桜場コハル作品エロパロスレ・新保管庫

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coharu

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【藤岡の日記】

オレはお風呂で茫然としていた…。
お風呂のすりガラス一枚向こうで、千秋ちゃんがお風呂に入る準備を始めたからだ。
すりガラス越しにでも、上着を脱いで髪をくくっているくらいは分かった。
そしてとうとうスカートを下ろし、下着まで脱いでしまった。

扉が開く音とと同時に、オレは目をつむり後ろを向いた。

「…藤岡? なにしてるんだ?」
「何って…その……千秋ちゃんが恥ずかしいかなと思って…」
「バカ野郎、タオルで隠してるから大丈夫だよ。」
「あっ…そっか。」

そりゃそうだ、一緒に入るんだからそれくらいはあたりまえか…
……なんだかホッとした反面、どこか残念な気持ちもあった…。
しかし振り返ってみると、千秋ちゃんはタオルで隠してると言っていたが、
ハンドタオルを胸から垂らして隠しているだけだった…と言うか微妙に隠れきっていなかった。

「ち…千秋ちゃん、その…バスタオルを巻いたりはしないの?」
「バスタオルって…それはお風呂を出てから使うものだろ?」
「そ…そうだけど……」
「…? なんだか良く分からないけど、寒いからお湯につかっていいか?」
「えっ……うん…どうぞ。」

そう言うと千秋ちゃんは、ハンドタオルさえも取ってしまった。

「わぁっ…! えっと…タオルは?」
「タオルを湯船につけたらダメだろ? それくらい常識だぞ。」
「そ…そうだね。」
「………」
「……?」

タオルをとってそう言った千秋ちゃんだったが、どう言う事かそのまま動かなくなってしまった。

「…どうしたの?」
「いや…さっき歩きすぎたから、また足が痛くなって足が上がらないんだ…。」

そうか…湯船に入るには、どちらかの足で踏ん張って、もう片一方は足を上げないと入れない。
でもそのどちらも出来ないから入ってこれなかったのか。

「藤岡。…だっこしてくれ。」
「…え?」

千秋ちゃんはそう言うと、オレの方に両手を差し出した。
そりゃオレが持ち上げて、湯船に入れてあげるしかないけど…裸で抱き合うのか……?
オレはとりあえず、体が触れないように脇のあたりを持って、ゆっくりと千秋ちゃんを湯船に入れた。
…それにしてもキスの時はあんなに過敏に反応したのに、何故今回はこんなに余裕なんだろう…?

そんな事を考えていると、千秋ちゃんが話しかけてきた。

「藤岡、お前…お風呂入ってからなんか変だぞ?」
「…そ…そりゃ、恥ずかしいって言うか…。」
「でもお前、キスした時はこんな恥ずかしがってなかったじゃないか?」
「…だって…キスよりよっぽど恥ずかしくない?」
「そうか?」

そう言うと千秋ちゃんは、何かを少し考えているようだった。


「私はキスの方が恥ずかしいけどな…」
「そ、そうなの?」
「だってキスなんて特別な人としかしないだろ?」
「…うん、そうだね。」
「でもお風呂は、今でもたまにお父さんと入ったりするって内田も吉野も言ってたぞ。」
「…う~ん…それとはまた違うような…」

そう言うと、千秋ちゃんはまた何かを考え始めた。

「…私はお父さんとお風呂なんて入った事無いから、その辺はよく分から無いな。」
「そっか…」
「…なぁ藤岡。お父さんと入るのと、藤岡と入るの…どう違うんだ?」

これは難しい事を聞かれた…どう答えたらいいんだろう…?
千秋ちゃんはまだ小学生だから…オレみたいに意識してないのかな?
…ってことは、千秋ちゃんの中ではお父さんと入る感じで…でもお父さんはいなくて……

なんだか考えると頭の中がゴチャゴチャになってきた…。
ただ言えることは、千秋ちゃんを見る限り…一緒にお風呂に入ることは、そんなに大したことじゃないらしい。
キスの時の方がよっぽど動揺していた。
だからオレも、深く考えずに答えることにした。

「良く分からないけど…同じみたいなものかな?」
「やっぱりそうなのか?」
「うん、そう考えるとオレもあまり恥ずかしくなくなってきたかも。」
「そうだろ。」

そうだ意識しすぎたから駄目だったんだ。
オレは心を無にする感じで、お風呂から出ることにした。
すると、入る時同様に千秋ちゃんが手を差し出し、だっこしてくれと言ってきた。
…そう言えば入る時も、変な抱き方をして…意識しすぎていたのかもしれない…
そう思い、今度は普通に千秋ちゃんを抱きかかえてみた。



…神様ごめんなさい…。オレには、この胸に当たる柔らかい感覚を意識しないなんてできません…。
千秋ちゃんの胸は、見ても分からないくらいの大きさなのに、
こうして密着すると確かにわかる…凄く柔らかい感触……
オレは意識しないために、頭の中で山の風景を思い描いていた。

「藤岡? …もう降ろしてくれていいぞ。」
「えっ…あっ! ごめん。」

オレは慌てて千秋ちゃんを降ろした。

「いたっ…! …もうちょっと優しく降ろせよ…バカ野郎…!」
「ご、ごめん。オレ慌てて降ろしちゃって…」
「…ん? …藤岡、何でココこんなに硬いんだ?」
「zgぢあp;gk!!そんなとこ握っちゃダメだよ!!」

「…? なんだ?? 変な奴…。」

オレはそのままお風呂を飛びだした。

お風呂から上がり、いつもの席で二人でテレビを見ていると電話が鳴った。
すると、千秋ちゃんがオレの顔を見上げた。…電話まで運べと言う合図だろうか?
オレが千秋ちゃんを電話の元へ運ぶと、千秋ちゃんは機嫌良さそうに電話に出た。

「はぃ、南です。……あっ、ハルカ姉さま。…はぃ…はぃ……そうですか。少し待っててください。」

そう言うと千秋ちゃんはオレに電話を替わるように言った。

「もしもし、お電話変わりました。」
「あっ、藤岡君? あのね、ちょっと先輩が酔っ払っちゃって、初詣に行くぞー! …とか言いだしたの。」
「はぃ…」
「それでね、7時には帰る予定だったんだけど、私もカナも今日は帰れそうにないのよ。」
「はぃ…。」
「それで千秋一人だと心配だから、良かったら今日家に泊ってあげてくれないかな?」
「はぃ……ぇ?」
「ホント? ありがとう! 私たちも初詣に行ったらなるべく早く帰るから……」
「おーぃ!! 藤岡! 二人だからって、千秋におかしな事するなよー!! アハハッ!!」
「ちょっと、カナ?! 速水先輩! カナに変な物飲ま……ブチッ…プーッ…プー…」

時計を見ると時間はまだ7時…長い一日になりそうだ…。


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