Another ep10 MP

■MIDDLE PHASE


◆Middle 01 発端


GM:はい、じゃあサクサク進むからもうミドルフェイズ入ります。
ナミキ:個別シーンがなかった私たちは裏切りではないようですね、どうやら。
ドラドル:何かやり逃したかもよ?
ナミキ:まぁ、終わったら聞いてみましょうか。

 翌朝、目を覚ました一行は、宿屋の1階の食堂で朝食を取っていた。

リーフ:はぁ…また今日も移動かぁ…
シェンファン:ふむ…。やはりこの地方の粉料理と香辛料の効いた料理はおいしいですね(もぐもぐ)
ドラドル:あー、フカフカのベッドともおさらばか~。
GM:と、そこでまだエイテルが姿を見せていないことに気づく。
シェンファン:あの子がこの時間まで起きてこないとは珍しいですね。もしかしたら、体調でも崩しているのではないですか?
リーフ:確かに、ここ最近ハードだったしな。
ナミキ:私が様子を見に行ってきましょうか。
シェンファン:そうですね。ナミキ先生、頼めますか。
ナミキ:分かりました。ちょっと一声かけてきましょう。
ドラドル:このジュースを持って行け。
GM:じゃあ、そうしてエイテルの部屋の扉越しにナミキが声をかけても返事がない。
ナミキ:具合が悪いんですかね?エイテルさん、入りますよ?
GM:エイテルはベッドの上で横になっていた。ナミキがエイテルの様子を窺うと、エイテルの顔色は青白く、衰弱しきっている様子が見てとれた。
ナミキ:これは困りましたね…
GM:ではナミキさん、【知力】判定をお願いします。
リーフ:お、病の原因が分かるかもしれん。
GM:達成値は13なんだけど…ナミキさん、判定に使えるスキルなんかあったっけ?
ナミキ:うーん…≪トランプ≫とか、≪マジックノウリッジ≫とか?
GM:では≪マジックノウリッジ≫の使用を許可しましょう。難易度は18で。
シェンファン:あ、呪いの類だぞ!
ナミキ:じゃあ≪マジックノウリッジ≫を使って…。まぁ期待値出ればいいじゃないでしょうか…(ころころ)21で成功!
GM:へーい。では、エイテルに外傷や病気の類を見てとることは出来なかったが、こういった症状を引き起こすとされる術式が存在することを、君は過去に聞いたことがあった。残念ながら詳しい知識までは持ち合わせていなかったが、これが“呪い”と言われる類のものであることは分かった……ということで、ナミキさんに経験点10点上げましょう。
シェンファン:おぉ~!
ナミキ:やった!
ドラドル:経験値多めで一人だけレベルが上がるという“裏切り”か!?
ナミキ:「この術式は……。いずれにせよ、急いで皆さんに連絡を!」…って、ここ離れるわけにもいかんしなー。
リーフ:そのくらいいいんじゃない?来てよ!(笑)
シェンファン:あれだよ!……あ、だめだ。今回は≪限界突破≫なんだった…。新しく取ったスキルあるやん!って言おうとしたけど。
ドラドル:あ!≪緊急招集≫(エマージェンシー)!
リーフ:ナースコール!ナースコール!(笑)
ナミキ:まぁとりあえず階段のところから皆さんを呼ぼう(笑) 「皆さん!ちょっと!」
GM:(ナミキの真似をして)裏切り者の犯人はこの中にいますっ!
一同なにぃいいいいいい!!?
GM:っていうのは冗談で…(笑)

 ナミキに促されるまま、他の3人も2階のエイテルの部屋へ向かう。

ナミキ:エイテルさんに外傷や病気の様子は見られませんでした。ただ、詳しい原因までは分かりませんが、明らかに呪術的な何かを感じます。
リーフ:呪術…?呪いってことか。
ナミキ:キルディアには確か、そういった力を行使する人たちがいると聞いたことがありますが…
シェンファン:“シャーマン”と呼ばれる人たちですね。聞いたことはありますが、しかしそうだとしても、なぜエイテルに?
リーフ:昨日俺たちが宿を離れたときにやられたか…
ナミキ:それに、なぜ昨日の時点で発動していなかったのか…
リーフ:何にせよ、こういうのに詳しい人はこの辺りにはいないのか?
ナミキ:この国でそういう人脈を持っている人を、私たちは一人しか知りませんねぇ。
リーフ:キルドか。
ナミキ:昨日の今日でいきなり頼みごとになってしまいますが、助力を申し出るのも良いのでは?
シェンファン:四の五の言ってる場合でもありませんからね。エイテルの命がまず第一です。
リーフ:よし、キルドのもとへ行こう!…あ、看病役でナミキ先生は残ってた方がいいかな。
ナミキ:それは構いませんが…
リーフ:話してくるだけだ。危険なこともないだろうし。
ナミキ:分かりました。それではお三方、よろしくお願いします。
シェンファン:ええ。ナミキ先生もよろしくお願いします。

 謎の呪いによるエイテルの衰弱。犯人も目的も分からないままだったが、呪術に関する情報を得るため、ナミキを宿に残し、3人はキルドの下へと走った!


◆Middle 02 キルドの下へ


 キルドに会いに来た3人は、見張りの兵士に案内され、キルドの私室を訪ねていた。

リーフ:入るぞ。
GM(キルド):やあ。昨晩はゆっくり休めたかい?
シェンファン:ええ、おかげさまで。
リーフ:「いや、それどころじゃないんだよ!」…と、かくかくしかじかと説明しよう。
シェンファン:早いなこの男…(笑)

 リーフがエイテルの容体についてまくしたてるように説明するのに対し、キルドは口を挟まず淡々と耳を傾けていた。

GM(キルド):……なるほど。
リーフ:あんた、“呪術”や“シャーマン”について何か知らないか?こういうことをしてくるような連中とか、何でもいい!
GM(キルド):私もそういったものに詳しいわけではないのでな。直接君たちに有用な手助けは出来そうにない。しかし、そういったことに詳しい者のアテなら……あるにはある。
シェンファン:えらく勿体ぶった言い方ですね。
GM(キルド):そうだな…。キルディア随一の呪術師で、名をメディアと言うんだが…
ドラドル“裏切りの魔女”、メディアか…!
シェンファンそこか!裏切りは!

 もう裏切ればなんでもいいようである。

GM(キルド):彼女はなかなかに変わり者でな…。この街に暮らしていると言われているが、誰も彼女の所在を正確には知らないのだ。
リーフ:はぁ?なんだそれ!?キルディア一の呪術師なのに?
GM(キルド):うむ…。彼女の所在を示す様々な噂が街中には流れているのだが、示された場所に行ってみても、彼女に出会えたものは誰もいない。彼女を見つけることさえ出来れば、呪いを解くことも出来るだろうが…。
シェンファン:一応聞きますが、本当に実在する人物なんですよね…?
GM(キルド):それは間違いない。私は会ったことがあるからな。
リーフ:あんた、どこで会ったんだよ…!
GM(キルド):まぁ、彼女にもいろいろあるんだよ。
リーフ:そういうのいいから!どうやったら、どこで会えるんだよ!
GM(キルド):私が聞いた噂をまずは君たちに話しておこうか。彼女は戦を嫌い、研究熱心であったことから、キルディア国立学校に姿を現すことがあるそうだ。
シェンファン:あ、今回はシティアドベンチャーか(笑) メモ、メモ…!
リーフ:国立学校で……戦を嫌う?
シェンファン:野蛮人は近づいたらアカン。私みたいな料理人とか、ナミキ先生みたいな医者が行った方がいいかもしれないヨ?
リーフ:なんでドラドルと俺は野蛮人扱いなんだよっ!
ドラドル:私、癒し系マスコットだから大丈夫☆
GM(キルド):「もしメディアに無事出会えたら、これを彼女に見せるといい。快く君たちに協力してくれるはずだ」と、キルドは4人の“身分証”を手渡すよ。
リーフ:“身分証”?
GM(キルド):この国にいる間は、これが君たちの身分を証明してくれる。持っていて損はないだろう。
リーフ:さっすが後見人♪ よし、じゃあ探しに行くか。かなり胡散臭いやつみたいだけど…。
ナミキ:これは、私しばらく出番ない感じですかね…(笑)
シェンファン:いや、一旦宿に戻りますよ!この手のシティアドベンチャー系で頭数が減るのは痛いぞ…!
リーフ:宿屋のおばさんとかが看といてくれるだろ?とにかくせっかちだから、早く先に行こうとしちゃうよ(笑)
シェンファンリーフはせっかち…
ドラドル(意味深)
リーフ:何でもかんでも(意味深)つけない!!
シェンファン:さて、それではナミキ先生と合流してから、メディアを探すとしましょうか。今は彼女の事しか情報がありませんし。
GM(キルド):私の方でも何か分かったことがあれば、伝令を遣わす。…君たちの幸運を祈っているよ。
シェンファン:「君たちの幸運を祈る」…とか言われちゃうと、こいつが裏で糸引いてんじゃないかって疑っちゃうよ?(笑)
GM:疑心暗鬼(笑)
ドラドル:もー!自分が裏切るからって、他人になすりつけるんじゃありませんよ!

