Another ep11 MP

■MIDDLE PHASE

◆Middle 01 砂漠を越えて


 ギラギラと照りつける太陽に乾燥しきった砂地という、キルディア独特の厳しい環境に体力を奪われ続ける一行。見渡す限りどこまでも広がる広大な砂漠に、一行は方向感覚を失いかけていた。

シェンファン:「何度か西方と東方の行き来はしたことがありますが、やはりこの熱気にはやられてしまいますね…」と汗を拭おう。
ドラドル:この熱気にコンパスがやられてるぞ…
リーフ:あづい……方向こっちで合ってるの?
シェンファン:今のところ合ってますよ。ただ気を付けないと砂竜の胃袋の中ですよ。気をつけなくては。
リーフ:今そんなのに出てこられても戦う気になれない…。エイテルは無事か?
GM(エイテル):「はい…暑いですけど、大丈夫です」
ドラドル:暑い~、焼ける~、溶ける~……ステーキになっちゃう…
シェンファン:途中でオアシスでもあればよかったんですが…
GM:そんな見渡す限りどこまでも砂漠が広がっているところで、ミニゲーム始っまっるよ~!
リーフ:なにそれ(笑)
シェンファン:なんかぶっこんできやがった!
GM:君たちには協力してコンディートまで砂漠越えをしてもらいます。砂漠越えに時間がかかればかかるほど、厳しい気候があなたたちの体力や精神力を奪うばかりか、様々な苦難に遭遇する可能性も上がってくるでしょう。
ドラドル:MP減らされるぞ!
シェンファン:はいっ!(挙手)ここで≪天啓≫使って宝物があるかどうか聞いた方がいいと思いまーす!(一同爆笑)
GM:それだけ砂漠は危険に満ちている…ってことで(笑) じゃあ始めますね~!☆
リーフ:なんで若干GMが活き活きし始めたんだろう…怖いんだけど(笑)
シェンファン:なんかエグイの仕掛けてあるんでしょ…
GM:まぁ確認しやすいようにSkypeにいろいろ貼り付けながらやろうかね(カタカタ)。皆さんにはそれぞれ1ラウンドごとに1回、メジャーアクションを使用して1D振ってもらいます。4人の出目が見事一致すれば、君たちはコンディートに辿り着くことが出来るでしょう。
シェンファン:無理ゲーだろこれぇ!(笑) 確率って知ってるかい、か・く・り・つ!
GM:えっと、次はですね…
リーフ:聞いてねぇ(笑)
GM:フェイトは1ラウンドにつき1回、1Dの振り直しにのみ使用可能です。
シェンファン:うわ~単純にフェイトを減らすだけのやーつ!
GM:このゲームでは「コネクションサポート」というサポートスキルを使用することができます。原則としてコネクションを結んでいるキャラごとに1回使用可能です。スキルを使用した場合、使用したスキルのスキル名がキャラクターシートのコネクション欄に記載され、今後のそのキャラクターとの関係性を示すものとなっていきます。
リーフ絶っ対使わねェ(即答)
シェンファン:コネクションなんてそんなのないわ!!
ナミキ:お、「コネクションサポートについて」?

 各々が口々に騒ぐ中、GMから提示されたコネクションサポートは以下の通りだった。

◎コネクションサポート

【ドラドル】
・エイテル:≪護るべき人≫
ラウンド終了時に使用。PC全員がこのラウンドで振ったダイスの振り直しを行う。
・葵:≪魂の救済者≫
 ダイスロールの直後に使用。「対象:単体」のダイスロールの出目を半分(端数は切り捨て)にして判定を行うことが出来る。

【シェンファン】
・リーファ:≪断ち切れぬ情≫
フェイトを使用した直後に使用。このラウンドでは「対象:自身」のフェイトを減らすことなく、振り直しを行なうことができる。
・茜:≪捨て置けない少女≫
ダイスロールの直後に使用。「対象:単体」のダイスロールの出目を2倍(端数は切り捨て)にして判定を行なうことができる。

【ナミキ】
・ナタ:≪向き合うべき存在≫
ダイスロールの直前に使用。このラウンドでの「対象:自身」のダイスロールを放棄することで、次のラウンドの「対象:自身」のダイスロールを2Dで行なうことができる。
・紫:≪同じ境遇を知る者≫
ラウンド開始時に使用。既に使用したコネクション・サポートスキルを1つ選択。選択したスキルの使用回数を1増やすことができる。

【リーフ】
・ニャルフォンス:『唯一無二の心友』
ダイスロールの直後に使用。10,000G消費することで、このラウンドに振った「対象:自身」のダイス目を、任意のダイス目に変更することができる。
・ゼルギア:『好敵手(とも)』
ラウンド終了時に使用。「対象:自身」はGMとじゃんけんでの対決を行なう。この対決に勝利した場合、このラウンドで振った「対象:単体」のダイス目を、任意のダイス目に変更することができる。

ナミキ:≪断ち切れぬ情≫……断ち切れぬ情……ブフォ!(笑)
ドラドル未練タラタラじゃねーか(一同爆笑)
リーフ:やめてあげなさい(笑)
シェンファン:あ、茜ともコネクションあるじゃん!
ドラドル茜にも未練タラタラじゃねーか!
シェンファン:たしかにね…
ドラドル:ナミキさんのナタって誰だっけ?
リーフ:あれだよほら…インフェルティアの幼女。
GM:まぁ、星の祭壇に出てくる幼女だよ(笑)
シェンファン:なるほどね。このサポート使って出目を合わせろってことか。……あ、あとは出目が揃わなかったときどうなるか聞いておこうかな(笑)
GM:出目が揃わなかってときは、そのラウンドを失敗とみなし、次のラウンドに移ります。あと何が起こるかはこんな感じ。

・ライフロスト:Lv10
 コンティニュ型。対象は20点のHPロスを受ける。ラウンド進行中であれば、対象はクリンナッププロセスにも20点のHPロスを受ける。
・灼熱地獄:Lv6
 コンティニュ型。対象は[装備している防具の重量の合計]点のMPロスを受ける。ラウンド進行中であれば、対象はクリンナッププロセスにも[装備している防具の重量の合計]点のMPロスを受ける。

ナミキ:やっぱ毎ターンか…
シェンファン:私、こういうウォーリア殺し嫌いじゃないよ!(ニッコリ)
ドラドル:そんなウォーリア殺しってことないよ。近くに「湧き出る泉」あるんでしょ?
シェンファン:ないわよ!(笑) それに回復役のシェンファン先に死んだらどうすんのよ。
ドラドル生きなさいよ(命令)
ナミキ:とりあえずリーフ以外の3人でしっかり出目を揃えられれば、何とかなるかな?
シェンファン:リーフは金払えば何とでもなるからな。
リーフ:すいません、金は払うんでこのスキル名なんとかしてもらえませんか(真顔)
GM:無理ですね。大事なとこなので。(超真顔)
シェンファン:まずやってみましょうか。
GM:では1ラウンド目行きましょう~!


