日本で中国語を学習していると、実際使われていないような日本語の熟語を多用している学習者を見かけます。
文法がわかると、自然とそのような文章ができてくるのですが、言葉の学習は、教科書だけでは不十分で、実際どのように使われているかどこかの段階で確認する必要があるでしょう。
少し例としては違いますが、昔、デープスペクターさんが漫画を教科書にして日本語を勉強したために「貴様(きさま)」がYOUだと思っていたそうです。
また、私が出会った日本語の学習者は中国でお金をかけずにインターネットを利用して日本語を学んでいます。語彙が豊富で独学とは思えないのですが、ほとんどが書き言葉で硬い感じがするのに、急に「そうだよねー」とか「じゃん」とか急に砕けた言葉を交えるので、やはりちゃんとした学習が必要だなと思いました。
会話のときに大事なのは語彙や文法だけでなく、どの言葉を使えば場面にふさわしいのかです。
つまり、書き言葉か話し言葉か知っていると言うことは大きな財産です。「漢字と辞書」でも述べましたが、日本語と中国語は漢字は同じでも意味が違います。決して「知っている」=「使える」ではないのです。
中国語の場合、「書き言葉」と「話し言葉」の落差が激しく、大体の教科書は書き言葉で書かれていることが多いです。その問題の解決は、一つ一つ聞いて学習するほかないと思われます。