 キルドから情報を得た3人は、一度宿まで戻り、ナミキにメディアと呼ばれる呪術師について説明した。

ナミキ:呪術師メディア…。その人を探す以外に手は無さそうですね。ですがエイテルのこの様子、あまりのんびり時間をかけている余裕はありませんよ。
リーフ:分かってる!そもそも“祭壇”だって探さなきゃいけないんだ。時間はない。ともかくまずは…えっと……どこだっけ?
シェンファン:キルディア国立学校。
リーフ:そう!そこに行こう!
ナミキ:エイテルを一人にしておくのも危険では?
シェンファン:それは問題ないでしょう。エイテルを拉致したり殺そうと思うなら、昨日術をかけたときに出来たはず…。このようなまどろっこしいことをしてくるということは、きっと相手も何かしらの考えがあるのでしょう。
ナミキ:それもそうですね。では急ぎましょう…!

 宿屋の女将にエイテルを任せ、4人は呪術師メディアを探しに、まずはキルディア国立学校を目指すのであった。


◆Middle 03 キルディア国立学校


 キルディア国立学校。
 キルディア共和国の文官を育成するために設立されたこの機関では、幅広い高度な教育がなされており、卒業生の多くは政府の官僚として雇用されている。
そんな前途有望な若者が多く集うこの場所に、一行は足を踏み入れた。

シェンファン:学校ですか…(しみじみ)
ナミキ:懐かしそうですね。
シェンファン:いや、私も学生のようなことをしていたことがありますからね。
ドラドル:俺も通ってみたかったな。
リーフ:まぁ、ダブラルの場合は手習いみたいな感じだったからな。
ドラドル:ドラドルも手習いしてたんですか?
リーフ:こいつは俺たちと一緒に手習いには来てたけど、だいたい横で寝てたな。
ドラドル:そんな感じだな。
リーフ:でも横でちゃんと授業は聴いてたから、わりと頭はいいという(笑)
GM:確か、リーフよりドラドルの方が頭いいんじゃなかったっけ?
ナミキ:そういえば、ドラドルの方が本読めてましたね(笑)
シェンファン:そんなのあったね(笑)
リーフ:俺はどっちかって言うと、身体動かす方が好きだったからな…(遠い目)
ドラドル:俺は文武両道だから。
ナミキ:さて…とりあえず来たはいいものの、どこに行けばいいのやら…。
GM:では、そんな君たちの前をキャピキャピとしたパリピ風の学生たちを横切った。
シェンファン:パリピなの!?
ドラドル(学生):ねぇ、さっきの先生の話聞いたぁ~?マジウケんだけどぉ~!www
GM:うん、そんな感じ(笑)
リーフ(学生):あいつ絶対単位簡単に出してくれなさそうじゃね?w
ドラドル(学生):もう身体売っちゃえばよくね?www
ナミキ:ひどいですね…いろんな意味で…。
リーフ:とりあえず聞きに行ってもいいかな?
シェンファン:それが一番いいんじゃないかな。こっちはジェネレーションギャップで話しかけられないから(笑)
リーフ:よし、それじゃあ……なぁなぁ!ちょっと聞きたいことがあるんだけど…
ドラドル(学生)何コイツ~www超ウケんだけどwww(一同爆笑)
シェンファン:これは…パリピなのか…?(笑)
GM:リーフたぶん年下だし、「何この子カワイイ~!」とかいって可愛がられるやつじゃない?
ドラドル(学生):何この子カーワイーイ~!何このいぬみみ~!!
リーフ:あ、いやちょっと、触らないで……あのさ!メディアっていう呪術師の事、何か知らないか?この辺りで見かけたことがあるって聞いたんだけど。
ドラドル(学生):え~~ウッソ~!きみメディア知らないのぉ~!おっくれってるぅ~☆
リーフ:知ってんだよ!だからどこに行きゃ会えるのか聞いてんの!!(怒)
GM:ではそこで、リーフさんには判定してもらおうかな(笑)
ドラドル(学生)てかマジ判定してくんないと答えらんないしぃ~ww
リーフうぜええええええええええええ!!(一同爆笑)
GM:はい、【精神】判定で成功値は20。
リーフ:【精神】で20!?3しかねーよ!(笑)
ナミキ:出す人間違ったな~(笑)

 リーフが判定に挑むも、パリピ女学生の勢いには勝てず、あえなく撃沈。
いつの間にか包囲されて顔やら耳やらをこねくり回されているのを、その他3人は遠巻きに眺めているのであった―。

ナミキ:……どうします?援護に行った方がいいのでしょうか。
シェンファン:リーフがめっちゃ絡まれてますしね…
ナミキ:仕方ありませんね…。リーフ!話がそれていますよ。
リーフ:ぐえっ!っと、ナミキに首根っこ掴まれて引っ張り出されよう(笑)
ドラドル(学生):え、なにこの人、ちょっとカッコよくない?wwマジ大人の余裕ってカンジ~ww
シェンファン(学生):マジアダルティ~www
ナミキ:はぁ…なるほど、これはリーフには荷が重いですね…
GM:わー、嫌そー(笑)
ナミキ:「すみませんが、ちょっといした質問に答えていただきたいのですが…」ということで判定!
シェンファン:フェイトで1点増やした方がいいと思います!
ナミキ:フェイトより先に≪トランプ≫使っとこうかな。情報収集の判定に+2D!
ドラドル(学生)え!マジックとかマジウケんだけどwwww(一同爆笑)
リーフ違うわ!!(笑)
ナミキ:21といって成功!危ない!使っといてよかった!
GM:では、それっぽく聞いてみてください。
ナミキ:実は私たち、メディアという人を探していて、そういう人をこの近くで見かけたと聞きまして…
シェンファン:普通だった(笑)

 「ヤダァ~!このお兄さん、超イケメ~ンww まぁそんな話なら私たち聞いたことありますよぉ~。でも実際に見た人っていないんですよねぇ~。誰か見た人知ってるぅ?」
女学生の一人がそう周りに問いかけるが、みな一様に首を横に振る。

ドラドル(学生):あーしの友だちの友だちの友だちが見たって言ってた~w
リーフ(学生):なにそれ、超他人~www
シェンファン(学生):マジウケるんだけどwwww

 プレイヤーたちのギャルロールプレイ、謎の完成度を見せつける。

ナミキ:みんな見たことがないのに、存在だけは知っているんですね。不思議です。
GM(学生):有名な噂だも~ん。私が聞いた噂だとぉ、その人は政府の官僚が嫌いで、貴族を嫌がったとかなんとか~。だから今は“建国記念公園”の中で浮浪者をやってるって聞きましたよぉ~。
ナミキ:官僚が嫌い…?でもこの大学は官僚をたくさん輩出しているんじゃ…
GM(学生):そうそう。ここはそういう学校だよぉ~。
ナミキ:よく分からないこともありますが……でも、ありがとうございます。助かりました。
GM(学生)}:お兄さぁ~ん!この後、時間あるなら私たちとお茶しようよ~!
ドラドル(学生):○タバ行かない?○タバ!
ナミキ:それは困りましたね…。それでしたら、私の知り合いにとても腕のいい料理人がいますから、その人に美味しいドリンクでも作ってもらいましょう(ニッコリ)
リーフ:仲間売りやがった…!!