◎砂漠越え〈ROUND 1〉


GM:じゃ、みんな1D振ってくださーい。
シェンファン:スキルは振ってから使用するんだよね?
GM:モノによるかな。直前に使用するやつもあるよ。
リーフ:いくよ~!
シェンファン:スキル取っておく必要もないから使っとくか~?
ナミキ:どうします?
ドラドル:リーフもう振っちゃってるよ。
ナミキ:早いよ(笑)
シェンファン:まぁリーフは後出しで出目変えられるからどうとでもなるから放っておくとして…

 あーだこーだ言いつつも全員振ってみると…

リーフ:あれ?!(笑)
シェンファン:ナミキさんが5出せばクリアだよ!(笑)
ナミキ:えぇ~(笑)そんな都合よく出ないよ~……(ころころ)出なーーーい!!
ドラドル:待って待って。みんなスキルよく読もうよ。
リーフ:んん?
シェンファン:あ、そうか。これニャルフォンスで出目を5にして、さらにゼルギア使えば終わる。じゃんけんにさえ勝てば…終わる!(一同爆笑)
ナミキ:そうだね!それやってみよう!
シェンファン:もしじゃんけん失敗したら、次のラウンド開始時にナミキ先生がリーフのニャルフォンスを回復させればOK。
ナミキ:とりあえずニャルフォンスにカネ払って☆
リーフ:10000G………払うよ……払えばいいんだろ!
ドラドル:まいどありーー!(笑)
シェンファン:ちょいまち!!その前にナミキ先生、フェイト使って振り直してよ。
ナミキ;:そうね。
リーフ:そうだよ、なるべくヤツの力は使いたくない…
ナミキ:ダメな気もするけど……(ころころ)キターーーーー!!
一同おおおおおおお!!!(一同爆笑)
シェンファン:よし!あとはニャルフォンスに10000G払って脱出だ!(笑)
GM:あっさり終わった…(笑)

 クリンナッププロセスに1度トラップダメージはもらったものの、速攻で砂漠を抜けた一行。そしてニャルフォンスとの絆『唯一無二の心友』を取得し、不本意ながら、一層彼とのつながりを深めるリーフだった。


◆Middle 02 砂漠のオアシス コンディート


憩いの街、コンディート。
首都ミースの北東にある、東西に細長いオアシス都市として繁栄したこの街には、東方へ向かう商隊に水や食料の補給などのサービスを行う商人が集まっていた。族長であるキリヤ・タンは天翼族のレンギヨン部族を従えて街の管理を行っており、ガチガチの伝統主義で、共和国主席のキルドとの相性の悪さは国内中に知れ渡っていた。
現在のコンディートには、『聖都の歌姫』を一目見ようと国内外から多くの旅客が集まっており、その中には東方世界の人々も見受けられた。

シェンファン:うーん…あまり表だって歩きたくはないような環境ですねぇ(滝汗)
GM(エイテル):「なんだか賑やかで活気のある街ですね」とエイテルがつぶやこう。
リーフ:用がなければ観光でもしたいとこだけどな…
ドラドル:散歩くらいできるんじゃないか?
シェンファン:まずは休息を取ることが一番でしょう。
ナミキ:ですね。最低限の補給をして、早々に立ち去った方がいい気もしますが。
リーフ:とりあえず休もう…(ゲンナリ)
GM:そう話をしている君たちに、出店の店主が声をかけてくる。「いらっしゃい!そこの旅の御一行!あんたらも『聖都の歌姫』目当てでこの街に来たのかい?」
ドラドル:そうでござんす!
リーフ:いや違うから。
シェンファン:適当なことを言いやがる(笑)
ナミキ:「『聖都の歌姫』…?」とすっとぼけますよ。
GM(店主):「あんたら知らないのかい?『聖都の歌姫』はその歌声であらゆる人を魅了するとまで言われた、エリンディルでも有名なアーティストじゃないか!それがこの街で公演するってんだから見逃す手はないよ!……と言っても、今からじゃチケットなんか手に入らないだろうがなぁ」
ナミキ:へぇ…そうだんですねー。
リーフ:そりゃ残念。
ナミキ:それにしてもすごい人ですね。この人の多さもその歌姫様を見るために?
GM(店主):「そうだなぁ。元々この街は東西の交易の中間地点だから人はいつも多いが、今のこれは歌姫様の影響が大きいだろうな」
ナミキ:そうですか…ありがとうございます。
GM(店主):「ああ、そうだ。あんたらこの街に滞在するなら、早めに宿に向かった方がいいよ。この混雑だからね」
シェンファン:宿が取れないのは避けたいですね。
リーフ:じゃあ行こうぜ。
ナミキ:親切にありがとうございます。
GM(店主):「今度来た時は買い物してってくれよ!」

 店主の助言に従い、一行が宿屋を訪れると、店内は歌姫の公演を心待ちにしている客たちで溢れ返っており、みな口々に熱のこもった口調で語り合っていた。

ドラドル:歌姫の名前分かんないからモブキャラ演じづらいんだよねー。
シェンファン:「○○ちゃん来るんだって!たまんねーぜ!!」とかやりたいんだけどなー(笑)
GM(宿屋):「いらっしゃい!あんたらも聖都の歌姫を見に来たクチか?」
ナミキ:いやーそういうわけではないんですが、たまたまかカチ合ってしまって…
GM(宿屋):「ほぉ、そうなのか。なら何しにこの街へ?見たところ商人って感じでもなさそうだが…」
ドラドル:商人ですぅ(裏声)
リーフ:(無視)まぁちょっと…
シェンファン:まぁちょっと訳ありの旅人、かな。
リーフ:言っちゃダメそれ(笑) あのーあれだ、探検家みたいなもんだ。
GM(宿屋):「探検家か。この辺りになんかあるのかい?」
リーフ:いろいろあるじゃないか。遺跡とか。
ドラドル:石油とかさ☆
GM(宿屋):(無視)「遺跡ねぇ…まぁ無くはないが…。あぁそういえば、最近砂竜狩りをしている冒険者から聞いた話だが、“砂竜の狩場”の中心部に遺跡が発見されたらしい。」
ナミキ:“砂竜の狩場”にですか。
GM(宿屋):「ただ、いくら探しても入口が見つからないらしく、中には入れないって話だ」
リーフ:へぇ…。
シェンファン:入口の見つからない遺跡って言うと、この前のアレを思い出すね。なんだっけ……あ、“蓋の遺跡”か。
GM(宿屋):「それと、気になる話がもうひとつ」
リーフ:お?
ナミキ:なんでしょう?
GM(宿屋):「その遺跡の調査をしていた冒険者の一人が昨日大ケガをして街に戻ってきたんだが、意識を失う直前にそいつがした話によれば、魔族による襲撃に遭って仲間は全滅したそうだ…」
シェンファン:魔族……途端にキナ臭くなってきましたね…
リーフ:となると、“当たり”かもしれねェな。
ナミキ:私たちはそんなのと戦う力はありませんし、あまり関わらない方がいいかもですね~。
ドラドル:こっわ~い☆
GM(宿屋):「そうだな。その魔族は開かずの遺跡の中に入っていっちまったらしいし、大体入口が見つからないんじゃ調査のしようもないだろう。行かないに越したことはないんじゃないか?」
ナミキ:そうしましょうかねー。
リーフ:その後ろでシェンファンとドラドルに耳打ちしようかな。「…おい、魔族が入っていったってヤバくねーか?先越されたんじゃ…」
ドラドル魔族も入れられるガバガバ遺跡め…!(一同爆笑)
シェンファン:熟練の冒険者でも入口が見つからないとなると、魔族も入れず手をこまねいている可能性もあります。
ナミキ:とにかく、一旦休みたいのでお部屋をお願いします。
GM(宿屋):「おう、ちょっと待ってな」

