【名前】
ホムンクルス36号/ミロク
【性別】
男
【年齢】
0歳6ヵ月(知的活動のできるホムンクルスとして完成してから)
【属性】
混沌・悪
【外見・性格】
大きな瓶の中に入った胎児の姿をした旧式のホムンクルス。
人間で言えば妊娠9ヵ月ほどの胎児に相当し、見た目としてはもうほとんど赤ん坊に近い。
唯一ヒトと異なるのは髪の色と瞳の色で、どちらも淡く青く発光している。
瓶の中で器用に回転することもできるが、主に頭を下にして浮かんでいる。
令呪は右の尻肉に刻まれている。
彼が入っている瓶は、ちょっとした強化ガラス並みの強度はあるが、脆いものであることは間違いない。
瓶の中は魔術的に調合された人工羊水で満たされている。
瓶の口近くは細く狭まっており、コルクの栓を開けたところで彼の身体は外に出ることは出来ない。悪意あるボトルシップ。
瓶の外に出られるのは瓶が割れた時――すなわち、彼の死が確定した時だけである。
【身長・体重】
45cm/2.5kg (本体のみ、瓶や人工羊水抜きの数値)(推定値)
80cm/12kg (瓶や人工羊水込み)
【魔術回路・特性】
質:A+ 量:E-
造物主の手により、あまりにも異様なパラメータになるように狙って造られている。
この結果、彼は誰よりも魔術に精通し、高い魔力感知能力を持っていながら、自ら魔術を行使することはできない。
【魔術・異能】
超高性能な魔力感知。
彼は瓶の中に坐したまま、半径数キロ圏内の、魔力を有するものの動きを手に取るように理解することができる。
つまり彼の周囲では、魔術師や英霊の類は、基本的に隠れることが出来ない。
もし魔術や神秘の力を行使する者があれば、大まかな魔術の系統や、行った術の大雑把な目的を把握することもできる。
これらの分析は近づけば近づくほど精度が上がり、より正確な情報を確保することができる。
至近距離であれば、結界の類などの分析も出来てしまう。
その一方で、彼自身が持つ魔力量の極端な少なさから、ほとんど積極的な魔術の行使はすることが出来ない。
魔術の知識は豊富で多岐に渡るが、それらはすべて敵の分析に費やされることになる。
【備考・設定】
欧州の魔術師の一族である、ガーンドレッド家に造られた旧式のホムンクルス。
他の家では既に瓶から出て人間のように過ごせるホムンクルスを実用化しているのだが。
このガーンドレッド家ではあえて古典的な、瓶の中でしか生命を維持できないホムンクルスを多用している。
時計塔ではあまり目立たないようにしている一族ではあるが、家の規模は大きく、歴史も古く。
極めて慎重に、本家の当主は表に出ることなく、何かあれば広く抱えた分家の者を派遣するのが常だった。
その偏執的な慎重さは、臆病と評しても間違いではない。
さらに、聖杯戦争のようなリスクのある催し事にも積極的に首を突っ込んでいくのだが……
それらの際には、さらに慎重に、使い捨てのホムンクルスを代理で矢面に立たせる。
あえて旧式のホムンクルスを多用するのも、彼らには造物主を裏切ることが出来ないからに他ならない。
一回目の聖杯戦争でも、二回目の聖杯戦争でも、彼らは分家の人間を三人と、ホムンクルス一体を派遣した。
英霊と契約を結びマスターとなる役目はホムンクルスに任せ、間違っても災いが本家に及ばないよう配慮した。
一回目の序盤では、三人の魔術師が主導権を握って深慮遠謀を巡らしていた。
しかしある時、魔力探知のために前線近くに出てきていた36号と、
神寂祓葉が偶然にも遭遇。
『ミロク』の名を貰い、一瞬にて祓葉の虜となった36号は、すぐさま魔術師三名を謀殺し、祓葉に忠誠を誓った。
その後すぐに彼は祓葉を守るために自ら志願して囮となり、他の参加者の手によって殺された。
実質、
神寂祓葉のせいで死んだようなものである。
今回の第二次聖杯戦争においては、彼はサーヴァントが召喚された途端に三人の魔術師を裏切り、抹殺した。
自由を得た彼は、
神寂祓葉が望んでいるであろうことを推測し、聖杯戦争に積極的に参加する道を選んだ。
洗脳装置。
統べるは、無垢。
〈はじまりの六人〉。
抱く狂気は〈忠誠〉。
ホムンクルス36号、あるいは『ミロク』。統べるサーヴァントは、暗殺者の伝説。
【聖杯への願い】
なし。
仮に何かの間違いで手中に入った場合、そのまま
神寂祓葉に捧げる。
万が一にも
神寂祓葉が途中で死亡した場合、迷わず聖杯の獲得に向けて動き、その奇跡を用いて
神寂祓葉を蘇らせるだろう。
【サーヴァントへの態度】
使える能力を持っているサーヴァント。
ただし、ミロクが
神寂祓葉に捧げる忠誠に、不信感を抱いているのは勘づいている。
彼も実際に
神寂祓葉に会えば考えを変えるだろうと思っているが……。
最終更新:2024年08月07日 01:35