 まさかのキラーパスを受けたシェンファンは仕方なく、“パリピ御用達 テンアゲ↑ティー”を女学生たちに振る舞いはじめる。

ナミキ:情報は出ました。急いで次に行きましょう。
GM:シェンファン置いて?!(笑)
リーフ:はぁ…政府の高官ってあんなんばっかりなのかな…

 キルディアの行く末に一抹の不安を感じながら、次なる目的地へ向かう一行であった。


◆Middle 04 建国記念公園


 建国記念公園。
 ミース神殿前にあるその公園は常設の市場としても機能しており、商人から冒険者まで、様々な人で賑わっていた。

リーフ:ここはすごい人だな…
シェンファン:この暑い中でもみんな公園の真ん中で太極拳していますよ…
リーフ:そういうイメージ?!(笑)
ナミキ:文化の違いですね~。
リーフ:えっと…で、なんだっけ。浮浪者だっけ?
ドラドル(パリピ):ねえ、ちょっとアイツ浮浪者じゃね~?
リーフ:ここにもいたか、パリピめ…(笑) とりあえず聞き込みか?
GM:じゃあちょうど君たちの近くに果物屋さんがあるよ。
シェンファン:お、聞いてみましょうか。
GM(果物屋):へい、らっしゃ~い!お兄ちゃんたち!この地域特産のリンゴはいかがかな~?
ドラドル:あれ、どこかで見たことがある子じゃないの…?
ナミキ:確かに(笑)
リーフ:リンゴ売ってる人ってたしか…
GM:おじさんだってば(笑)
リーフ:そうか…?まぁいいか。あのー、ちょっと聞きたいんだけどさ。
GM(果物屋):ん?なんだい?
リーフ:メディアっていう呪術師を探してるんだ。この辺にいるって噂を聞いたんだけど…。
GM(果物屋):はぁ、兄ちゃん…分かってないね~。話を聞いてもらいたかったら、まず出すもん出してもらわなきゃ。
シェンファン:商売人ですね…。そうきますか。
リーフ:どっかのクソ猫みたいなこと言いやがって…!(ギリギリ)
ナミキ:そもそも交渉になりそうな場面に、まずリーフを出してしまうのも私たちのミスな気もしますね…。
リーフ:だ、出すものって……リンゴ買えばいいのか?
GM(果物屋):おー、このリンゴ一個買ってくれりゃあ、俺が知ってること教えてやるよ?
ドラドル一文字だけなッ!!(一同爆笑)
リーフ:しょーがねーな…。いくらだよこれ?
GM(果物屋):一個10000Gだよ。
リーフ:はぁ?!なんだそれ!ボッタクリじゃねーか!!
シェンファン:リンゴ1個に10000Gとはさすがに…
GM(果物屋):見る目のある料理人だったら、このリンゴにどれだけの価値があるのか、分かるもんだよ?
リーフ:じゃあ一流の料理人に見てもらおうじゃねーか!…おーい!シェンファン!!
シェンファン何も言わず10000Gをひょいっと投げます。(一同爆笑)
リーフええええええ!!?
GM(果物屋):お~兄ちゃん!分かってるね~!毎度ありっ!
シェンファン:じゃあシェンファンの持ち金から減らしておきますよ。
リーフ:え、いや、ちょっと…
シェンファン:リーフ。“審美眼”というのは常に養っておくものですよ。料理も情報も鮮度が大切です。それは分かってきたでしょう?
リーフ:なるほどね、情報料ってことか…。それで、肝心の情報は?
GM(果物屋):まぁ、そうだねぇ。俺も詳しいことは知らないが、この公園の向こうにある森の一角に、浮浪者が暮らしているって聞いたことがあるぜ。
シェンファン:このあちこちで流れている噂、メディア本人が流しているもののような気がしますね。自分を探す人間を試しているのでしょう。
リーフ:俺たちみたいなやつを、ってことか?
シェンファン:ええ、おそらくね。面白半分で探すような奴には辿り着けない、本気で彼女を求めるものだけが辿り着けるような、そんな仕掛けでしょう。まったく面倒なことをしてくれます…。
リーフ:めんどくさそうなやつだな…。じゃあ次はその森に行ってみるか。


◆Middle 05 浮浪者を追って


GM:はい、君たちが森に足を踏み入れたところで、【感知】判定の達成値20をお願いしまーす。
リーフ:きたー。
ドラドル:メディアの視線を感じる…
GM:なんか、足跡をたどるとか…そういうのある?
シェンファン:いやー≪エリアサーチ≫はあくまで危険感知の時だしな…
ドラドル:≪アニマルエンパシー≫使っていい?
GM:≪アニマルエンパシー≫使っていいよ~。
シェンファン:マジで!?
リーフ:【感知】判定だから、≪リサーチ≫使っていい?
GM:それはダメかなー。周りに人いないし。
リーフ:おう…

 なんやかんやでダイスを振る4人。判定の結果は…

リーフ:よっし!成功!
GM:はーい。では、君たちは森の中に残る痕跡を辿って、浮浪者が暮らしていると言われる一角に辿り着いた。しかし、そこには一人の老人が昼寝をしているだけで、他に人の気配は感じられなかった。
ドラドルじゃあ、そっとおじいさんの横で寝る。
リーフなんでや!?(笑)
ドラドル:日当たりのいいとこだな。
GM(浮浪者):そうじゃろう。ワシのお気に入りの場所なんじゃ。
リーフ:いやいや…昼寝始めてどうすんだよ!なぁじいさん。俺たち聞きたことがあるんだけど…
GM(浮浪者):あぁん?ワシは耳が遠くてなぁ、よう聞こえんの~。
リーフ:あのさぁ!聞きたいことがあるんだけどォ!?
GM(浮浪者):聞きたいこと?
リーフ:そうそう!!メディアっていう、呪術師を探してるんだけど!!
GM(浮浪者):…メアリィ?
リーフメーーディーーアァァァァ!!
ドラドル:れありぃ?
シェンファン:オー、れあれぃ?
リーフ:こんのボケ老人共め…!
GM(浮浪者):ワシは長いことここで暮らしておるが、そんな名前のやつは知らんのぉ。
リーフ:マジかよ…。そういう呪術師の話も聴いたことないの?!
GM(浮浪者):あーどうじゃったかのぉ………お腹が空いてきたのぉ…
リーフ:このジジイ……!
シェンファン:さて、次は何を振る舞ったらいいですかね。
リーフ:腹が減ってんだったら……シェンファン!さっきのリンゴ!
シェンファン:ああ、なるほど。ではリンゴパイでも作りますか。

 シェンファンはささっとリンゴを調理し、リンゴパイを浮浪者に差し出した。

GM(浮浪者):おぉ~これはうまそうな料理じゃなの。
シェンファン:よろしければ召し上がってください。
GM(浮浪者):いいのか、若いの。
ドラドル:じいちゃん、肉も食え!肉!
GM(浮浪者):おぉ、お前さんも分かっておるの~。ホッホッホ。……おお、そういえば、さっきのメディアとかいうやつの噂話なら、何やら聞いたような気がするの~。
リーフ:ホントか!?
GM(浮浪者):ん~なんだったか……確かそやつは、商人が嫌いじゃが、武器防具店のエルウッドをいたく気に入って、“砂漠の鷹”というギルドに加入した……とかいう話だったような……
シェンファン:えらい具体的だ!今までのすっとぼけはなんだったんだ!(笑)
リーフ:“砂漠の鷹”?ギルドの集会場に行けばいいのか?
ドラドル:クエストを受注しました(棒)
リーフ:そうそう、そういう場所(笑)
GM(浮浪者):まぁ、リーダーのエルウッドに会って話を聞くのが一番早いんじゃないかのぉ。
リーフ:そっか。サンキューな、じいさん!
GM(浮浪者):ほっほっほ。まぁ頑張れよ、若者よ。
リーフ:……そこはかとなく怪しいじいさんだが…
ドラドル:仕方ないよ。みんなメディアだから。
ナミキ:そんな気もしてきましたね…(笑)
リーフ:次はエルウッドの店か。あーもう、このおつかいレースはいつまで続くんだよ!時間が無いってのに!
ドラドル:そうか?これはこれで街を知れて楽しいぞ?
リーフ:今、そんなことしてる場合じゃないからね…


◆Middle 06 エルウッド武器防具店


 エルウッド武器防具店。
 多くの店が立ち並ぶ商業地の中でも、冒険者の間で特に有名なこの店では、冒険者が必要とするほとんどの装備品を揃えることが出来る。店主のエルウッドはミースでは珍しい、エルダナーンの男性であり、ギルド“砂漠の鷹”のリーダーでもあった。

シェンファン:ごめんくださーい。
GM(エルウッド):おや、いらっしゃい。今日は何をお求めかな?
リーフ:ああ、えーと…
ドラドル武器?防具?それとも…ア・タ・シ?♡
リーフ:(無視)ちょっとさ、聞きたいことがあるんだけど。
GM(エルウッド):ん?なんだい?
リーフ:あのさ、俺たちメディアっていう呪術師を探してて。アンタと知り合いだっていう噂を聞いたんだけど…。
GM(エルウッド):いやぁ…そんな知り合いはいないと思うが…
リーフ:えぇ?
GM(エルウッド):その人がどうかしたのかい?
リーフ:急ぎそいつに会って話がしたいんだ。噂でもなんでもいいから何か知らないかな。
ドラドルん?“なんでも”?
シェンファン今、“なんでも”って…

 ええい、うるさい。

GM(エルウッド):そうは言われても、心当たりが無いからなぁ。
リーフ:アンタがリーダーやってるギルドに入ったって聞いたぜ?
シェンファン:もしかしたら偽名を使って入っているかもしれませんね。
GM(エルウッド):その人はどんな人なんだい?
リーフ:ど、どんなって…
シェンファン:言われてみれば、“女性の呪術師”ということ以外、何も知りませんね。
リーフ:何だか、戦が嫌いだとか、研究熱心だとか、政府の官僚が嫌いで商人が嫌いだとか…何だかめんどくさい人みたいだったけど。
GM(エルウッド):呪術師か…。ウチのギルドにそんな人はいないけど……そういえば、前にそんな感じの噂話をお客さんから聞いたかもな。
リーフ:また“噂話”か…。まぁいいや。どんな?

 その時、店の扉を乱暴に開ける音が店内に響く。
「は~い!ちゅーもく~!!」
ひどく元気な声と共に、猫の扮装をした少女と、剣を腰に差した2人の男が店に入ってくる。

リーフ:…なんだ?
GM(猫少女):さぁさぁこれよりお楽しみっ!マジックショーをはっじめっるニャ~!♪ 今日皆さんにお見せするマジックは~……これっ!!“バラバラマジックショー”!
シェンファン:バラバラにするってよ?
リーフ:いや、だから何なのよこれ。
GM(猫少女):これより私の助手たちが、この刀を使って、この場にいる皆さんをバラバラにしていこうと思いますニャ~!このマジックにはタネも仕掛けもございませ~ん!
リーフ:(エルウッドの方を向いて)これ、知り合い?
GM(エルウッド):「いや、私はこんな人たちは知らないけど…」と言ったところで、少女の掛け声とともに男たちが襲い掛かってくるよ~☆
シェンファン:いきなり戦闘かい!(笑)
リーフ:だから何なんだよこいつら!!


