9-629
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9-629
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/05(月) 20:55:35 ID:hgc1nnRYO
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ちづる 「ふぅ・・・・・」
ちづるは疲れていた。
毎日ボランティアで悪ガキ達の相手をして
最近では小太郎という手のかかる居候までできたのだから無理もない
しかし普段そんな事は臆面にもださないちづる
クラスメイトの誰もがそれを知る由はなかった
ちづる 「さぁ今日もがんばるわよ」
ちづるは子供達の待つ施設に向かっていた
建物の前まで来るとなにやら女の子が立っていた
「あっ!ちづるお姉ちゃん来たー」
女の子はそう言うとちづるの手をグイグイ引っ張った
ちづる 「あらあら」
ちづるはいつもの笑顔で女の子に着いていく
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9-630
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/05(月) 20:56:03 ID:hgc1nnRYO
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建物の中に入ると子供達が勢揃いしていた
驚いたちづるは黒板に目をやるとたどたどしい字で
【ちづるおねえちゃんいつもありがとう】
と書かれていた。呆気にとられているちづるに園長先生が話しかける
「これはね最近ちづるちゃんが元気ないからって子供達が企画したのよ」
そう聞かされるや今度は一人の男の子がちづるに近づく
やんちゃでいつもちづるの手を焼かせている子だ
「ちづるお姉ちゃん、僕・・・僕もっといい子になるから・・・
だから元気出して・・・・・・」
男の子の声は泣きそうだ。
ちづるは心底驚いていた。子供達の前でも元気のない素振りは
一度も見せたことはない。
子供の年上の人を見る観察眼なのか、それとも・・・・・
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9-632
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/05(月) 20:56:50 ID:hgc1nnRYO
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ちづる 「ふふ私は幸せね・・・」
ちづるは子供達からもらった折り紙とラッピング用の紐でできた
ネックレスを首からぶら下げながら帰路についていた
ちづる 「ただいま」
夏美 「ちづ姉おかえりー」
あやか 「お帰りなさいちづるさん」
ちづる 「あら・・・これは?」
ちづるはテーブルに並べられた豪華な夕食を見つけた
夏美 「ふふふちづ姉最近疲れてるっしょ?知ってんだからね」
あやか 「まったく一人で全部抱え込むのはちづるさんの悪い癖ですよ
私達は・・・その・・友達なんですからね」
二人は気づいていた・・・それで普段作らない料理を作って
ちづるを待っていたのだ
夏美 「ん??ちづ姉それ何??」
夏美はネックレスを指差しちづるに問いかけた
ちづる 「これ?私の宝物よ・・・(あなた達もね)」
夏美 「ん?最後聞き取れなかったー」
ちづる 「ふふ何でもないわ」
あやか 「さぁ冷めないうちに食べましょう」
人の心はわからない
でも
自分が心を開いてる人たちにはもしかしたら・・・・・
終わり
9-614
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9-614
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/05(月) 19:26:13 ID:p7fiX95M0
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万博の弁当持ち込み禁止の話を作ってみればいいんじゃね?
