルフル)」
ちう「はぁ・・・それじゃ、力ずくで見るからな」
ザジ「・・・や・・・ちうっ・・・やめて・・・恥ずかしい・・・///」
ちう「いいじゃん、減るもんじゃないし・・・早く手を離せって」
ザジ「やっ・・・無理矢理なんてダメ・・・///」
ちう「わ、ザジの・・・私のと同じくらいじゃん・・・これなら隠すほどでもないよ」
ザジ「・・・私のが・・・少し低い・・・;」
ザジの成績表を無理矢理見ようとするちうの図
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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2005/08/08(月) 00:30:16 ID:TUqj4BvX0
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ある日、一人でテレビを見ているザジ
TV「僕の耳が…でっかくなっちゃった!(ワハハハハハハ…)」
ザジ「(・∀・)! “(m)”ピコーン」
ちう「お、久しぶりにマジック見せてくれるのか。」
ザジ「(こくこく)」 ホジホジσ(・∀・)… パッ! С(゚∀゚ )
ちう「・・・・・・ん?(・ω・)」
ザジ「Σ(゚Д゚;) (あれ?テレビではみんな笑ってたのに…) (;-;) シュン」
ちう「(え?終わり?)あ、あ、すごいよザジ!いや、まさか耳が大きくなるなんて思わなかったからさ、
びっくりしちゃったよ!さすがザジだ!」
ザジ「(おもしろくなかったのかな…) (T?T)」
ちう「お、おい、落ち込むなよ。すごかったって。(もっと素直に驚いてやるべきだったかな…。)」
数日後、珍しく一人でテレビを見ているちう
TV「僕の耳が…(ry
ちう「これか━━━━(゚Д゚;)━━━━!! そうか、あそこは笑ってやるとこだったのか!!」
ちうはこの時までこのネタとこのネタを見る時のノリを知らなかった。
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名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[回想・学園編] 投稿日:2005/08/08(月) 02:08:54 ID:5XuHonHm0
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放課後の校庭の片隅に、私はたたずむ。
誰にも見られることのない木陰を、風は区別することなく吹き抜けていく。
いつもの狭い部屋から解き放たれる一時に、私は天へと背を伸ばす。
思えば随分永い時を生きてきたものだ。
幾人もの同期がこの学園を去っていった。
そして、あの男も戻っては来ない。
ナギ……スプリングフィールド。
この私が、唯一、心を動かされた男。
いつまで私をこんなところへ縛り付けておくのだろう。
それともやはり、戻っては来ないのだろうか。
私の、元へ。
皮肉なものだ。
これだけ待ち続けていながら、私は貴様よりその息子に惹かれ始めている。
それとも、それも貴様の狙っている通りなのか?
私は、何時まで踊ればいいのだろう。
この、舞台の上で。
と、心から思う学園長であった。
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名前:先に言っとく。ごめんなさい[] 投稿日:2005/08/08(月) 02:25:00 ID:1JpeVRbXO
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ちう「おーぃ、ザジ?」
ザジ(後向き)「…」
ちう「おーぃ、聞こえないのか?」
ザジ(後向き)「…」
ぽんぽん
(・・ )ヽ(○-○ )
ちう「ザジ?、返事しろ?、聞こえてるだろ?」
くるり
( ・・)ヽ(○-○ )!
ザジ「わたしはジザ。ザジじゃない。」
ちう「?ぉぃ、今度は何の遊びだ?」
ザジ「気付かない?左目に線、右目に涙…」
ちう(演技)「ハッ!メイクが左右逆!?」
ザジ「そう、だからわたしはザジじゃない。わたしはジザ。」
ちう(呆)「じゃあ、ザジはどこ行ったんだ!?」
ザジ「…」
ちう「ぉぃ」
ザジ「…」
ちう「おい」
ザジ「(´・ω・`)バーボンハウスへようこそ。
このテキーラはサービスだから受け取ってほしい。
そう、またなんだ。
仏の顔も三度までって言うしね。
許してもらおうとも思ってない。
ただ君は、このスレタイを見たとき、限りないトキメキのような何かを感じたはずだ。
この殺伐とした世の中で、そのような感激を忘れないで欲しい。
さぁ、注文を聞こうか。」
ちう「じゃあ、夕飯はザジな。」
ザジ「(°Д°)!」
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名前:Part.1[sage] 投稿日:2005/08/08(月) 11:48:26 ID:1JpeVRbXO
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ザジは安らかな顔で寝息をたてている。それは今でも変わらない。
上下に積まれた私達のベッドの距離。これも以前と変わらない。
でも、私達の関係は変わってしまった。
いいや、むしろ元通りになってしまったのだ。私達が知り合って間もなかった、あの頃と同じ関係に。
まるで積み木だ。
一番上に積み上げようとしただけなのに、それは音を立てて土台から崩れてしまった。
今となっては、それがどんな形に積まれていたかはわかっても、どれが何処に積まれていたかがわからない。
床に散らかった残骸が、私達の足元をすくう。
しかし、私はあの頃の断片に触れるだけで、また積み上げる勇気も、片付けてしまう潔さもない。
「うまいか?」
「(コクコク)」
「じゃあ、これは?」
「ちうのオムレツおいしい」
私の脳裏に焼き付いたザジの笑顔と笑い声、それは幻か霞のようになって、夢に現れては消え、現れては消え、つらい現実を私につきつける。
夕時になってもザジは帰ってこなくなった。
夕飯を作って待とうとしたが、結局はいつも独りぼっちの食事になってしまう。そう、まるで昔のように。
今の私には、ザジと直接向き合うなんてことできやしない。
かなり夜遅くになってザジは帰ってくる。
分けた夕飯を食べた後、パソコンに向き合った私の背後で何か言いたげな沈黙が流れ、会話はなく、代わりに水が流れる音と食器同士が触れる音がする。
互いに脆いがために接触を避けてしまう。強く触れ合ってしまったら、きっと私達は二人とも粉ごなになってしまう。
深い仲であればあるほど、受けた傷は深い。ザジは私を許してくれているのだろうか。
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名前:part.2[sage] 投稿日:2005/08/08(月) 11:54:16 ID:1JpeVRbXO
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あれから私達はまだ一言も言葉を通わせてない。
こんな生活になって早くも一月経とうとしている。私もザジも無器用なのだ、とっても。
でも、何かしないと何も変わらない。それは確かだ。良くなろうと悪くなろうと、どちらでもいい。構わない。今の関係が息苦しくて、耐えられない。
そして、私はザジと向き合うことをやっと選べた。ザジがおいしいと言ってくれたオムレツを前に、夜は更けていく。
外は静まり、秒針が音を立てて時を刻む。蛍光灯の震える灯りが神経に障る。
遅い。遅くてもザジは11時までに帰ってくる。でも、もう今日は20分も残っていない。
苛立ちと焦り。決心したのにもかかわらず、機会を失いかけた途端に揺らぐ自分の心が情けない。
プルルルルルルル…!