●第1ラウンド


エンゲージ1:リーフ、シェンファン、ナミキ、ドラドル
エンゲージ2:猫少女(キャットガール)
エンゲージ3:剣豪A、剣豪B

ナミキ:猫少女は何をするんですかね。
リーフ:そもそも真顔で「ニャー」とか言えるやつにロクなやつはいないんだよ!つーか俺は猫嫌いなんだよっ!
GM:お前も猫なんじゃ…
シェンファン:リーフは「ニャー」とか言いませんからね(笑)
ドラドル:あなたこそ本物の猫じゃなかったでしたっけ?
シェンファン:人の姿してますけどね☆ つーか、剣豪早くね!?
リーフ:猫少女も早いねー。
シェンファン:猫少女が早いのは分かるが、剣豪が早いのは痛いな…。
リーフ:大丈夫!俺には…
ドラドルキャットフードがある…!(一同爆笑)
リーフ:ちがうわ。≪インパクトショット≫がある!

 突如現れ、襲いかかる謎の猫少女たち。
相手の素性も襲われる理由も分からないが、何はともあれ、まずはねじ伏せるしかない!

GM:じゃあ最初のセットアップね。猫少女が≪引き寄せ≫!
ドラドル:吸引力の変わらないただ一つのキャットガール!?
GM:対象は【筋力】でリアクションを行う。猫少女のいるエンゲージに対象を転送する。…ということで、今回はナミキさんで!
ドラドル:現実的なとこいったね。
リーフ:【筋力】無さそうだからな。
GM:こっちの達成値は18!
ナミキ:(ころころ)うーん、だめか。15!
GM:ではナミキさんを猫少女のエンゲージに転送します。
ナミキ:「ご無体な~」と移動しますか(笑)
シェンファン:そんなキャラじゃないでしょ(笑)
リーフ:次は俺か。個人的にやることはないけど、≪陣形≫使う?
シェンファン:そうね。ドラドルが剣豪んとこに突っ込み、シェンファン下がり、リーフは……任せるってカンジ?
リーフ:まぁリーフもひとりエンゲージかな。
GM:では続いて剣豪のセットアップ。剣豪は≪間合い≫を使います。戦闘移動、あるいは離脱を行う。エンゲージが封鎖している場合は離脱できないが…まぁ移動しますよ。剣豪Bだけシェンファンに突っ込みましょうか。
シェンファン:お、やられましたね。
リーフ:瞬時に間合いを詰めてくる感じか。かっこいいね。

<セットアップ後のエンゲージ>
エンゲージ1:猫少女、ナミキ
エンゲージ2:剣豪A、ドラドル
エンゲージ3:剣豪B、シェンファン
エンゲージ4:リーフ

GM:では猫少女いきます。メジャーアクション≪操り人形≫!ナミキさんと【精神】判定しようかな。
ナミキ:あれ、これつまり、失敗すると次のターンに≪ホ-リーライト≫が飛ぶということだね?
シェンファン;:いたい~!
GM:≪操り人形≫は、対決に勝利後、即座に対象のにメジャーを1回行わせる。行動はGMが選択できるが対象自身は攻撃不可。また対象はこれによって行動済みにはならない、と。シーンに3回使えます。…(ころころ)さあ20!
リーフ:怖い!
シェンファン:フェイト1点使うのがよろしいかと…。みんなばらけててよかったね。危うくまとめて滅せられるとこだったよ(笑)
ドラドル:煩悩の塊がいっぱいいるからね~。
ナミキ:…(ころころ)よし!23と言って回避!
GM:「ちっ!」と言って、ナミキさんから糸を巻き取ろう。
シェンファン“糸”?
ドラドル猫少女が出す糸!(意味深)
シェンファン猫少女が糸を出すのか?
ドラドル猫少女に糸を出すのか?

 うっさい。

GM:では続いてリーフくんですよ。
リーフ:はい、じゃあムーブで≪インパクトショット≫、マイナーで≪マジックバレット≫、メジャーで≪ファニング≫だね。剣豪2体に攻撃だ。命中は…(ころころ)クリティカらない!が、37といって命中!
GM:2体とも当たりました~。
シェンファン:よしよし。
リーフ:まずは当てることから!それでダメージは…(ころころ)63点魔法ダメージ!
GM:ふむ……うん、ダメージは通ったよ。
リーフ:OK!これでシェンファンが先に動ける!

 散開した一行の前に瞬時に間合いを詰めてくる剣豪たち。しかしその足元でリーフの弾丸が弾ける…!

シェンファン:「よくやりました!リーフ!」と、そのまま術式を展開させて…
GM:あ、[ノックバック]?そしたら≪BS無効≫で無効化しまーす。
リーフなんだとぉ!?
シェンファン:なんでそんなの持ってんだコイツら!?「よくやってないですね!リーフ!」(一同爆笑)
リーフ:あれ、止まらねェ?(笑)
シェンファン:しかもこれだと[放心]も入らないじゃないですか!
GM:では続いて剣豪さんたちの攻撃行きましょうかね。ではドラドルさんにいきましょうか。
ドラドルえ。
GM:え、と言われた(笑)
ドラドル:やめて、しんじゃう。
GM:マイナーアクション≪ブレイクスラッシュ≫、メジャーアクション≪紫電三連撃≫!
ドラドル:ちょっと待って。≪ブレイクスラッシュ≫って防御不可のやつじゃないの?
GM:軽減不可のやつだね。
リーフ:しかも何かカッコいい名前の攻撃が来たぞ?
GM:≪紫電三連撃≫。白兵攻撃を3回行う。この攻撃に対する対象のリアクションに-1Dし、ダメージに+50する。1シナリオ1回ね。
リーフ:なんでそんな強いの、そいつ(笑)
GM:いきまーす!
ドラドルさようなら。
リーフ諦めるの早い!(笑)
GM:27と言って命中!
ドラドル:2Dで避けてやろう…(ころころ)残念だったな、当たってやったぞ…。
GM:じゃあ、まず1回目のダメージね…(ころころ)124点の物理!
リーフ:うおお、デケエ…!!
シェンファン:1発目でゲロ吐きそうだな…。
ドラドル:軽減できないんでしょ?だから…残りHP54ですよ、はい。
GM:じゃあ2回目の命中は…31といって命中。
リーフ:これ撃ち落とした方がいいよな?
シェンファン:撃ち落とせる?
リーフ:命中30くらいなら撃ち落とせるけど…でもあと一発飛んでくるぞ?
ドラドル:1回は生き返れるけど。
GM:ではダメージ…(ころころ)133の物理!
リーフ:上がったよ(呆れ)
シェンファン:≪蘇生≫を切るか…?

 想定外の凄まじい斬撃がドラドルを襲う!今後の事も考え、2発目を≪蘇生≫で乗り切り、3発目をリーフが撃ち落とすことになった。

ドラドル:残りHP45だね。
GM:では運命の3回目~。30といって命中。
リーフ:これは撃ち落とせる!≪インターフィアレンス≫!…(ころころ)クリティカル!!
GM:おお!

 剣豪が稲光の如き連撃でドラドルを追い込み、3撃目を放とうとしたその時、リーフの銃弾が刀を弾いた!!
剣豪は「ちっ」と舌打ちし、ドラドルより距離を取る。

リーフ:おい!ドラドル!大丈夫か!?
ドラドル:俺の自慢の鱗が……もうおヨメに行けない…(一同爆笑)
リーフ:……とりあえず大丈夫そうだな。
GM:では続いて剣豪Bの攻撃!同じく≪ブレイクスラッシュ≫+≪紫電三連撃≫!
リーフ:≪インタラプト≫!!

 「させるかよっ!!」
 シェンファンへ距離を詰める剣豪の足元をリーフの銃弾が貫く。
脆くなった床を踏み抜き、剣豪の勢いが殺される!