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9-633
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2005/09/05(月) 20:56:51 ID:ml788M2j0
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係員「お客様、こちらは持ち込めませんのでお引取りくださいwwwwww」
ちう「マジかよ・・・じゃあ置いてくから処理しといてくれよ」
ザジ「(´・ω・`)イヤ!」
ちう「イヤってなぁ・・・でも捨てなきゃ入れないぞ?ザジ楽しみにしてたじゃないか」
ザジ「(´;ω;`)ちうの料理捨てるなら今食べる!」
ちう「めっ、迷惑だから列はずれよう、な!?」
ザジ「(´;ω;`)・・・うん・・・」
ちう「もったいないなあ・・・」
ザジ「(´・ω・`)ちうの料理、もったいないね・・・」
ちう「いやせっかく朝から並んでたのにさ」
ザジ「(´・ω・`)ちうの料理のほうが大事・・・」
ちう「・・・せっかくここまできたし名古屋城公園で飯にするか。もう並ぶのもイヤだろ?ついでに一泊してゆっくりしよう。な?」
ザジ「う、うん! ちう???!!」
ちう「こら、あんま引っ付くなって・・・」
係員「荷物のチェックをさせていただきまーす・・・お客様、こちらの飲み物は持ち込めません」
VIPPER?「おまwww今飲み物って言ったなwwwww」
VIPPER?「言った言ったwwwww」
新田「それは君用ではないのだがそこまで飲みたいのならば・・・」
係員「ちょwwww何で脱いでんのwwwwwwww」
新田「私の絞りたてをどうか!召し上がっていただきたいッ!」
係員「ちょwwwwふぐっ、んがっ────」
VIPPER?「先生カッコヨスwwwww」
VIPPER?「よしずらかれwwwwww」
新田「フォーーーー!」
係員「んぐーーーーー!」
9-677
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9-677
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2005/09/06(火) 02:00:59 ID:cyG043Qw0
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千鶴「あら、夏美ちゃん。胸少し大きくなったんじゃないの?」
千鶴は隣で体を洗っている夏美に声をかけた
夏美「えへへ・・やっぱりわかるー」
夏美は千鶴のほうに向くと自慢するように自分の胸を両手で持ち上げた
夏美「2cmアップ」
その言葉を聞いた千鶴はまじまじと夏美の胸を見つめ、感嘆の声をあげた
千鶴「すごいわね?、成長期なのかしら?」
夏美「それもあるけど、今、秘密のマッサージしてるの。効果抜群なの!」
千鶴の目がキラリと光る
千鶴「そう、私も大きくなる方法ひとつ知ってるわよ?」
夏美「え、どんなの?」
千鶴「それはねぇ?」
千鶴はそういうと夏美の前から消えてしまった
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9-678
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2005/09/06(火) 02:01:32 ID:cyG043Qw0
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突然の千鶴の消滅に夏美は驚く
夏美「え?ちづねえどこ?」
夏見は千鶴を探すがどこにもいない
そして誰もいないはずの夏美の背後から声がする
千鶴「後ろからたくさん揉むのよ?」
そういうと千鶴は夏美の背後から夏美の胸に手を伸ばし、両手で夏美の胸を揉み始めた
千鶴「お?きくな?れ?」
夏美「うひゃあ!ちづねやめて!だめだって!」
夏美は抗議の声をあげる
千鶴「そ?れ?、そ?れ?」
千鶴は夏美の抗議を無視して夏美の胸をもみしだく
夏美「いやぁ、だめだってばぁ・・・」
千鶴「ぐい?んぐい?ん」
夏美「あ・・あっ、やめっ、やめてぇ、も、もう・・」
千鶴「う?ふ?ふ?、最後は?キュッ」
夏美「あっ・・あああん!!!」
この方法で胸が大きくなるかどうかは定かではない
9-682
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9-682
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2005/09/06(火) 02:23:15 ID:cyG043Qw0
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それは奇妙な偶然だった
女子中等部、非常に大きく広い校舎であり、それゆえたくさんの施設がある
つまりトイレもいっぱいある、しかし・・
どこのトイレも空いていない
夕映はあせっていた
もはや膀胱は決壊寸前である
トイレのドアを叩く、内側から返事のノックが返ってくる
隣も同じ、2階のトイレも同じ、3階のトイレも空いていない
夕映はロビーにいた
もじもじしながら冷や汗をかいている
まるで膀胱からおしっこが逆流し、汗として出しているようであった
我慢が限界に達したとき
夕映は叫ぶ
夕映「も?る?で?す?」
校舎の中心でもるですを叫ぶ
完
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9-683
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/06(火) 02:52:30 ID:T5wNfoSPO
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夕映はもるですしかネタが無いのか。
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9-684
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/06(火) 04:04:03 ID:H2cmeyxn0
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もらない夕映はただの夕映さ
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9-686
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/06(火) 05:50:18 ID:w3bNundQ0
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ザジ「)ガクガクブルブル」
ちう「どうした?」
ザジ「ちう!どうしよう!!アメリカに怪獣がいるって、女の子の」
ちう「はあ?何バカなこと言ってるんだ」
ザジ「だって、だって今ニュースでいってたもん!
