【クラス】
 アルターエゴ

【真名】
 デウス・エクス・マキナ

【属性】
 中立・中庸

【ステータス】
 筋力B 耐久A 敏捷B+ 魔力E- 幸運D 宝具EX

【クラススキル】
騎乗:EX
 乗り物を乗りこなす能力。
 最上位のランクを誇るが、マキナにとっては己の肉体こそ乗りこなすべき最上機構であり、スキルはそれを駆動させる為に発揮される。
 また彼女は騎乗"するもの"であると同時に"されるもの"、その場合のナビゲート性能も一流の自負を持つ。

【保有スキル】
神性:E-
 神霊適正の有無。
 人に造られし神としてまだまだ新参者であり、ランクは非常に低い。
 真なる神を目標とする彼女は現状に甘んじるつもりなど毛頭なく、どんどんランクを上げていきたいと思っている。

鋼鉄の躰:A
 機械の体。
 戦闘続行と勇猛のスキルを複合したような特性を持つスキル。
 その鋼鉄のボディにより、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。同時に精神干渉を無効化し、格闘ダメージを向上させる。

魔力放出(機構):A
 武器・自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。
 魔力によるジェット噴射。
 マキナの場合、背中から放出することで推進力を得るスラスター機動、肘から放出することで実現するロケットパンチ等が主な使い道。

自己改造:EX
 自己を改造するスキル。加えて学習し続ける機能。
 戦闘予測または結果から敵戦力を攻略する為の改善点を算出し、攻防ともに有効なパーツに換装する。
 後述する第2宝具と併せ、スキルを応用することでパーツの自律分散や小型化、一部外見を変更することも可能。
 例えば本体を霊体化する際には緊急時に備え、一部のパーツを腕時計に変形させて残し、マスターの腕に装着するなど。

【宝具】
『起動する心想機構(エクス・マーキナー)』
ランク:B- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1
 マキナの機体。新しき神を目指す機械の身体そのもの。
 そして内に込められた、全ての悲劇を否定する鉄の意思。

 鋼腕の破壊力、装甲の防御力、魔力放出を活かした高機動の実現。
 自律機動モードであっても十分な出力、戦闘能力を発揮可能。

 しかし当機体には一点看過できない懸念が存在する。
 それは魔力のステータスが非常に低いことである。

 魔力出力、正確に言えば"魔力を、機体を動かす運動エネルギーに変換する効率"が著しく悪い。
 変換効率はマスターから距離が空くほどに悪化し、自律機動モードでの長時間戦闘は熟練魔術師をマスターとした場合においても至難であろう。
 魔力をもって神秘に乏しい鉄の機体を駆動させるにおいて、これは避けられぬ課題であり、根本的な解決を図るには無尽蔵のエネルギーを手に入れる他ない。
 マキナが未だ神に至れない理由の一つであり、彼女が聖杯を求める所以でもある。
 しかし、あくまで聖杯戦争のシチュエーションに限定すれば、下記の第2宝具をもって代案とすることも不可能ではない。


『熱し、覚醒する戦闘機構(デア・エクス・チェンジ)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1 最大捕捉:1
 マキナの機械四肢を分離分解、再構築した漆黒の装甲。
 変形によって製造したそれを、他ならぬマスターの全身に装着する。
 マスターとマキナの一体化によって魔力変換効率を最大まで高め、マスターを守る鎧を構築することで長期戦闘を成す。
 それは神機融合モードへの移行である。

 畢竟、庇護すべきマスターを最前線に送ってしまうという事実は無視できない。
 マキナのガイドサポートこそ得られるものの、このモードにおいては戦闘にマスターのセンスが大きく影響する。
 逆に、そういった懸念こそ飲み込んでしまえば、魔力効率の問題解決に加え更に副次的なメリットが見込まれる。

 本来、デウス・エクス・マキナは無銘の機械神であるが故に、自己を象徴する逸話を持たない。
 その代わり、常に英雄の名と姿を借りて物語の調停と悲劇の撃退を執り行った。
 例えば、ギリシャ悲劇『アルケスティス』におけるヘラクレス、時代劇における徳川将軍、現代作劇に登場する多くのヒーロー達。

 他の英雄や神の名、躰を借りて事を成す機能は第2宝具の根幹を担っており、これら英霊外装をインストールすることで、
 神機融合モード時限定ではあるが、マキナの胴体(コア)を本来持ち得ない筈の主武装(メインウェポン)に変換できる。
 現在のところ、当機に搭載が確認されている英霊外装は下記の三種。

 中距離バランス型、フォーム:ヘラクレス(主武装:棍棒) 
 遠距離特化型、フォーム:アポロン(主武装:弓)
 防御特化型、フォーム:アテネ(主武装:盾)

 何故かギリシャ悲劇に登場する英雄に偏っているが、理由は後述する当機依代の出自が影響している可能性が高い。 



『律し、顕現する神鋼機構(デウス・エクス・マキナ)』
ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:999 最大捕捉:999
 座に封じられた機械仕掛けの神、その本体の完全顕現。
 マキナが目指す神の御姿、霊基に刻むべき理想の到達。

 通常の運用ではまず発動自体が不可能。
 それは理論上存在するとされているだけの、実態のない仮想宝具であるが、彼女はそれが必ず在ると信じている。

 少女の思い描く空想の具現。
 マスターとマキナのコアを核とした、救世機械神の降臨。
 それは巨大であり、破壊的であり、破綻している。

 果たして、故なき幸運を幸福と呼べるのか。
 彼女が真の意味で自らの創神論を完成させない限り、この宝具が開帳されることはない。


【weapon】
 鋼鉄の四肢。
 神機融合モードにおける各主武装。
 ある意味では、マスターの身体。


【人物背景】

 Deus Ex Machina Mk-Ⅴ(エウリピデス)

