コメントアートの解説で「00A0」や「2001」など
良くわからない文字の羅列を見たことはありませんか？
コメントを操るということ。
それはすなわち文字を操るということ。
今後の解説においても文字・フォントに関する知識が少なからず必要となります。
ここでは、そんな文字・フォントに関する基礎的な知識の解説をさせていただきます。
◎目次
①ユニコード
コメントアートを製作する際には普段は使わないような記号・文字を使用することが多々あります。
色々な文字の中から取捨選択をして使用するわけです。
でも、一つ一つの文字を説明しようとする場合、「花の文字」「星の文字」などといった言葉では
どの文字を指しているのか正確にはわかりません。
この二つの星の文字をどう呼び分けますか？。
そこで、「ユニコード」の出番です。
コンピュータ上で使われる文字には「文字コード」と呼ばれる特定の符号、いわば番号が割り振られています。
文字コードは様々な規格があるのですが、
その中でも
「unicode(ユニコード)」と呼ばれる文字コードは
全世界の文字を単一の文字コードで表されており、Microsoft Windows、Mac OS X、LinuxやJavaなど
多くのOS、プログラムで使用されています。
ユニコードを使えば、二つの文字を番号で呼び分けることが出来ます。
番号は16進法で表されます。
①-①ユニコード番号の調べ方
ユニコードの文字番号の調べ方は以下の方法があります。
windowsOSの場合、
IMEパッドからユニコード番号を調べることができます。
文字一覧の表から番号がわかりますが、調べたい文字にマウスカーソルを動かせば、ポップアップが表示されます。
(後の項目で触れる「空白文字」や「装飾文字」と呼ばれる普段使う機会がない文字もIMEパッドからなら簡単に入力できます。)
②コメントの文字フォント
フォントとは、コンピュータ上に表示される文字の書体のことです。
その種類も実に多様なわけですが、ニコニコ動画のプレイヤー上に表示されるコメントのフォント(書体)は
OSやブラウザによりいくつか種類が決まっています。
注：以下の挙動はFlashプレーヤーを使っている場合のみにおいて発生する現象です。HTML5版（β）プレーヤーでは以下のようなフォントの挙動は見られません。HTML5版（β）ではコマンド欄にminchoと入力した場合は明朝体（游明朝体）に、gothic{と入力した場合はゴシック体（游ゴシック体）になります。
基本的には、以下のタイプに分けられます。
・Arial
・ゴシック体
・明朝体
・丸文字体
②-①Arial
半角英数字のフォントです。
WindowsやMac OS Xならばすべての環境でこのフォントが適用されます。
②-②ゴシック体
ゴシック体とひとまとめにしましたが、
OS,ブラウザによって基本となるフォントは異なります。
・「MS Pゴシック」
windowsOSかつ、IE・Firefox・Edgeブラウザで視聴した際表示されるフォントです。
プレイヤー上で表示される基本的なフォントはこのゴシック体となります。
・「メイリオ」
windowsOSかつ、Chromeブラウザで視聴した際表示されるフォントです。(2016年7月現在)
Chromeブラウザは更新により頻繁に表示フォントを変えるブラウザであるため
こちらのフォントもChromeブラウザの更新によって変更される可能性はあります。
②-③明朝体
・「Simsun」
中国語の表記に用いられるフォントが使用されています。
通常の状態では表示されませんが、windowsOSかつIE・Firefox・Edgeブラウザで視聴した際、
後述する特定の文字をコメント内に含めた場合などに切り替わります。
またコメント表示に負荷がかかり化けが発生した場合、表示されることが多いフォントです。
※windowsOS以外、またはChromeブラウザで視聴した場合は切り替わらずゴシック体のままとなります。
・「MingLiU」
Simsunと同じく、特定の文字をコメント内に含めた場合などに切り替わります
Simsunよりもはっきりとした印象を持たせることができるので一部では人気のあるフォントですが
windowsOSかつIE・Firefox・Edgeブラウザ以外では表示されず、
またフォントが適用されない(＝MingLiUにならない)文字も少なからずあるため
使用の際には注意が必要なフォントです。
②-③丸文字体
・「Gulim」
フォント全体の雰囲気から「丸文字」と呼ばれています。
このフォントもSimsunと同様、
通常の状態では表示されず、windowsOS、IE・Firefox・Edgeブラウザで視聴した際、
特定の文字をコメント内に含めた場合などに切り替わります。
※windows10、windowsOS以外、またはChromeブラウザで視聴した場合は切り替わらずゴシック体のままとなります。
※windows10で表示されないため、今後非推奨となる可能性が高いフォントとなります。
③フォント変化文字
上記で紹介した各フォントへは、
それぞれ特定の文字をコメント内に含めることで切り替えることが出来ます。
この特定の文字の事をフォントを変化させる文字(フォント変化文字)と呼びます。
※フォント変化文字の一例
③-①Simsun化文字
プレーヤー上では常にSimsunで表示されます。
「ˋ」(U+02CB)、「█」(U+2588)、「﹗」(U+FE57)など。
③-②MingLiU化文字
プレーヤー上では常にMingLiUで表示されます。
「」(U+EF04)など。
③-③Gulim化文字
プレーヤー上では常にGulimで表示されます。
「그」(U+ADF8)、「♥」(U+2665)、その他ハングル文字など。
※1つのコメント内にフォント変化文字を複数含めた場合、幾つかのルールに従ってフォントが決定されます。
(→フォント決定ルール)
③-④ゴシック化文字(ゴシック保護文字)
フォントを変化させる文字もあれば、強制的にゴシック体に戻す効果がある文字もあります。
プレーヤー上では常にゴシック体で表示される文字です。
「・」(U+30FB)、「･」(U+FF65)、「ヾ」(U+30FE)、半角カタカナなど。
コメントの化け対策として特に有効な文字となります。
(→フォント化け対策)
④フォントと文字幅
コメントの文字幅は表示されるフォントに依存します。
これはフォントの特徴がそのままコメント表示に反映されるためです。
大文字、小文字で文字の幅に違いがあります。
読みやすさを重視したフォント(プロポーショナル フォント)であるため、個々の文字の幅が異なります。
よって、コメントにおいても
それぞれの全角文字で幅が変わります。
ただし、
「漢字」は共通の幅を持っており、他のフォントにおける全角文字の幅とも一致します。
この幅を特に「漢字幅」と呼びます。
基準のコメント幅として扱われることが多いです。
MS Pゴシック以外のフォントは等幅フォントであるため、
コメント上でも ほぼ全ての全角文字の幅が同じになります。
これらの文字幅の違いはコメントのリサイズ調整などに関係してきます。
特に頻繁に使うフォント・文字である場合は、
フォントによるコメント表示の変化(「挙動」と呼ばれます)を正確に把握しておくことが必要です。
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