怪獣が堤防壊したり家をメチャクチャにしてるって」
ちう「怪獣???」
ニュース「アメリカのルイジアナ州では【カトリーヌ】により堤防が決壊し―――」
保守です、ごめんなさい
一刻も早い救援・復興を願います
9-700
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9-700
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/06(火) 12:47:53 ID:z3M0yhGAO
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保守
「風の音とは良い物だな、たとえそれが暴風であっても心地いい‥‥」
「マスター、そろそろ中に戻った方が‥‥」
「もう少しだけ‥‥、台風の日は何故か外に出たくなるんだ」
「(それは子供ですから‥‥)私が押さえていないと飛びそうな人の言う台詞では無いと思いますが‥‥」
「う、うるさい!」
「はい、もういいですよね帰りましょう」
ひょい
「あ、こら!降ろせ!私はまだ外にいるんだー!」
何か変な物を幻視した‥‥
9-703
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9-703
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2005/09/06(火) 13:36:52 ID:E+e+HQFD0
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夕映「これが今回の分のレポートです」
そう言うと夕映は五月に一冊のノートを手渡した
五月 いつもありがとうございます
五月はうれしそうにノートを受け取り、夕映に感謝の言葉を述べる
夕映「それはこちらも同じことです、毎回楽しみですから」
五月 では今回はこちらをお願いします
五月は夕映にひとつの袋を手渡した
夕映「今回は・・5本ですね」
夕映は中身を確認し、うれしそうにつぶやいた
五月 ええ、今回はなかなか苦労しました。その分いいものに仕上がったとおもいますよ。
にこやかに五月は微笑む
夕映「では10日後ぐらいにレポート持ってくるです。それでいいですか?」
五月 ええ、わかりました。それでは10日後、ここでお願いします
夕映「わかったです」
帰り道、夕映は袋の中から一本のペットボトルを取り出した
ペットボトルには怪しい色の液体が入っている
ペットボトルにはラベルが貼ってあり、そこにはこう書かれていた
いちご酢昆布
夕映「これはなかなか・・・今回も楽しませてもらえそうです」
夕映レポート
そこには夕映が飲んだ五月の試作ジュースの感想が非常に細かく記されている
学園内で販売されている一部のジュースはこのレポートから生まれるのである
しかしそれを知るものは少ない
9-706
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9-706
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/06(火) 15:42:29 ID:LHifkgKM0
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ちう「ザジ、傘なんか持ってどこへ行くんだ? 外は台風で凄い風だぞ」
ザジ「こんなビッグウェーブは見逃せないよ!」
ちう「はぁ?」
ザジ「じゃあ、風乗りに行ってくる」バタン
ちう「風乗り?……――まさか!!」Σ(゚Д゚;)ハッ
ザジ「う?ん、いい風だぁ」シュラセンプウケン
ちう「おーい! バカなことはやめろーっ」
ザジ「ちょっと飛んでくるね」カサヒロゲ
ちう「行くなあ!! ホントに危ないってぇっ!!」
ザジ「いってきま?す」フワリ
ちう「ザジィイイイッ!!」。・゚・(ノД`)・゚・。
翌日
ザジ「ただいま?。遅くなっちゃった」テヘッ
ちう「ザ…ザジ? 心配したんだぞっ。バカぁ!!」ダキ
ザジ「そんなに心配しなくても――」
ちう「もう会えないかと思った……独りになっちゃたと思ったの……」グスン
ザジ「ごめんね……もう独りにしないよ」ハンセイ
ちう「うん」
ザジ「次は一緒に飛ぼう!!」
ちう「ええっ!?」Σ(゚Д゚;)ガーン
9-727
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9-727
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/06(火) 21:15:01 ID:UbMTQozsO
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ゆえ 「ど、どうしたですか!のどか!?」
