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第15話 変身!巡査長

基本情報

項目 詳細
掲載号 週刊少年ジャンプ 2024年26号
単行本 2巻に収録
前回 第14話 ソムチャイ巡査長
次回 第16話 日曜朝巡査長

登場人物

  • 超条 巡
  • 一本木 直
  • ローボくん
  • マルちゃん
  • スミちゃん
  • 署長
  • 尖里 リリ

あらすじ

嫌われ者の超巡は、署長から「フルフェイスヘルメットで覆面警察官として行動しろ」という理不尽な命令を受けます。
超巡はそれを「戦隊ヒーローになれ」と解釈し、素顔を隠しながら多くの事件を解決して街の人気ヒーローになります。

そんな中、巡回中の一本木の同期である女性警官のマルちゃんが悪の組織にさらわれて…。
(続く)

メモ

  • この回は「チンレッド」という奇妙なヒーロー名や、「ごっこ遊びに浮かれて調子に乗る超巡」というイメージから軽い話の印象を受けます
    • ですがストーリーの本質としては、超巡が理想とする「人々の目に触れることなく、社会や他者のために尽力するヒーロー像」を明確に表現した重要な回と言えます
  • マルちゃんの「私はスミちゃんみたく妄想とjpg (=画像データ) だけで生きられない!」というセリフがオタクを刺しに来ている、との評判がありました
    • この発言により、マルちゃんは「ガチ恋勢」 (現実世界の異性を恋愛対象とするという意味で)、スミちゃんは「夢女子」ということが判明しました
      • なお「ガチ恋」の本来の意味(狭義の意味)は、アイドルやホストクラブといった仮想恋愛を楽しむ場にのめり込んで、本気で恋愛感情を抱いてしまうことです
  • マルちゃんによると超巡は「イケボ」だそうです
    • イケボは、イケてるボイス、イケメンボイスの意味で、重低音で輪郭がはっきりしていながらも色気があり、聞いていて落ち着きのある声が特徴です
    • ボイスコミックでの超巡の声は「古川 慎」氏なので、もし超巡の声がこの方向性で決まるのであればイケボです

パロディ・元ネタ解説

  • マルちゃんがOB会で憧れの先輩に言われてショックを受けた「昔は子リスのように可愛かったのに、今は "ラーテル" みてぇ」の「ラーテル」とは、世界で最も恐ろしい陸生動物として知られる肉食性の哺乳類です
    • ラーテルは小柄な体躯ですが、非常に強靭で攻撃的な性格で「世界一恐れを知らない動物」としてギネスブックに認定されるほどです
  • 署長が超巡に対して言った「君が殉職しても遺骨で "モノボケ" する自信すらある…!」の解説
    • モノボケとは、お笑いの一種で、小道具や物を使って笑いを取る芸のことです(モノを使ってボケる)
    • つまり署長のセリフの意味は「超巡の遺骨を盃にして笑いを取る」という意味で、お笑いで人の死で笑いを取るのは基本的にNGなので、超巡を相当嫌っていることがわかります
    • なお、織田信長は浅井長政を討ち取った後、長政の頭蓋骨を盃(髑髏杯)にしたという逸話がありますが、特に歴史の記録に残っていないため事実ではなく創作の可能性が高いとされています
  • 署長からフルフェイスヘルメットを渡された後の一本木の「〜翌日〜」は皆川フェードです
  • 超巡が自分のヒーロー像が日常レベルに入り込んでいることに対して「ごっこ遊びで『メソッド演技』してんの…?」というツッコミの解説です
    • 「メソッド演技」とは、1940年代にアメリカで確立された演技法で「日常生活でも役を演じ続けることで、より役に没頭して理解する」手法のことです
    • メソッド演技を大きく取り上げた漫画としては「アクタージュ act-age」で、メソッド演技を駆使する天才的な女優志望の少女、夜凪景(よなぎけい)を主人公とした物語です
      • この技法は「役に深く没頭」できるメリットがありますが、日常生活に支障が出るため夜凪景は「現実と芝居との境界が曖昧」「あの娘は危険」と才能を認められながらもオーディションに落ち続けました
    • また漫画「ガラスの仮面」ではメソッド演技という言葉は使っていませんが、主人公北島マヤは、日常生活でも役に没頭して感情を引き出すシーンがあります



巻末コメント

新担当が『デカレンジャーは格好いいんです!』と戦隊愛をしきりに訴えていた。
最終更新:2024年09月16日 17:17