 機械仕掛けの神。
 全ての悲劇の迎撃者。
 或いは、それに至らんとする鋼鉄の少女。

 人造神霊。コードネーム"Machina-type:E"とも呼称される。
 それは無論、純真なる神ではない。
 神代の奇跡として生まれ落ちた神格にあらず、明確な人意によって神たれと願われ、創作された人造の神霊、その一機である。

 信仰を砕かれ道に迷いながらも神を求めた多くの作家、音楽家、哲学者等によって"在る"と定義された存在。
 何より幸福な終わりを望む大衆から"在れ"と望まれた存在。
 絡み合う因果によって収集のつかない悲劇と化した行き詰まりの物語、そのクライマックスに英霊の名を借りて介入し、盤上をひっくり返す。
 ハッピーエンドの立役者にして、ご都合主義の体現者。
 機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)という、空想の設計図を基に作劇機能を概念武装として機械の身体に搭載した、それは地上で最新の神とされる。

 出自の特性上、彼女"達"には多く兄妹機と姉妹機、多くの父と母がいる。
 しかしあくまで元は作劇概念でしかない機械神の霊基には自我も性も宿る筈はなく、単一で存在する事ができない。
 以上の問題を解決するために、マキナはある一人の少女の身体を依代とし、疑似サーヴァントとして顕現している。

 今回出撃した機体(よりしろ)は古代アテナイ三大悲劇詩人の一人エウリピデス、その名すら歴史に刻まれることのなかった彼の娘である。
 エウリピデスは悲劇作家であると同時に、革新的な演出を多く取り入れる事で有名な人物であった。
 中でも機械によって舞台に現れる神による物語の調停。今日のデウス・エクス・マキナを多用したことで知られている。
 彼は熱心な愛国者でありながらも自国の悪行と直面し、愛にまつわる造詣を深くしながら度々愛の裏切りに合うなど。
 移り変わる世界の正義や流転し続ける善悪の概念に生涯苦悩し、人が救われる為の答えを物語に求め続けた。
 まだ神秘の多く残存した古代アテナイの時代に、彼の探究が人造神霊を完成させる大きなファクターになった事は論を待たない。

 よって当機体"type-E"が彼の思想の影響を色濃く受けている事は自明であろう。
 もっとも、その行動規範は依代となった少女による解釈であるため、父の理想をどれだけ忠実に再現できているかは未知数である。

 マキナの最終目標は英霊の座に神として完全となった霊基を刻み込み、召喚システムをハックする事で、完全なる平和機構を構築すること。
 即ち、全ての時間と空間に介入し、起こり得る全ての悲劇を迎撃する機神の創作。
 究極のハッピーエンド製造機、絶対的ご都合主義というルールを敷く、新しき神に至ること。

 心しか救済し得ない旧世代の神々から脱却し、人の手による理想の救世神を創造する。
 それがマキナの使命であり、父の探求を受け継いだ少女が提唱する『創神論』の到達目標である。

 物語の論理的な帰結を無視した強引な解決法。
 ご都合主義の神は時に大衆に嫌悪され、作家から忌避され、公然と批判されて然るべき悪神と見做される。
 それでも尚、それを望む声もまた、大衆から止むことはない。

『ああ、それでも、私は彼らに幸せになってほしい』と。

 故に、一人の少女は神を目指したのだ。


【外見・性格】
 11歳~14歳くらいの可憐な女の子。
 露出した部分の肌は陶器のように白く、プラチナブロンドの長髪は美麗な光沢を振りまく。
 但しその四肢は機械の鋼鉄で出来ており、外見的には生身に見える胴と頭部も、内部は人工筋肉と機械で構成されている。

 機械の四肢は黒を基調とした硬質なカラーリング塗装が施され、対して胴体には清楚なる純白のドレスを纏う。
 おそらく少女なりに考えた神の御姿を体現していると思われる。
 戦闘時は片耳に通信機器を装着し、目元をバイザーが覆い隠す。
 常に無表情を作っているものの、非戦闘時に伺える顔はまだ幼いアテナイ人の少女に見える。

 性格面では常に冷静沈着、神色自若を気取っている。
『神は笑わない、神は怒らない、神は泣かない、神は怠けない』
 この4つをモットーとして、世界に広く『創神論』を流布し、信仰を集めるのだと意気込んでいるが、
 残念ながら疑似サーヴァントである以上、どうしても依代となった少女の人格に引っ張られてしまう。

 既に現代の音楽や小説に多大な興味を抱いていることを自覚しており、何らかの誘惑に負け表情を崩しそうになる度、
 心のなかで『神は笑わない、神は怒らない、神は泣かない、神は怠けない』とひたすら唱えている。
 喋り慣れていないためか舌足らずなところがあり、言い慣れた語句や練習してきたセリフ以外は少々たどたどしい。


【身長・体重】
 142cm、80kg
(体重は鋼鉄の四肢が揃っている状態の数値。武装状態によって重さは変動)

【聖杯への願い】
 理想の神に至る。
 この願いが今回の聖杯の実現範囲を超えているなら、せめてエネルギー問題を解決したい。

【マスターへの態度】
 若干頼りなさそうなおじさんがマスターでちょっぴり不安。
 スキャンしたところ、戦えないわけじゃなさそうなのでそこは安心。
 少しだけ、父を思い出している。

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最終更新:2024年08月07日 01:40