ゆえは部屋に帰るなり泣いているのどかを見つけた
のどか 「ゆえ?今日ね・・・・」
のどかはゆえに今日あった事を話した
ネギの朝練を応援しに行ったこと
しかし何やらネギとクーがいい雰囲気で声を掛けれなかった事
このままではクーにネギを取られてしまうんじゃと思った事を話した
ゆえ 「やれやれですのどか・・・」
のどか 「えっ?」
ゆえ 「すぐ弱気になるのはのどかの悪い癖です。初心忘るべからず
ですのどか。告白した時の勇気を持ち続けるですのどか」
のどか 「うん!そうだねゆえありがとう!」
ゆえ 「のどか・・・・・・・」
ゆえはのどかを強く抱きしめてあげた
ゆえ 「ピカーン」
のどか 「へっ何??」
ゆえ 「ファイナール!!!アトミーーック!!!」
のどか 「何??ゆえ私たち逆さまだよ・・・」
ゆえ 「バスターーーーー!!!!!!」
地面に叩きつけられ気を失うのどか
のどか 「・・・ぴく・・・・ぴく・・・・・」
ゆえ 「ハラショーー!!!!!!!」
9-744
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9-744
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2005/09/06(火) 22:52:01 ID:E+e+HQFD0
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木乃香は思った言葉を口にした
木乃香「なんでやろ?」
最近不思議に思うことがあった
木乃香の部屋には現在三人+一匹が暮らしている
木乃香、明日菜、ネギ、カモである
ネギはよく寝ぼける、寝ぼけて布団にもぐりこんでくる
明日菜の布団に
そしてどういうわけか明日菜の布団にしかもぐりこんでこない
なんでウチの布団にはもぐりこんでこんのやろ?
木乃香「はぁ・・・」
木乃香はため息をつく
ウチもネギ君と一緒に寝て、ぎゅーってやったあげたいなぁ
木乃香はそんなことを思いながら夕飯の準備をすすめるのであった
完
9-751
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9-751
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/07(水) 00:34:38 ID:Nj85hxP00
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ザジ・レニーデイは不機嫌だった。
その原因は、最愛の人である長谷川千雨にあった。最近、二人の時間がめっきり減っている
のである。
当然、ザジはそれに耐えられない。ちうにもっと時間を作ってもらって、二人でなるべく長い
時間一緒にいたい。その思いから、ザジは千雨にこう訴えた。「もっと私といる時間を多く
作って」と。しかし、千雨はこう切り替えしてきた。
「何云ってんだ、お前。私らは同じ部屋だから、一緒の時間も何もないだろ」
「・・・・・・・でもちうは、パソコンに向かってばかり・・・・・」
「当たり前だ。私はネットアイドルだぞ。ファンを大切にしないアイドルがどこにいるんだよ」
「・・・・・・・・ファンより、私を大切にしてよ・・・・・・」
「してるじゃないか。一日2時間は一緒にいるだろ。それで文句いうなんて、お前は我侭だな」
千雨は真面目に話を聞こうとしなかった。それどころか、現状で満足出来ないのは、自分が
我侭だからだという。
ザジは失望した。私はこんな人のことを愛していたのかと。
「・・・・!!・・・ちうのバカーーーーーーー!!!もう知らないーーーーっ!!!!!」
後ろから、何か声が聞こえていたかもしれない。でも、そんなものは無視してザジは走った。
とにかく、千雨の顔が見たくなかった。
その後、部活に出ることにした。好きな奇術をやっていれば、少しは心が晴れると思ったから
だ。しかし、そんなことはなかった。それどころか、余計に気分が滅入ったかもしれない。ここ
最近ザジはスランプ気味で、何をやっても上手くいかないという状態だった。
結局下校時刻まで練習せずに、途中で切り上げて帰ることにした。
何だかすごいムカムカする。でもザジは、それを消し去る方法を知らない。多分、こんな感情は
今までで初めて経験するものだったから。
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9-752
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/07(水) 00:37:15 ID:Nj85hxP00
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―――手品もちうも、大っキライ