宿屋の主人はそう言って奥の方へ引っ込んでいった。
君たちが主人を待っていると、店の中にいた客たちが騒ぎ始めた。
「おい!向こうで歌姫の公演チケットを賭けて、賭けをやってるってよ!」
「マジか!俺、チケット買い損ねてたんだよ。見に行こうぜ!」

ドラドル:俺も俺も!(ガタッ)
リーフ:待てこら(笑) …なんの騒ぎだ?
GM:店の一角にどんどん人が集まってるみたいだね。
シェンファン:ほぅ、チケットを手に入れられれば、何かの際に良い交渉材料になるかもしれませんね…。運試しがてら様子を見に行くのはどうです?
リーフ:ちょっと面白そうだな。見てくるか。

 君たちもまた、人だかりを成している店の一角へ向かうと、その中心には派手な格好をしたヒューリンの男がいた。

GM(男):「さあさあ!“聖都の歌姫”の公演チケットを賭けて、俺と勝負するやつはいるか!? ルールは簡単っ!挑戦者には俺の出す問題に一度だけ回答するチャンスが与えられる。問題は全部で3問!1問でも間違えれば俺の勝利。惜しくも負けてしまった挑戦者からは、あー、そうだな……10万G支払ってもらうことにしよう!」
シェンファン:キッついな~(笑)
リーフ:やばーい、ナミキ先生の貯金が全部持ってかれるぅ~(裏声)
ナミキ:明らかにチケットの元の値段より高いですね。ダフ屋ですよ、あれ。
GM:10万Gという額を聞いて、君たちと同じく周囲の客たちもザワザワしはじめる。
GM(男):「おい、どうしたぁ?こちとら、もう手に入らないであろう歌姫の公演チケットを賭けるって言ってるんだぜ?それくらいもらわねぇとな!…しかもこのチケット、メインステージ正面、最前ブロックのペアチケットだ!!意中の相手を誘えば、お前らの株もうなぎ上りよ!」
ドラドル:SS席だってよ!!
ナミキ:あの男性は一緒に公演を見に行く相手がいないから、あんな法外な値段でチケット売りさばこうとしてるんですね。

 やめてさしあげろ。

ナミキ:どうします?
シェンファン:ちょっと行ってみたくはあるけどなー。
リーフ:興味はあるけど金ないしな。
シェンファン:何かありそうだよなぁ。
ドラドル:わざわざ用意してあるんだから、触れないといけないやつじゃないの?
GM:別にやらなくてもいいけど…
シェンファン:まぁクイズに関しても≪天啓≫あるからな!2問答えられりゃええねん!(笑)
リーフ:その≪天啓≫の使い方、間違ってないかなー(笑)
GM:あ、ちなみにシステム的に挑戦できるのは一人だけだよ。
リーフ:【知力】系のお二人にやってもらうやつか。
ナミキ:いやー、単純にクイズじゃないの?今までのシナリオの内容から出るとか…記憶力のいい人?
シェンファン:俺はやめといたほうがいいな。「ナタって誰?」レベルだから。
ドラドル:リーフでいいんじゃない?なんかいろいろメモしてるみたいだし。
リーフ:たまたまメモってただけだから!

 話し合いでは決まりそうもないので、TRPGらしくダイスに運命を任せることになるのだった。結果は……

リーフ:ま、ナミキ先生ですかね。
ナミキ:もー!こういう時だけ~!!やりたくないなぁ…
ドラドル:こんな時だからこそだよ!
GM:やらないっていう選択肢もあるよ?(笑)
ナミキ:分かりましたよ!やればいいんでしょ、やれば!
シェンファン:サポートは控えてるから任せろぃ!
ナミキ:これサポート可能なシステムなのか!?

 嫌々ながら人だかりから一歩前に出たナミキ。それに気づいたヒューリンの男が声をかけてくる。

GM(男):「お、挑戦者はあんたか。いい気構えだ。…あんた、名は?」
ナミキ:私の名前ですか?名乗るほどの者でも…
ドラドル:ただのアイドルオタクですっ(ボソッ)
ナミキ通りすがりのただの料理人です(微笑)
シェンファン:おーい(笑)
GM(男):「そうか。まぁいい。俺は……そうだな。“スーパートランプ”とでも名乗っておこうか」
シェンファンやめろ(一同爆笑)
ナミキ:“スーパートランプ”ってどこかで…(笑)
シェンファンてめえらさっきから人の名前勝手に名乗りやがって!いい加減にしろよ!(一同爆笑)

 “スーパートランプ”―。どこぞの女王様が今の地位になられる前に所属していた盗賊団の名前だったような……詳しくはリプレイ『ガードナー戦記』を読もう。

GM(スーパートランプ):「伝説の盗賊団の名を語るなんて面白いだろう?」
ナミキ:まぁ、面白いですね、っていうか面白かったです(笑)
GM(スーパートランプ):「では早速問題に入るとするか。1問目!」

◎ミニゲーム

挑戦者にはスーパートランプの出題する3問の問題に答えてもらいます。回答権はそれぞれ1度のみ。慎重に考えて回答を行いましょう。スーパートランプが出題した後、判定の達成値が提示されます。その達成値を君の【知力】、【精神】、【幸運】のいずれかの判定で超えることができると、GMから答えを教えてもらうことが可能です。その際はロールプレイングゲームらしく、かっこいい演出を加えて回答を行ってください。
また、判定に失敗したとしても、まだ諦めなくて大丈夫!一度きりの回答権は残るので、あなたたちの知識と記憶を総動員して正しい回答に辿り着いてください!