GM(エルウッド)ああっ!店が…!!(一同爆笑)
リーフ:言ってる場合か!(笑)店で死人が出るよりいいだろ!
GM:ではシェンファンさん。
シェンファン:どうしろというのか、ホントにもう!(笑)
リーフ:早く1体落として!!
シェンファン:ムーブで≪ファストドロウ≫、マイナーで≪エキスパート≫、メジャーで≪ダブルキャスト≫で≪レインボーカラー≫+≪ウォータースピア≫だ!「リーフ!よくやりました!」
リーフ:今度こそちゃんと褒めてもらえた…!(笑)
シェンファン:まずは30と言って命中!全員対象だからな!
GM:……(ころころ)あーダメだ。全員当たったな。
シェンファン:よし。まずは全員を火属性にして…≪ウォータースピア≫だ!…(ころころ)29といって命中!
GM:…こちらも全弾命中!
シェンファン:≪マジックフォージ≫+≪ブーストフォージ≫!MP60点使うわバカ!(笑)
ナミキ:がんばれ~!
リーフ:店の入り口吹っ飛ぶだろうな…(笑)
シェンファン:「なるべく被害は最小限にしますが…入口くらいはご愛嬌です。このテロリストたちが絡んできたことを恨んでくださいね…!」と、147点魔法ダメージかな。防御無視で。
GM:はいよ~。
シェンファン:こんなもんだったかな~?そんで≪マリッドストリーム≫の効果でこのラウンドの回避判定に-1Dでござる。
GM:えっと、そしたら猫少女以外は≪BS無効≫なので10点ダメージ入ります。

 剣豪の隙を見逃さず、術式を展開して一気に膨らんだシェンファンの魔力が水の槍となって猫少女たちを貫き、店の入り口まで吹き飛ばした!

ナミキ:次は私ですね。ドラドルさんは≪クイックヒール≫で回復するとして、剣豪Bを攻撃でいいのかな?
リーフ:剣豪Aはドラドルが消し飛ばしてくれるでしょう。
ナミキ:そしたら、火力の底上げに≪デボディション≫使いますかね。マイナーで≪デボディション≫、メジャー≪ホ-リーライト≫かな。…(ころころ)クリティカル!
GM:剣豪Bは…当たりました。
ナミキ:では…(ころころ)相変わらず1がめっちゃ多い…109点魔法ダメージ貫通!

 ナミキが放った光の矢が倒れている剣豪を捉える!しかしまだ立ち上がってくる…!

ナミキ:まーだ生きてる!
シェンファン:しぶといのぉ…
GM:ではドラドルさーん。
ドラドル私の貞操を奪った仕返し…!!
リーフ:貞操は奪ってないよ…
ドラドル:≪スキップジャック≫と≪イートザミート≫と≪バーサーク≫で、メジャーは≪ストラグルクラッシュ≫かな。やりますよ~。殺る殺る☆
GM:やり返してきた(笑)
ドラドル:いいんじゃない?まずはHP29点回復で…(ころころ)クリティカルはしなかったが。
GM:回避1Dだからむり!
ドラドル:鱗の恨み!!…(ころころ)121点の水属性魔法ダメージ。
シェンファン:いいね。何もしなくてもシェンファンくらいの火力が出てくる(笑)
GM:ではドラドルの一太刀を受けて、剣豪が膝をつくよ。
シェンファン:ヒザをつくだけかい!どんだけHP高いんだ!
ドラドル:今度こそクリティカルだ…(ころころ)やったぜ☆
GM:まじかよ…。
ドラドル:143点ダメージかな。

 ドラドルの振り下ろした強烈な攻撃で膝をついた剣豪。その勢いのままドラドルは斧を振りぬき、剣豪を店の外まで吹き飛ばした!

GM(エルウッド):店がぁ~~~~!!!(一同爆笑)


●第2ラウンド


GM:ではセットアップ。猫少女は≪引き寄せ≫でドラドルとしよう。16といって勝負!
ナミキ:ドラドルで私を殺す気か!?
リーフ:でもこれは勝てるだろ…
ドラドル:…(ころころ)あ、振りなおそうかな(笑)
シェンファン:おい~(笑)
ドラドル:…(ころころ)……ダメだったみたいです…(笑)
一同おいいいいいい!!(爆笑)


 まさかの筋力負けで猫少女の下に引きずられていくドラドル。
 その後、≪クイックヒール≫でドラドルの回復を図り、≪カリキュレイト≫によってリーフが動く。

リーフ:≪インパクトショット≫+≪マジックバレット≫+≪ダブルショット≫!一か八か剣豪を落とす!
シェンファン:いったれ!!
リーフ:クリティカルはならないか……しかし、33といって命中。
GM:まぁ避けれませんよね。
リーフ:そこに≪ワンコインショット≫+≪バレットマーク≫!さっき使っとくの忘れてたよね…。まず一発目は67点魔法ダメージ!
GM:防御力も減るのよね……はい、OKです。
リーフ:もう一発!……(ころころ)きたきた!クリティカル!
GM:あら珍しい(笑)当たりました。
リーフ:2発目はダメージが上がるぜ!……(ころころ)83点ダメージ!
GM:おっと、剣豪Bも落ちますよ。
一同やったぁーー!!

 魔導銃から撃ち出される無数の魔法弾が剣豪の身体に命中し、剣豪はその衝撃波により店の外へ弾き飛ばされていった―!

GM:では猫少女はドラドルさんに≪操り人形≫を使うよ。25といって対決!
リーフ:そこ何とかしてくれ…!
ドラドル:えっと、18出すの?無理じゃね?しかもリアクション-1Dだから、1Dだし。
GM:え、その-1Dは何?
ドラドル:≪バーサーク≫。
GM:あ。(笑)
ドラドル:ほら6だよ!!
GM:ではドラドルの≪ストラグルスラッシュ≫がナミキさんに炸裂するよ☆
リーフ:やばい!!(笑)
ナミキお前が裏切りだったのか!(笑)
シェンファン:これか!裏切りって!(笑)
ドラドル:やめろぅ!俺は殺したくないんだ~!
リーフ:撃ち落とすか?
ナミキ:いや、いいよ。ここで私が死ぬことに何のデメリットもないし。
リーフ:ドラドルさんの手が仲間の血で汚れることになるけど…(笑)
ドラドル:避ければよかろう!一発目避ければ2発目来ないから!

 まさかの仲間割れ展開に騒ぐ一行だが、ナミキは避けられず、無情にもドラドルの刃が襲い掛かる…!

ナミキ:≪プロテクション≫含め42点ダメージ!
シェンファン:とりあえず耐えられそうだな…。ドラドルがクリティカルとか出さなければ大丈夫(笑)

 しかしカイ現象を祈って振ったDRは、思いもよらず殺意の乗った攻撃となってしまう…!

ドラドル生きろ。(一同爆笑)
ナミキ:止まるかな…(ころころ)あ、生きた生きた!(笑)
GM:ドラドルの連撃はナミキの光の盾を砕き、その斧を血で染めた…!
リーフ:やめてそのナレーション!(笑)
シェンファン:これが裏切りだというのか…!
ドラドル:お、おれはいったい…!?
GM:ドラドルの手も血で汚れていた…
ドラドルぺろっ。(ゲス顔)
リーフ:ぺろっ、じゃねーよ!(一同爆笑)
ナミキ:これは……効きますね…
ドラドルニンゲン……コロス……
リーフ:しっかりしろドラドル!!(笑)

 その後、火力のなくなったシェンファンは全体回復に回り、100点近い回復量を全体にばらまき体制を立て直す。しかし続くナミキ、ドラドルの攻撃はかわされてしまう。


●第3ラウンド


ラウンド冒頭、猫少女のもとに今度はシェンファンが引き寄せられてしまう!≪操り人形≫が再びドラドルを絡め取り、血の惨劇が繰り返されようとしていた―!

エンゲージ1:猫少女、ドラドル、シェンファン
エンゲージ2:ナミキ
エンゲージ3:リーフ

GM:さあドラドルさん、今度はシェンファンさんに≪ストラグルスラッシュ≫を叩きこんであげてくださーい☆
ドラドルうわ~!うわ~!(笑)
リーフ:何してんだドラドル!
シェンファン:ここはフェイト2個使って避ける!……(ころころ)ジャストで回避!!
一同おお~!(笑)

 ドラドルの斧を間一髪でかわすと、シェンファンはドラドルの口の中に何かを突っ込んだ!

ドラドル:う、うまい~!!
シェンファン:正気に戻りましたか、ドラドル?
ドラドル:お、おれはいったい…

 その後、燃え尽きたシェンファンの攻撃はかわされてしまうも、リーフとナミキの攻撃は猫少女に命中する。だが身体はよろけるがまだ倒れない…。
 しかし≪操り人形≫から正気に戻ったドラドルがクリティカルを叩きだす!!