埋没した私の意識を呼び戻したのは、ザジの帰宅ではなく電話だった。
「もしもし、長谷川です」
「あっ、長谷川さん?ネギです」
受話器を手にするときの緊張は無意味だったようだ。
「今どこにいますか?って、部屋ですよね。すいません、少し焦ってしまって…」
「はい、部屋です。何の用でしょうか?」
「それが、えぇ…っと、ザジさんが曲芸の練習中に怪我をしてしまって…」
静かに鼓動が加速する。部屋が急に寒くなり、手が小刻みに震え始めた。
「それで、ザジは!?」
慌てて聞き返す。
「今、麻帆良病院なんですけど…」
「すぐ行きます!」
電話を切って、部屋を出る。独りぼっちの私を後悔が襲う。
なんで、もう少しでも早く、勇気を出せなかったんだろう。なんで、もう少し早く、一日でも早く…
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名前:part.3[sage] 投稿日:2005/08/08(月) 11:58:22 ID:1JpeVRbXO
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病院の表玄関は閉まっていた。当たり前だバカっ…。もう日付が変わってるじゃないか…。
急いで裏玄関から中には入る。手が震えて受付で名前が書けない。深呼吸してから、ザジのいる病棟を目指した。
長く続く廊下。
エレベーターに乗りながらも、不意に手摺を握ってしまう。
冷たい。
ドアの開く音が響く。
ザジ…
また長く続く廊下。
曲がり角。
ネギ先生の声が聞こえてきた。
ザジは…?
「ザジ!」
思わず大声が出た。
声が響く。
そして、長い廊下で、ザジが振り向いた。
ネギ先生もいる。
息を整えながらも、ゆっくりと近づく。
今になって、メガネを部屋に忘れていたことに気付く。でも、もう、どうでもいい。
「ザジ…」
ザジには聞こえないくらいに小さな声で呟く。
距離が縮まって明かされる悲しい事実。
私を見つめるザジの両手は包帯とギブスに覆われていた。
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名前:part.4[sageあともう1つ。] 投稿日:2005/08/08(月) 12:03:16 ID:1JpeVRbXO
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「ちう?」
ザジが私を呼ぶ。どこか恐々と、でも、しっかりと。
私はザジを数歩の距離で見つめた。
言葉に詰まる。
ネギ先生が安心してと言うかのように静かに微笑んだ。
「帰ろうか…」
やっと口が動いた。
「うん…」
少し間をおいてザジが答える。
病院を出ながらネギ先生に話を訊く。空中ブランコから誤って転落し、両手を骨折したようだ。ザジはネギ先生の向こう側で、ずっと黙っていた。
「それじゃあ、僕はここで。ザジさん、お大事に。無理しちゃダメですよ。ザジさん、長谷川さん、おやすみなさい」
ネギ先生と別れて、私達は二人ぼっちになった。
しばらく続く長い沈黙。
寮が遠くに見えたころ、ザジが小さな声で言った。
「ちう…ごめんなさい」
「えっ、あ…その…私こそ…ごめん」
「もう怒ってないよ」
「そっか」
もう独りぼっちはおしまいだ。
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名前:part.5(おしまい)[sage] 投稿日:2005/08/08(月) 12:06:30 ID:1JpeVRbXO
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部屋に戻ると、冷えきったオムレツが私達を迎えてくれた。
私はデスクに置きっぱなしだったメガネをケースにしまう。
パチッ
ケースが閉まる音。
私はザジの方を向いて話した。
「あ?ぁ、もう冷めちゃったなぁ。ザジが怪我なんてするからだぞぉ」
「ちうのオムレツは冷めてもおいしいよ」
「そっか」
「食べよ…」
「うん、食べよう」
ザジとオムレツを前にして、夜は更けていく。
「ザジ、はい。あ?ん」
「…おいしい」
?完?
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6-583
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/08/08(月) 13:43:14 ID:xl4aytTr0
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千雨「チスケテ…!? チスケテ… ちうタスケテ ちう助けて…! ちう急いで来て早く私を助けて…!
ちう、決して走らず急いで歩いて来てそして早く私を助けて…か!! むぅ、なんて難しい注文を!!」
最終更新:2007年09月05日 12:03