考えるのはそれだけ。周りの景色も見たくなかったので、目を瞑ってがむしゃらに歩いた。
どれくらい歩いただろう。気が付くと、知らない所にいた。森・・・だろうか。夕方の陽の光が
木の葉を潜って差し込んでいて、それが不思議と奇麗に思えた。
まだ寮に帰りたくはないので、偶然に感謝しつつこの辺りを散策することにした。特に何も
無いところだが、何故だか心は落ち着く。―――と、
「どなたですか」
不意に声を掛けられた。発言の主を探してみると・・・居た。
同じクラスの絡繰茶々丸だった。何故かは知らないが、猫に囲まれている。
「・・・データ一致。ザジ・レニーデイさんですね」
「・・・そう」
そっけなく答えて、ザジは茶々丸の方に歩み寄った。近くで見ると、彼女は猫に餌をやって
いることが判った。
なんとなく、意外だった。
教室での彼女は、正直近寄りにくい雰囲気を持っている印象だった。自分も人のことは
云えないかもしれないが。
隣にしゃがみこんで、聞いてみる。
「・・・餌、私にも貰えない?」
「はい・・・でも、もうこの子達は食べ終えてしまったと思います」
たしかに、餌を食べている猫はもういない。
来るのが少し遅かったかな。ザジは損した気分になった。
「申し訳ありません」
そんなザジの心境を読み取ったのか、茶々丸は頭を下げた。
何で謝るのかなと思いつつ、ザジは猫をかまって遊んだ。奇術をやっていると動物と接する
のは日常だが、猫は奇術ではそうそう使わない。そのせいか、新鮮な気がした。
ただ純粋に可愛い。いつも動物と触れ合うときに感じるものとは違う。心が穏やかになって
いく。その感覚が気持ち好い。
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9-884
名前:保守代わりに[] 投稿日:2005/09/08(木) 02:26:46 ID:2wO0umCx0
-
いつの間にか、ザジの周りには猫達が集まってきていた。動物に慣れているからなのか、
それともそういう類の才能があるのか。
それを見ていた茶々丸が、その中の一匹を抱き上げながら、ザジに云った。
「あなたは、善い人ですね」
「?」
「動物に好かれる人に、悪人はいません。あなたは、とても良い心の持ち主なのでしょう。
・・・すいません。あなたを少し、誤解していました」
「・・・」
いきなりそう云われてもどう反応すればいいのかザジには解らなかった。でも、悪い気分は
しなかった。そして思った。それなら、あなたも善い人じゃないかと。
自分も誤解していたのだから、謝った方がいいのかどうか、ザジが思案していると、茶々丸が
聞いてきた。
「なぜ、こんなところに?」
「・・・」
「・・・ここは、私の憩いの場所だと思います」
「・・・思います?」
「私はロボットですから、そのような感情があるかどうかは解りません。ですが、言語化すると
すれば、そのような言葉になるかと思います。私はこの子達に餌を与えている時、何と云えば
いいのでしょうか、落ち着くのです」
「・・・」
「・・・あなたは、どうですか?」
どうですかとは、自分が落ち着く時はどんな時か、ということだろうか。ザジはそう解釈し、
答えようとした。
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9-893
名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2005/09/08(木) 03:56:29 ID:2wO0umCx0
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だが、その言葉は出てこなかった。 今まさに、その相手とはケンカ中だったことに気付いた
のだ。なので、ちょっとだけ言葉を曖昧にしておいた。
「・・・最愛の人と、いる時」
「最愛の人―――ですか」
「うん。・・・でも、今はいない」
「?」
「ケンカして、キライになったから」
「そうなのですか?」
茶々丸は何故か疑問形で返してきた。今の言葉に、何か不可解なところでもあったの
だろうか。
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9-886
名前:保守代わりに[] 投稿日:2005/09/08(木) 02:28:07 ID:2wO0umCx0
-
茶々丸が続ける。
「私には、そうは思えません。少なくとも、あなたは既に相手のことを許しているのではない
ですか」
「・・・・・・・」
「いえ、初めからあなたは、相手のことを嫌ってなどいないのではないですか。だから、私の
問に対して、すぐに『最愛の人』という言葉が出てきたのでしょう」
「あ・・・・・」
私はちうを、嫌っていない?