ドラドル:131点魔法ダメージかな。
GM:そうするとだね…125点オーバーで死にますね。
リーフ:よし!!
シェンファン:はぁ…やっぱり最初の戦闘が一番きつい気がする…

 ふらつく猫少女が改めて敵に目を向けると、目の前にあったのは巨大な斧の側面だった。
気が付くと凄まじい衝撃と共に店の外へ吹き飛ばされていた―。

 しかし、吹き飛ばされた猫少女は空中で受け身を取り、店の外に着地する。
「ちぇ~。負けちゃったかニャ…。まぁ仕方ない!ここはドロンさせてもらうとするニャ。」
「そうはさせるか!!」
シェンファンが束縛系の術式を展開させるが、
「…さらばっ!!!」
突然、少女と男たちの周りが煙に包まれ、シェンファンの術式は煙の中を突き抜けていった。
 煙が晴れた後には、人型の紙切れだけが残っていた――。

シェンファン:逃げられてしまいましたか…
リーフ:なんだったんだ、一体…?
GM(エルウッド):ふぅ…助かったね。今のやつらは一体なんだったんだ?君たちが探している呪術師と何か関係が?
リーフ:知らねェよ、あんな奴ら。
ドラドル:こっちが聞きたいよ。
GM(エルウッド):……とりあえず、君たちのおかげで店の被害は甚大なものになった。
シェンファン:え?
GM(エルウッド):この損害はどこに請求しようかな?
リーフ:あ、ああ…それならキルドのところに請求してもらえれば…
GM(エルウッド):どうしてそこでキルドの名前が出てくるのかな?
ドラドル:身分証、身分証。
リーフ:あ、そうか。ほれ。(チラチラ)
GM(エルウッド):……なるほどね。では今回の請求はキルドの方にさせてもらおう。
ドラドル:いいクレカを手に入れたぜっ!
GM(エルウッド):さて、それはさておき…さっき話そうと思っていた“噂話”は教えた方がいいのかな?
リーフ:ああっ!そうだった!
GM(エルウッド):えっと、その呪術師は信仰の中央を辿り、砂漠の真理へと行きついたらしい。……まぁ、この話だけ聞いても何を言ってるのかよく分からないんだけどね。私から話せるのはそれだけだ。あとは自分たちで頑張って探してくれ。
シェンファン:やっぱり私の想像は間違っていないようですね。各地に手がかりだけを残して、私たちをゲーム感覚で弄んでいるようにしか思えませんよ…。それはさておき、先ほどの『信仰の中央』とは神殿のことでしょうか?
リーフ:キルディアにそういうのはあったっけ…(ガイドを探しながら)……あ、街の中心にミース神殿があるな。
シェンファン:「信仰の中央」というのはそれで間違いなさそうですね。
GM:行先は決まりました?
リーフ:うん。ミース神殿に行こう。またさっきみたいな奴らが来るかもしれない。急いで向かおう。


◆Middle 07 ミース神殿


 ミース神殿。
 ミースの街の中心に建つこの神殿は、キルドがグランアインの啓示を受けたとされる場所を聖地とし、それを囲むように建設されている。神殿の周囲には冒険者のための宿泊所や依頼所もあり、多くの冒険者で活気づいていた。

シェンファン:さて、神殿に来ましたね。「真理に辿り着いた」という点はやや気になりますが…。
リーフ:例によって神殿の人に聞いてみるのがいいんじゃないか?…とはいえ誰に聞いたもんか。
GM(???):ようこそ、ミース神殿へ。
リーフ:んん?
GM:受付の女性が声をかけてくれるよ。
シェンファン:ああ、なんだ。新キャラかと思った(笑)
リーフ:あのさ、人を探してるんだけど。
GM(受付):はい。どのような職業の方でしょうか。
リーフ:メディアっていう呪術師を探してるんだけど、何か知らないかな?
GM(受付):あら。もう一緒にお仕事される方の見当をつけていらっしゃるんですか?
リーフ:あー、いや…仕事するわけではないんだけど…
シェンファン:まぁ仕事みたいなもんです。
GM(受付):うーん……申し訳ありませんが、こちらではそのような方の名前は登録されていませんね…。
シェンファン:こんなことしてるとまた刺客が来たりしませんか?(キョロキョロ)
リーフ:やっぱり、「砂漠の真理へと行きついた」って部分を考えないといけないんじゃないか?「砂漠の真理」ってなんだ?
シェンファン:「中央を辿り…」ということは、ここからどこかへ向かうということでしょうか?
リーフ:お姉さん、「砂漠の真理」って聞いたことあるか?
GM(受付):さあ…。私はそのようなことは聞いたことありませんね。
リーフ:どうしたもんかな…。
GM:では、そこで君たちは武器防具店で話を聞いたエルウッドの言葉を思い出す。

 「……まぁ、この話だけ聞いても何を言ってるのかよく分からないんだけどね。」

ナミキ:なんでしょうね…。
シェンファン:今までの“噂話”を統合させる必要があるんですかね。

 完全に行き詰まり、しばらく頭を悩ませる一行。その様子を見かねたGMがヒントを出した。

GM:“街の地図”を見ることをおすすめするよ。
シェンファン:地図ゲーだったか!えっと…地図地図…(ガサゴソ)

 その後も4人が今までのヒントをつぶやきながら、あーだこーだと喋りながら地図を眺めること数分。

シェンファン:通りの名前が関係あるんじゃないか?「戦を嫌い…」は“戦神通り”、「商人を嫌い…」は“交易通り”とか…
リーフ:なるほど。そんで「信仰の中央を辿り、砂漠の真理に辿り着く」だから…ミース神殿から“中央通り”を進んで行きつくのが……“砂漠のウサギ亭”か?
ドラドル:となると、ミース神殿はミスリードかな。神殿を通ってウサギ亭に行くのが目的なのかも。そもそも「信仰の中央を通り」って、神殿じゃなくて中央通りのことかもよ?
シェンファン:そこに行ってみるしかなさそうですね…。
リーフ:じゃあ行ってみますか!“砂漠のウサギ亭”!


◆Middle 08 砂漠の真理


 砂漠のウサギ亭。
 再び訪れたその場所では、まだ日も陰りはじめたばかりにも関わらず、多くの客で賑わっている。酒を片手に騒ぎ立てているのは、一仕事を終えて、食べ物にありつこうとした冒険者たちの姿だった。

リーフ:よく考えたら、ここ俺らが泊まってた宿だよね…。
GM:そうだね(笑)
シェンファン:実はあのおばちゃん……!
GM(店員):いらっしゃいませー!…あれ?お客様お帰りですか。今日も一日お疲れさまでした。もうお部屋に戻られますか?それともお食事をしてからにしますか?
リーフ:あのさ、ちょっと聞きたいんだけど。
GM(店員):はい、なんでしょう?
リーフ:メディアって呪術師のこと、何か知らないか?
GM(店員):うーん……。わたしではちょっと分かりかねますねぇ。マスターに聞いてみると分かるかもしれません。どうぞ、カウンター席にご案内します。
シェンファン:なんか、明らかに反応が…?
GM:カウンター席に案内された君たちが席に着くと、酒場のマスターであるクリーガーが君たちの方へ向かってくるよ。
シェンファン:クリーガーがマスターだっけか。
GM(クリーガー):いらっしゃい。何にする?
リーフ:ちょっと、人を探してるんだけど。
GM(クリーガー):ほお?
リーフ:メディアっていう呪術師のこと、何か知らないかな。
GM(クリーガー):メディア?そんな女のことは知らねえなぁ。
リーフ:あんたが知らない?街中にあれだけ“噂”があるのに?
GM(クリーガー):そうは言われてもなぁ。……ん?猫耳に、二丁拳銃の少年…。お前さん、もしかしてリーフか?
リーフ:なんで俺の名前を…?
GM(クリーガー):やっぱりそうか。……まぁ、そういうことなら、合言葉無しでもつないでやらないわけにもいかねぇか。ダチに感謝するこったな。
シェンファン:合言葉なしでいいって!
GM(クリーガー):お前が何か困ってるようだったら、助けてやってくれと大金を置いてったやつがいるんだよ。…神出鬼没の猫野郎がな。
リーフ:ね、猫って……

 リーフの頭の中に、一匹の情報屋の姿が浮かぶ。

シェンファン:これはあれですね。ずっと攻略し続けていた末の“デレ”ですね(笑)
ナミキ:そのようですねー(笑)
リーフ:アイツ、何のつもりだ?!
GM(クリーガー):まぁざっと1万ぐらいは俺のところに置いてったからな。
リーフ:それたぶん、今まで俺から巻き上げた情報収集料だろうな…。
GM(クリーガー):さァて。そうしたら、俺から話を通してやるよ。ちょっと待ってな。もうじき向こうから姿を現すからよ。
リーフ:え?