ナミキ:結局判定じゃねーか!!
シェンファン:ミスってもリアル記憶があればいいんだよ(小声)
GM:その通り!では第1問!『精霊術基礎学』からの問題!「この世界は6つの元素から成り立っており、これら元素はその顕現である精霊として世界に存在しているが、その目には見えない精霊を体感的に捉える魔導師の素養のことを何と呼ぶか。」
リーフ『精霊術基礎学』!?これエルクレストで読んだよ!
シェンファン:あったなそんなの!!(笑)
GM:はい、では達成値ですが…20です!
ナミキ:どの能力値でもいいの?
GM:どれか一つ使っていいよ。
リーフ:これはアレだな……『才能』☆
ドラドル:もしくは……『ギフト』☆
ナミキ:(無視)えー、う~~ん…
ドラドル「OK、G○○gle!精霊学の基礎!」(一同爆笑)
ナミキ:なんだったっけな~。結構聞いたことあるような言葉だった気がするんだよな~。

1問目からまったく思い出せない一行。こんなことになる前にちゃんとリプレイ書きましょう(戒め)

シェンファン:GMから早く答えろ的な空気が流れてる気がする!(笑)
ナミキ:先に判定やっちゃおうか。これって1回使った判定はもうこの後使えないの?
GM:そんなことはないよ。
ナミキ:じゃあやるか。あ、≪マジックノウリッジ≫あるから使ってもいいよね?
GM:許可しましょう!
ナミキ:3Dで【知力】判定かな。ダメだったらフェイトだよ!……(ころころ)よし!成功!
GM:はーい。じゃあ答えの単語をあげるのでうまく演出してください(笑)

 謎かけでも出してくるかと思いきや、まさかの学術問題というフェイントをかけてきたスーパートランプ。しかし、ナミキの表情は余裕のそれで…

ナミキ:これはシェンファンさんの方が得意分野じゃないですか?
シェンファン:「如何せん、西方と東方では魔法の体系が違いますので。指してることは同じものだと思いますが…」と誤魔化しておこう(笑)
ナミキ:エルクレストカレッジの書物の中にもありましたよね?
リーフ:え゛っ?あったっけ?
ナミキ:確かリーフ、あなたが読めなかった書物の中にあったと思いますよ。
ドラドル:オレ読めたー!
リーフ:お、覚えてないナー(滝汗)
ナミキ:答えは『霊応力』ですね。私にはこの力はありませんけどね。
GM(スーパートランプ):「おぉ!正解じゃねーか!そうだ、『霊応力』が極めて高い者の中には、稀に精霊が視認でき、常人を逸した力を行使できる者もいるとされているな。」
一同シャオレイじゃん。
シェンファン:自キャラをヨイショしてくるGM(笑)
ドラドルメルヴィナだって精霊見えますぅ~!…というかメルヴィナが精霊ですぅ~!
GM(スーパートランプ):「では第2問だ。『千年桜物語』からの問題。千年桜の伝承が残る森の女神を守るため、呪われた宿命を背負いし者たちはその圧倒的な力で侵攻してくる他国の者達を退けたとされているが、彼らがそれほどまでに女神に忠誠を誓っていた理由とは?」
シェンファン:確か魔族から助けてくれたんじゃなかったっけ?≪ヒストリー≫とか持ってる?
ナミキ:持ってないんですねー
GM:達成値は22です!
リーフ:おい、なんか達成値上がってるぞ。
シェンファン:≪トランプ≫は?
ナミキ:≪トランプ≫あるけど、最後にしようかなと。
シェンファン:いや、最後は≪天啓≫使うから使っちまおう!…いや先に聞いておこう。GM、これ≪天啓≫使えんの?
GM:うーん……≪天啓≫使う所ではないなぁ(笑)
リーフ:ですよねー
ナミキ:仕方ありません。じゃあフェイト使って【知力】判定かな。

 ナミキのフェイト2点つぎ込んだ出目に、TRPG界に存在する「妖怪1たりない様」の呪いが牙をむくものの、さらに1度振りなおすことで無事突破に成功する。

シェンファン:あー危ない危ない(笑)
GM:ではまた回答を送るよ…っと。はい、じゃ回答の演出よろしく。
ナミキ:精霊術の問題が続くと思いきや、今度は伝承ですか…。確かこの女神様は自由を大切にしていた。そしてこの人たちはその出自ゆえに迫害を受けていたという話だったかと…。迫害を受けていたからこそ、女神様の行いが身に染みたんじゃないでしょうか。つまり正解としては、女神様に居場所を与えられたから…でしょうか。
GM(スーパートランプ):「お、また正解だ!自由を尊んだ女神によって、暖かな場所を与えてもらった彼らは、女神を守るため“銀閃の風”という組織を作り、今もなお女神を守り続けているとされている。……さて、では次が最後の問題だ。」
ナミキ:こんな問題出してくるこの人がだんだん怖くなってきたよ…(笑)
GM(スーパートランプ):「第3問!とある歴史家が残したとされている言葉の引用から問題だ。『○○』に入る言葉を答えよ。」

「歴史もまた、意志ある者によって生み出された創造物に過ぎない。歴史とは、この世界にある意志ある者の数だけ存在するものなのだろう。後世に伝えられる歴史は何者かの意志によって残された○○の断片に過ぎない」

シェンファン:……これ元はどこから出てきたやつだっけ?(忘)
GM:断片的にシナリオの中で複数回に渡って君たちに伝え続けているよ。
シェンファン:このシナリオのテーマ的なやつらしいぞ!
GM:達成値は25ね!

 さっきまでと同じく記憶を辿るのをさっさと諦め、ナミキは≪トランプ≫とフェイトを使用してダイス勝負に持ち込む!