さっきまで、あんなに嫌っていた筈なのに?
「そうなの・・・かな・・・」
「私はそう考えます。もしあなたがその人と一生会えなくなるとしたら、あなたはとても悲しむ
筈です」
「・・・一生、会えない・・・」
ちうに、一生会えない状況。そんなのは、考えられない。考えたくない。想像しただけで
悲しい。ザジにとってそれは、生きる意味を失くすこととほぼ同義だ。
ちうがいない人生。悲痛。恐怖。孤独。無力。打ちひしがれる。絶望。そして―――死。
多分、真っ先に死を選んでしまうだろう。
「泣かないで下さい」
茶々丸に抱きしめられていた。
冷たい機械の感触。でも、なんだか落ち着く。
「泣く・・・涙が出るということは、あなたがその人と離れたくはないと考えている証明です。
私は、その人と仲直りすることを提案しますが」
「・・・・・・・」こくり。
「やはり、あなたは善い人です。自分に正直で、素直ですから」
涙を拭って、ザジは立ち上がった。もう何をするかは明確で、迷いは無かった。
-
9-887
名前:保守代わりに・・・[] 投稿日:2005/09/08(木) 02:51:09 ID:2wO0umCx0
-
茶々丸を見て、云った。
「・・・ありがとう」
「いえ、どうも。私も貴重な体験をしました。私よりも口数の少ない人に出会うという経験は、
これが初めてですから」
「・・・それ、冗談?」
「・・・そうなのでしょうか。本当のことだとは思いますが」
「そうだね」
くすっと笑う。結構、気が合う人なのかもしれない。ロボットだけど。
最後にもう一度、云っておくことにした。
「ありがとう。今度は教室で話そ」
「・・・はい。私も、それを望みます」
そう云って、ザジは歩き出した。最愛の人の元へ。
と、歩き出したところで目的の人がやって来た。かなり息を切らしているようだ。ここまで
全力疾走だったのだろうか。・・・それにしても、何て格好してるんだろ・・・。
でも、別にそんなことは気にしない。
「ザジ!!」
「ちう!!」
どちらからともなく駆け寄り、抱きしめあう。心の底から落ち着く。安心できる。
―――再確認した。自分にはちう以外、有り得ない。
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9-889
名前:保守代わりに・・・[] 投稿日:2005/09/08(木) 02:53:45 ID:2wO0umCx0
-
その後、二人は一緒に部屋に戻った。
帰る途中、千雨はザジを探しに出た経緯を説明した。先に部屋に帰り、ホームページの
更新をするも、別れ際の言葉が気になって、どうも身が入らない。居ても立ってもいられずに、
部屋を飛び出して来たのだそうだ。街中で色んな人に聞いて回り、居場所を突き止めたのだ
という。
それで服がそんなのなんだね、と云うと、千雨はぎょっとしていた。自分の服装が「ちう」の
ままだったことに、今の今まで気付いていなかったらしい。
「ありがとう、ちう」
「・・・?何が」
「だって、服に気が回らないぐらい、私のことを心配してくれてたんだよね」
「え?・・・まあ、結果的にはそうなるのかな・・・」
「ありがとう、ちう!!大好きっ!!!」
ちょっ、ここ電車だからっ、という制止の声を無視して、ザジは千雨を思いっきり抱きしめた。
結局千雨もザジに負けて、公共の場で存分に抱擁し合った。周りの視線なんて気にしない。
クラスの奴が見てたら、それはそれだ。どうにでもなる。
自分の体面よりも、目の前にいる少女の方が、何百倍も大切だから。出来ることなら、一生
共に居たい。何があっても、離しはしない―――。
その思いが強まった、それだけでも、今回のことは意味があったと云えるだろう。
最終更新:2007年10月15日 22:30