 クリーガーの言葉を合図にしたかのように、店の中の喧騒が徐々に静まっていき、客はステージに注目し始めた。ステージがスポットライトで照らされると、猫の扮装をしたセクシーな女性たちが、独特な動きと掛け声で踊り始めた。

「くるっとまわってにゃんにゃかにゃ~ん♪」
「くるっとまわってにゃんにゃかにゃ~ん♪」
「にゃんにゃか楽しいにゃんにゃかダンスっ☆くるっとまわってにゃんにゃかにゃ~ん♪」

ナミキ:あれ、これは…
ドラドル:デジャブ(笑)
シェンファン:う…頭が……。こ、この踊りがエイテルに呪いをかけていたのですね…!(錯乱)
リーフ:……いつの間にかカウンターに突っ伏しているリーフ。

 まさかもう一度見ることになると思わなかったこの店の名物、「にゃんにゃかダンス」をひとしきり楽しむと、踊り終えた女性たちの方へクリーガーが向かっていく。
「サティア、お前にお客さんだ。ちょっとこっちに来てくれ」
 サティアと呼ばれたその女性は、踊り子たちの中でも群を抜いて妖艶な雰囲気を漂わせている。

GM(サティア):初めまして。あなた方、私に御用だそうですね。ねえマスター、奥の部屋をお借りしても?
GM(クリーガー):おう。
GM(サティア):それでは、奥の個室でお話ししましょうか。…たくさんの殿方に囲まれて個室に入るだなんて……私もうドキドキしてしまうわ…!
ドラドル:へんたーい。
リーフ:もしかして、あんたが…?
ドラドル:さてはお前がメディアだなっ!
シェンファン:早いっ!待ってドラドル!(笑)
ドラドル:え~、なんで?
GM:サティアは君たちの様子を見て微笑を浮かべながら、奥の部屋へ案内するよ。

 「では、こちらにどうぞ」
サティアが案内したその部屋は応接室なのだろうか、華美な装飾品で飾り立てられ、室内には不思議な香りが充満していた。

GM(サティア):どうぞ、おかけになって。
シェンファン:では遠慮なく。
GM(サティア):改めて自己紹介をしましょうか。私はサティア……というのは仮の名前で、本名はメディアよ。この店では「私にお客さん」と話をすると、呪術師としての私に来客があることを意味するの。それがこの店で私を呼び出す合言葉。覚えておくといいわ。
リーフ:そのために街中歩き回らされたわけだ、俺たちは…。
GM(メディア):ふふっ。楽しんでもらえたかしら?
リーフ:こっちは急いでんだよ…!あんたに頼みがあるんだ!仲間の一人が呪術にやられてる。アンタの力で何とかできないか?
GM(メディア):はぁ…そうねぇ…。あなたたちのその望みを叶えたとして、私には一体どんな見返りがあるのかしら?
リーフ:見返り?…アンタは何が欲しいってんだ?
GM(メディア):そうねぇ…。金か、地位か…。私が労力を払うのにふさわしいだけの報酬が欲しいものね。
シェンファン:金はともかく、地位というのは、あなたが好ましくないと思っているものでは?
GM(メディア):面白いことを言うのね、お兄さん。でも、1つ忠告しといてあげるわね。この部屋ではあなたたちは、私を欺くことも、力づくでねじ伏せることも叶わない…。私の様々な術式がこの部屋には張り巡らせてあるの。
シェンファン:気にはなっていましたが…この香もその一つ、というわけですか…。
GM(メディア):そうね。言葉のやり取りの中で私を説き伏せようとしているなら、それは難しいんじゃないかしら。
リーフ:あんたを満足させるものって言ってもな…
ドラドル:何かアイテムあったっけ?
リーフ:金だとしたら、いくら欲しいんだ。
ドラドル:金じゃないよう気がするんだよなー
GM(メディア):そういえばあなたたち、なかなかに高額な指名手配額してるじゃない?
シェンファン:あ、ばれてる(笑)
GM(メディア):言い忘れてたけど、私これでも結構情報通なのよ?
リーフ:それを分かったうえで、こんな罠だらけの部屋に誘い込んだってか?俺らを売ろうって?
シェンファン:待ちなさい、リーフ。少し考えましょう。私たちが彼女がに何を支払えるのか。
リーフ:ンなこと言ったって、俺たち大したもん持ってないぞ?
シェンファン:たしかに…なんだろな。
GM:じゃあ今までのことをじっくり思い返してみましょう。そもそもメディアのことを教えてくれたのは誰でした?
リーフ:……キルドだ。
GM:キルドはメディアに会ったら何をしろと言ったでしょう?
リーフ:「ああ!これを見せろって…」と、身分証を見せよう。
GM:その身分証を見たメディアはハッとした表情をするよ。「あなた…、それを私のような人間に見せることがどんな意味を持つのか、分かってやっているのかしら?」
リーフ:え?身分証じゃないのか、これ。
GM(メディア):……どうやら何も知らないようね。まぁいいわ。教えてあげる。この国の長であるキルドの名が入ったその身分証を、私のような特殊な契約で国への滞在を許された者へ向けることは、首長の名の下で無条件に指示に従うことを強制する意味合いがあるのよ。
リーフ:え…。
GM(メディア):それだけに、使い方を誤ればキルドもろとも身を滅ぼすことになるわ。
シェンファン:彼も自分の立場が危ういというのに、それだけの権限を持たせるとは…。どうやらあの冷静な態度の裏で、我々に多くのことを懸けているようですね。
GM(メディア):まぁいいわ。キルドも含めてあなたたちにそこまでの覚悟があるというのなら、あなたたちの望みを叶えてあげる。…ただ、気をつけなさい。あなたたちの目の前にいるのは、かつて“砂漠の魔女”と呼ばれ、一国の軍隊を壊滅させたほどの呪術師。私が本気になれば、あなたたちを殺すことなんてわけないわ。
ドラドル:そうか?そんなことするように見えない、いい匂いがするお姉さんった感じだぞ?
リーフ:何だってかまわない。仲間が死にそうなんだ。アンタに頼むしかない。
GM(メディア):ふふ…。あなたたちもなかなか身を張っている、ということね。いいわ。じゃあさっそくかけられている呪術とやらについて調べるとしましょうか。…まず調べるまでもなく、あなたたち4人には強力な呪術がかけられている。
一同は?!
シェンファン:我々にすでに呪術がかかっていると…?
リーフ:いやいや!俺たちじゃなくて、上で寝てる…
GM(メディア):まぁまぁいいから。そこの猫耳のボウヤ、私に両手を差し出しなさい。
リーフ:両手?……こうか?

 リーフが差し出した両手にメディアが片手をかざすと、リーフの手の甲に紋様が浮かび上がり、そこから黒い煙があふれ出してくる。

リーフ:うわっ!なんだこれ!?
GM(メディア):臆病なボウヤ…。ほら、見てみなさい。あなたの両手に浮き出てきたその紋様…。それがあなたたちにかけられた呪術よ。他の3人にも同じものがあるんじゃない?
シェンファン:あれ、その紋様ってあれじゃないの?
ドラドル:腕が疼く…っ!!ってやつじゃない?
シェンファン:そうそう。リーフが厨二病になるやつ。あれ、ウチらにもあんの?
ドラドル:どこぞの誰かが森に走り去っていった回じゃなかったっけ?
GM:どこぞの誰かが森に走り去っていった回って(笑)
リーフ:なんだっけ、この紋章…。たしかみんな紋様の場所は自分たちで決めたような気がするが…
GM:もともとこの紋章をどこで手に入れたか、皆さん覚えていないということでよろしいか?(笑)
シェンファン:待て待て。すげー最初の方じゃなかったか?
リーフ:あ、森の試練の時か!
ナミキ:あー、森の女神から洗礼を受けたときですね。
ドラドル森の女神の祝福(呪術)
GM:そうそう(笑)
シェンファン:あれがなんで…?
GM(メディア):まずはこの紋様について、あなたたち何か心当たりはある?
シェンファン:あると言えばありますが……。しかしこれはあくまで“祝福”だったはず…。
GM(メディア):“祝福”…ね。肩書はどうだっていいわ。この呪術によって、あなたたちが強力な力を得ているのは確か。でもあなたたち次第でこの呪術は毒にも薬にもなる。そして、どうやらその呪術によって、あなたたちは他のあらゆる呪術からその身を守られている。
シェンファン:そういう意味では“祝福”といって差し支えないみたいですが…
リーフ:だから!これとエイテルの呪術と何の関係があるんだよ!
GM(メディア):はぁ…人の話は最後までちゃんと聞くものよ。
ドラドル:そうだぞー。
GM(メディア):じゃあ次。そこのもう一人の猫さん、こちらにいらっしゃい。
シェンファン:私か。
GM(メディア):あなたにはみんなにかけられているものとは別に、呪術を施された形跡がある。すごく微弱な形跡で分かりにくいけど……指、かしら。何か心当たりは?
シェンファン:呪術…というものではありませんよ。“約束”というものかもしれませんが…。
GM(メディア):何か心当たりがあるようね…。これは東方世界で使われる“式神”を併用した高等呪術。術をかけた対象を24時間後に衰弱死させるもの…。でもこの感じ……あなたにかけられた術が、別の呪術をかけた術者に置き換えられている。
シェンファン:……あ、ごめん。あのね、ハムスターに噛まれたでしょ?…で、それがたぶんね、エイテルにいっちゃった☆……ごめんなさい!僕です犯人!!(一同爆笑)
一同裏切り者めーー!!(笑)
シェンファン:犯人は……犯人は僕だった…!
ドラドル:やっぱりな…
GM(メディア):まぁ、あなたたちは正確には呪術を受けないわけではないの。あなたたちが“森の女神の祝福”と呼んでいる呪術をかけたその仲間が、本来この猫さんにかけられるはずだった呪術を代わりに引き受けた…ってことよ。
リーフ:…ということは、エイテルは24時間後に…!
GM(メディア):そうね…もう日も暮れかかっているから…。そちらの猫さんがいつ頃その呪術をかけられたかによるだろうけど…あまり時間はなさそうね。
シェンファン:おそらくは…昨日の夜明け前でしょうね。
GM(メディア):さて、それでどうしようかしら。この術を解くには、術をかけたものの命を奪うか、術者に術を解かせるしかないわ。
リーフ:シェンファン、指の呪術は誰にかけられたんだ?
シェンファン:誰と言われましても…ほとんど通り魔のようなもので…
リーフ:犯人分からないのか?
シェンファン:心当たりが無いわけではないですが…。ここからどうこう出来るような距離にはいないんですよ。しかし、これで決心がつきました…
ドラドルお、裏切るのか?(一同爆笑)
リーフ:それより、術者が見つからないんじゃ…!
GM(メディア):あら、術者の位置を割り出すのは簡単よ?
リーフ:へ?
ドラドル:お?
GM(メディア):これだけ強力な呪術を行使するためには、いろいろと面倒な準備や厳しい条件があるはず。特に東方世界の強力な呪術では、“龍脈”と呼ばれる世界を形作る大きな気の流れを利用するはず。この街でその恩恵を最も受けられる場所……それはミース神殿よ。
ドラドル:あの受付の女…!
シェンファン:やってくれましたね…!ってホントかよ(笑)
リーフ:術者はミース神殿にいるってことか!
GM(メディア):まぁその可能性が高いわね。
リーフ:でも神殿に行ったとして、どいつが術者か分かるもんなのかよ?
GM(メディア):言ったでしょ?これだけ強力な呪術を行使するには面倒な準備や厳しい条件があるって。簡単にいえば……例えばこの部屋に置かれた置物の配置だとか、この香だとか、そういう細かなものをあるべき場所に揃えて初めて呪術というものは行使されるのよ。
シェンファン:何らかの儀式の形がとられていると考えて間違いないでしょう。東方の儀式であれば、私にも多少知識はありますから、見ればわかると思います。
リーフ:よし、じゃあ急いで神殿へ!そんなに時間もない!