ナミキ:25ぴったり!あぶねー!(笑)
GM:はい、答えいくよ~。
シェンファン:これ誰が言ってた?
GM:んー、まずエルビラさんがこの言葉のどこかを言ってたかな。
シェンファンじゃあ覚えてねえや。
ナミキ:こんなところで恩師の言葉に巡り合うとは皮肉ですね…。先生は元気にしておられるでしょうか。
GM大ケガしています(一同爆笑)
ナミキ:さっきの言葉…「歴史もまた、意志ある者によって生み出された創造物に過ぎない。歴史とは、この世界にある意志ある者の数だけ存在するものなのだろう。後世に伝えられる歴史は何者かの意志によって残された『真実』の断片に過ぎない」…。答えは『真実』ですね?
GM(スーパートランプ):「おお…最後の問題も正解か。なかなかやるじゃねぇか!」
ナミキ:むしろあなたがこれらの知識をどこで得たのかを聞きたいのですが…(笑)
GM(スーパートランプ):「伝説の盗賊にかかれば、こんなもの朝飯前なんだよ。ちなみにさっきの言葉の続きはこうらしい。『意志ある者の手によって真実が歪められることもまたあるだろう』……勉強になったか?」
ナミキ:そうでしょうね。歴史なんて、それを残そうとする人の意思がなければ残らない…。勉強になりました。覚えておきます。
GM(スーパートランプ):「じゃ、約束通りすべての問題に正解したアンタにこの歌姫の公演チケットを渡そう。いやぁ、まさかこの辺境の砂漠にここまで学のあるやつがいるとは思わなんだ…。これで一儲けしてやろうと思ってたが、あんたのおかげで大損だ。」
シェンファン:いや、十分儲けてただろ!
ナミキ:まぁ、勝負は勝負ですから。ありがたくこのチケットはいただきますね。
GM:では、そうして君にスーパートランプからチケットが手渡されると、勝負の行方を見守っていた大勢の客たちから拍手と歓声が巻き起こる。「わー!わー!」
シェンファン:さすがですね、ナミキ先生。感服しました。
リーフ:いやー……さっぱり分かんなかったな!
ドラドル:終わったのか?
ナミキ:終わりましたけど、どうしましょうか。私はこの公演に行くのにあまり気が乗らないんですけど…
シェンファン:ちょっと待って。このコンサートっていつあるんだっけ?
GM:今晩の予定ですね。
シェンファン:せっかくだしエイテルに行ってもらって、あと一人付き添いで行く感じか?
ナミキ:あまり考えたくありませんが、この歌姫って聖都から来てるんですよね?私たちは顔が割れているという可能性もあるのでは?行くのなら変装くらいした方が…
シェンファン:変装は得意ではありますが…
ドラドル:メルヴィナ…(恍惚)
リーフ:コスプレだろ、あいつは。

 エイテルと誰が公演にいくかは、公平にダイスで決めることになった。さて、公演デートフラグを勝ち取ったのは…

ナミキもーーーーこんな時だけいい出目出ないでよーーー!!!(叫)
リーフ:まぁ順当だよな…(笑)
シェンファン:チケット取った人だしな(笑)
ドラドル:行けばいい。
GM(エイテル):「私がご一緒してよろしいんですか?」
ナミキ:ええ。長旅でお疲れでしょうし、娯楽も少しは必要でしょう。
GM(エイテル):「ありがとうございます!」
リーフ:せっかくナミキ先生が手に入れたチケットなんだし、楽しんできなよ。
ドラドル:お土産、よろしくな!
ナミキ:はいはい、あったら買ってきますよ。
ドラドル歌姫Tシャツがいい!(一同爆笑)
リーフ:着たら鱗でバリバリになりそうだな…
GM:逆に鱗がバリバリになるかもしれないよ?
リーフ:どんなTシャツ!?
GM(スーパートランプ):「いやしかし、なかなか楽しいゲームだった。機会があればまた勝負しよう。…それじゃ、俺はこれで。せいぜい歌姫の公演を楽しむんだな。」と言って、スーパートランプを名乗る男は宿屋から出ていきました。
ナミキ:一体あの人は何者なんでしょうか…?
ドラドル:今後戦うことになるんだろうな…(メタ発言)
リーフ:あ!忘れてた!部屋が取れてるかどうか確認してこないと!

 そうしてリーフが宿屋の主人を捕まえて話をしているのを見守る一行。いつの間にか、宿屋の中は先ほどの喧騒は無かったかのように、いつもの様子に戻っていた。


◆Middle 03 竜と少女


GM:ではドラドルさんの個別シーン行きますよ。
ドラドル:ええっ!そんな……暗躍しなきゃ!!(使命感)

 君たちは宿屋で部屋を取った後、ナミキとエイテルは歌姫の公演へと向かい、他のメンバーも各々の時間を過ごしていた。
 夕暮れ時、ドラドルは一人街の中を探検していると、街のあちこちから美味しそうな香りが漂ってくる。

ドラドル:くんかくんか…。こ、これは…!シェンファンの料理に匹敵する一品かもしれない!
シェンファン:聞き捨てなりませんねぇ…
GM:いやいや、あれでもシェンファンは東方世界で5本の指に入る料理人だからね(笑)

 ドラドルが香りに誘われてふらふらしていると、後ろから足音が近づいてくる。そしてドラドルが振り返ると同時に、ドンっと鈍い衝撃が身体に走った。

ドラドル:う゛っ…!
シェンファン:ドラドルが刺された…!!
ドラドル:お、お前…が……なぜ……
シェンファン:死ぬなーーーーーー!!!
GM:刺されてないから!進めるよ!

「あうち!いてーでごぜーます…!」
ドラドルにぶつかってきた、いわゆるゴスロリと呼ばれるような服装を身にまとった少女は、ぶつけた額をこすりながら口にする。

ナミキあれぇ!?
シェンファンやべーですよ!?(笑)
ドラドルおい、やっぱ刺されてんじゃん!(一同爆笑)
シェンファン:死んだよね?ドラドル、今死んだよね?!
リーフ:恐れていたことが…(震)
ナミキ:マズイ…これはマズイぞ…

 突然震えだすプレイヤーたち。そう、彼らにはこの少女に見覚えがあるのだ。

GM(?):「ごめんなさいですよ。よそ見してて反応が遅れたでごぜーます」
ドラドル:「お、お、俺は大丈夫でごぜーますだ(動揺)。お嬢ちゃんこそ大丈夫でごぜーますか?」
リーフ:影響されてんじゃねぇ!(笑)
GM(?):「はい!フフは大丈夫ですよ!」
一同ギャーーーーー!!!

 彼女の名前はフフ・ハランホェ
 愛らしいキャラクターとは裏腹に、圧倒的な攻撃力でメンバーを震え上がらせた殺戮モンゴリアン少女である。詳しくはこのキャンペーンの『過去編』を参照のこと。

GM(フフ):「ところで、この辺りでフフの氷竜を見なかったでごぜーますか?」
ドラドル:ドラゴンっぽいのか?お前、迷子か?
GM(フフ):「フフは迷子ではないでごぜーますよ!氷竜が迷子になったんでごぜーます!この街に来てから様子がおかしかったんですが、昨日の夜に急にいなくなってしまったですよ。氷竜がいないとフフはお役目が果たせないでごぜーます…」
ドラドル:いやもうね、乗ってるの氷竜じゃないでしょ!もっとランク上のやつ乗ってると思うんだよね!(笑)
シェンファン:確かに(笑)
ドラドル:そいつはお腹が空いてるのかもしれねーな。
GM(フフ):「おなか、でごぜーますか?」
ドラドル:そうだ。ドラゴンたる者、空腹には勝てないものなのだ。
シェンファン:ふと思ったんだけど、ドラドルも水属性だし代わりに氷竜になってあげればいいんじゃない?
リーフ:まさかのフフとコンビですか…
ドラドル:まぁまぁそれもアリかな?(ニヤリ)
シェンファン:あ、いやダメだ。【行動値】が低すぎて話にならん。(一同爆笑)
ドラドルスパーン!!(鉛筆投げる音)
リーフ:言ってやるなや!
ドラドル:困ってるようだし、おれも探してやろうか?
GM(フフ):「いいんでごぜーますか!?ありがとうですよ!」君の言葉を聞いてフフはパッと明るい笑顔を見せる。
ドラドル:で、その氷竜って見た目とかどんな感じなんだ?
GM(フフ):「そうでごぜーますねぇ……はっ!ところであなたは誰でごぜーますか?」
ドラドル:俺はドラドルでごぜーます。訳あってドラゴンやってます(一同爆笑)
シェンファン:何ぃ!?その設定は初耳だぞ!
GM(フフ):「ドラドルっていうんでごぜーますか。よろしくですよ!」
ドラドル:よろしく。俺は食べることと寝ることが大好きなんだ。
GM(フフ):「フフも好きですよ!」
ドラドル:気が合いそうだな。今度一緒にうまい飯食いにいこーぜ。いい料理人知ってるんだ。
シェンファンやめろ!!(悲鳴)
リーフ引き合わせに行くな!(笑)
GM(フフ):「はいでごぜーます!…それで、氷竜についてですよね…」と、話し始めたところでシーンを切ろうかな。
シェンファン:困ったなーどうしようかなー。一番会いたくないのが来ちゃったなー(笑)
リーフ:恐怖の必殺3連撃が飛んでくるぞ
シェンファン:困ったなー、死ぬぞ(笑)


◆Middle 04 聖都の歌姫


 歌姫の公演を観に行くべく、ナミキはエイテルと2人で街の中心部にあるコンディートドームへと訪れた。スーパートランプが話していた通り、二人の席はメインステージ正面、最前ブロックにあり、そこからはメインステージの様子を一望できた。
 もう間もなく始まる歌姫の公演を座席から楽しみに待っていた。

GM(エイテル):「ナミキさん、もうすぐですね。聖都の歌姫というのはどのような方なのでしょうか?」
ナミキ:私も詳しくは…。ただなんとなーく嫌な予感がするんですよねぇ…
GM(エイテル):「出店の店主さんは、あらゆる人を魅了する歌声だって言ってましたね。とても楽しみです。」
ナミキ:本当に何もなく歌声が楽しめればいいんですけどね…。聖都の刺客として来られる噂もある方です。
ドラドル:マーメイドメロディだから!
シェンファン:ビチビチビッチ?
ナミキ:さすがにこの人数の中、おおっぴらに仕掛けてくることはないでしょうが…
GM(エイテル):「ナミキさんって、結構心配性ですよね」
ナミキ:はは、そうですね。状況的に心配しないといけない状況ですから。
GM(エイテル):「私も少し気を引き締めないとですねっ」
ナミキ:いえいえ、二人とも気を張っているとかえって怪しまれてしまいますし、気にせず楽しんでください。

 まがりなりにも女性と2人でコンサートを見に来ているというデートイベントにも関わらず、まったくデートっぽい雰囲気を見せないあたりはさすがである。(褒め言葉)

ナミキ:本当はリーフのような、一緒に盛り上がれるタイプと来れるとよかったのですが…
GM(エイテル):「いえ、そんなことありません。私はナミキさんと来れてよかったですよ。でも、本当は皆さんで一緒に来られるとよかったのですが、それは少し残念です…」
ナミキ:そうですね。チケットが手に入っただけでもラッキーとしておきましょう。
GM(エイテル):「はい!皆さんにはお土産も買って帰らなきゃですね!」

 2人が話をしていると、会場内に音楽が流れ始める。会場の観客たちもざわつき始め、期待に胸を膨らませていた。
突然会場の照明が落ちる。ステージにスポットライトが当たると、その先に1人の女性の姿が浮かびがあった。
「コンディートのみんな!今日は来てくれてありがとう!!ヒヨリシア・ハートランドです!!」

シェンファン何だってぇ?
ナミキ:ヒヨリシア……ハートランド?
ドラドル:やっぱひよりじゃないか!(笑)
リーフ:まさかのひよりーズかよ…

 ヒヨリシアと名乗ったその女性は、きらびやかなブロンドの髪をなびかせながら挨拶をする。
「今日のライブは、最近増え続けている犯罪防止のためにみんなに協力をお願いしたいと、聖都ディアスロンドが開催したものです。なので、いつもの私のライブと少し違う所もあると思いますが、精一杯歌いますので、皆さんもぜひ楽しんで行ってください!」

シェンファン(観客)「ひよりちゃーーーーーーん!!!」
ドラドル(観客)「きゃーーー!!♡派のうちわを振りまくるわ!!」

「それでは早速一曲目、聴いてください!」
 会場内に流れ始めた音楽に合わせて、ヒヨリシアが透き通るような歌声を披露する。数々の曲を通して、胸に染み入ってくるようなその歌声に、いつの間にか会場中が魅了されていた。

GM(ヒヨリシア):「ありがとう!!ここで少しトークを挟みたいと思います。初めに少しお話しましたが、今日のライブは犯罪防止に向けた啓発活動の一環として開かれたものです。実は数日前、エリンディル西方の国々が集まって大規模な国際会議が開かれました。」
シェンファン:へー、そんなことがあったんだー(棒)

 キャンペーン『EYE’S』でPCたちが参加した国際会議についてである。詳しくは『EYE'S第10話』をご覧ください。
 ヒヨリシアの言葉は続く。

GM(ヒヨリシア):「その会議の中では、最近いくつもの大きな事件を巻き起こしている、とあるギルドのことが話し合われました。」
リーフ:へー(棒)
シェンファン:そんな極悪ギルドがあるんだー(すっとぼけ)
GM(ヒヨリシア):「皆さんもすでに耳にしているかもしれません。そのギルドの名前は、『ドラ猫な~ん(仮)』。」
一同へーー。
ナミキ:ふざけた名前のギルドですねー(笑)
GM(ヒヨリシア):「聖都ディアスロンドは、このギルドが魔族と通じていると見て警戒に当たっています。そして今回の会議を経て、西方のすべての国々がこのギルドを危険とみなし、総力を挙げて対処するということで合意がなされました。そこで皆さんにも協力をお願いしたいのです!このギルドは非常に危険性が高く、早急に対応する必要があります。そのためには、みなさんからの情報が不可欠です。どうかこの世界の平和のためにも、私たちへの協力をお願いします!」というと、客席からは拍手と歓声が上がるよ。
シェンファン:散々言われてんな(笑)
GM:そこでナミキが横にいるエイテルを見ると、肩を小刻みに震わせ、うつむいたその瞳からは涙がこぼれていた。
ナミキ:エイテルさん…
GM(ヒヨリシア):「それでは最後の曲、聴いてください!」