 勇ましく神殿へ向かう…と思いきや…?

シェンファン:………ホントにいいの?(笑)
ドラドル:お姉さんに聞くことないの?
ナミキ:こういう時のためのギルドスキルじゃないの?(笑)
リーフ:お、おう…。
シェンファン:何かほかに聞くことがあるような…
ドラドルエイテルって何者なのー?
リーフ:それかなり根幹にかかわる質問では!?(笑)
シェンファン:それGMに断られるやつでしょ(笑)
GM:まぁ断りますね(笑)
ドラドル:だって~。
リーフ:じゃあ、「何か僕たちはここで聞くべきことはありますか?」(キリッ)
GM:それ≪天啓≫で聞いちゃうの?(笑)まぁ、特に大事なことはないんじゃないかな。
リーフ:よし!じゃあ行こうよ!
ドラドル:じゃあまたな。いい匂いのするお姉さん。
GM(メディア):そうね。また機会があればお会いしましょう。
リーフ:いや!帰ってきたら、この紋章について聞かせてもらうからな!
GM(メディア):言い忘れてたけれど、私、この部屋に入った人たちの記憶って操作しているのよね~。
シェンファン:忘れちゃうって。
GM(メディア):でもあなたたちは呪術が効かないっていうのだから、困ったものよね…。それにあなたたちをこのまま行かせてもいいのかしら?あなたたちはそんなに信用できる?
リーフ:信用って、何が?
GM(メディア):私の情報が外に漏れるようなことがあったら、どうしてくれようかしら…って話をしているの。
リーフ:べつ俺らにはアンタのことを言いふらすメリットがないだろ?
シェンファン:これだけ強力な呪術師の情報となれば、欲しがっている連中はいくらでもいるはず。私たちが何らかの情報と引き換えに彼女の情報を売るような可能性は否定できません…よね?墓穴を掘っていくスタイル(笑)
GM(メディア):察しがいいわね、お兄さん。そういう人は好きよ?
リーフ:そう言われてもな…
GM(メディア):でもまぁ、今日のところは見逃してあげる。あなたたちが裏切るような素振りを見せたら…通報して軍隊を差し向けるか、記憶操作をしてあなたたちを大罪人にでも仕立て上げようかしら。
リーフ:えげつねぇな…このお姉ちゃん…。まぁよーするに、あんたのこと喋らなきゃいいんだろ?
GM(メディア):そういうことよ。肝に銘じておいて頂戴。
リーフ:でもいろいろ情報は助かった。ありがとう。
シェンファン:ええ。これでようやく私たちも動くことができます。


◆Middle 09 再び神殿へ


 再び訪れた神殿には、日が暮れたこともあり、人気が無くなり閑散とした雰囲気が漂っていた。

シェンファン:さすがにこの時間になると人は少なくなりますね。
リーフ:ナミキ先生とかシェンファンは魔力の痕跡とか、何か感じないか?
ナミキ:そういうものは特に…。ただ、シェンファンさんが術をかけられてからもう少しで丸一日が経ちます。これだけ長い間術を続けるわけですから、そうそう人が出入りするような場所ではないんじゃないですかね?
シェンファン:神殿の奥の方か…それとも地下のような場所かもしれませんね。

 そう言いながら、一行が神殿に足を踏み入れようとしたその時、ゆらめくように目の前にいくつかの人影が現れる。

ドラドル:あれ、おかしいね。誰かいるよ?
GM(???):君たちの命をもらい受けにきたよ?大人しくその命を差し出してもらえると、手間が省けていいんだがな…。
シェンファン:それで命を差し出す輩がどこにいますか!
リーフ:「まったく、指名手配犯ってのはモテモテだな…!」と、銃を抜こう。
GM:では、みなさんが戦闘態勢に入ったというところで戦闘に入りまーす。
シェンファン:みんな!気をつけろ!まだミドルフェイズだ!(笑)


●第1ラウンド


 エンゲージ1:リーフ、シェンファン、ナミキ、ドラドル
 エンゲージ2:シノビA、シノビB、シノビC

GM:では、セットアップからですね。シノビは…≪特殊召喚≫!!
リーフ:は?
ドラドル:ちょっとやめなさいよ!
リーフ:それダイスの目分、増える奴だろ!
GM:…(ころころ)1だったので、1体出現~。
シェンファン:これは…アカンやつやで…
リーフ:とりあえず≪陣形≫でバラけたほうがいいよな。

【陣形後のエンゲージ】
エンゲージ1:シノビA、シノビB、シノビC、シノビD、ドラドル
エンゲージ2:リーフ
エンゲージ3:シェンファン
エンゲージ4:ナミキ

リーフ:そんじゃ【行動値】同値だから俺からだ。えっと、ムーブで≪インパクトショット≫、マイナーで≪マジックバレット≫、メジャーで≪ワイドアタック≫!…(ころころ)クリティカルはないが、悪くはないぞ?35といって命中!
GM:はい、当たりました~。
シェンファン:よかった、そんなに高くないか。
リーフ:どんどん増えてくるやつらなのに、個体値高かったらやってられんわ…!≪ワンコインショット≫+≪バレットマーク≫追加して…(ころころ)72点魔法ダメージ!
GM:みんなダメージは入りましたよ~。
リーフ:よし!これでみんな【行動値】下がるな!
シェンファン:ホントに下がる…?(疑心)
GM:下がるよ(笑)
リーフ:シェンファン!アンタの[放心]が活きる時だよ!
シェンファン:よくやりましたリーフ!(笑)ムーブ≪ファストセット≫、マイナー≪エキスパート≫、メジャー≪ダブルキャスト≫で、≪レインボーキャラァ≫+≪ウォータースピア≫!
ドラドル:レインボーキャラァ(笑)
シェンファン:命中は35!当たるでしょ!
GM:…(ころころ)あ、クリティカル~。
シェンファン≪ニゲイト≫!!逃がすか!(笑)

 クリティカル回避も防ぎ、≪レインボーカラー≫と≪ウォータースピア≫のコンボが命中!そのダメージは…?

シェンファンフォーージッ!!MP60点!
リーフ:撃ち漏らしたら、また増えちゃうからね。
ナミキ:それもあって≪ディバインフォース≫とかどう?シナリオ1回だけど。
シェンファン:まぁボスがどんなのか分からんが、もう数で攻めてくるのはないだろう。それじゃ乗せてもらっていいですか?
ナミキ:では≪ディバインフォース≫!!70点追加!
シェンファン:そいつを合わせて……240点貫通!!
GM:240点貫通…?……31点オーバーで全員落ちます(笑)
一同やったーー!!
GM:何もさせてもらえなかった感、ハンパない…(笑)

 「すみませんが、急いでるのでね…!!」
シェンファンの掌から放たれた複数の水の槍に、ナミキの聖なる力が加わる!白く輝く水の槍は黒い影たちを貫き、吹き飛ばす――!

ナミキ:ちなみに、これは呪術ではありませんよ?
シェンファン:ナミキ先生、助かりました。
ナミキ:いえいえ。先を急ぎましょう。
リーフ:こんなのが出てくるってことは、ここでアタリだな。

突然の襲撃を速攻で蹴散らした一行は、シェンファンによりリーフの≪インタラプト≫を回復させるなどパパッと体制を立て直した一行は、エイテルを苦しめ、そしてシェンファンに呪いをかけようとした術者を探すため神殿内部へ踏み込むのだった。

EYE'S Anoter ep10 CP~EDへ続く…
最終更新:2017年09月02日 22:03