 ヒヨリシアが最後の曲を歌い始めると、途端に会場内は静まりかえる。しかし、それと同時にナミキとエイテルの頭の中に鋭い痛みが突き抜けた。
 一方、観客たちの視線はヒヨリシアに釘付けとなり、誰もが身動き一つ取る様子がなかった。謎の痛みを感じながらその光景に2人が異様さを感じ始めたとき、ステージ上には見覚えのある者が姿を現した。それは、先日ミース神殿にて戦った陰陽師、タダユキの姿であった。

リーフあいつ…アイドルだったのか!(違う)
ナミキ:「くっ、これは……」あれ、私たち動けるの?
GM:動けるよ。
ナミキ:エイテルさん、動けますか?
GM(エイテル):「はい、ちょっと頭が痛いですけど、なんとか…」
ナミキ:私もです…。この力、おそらく先日私たちが撃退したあの陰陽師のものと思われます…!急いで…
GM(タダユキ):「ふむ。手筈通り女神を連れ出したか、シェンファン。そろそろ姿を現したらどうだ?」
シェンファン:「ええ、これでいいのでしょう?」と舞台袖から出てきますよ!
リーフ&ドラドルこの裏切り者めーーー!!!(笑)
ナミキ:シェンファン…?どういうことです?
シェンファン:時間が、ないのです…。
ナミキ:こちらはステージに光を落として逃げましょう!あくまで牽制で!
ドラドル(ヒヨリシア):「きゃーー!!」
ナミキ:みんなが混乱している間にエイテルと逃げますよ!
GM:逃げるナミキとエイテルだが、出入り口には東方の武士たちが待ち構えているよ。ぞろぞろぞろ…。
ナミキ:まぁ……でしょうね。
GM(タダユキ):「シェンファン。もう俺たちには時間が無い。女神の魂を使ってお前が一族秘伝の料理を作り上げる…そうすれば、まだ希望は残される。」
ナミキ:言っていることの意味が分かりませんが?
シェンファン:私はこの旅を通じて、エイテルを犠牲にする以外の方法を探し続けていました。しかし、それは叶わなかった…。
GM(タダユキ):「シェンファン、女神をあの男のもとから連れてこい。ここでお前の忠誠を示しておけば、お前も東方世界で生き残ることが出来る。皇帝には俺からも口添えすることが出来るだろう。ここで選択を誤れば、他のギルドメンバー同様、身を滅ぼすことになるぞ。」
ドラドル:なんかタダユキさん、暗躍してますよ?
リーフ:すげえ暗躍してるね。まさかこんな黒いキャラになるなんて、作った時は誰も思ってなかったよ(笑)
シェンファン:「ナミキ先生、エイテル…すみません。ですが、もう私には……これしか道が残されていないのです。」そう言うと、シェンファンの周りに魔力が集中し始めるよ。
GM(エイテル):「シェンファンさん、どうして…」
ナミキ:シェンファンさん、本当にあなたの望むのは…!昼の酒場での歴史の話を思い出してください!あなたが行おうとしていることも、誰かの意思で歪められているのではないのですか!
シェンファン:どうやって返そうかな…。そもそもすべては、君たちがシェンファンに「何でそんなことしてるのか」って聞かなかったのが悪いんだよ!(逆ギレ)
ナミキ:「この状況下でどうやってエイテルさんを逃がすか…仕方ありません!エイテルさん、もう少し走りますよ!」とシェンファンたちと反対の方へ走っていくよ!
GM:よし、ではここで一旦シーンを切り替えよう!


◆Middle 05 エイテルのもとへ!


 一方その頃、リーフやドラドルもまた、事態の異変に気付き始めていた。身体に刻まれた森の女神の祝福が反応を示し、その紋様が浮かび上がってきていた。おぼろげではあったが、エイテルの不安や悲しみがその紋様から流れ込んでくるのを感じていた。

リーフ:「これは…?エイテルに何かあったのか?」と、胸騒ぎを覚えたので会場まで走りましょう。
GM:OK。では、その頃のドラドルはどうしますかね?異変には気づき始めていますけど。
ドラドル:まだ氷竜見つかってないの?
GM:見つかってないね。
ドラドル:うーん、エイテルも心配だけど、異変が起こってるときにこんな場所に幼女を一人置いていくのも…
リーフ:もう幼女じゃないだろうし、何よりその子なら一人でも問題ないんじゃないかな(笑)
ドラドル:でも見た目は幼女でしょ!
リーフ:あーそうなんだー!なんなのその民族!!

 フフちゃんはアルカードなので『見た目幼女設定』は問題なくてよ!(byせいろん)

GM(フフ):「ドラドル…?どうかしたんでごぜーますか?」
ドラドル:フフちゃん、何か大変なことが起こりそうな気がする…
GM(フフ):「大変なことでごぜーますか?」
ドラドル:そう。直観だけど、そんな感じがするんだ。この辺一帯が危ないかもしれない。
GM(フフ):「ほんとでごぜーますか?それならドラドルは早く逃げるでごぜーますよ!」
ドラドル:フフは大丈夫なのか?
GM(フフ):「フフはこれでも歴戦の猛者というやつですよ!」
ナミキ:間違いねえ(笑)
ドラドル:少なくともドラドルより強いのは間違いねぇ(笑)
GM(フフ):「フフは氷竜も心配なのでここに残るですよ。ドラドルは一人で大丈夫でごぜーますか?フフも一緒に行きますよ?」
ドラドル:え、どうしよう…
ナミキ:連れて来たら敵になるのでは!?
リーフ:独自にタダユキ追ってきただけかもよ?…てか、シェンファンと引き合わせてみたいんだよね。そっちの方が面白そうじゃね?
シェンファン:一突きにされるわ!!
ドラドル:あっちにすげー料理がうまいやつがいるんだ。そいつの料理の匂いで氷竜も戻ってくるんじゃないかな。
ナミキ:うまい!ナイスアプローチ!(笑)
GM(フフ):「ドラゴンであるドラドルが言うんだから、そうかもしれないですね。じゃあフフも一緒にいくですよ!」
ドラドル:早く氷竜が見つかるといいな。
GM(フフ):「そうでごぜーますね!」

 リーフとドラドルがそれぞれコンディートドームへ向かうと、ドームの周囲には東方の武士たちが行く手を遮るように待ち構えていた。

リーフ:「この数相手にしてたら日が暮れる!無視だ無視!」…というわけで、武士たちの肩や頭を踏み台に一気にドームの入り口まで飛びぬけていくよ!
ドラドル:なんだ、この異民族は?…あの奥に行きたいんだけど、フフは大丈夫か?
GM(フフ):「フフは大丈夫でごぜーますよ。…というか、あいつら知ってる顔でごぜーますね。ドラドルはあの奥に行きたいんでごぜーますか?」
ドラドル:うん、向こうにいる気がする。うまい料理人。香辛料の匂いがするんだあいつ。
シェンファン:え、そんなスパイシーな香りがするの?
ドラドルすっぱい臭いがするね。
シェンファン汗臭くねーわ!!
GM(フフ):「分かったでごぜーますよ。ここはフフに任せるですよ。」

そう言ってフフは歩いていくと、東方の武士たちに声をかける。
「ここをどくですよ!フフが通るでごぜーます!」
そう言うと、武士たちは一斉に背筋を伸ばし、すぐさま道を開けていく。

シェンファン:モーゼか(笑)
ドラドル:もしかして、フフはやんごとなき身分なのか?
GM(フフ)「……ただの“武士(もののふ)”でごぜーますよ」
リーフカッケェェェェ!!!(一同爆笑)
ドラドル:そうか…。俺も武士(もののふ)だ。仲良くしようぜ。
GM(フフ):「もちろんでごぜーます!さ、いくですよ。」


◆Middle 06 願い


GM:さ、またカメラを切り替えてドーム内です。
シェンファン:悲しいシェンファンの疑いのシーンが始まる…
GM:そうそう(笑)

 その頃、ナミキはシェンファンから距離を取りつつ、ドーム内を逃げ回っていた。

ナミキ:このままでは、いずれ追い込まれる。さて、どうする…?
GM(エイテル):「…ナミキさん」
ナミキ:はい、なんでしょう?
GM(エイテル):「何となくですけど、リーフさんとドラドルさんがこっちに近づいている気がします。…ですがこの数では…」取り囲む武士たちを眺めてつぶやこう。
ナミキ:この紋章のおかげで、彼らもエイテルさんの場所が分かっているはず…それまで時間を稼げれば…
GM(エイテル):「シェンファンさん!こんなことはやめてください!」と遠くにいるシェンファンへ声をかけよう。
シェンファン:……私も出来ることならば、何一つ犠牲を出すことなく、使命を遂行したかった。誰かの犠牲の上に成り立つ命など、彼女は望まないかもしれない。しかし…!
ナミキ:“彼女”…?
GM(エイテル):「シェンファンさんは、誰かを救おうとしてこんなことをしているのですか?」
シェンファン:…そういうことになりますかね。
GM(エイテル):「……分かりました。私が一緒に行けば、ナミキさんのことは助けてもらえますか?」
シェンファン:ええ、構いません。元より、あなたを連れていくことが使命なのですから。
ナミキ:エイテルさん、少し待ってください。ここまで事情を知った相手を無事に解放するとは思えません。わざわざこんな大がかりな幻術まで使って…
シェンファンそんなことないヨ。手は出さないヨ。(一同爆笑)
ナミキ:シェンファンさん、あなたも本当に自分がこのまま無事にいられるなんて思っているわけではないでしょう!?
シェンファン:もちろん、ナミキ先生とやり合えば、私とて無事で済むとは思っていません。
ナミキ:そういうことではありません!私たちを退け、エイテルさんを連れて行ったとしても、あなたの命が保障される確証はないのでしょう?
シェンファン:私の命など、彼女に比べればどうというものではない。
ナミキ:あなたという人は……まったく話が噛みあいませんね…!仕方ありません。エイテルさん、とにかく自分から彼らのもとへ行っては、向こうの思う壺です。リーフとドラドルが来るまではこらえてください。
GM(エイテル):「……っ!ですが、このままでは皆さんが…!」
ナミキ:大丈夫ですよ。それに奴らはエイテルさんを手に入れても、同じことをしてくるでしょう。

 その時、ナミキたちのいるホールの外から、リーフとドラドルが武士たちを蹴散らして飛び込んできた!

シェンファン:……来てしまいましたか。
ナミキ:間に合った…!
リーフ:はぁ…はぁ…やっと着いた…。なんなんだこいつらは…
ドラドル:お、シェンファンいた。あいつだ、あいつ。
シェンファン:フフの姿を見つけると、「タダユキと一緒にいないと思ったら、ドラドルと一緒にいたんですか、フフ。」
GM(フフ):「シェンファンにぃに!久しぶりでごぜーますよ!」
ナミキ:……ますます事態がややこしく…というより、厳しくなってきましたね…
リーフ:えっと…え、何?ドラドル、その背中の子、誰?…っていうかシェンファン何やってんの?…いやちょっと待て!あの陰陽師もいるじゃん!どうなってんの??
GM:大混乱(笑)
シェンファン:いやまぁ普通そうなるよね(笑)
リーフ:ちょっと、ナミキ先生!説明して!
ナミキ:簡単に言うと、どうやら私たち嵌められたようです。
リーフ:あの陰陽師にか!
ナミキ:あの陰陽師と……そのお友達の料理人にね。
リーフはぁ??
ナミキ:今のところ明らかになっているのは、エイテルさんの命をもってして、シェンファンさんの望みを果たそうとしている…ということのようです。
リーフ:ちょっと待てよ…全然意味わかんねーよ!
ナミキ:混乱しているのは私も同じです。
リーフ:な、何がなんだか……つーかドラドル!お前の背中の子は誰なんだ?!
GM:理解追いつかなくて話題変えやがった!(笑)
ドラドル:その辺で知り合った武士(もののふ)友達だ。
リーフ:何だそれ…
ドラドル:ペットの竜を探してるらしい。
リーフ:…よし、お前の方はそんなに関係なさそうだな。……いやちょっと待てよ。その子もさっきシェンファンの知り合いっぽかったじゃねーか!
GM(フフ):「そうでごぜーますよ。シェンファンにぃに、タダユキ、こんなとこで何してるでごぜーますか?」
シェンファン:フフに今回のことは伝えてないのですか?
GM(タダユキ):「伝えたところで到底理解出来ないからな。とりあえず戦力として連れてきたが、いつの間にか姿をくらませていたんだ」
リーフ自由かっ!!
ドラドル:フフちゃん、バカではないんだけどなー(笑)
シェンファン:フフ、やっとリーファを助ける算段がつきましたよ。
GM(フフ):「ほんとでごぜーますか!リーファねぇねが助かるでごぜーますか?」
リーフ:ちょっと待てよ!!お前ら何の話をしてるんだよ!!
ナミキ:なるほど。シェンファンさん、あなたの願いはリーファと言う女性を助けることなのですね。そして、そのためにエイテルさんの命が必要だと…
リーフ:おい、シェンファン!説明しろ!!
シェンファン:今、ナミキ先生が言ったとおりです。私はリーファを助けるために、エイテルの命を欲している。
リーフ:お前……そんなこと、俺たちが許すと思ってんのか?
シェンファン:あなたたちが許そうが許すまいが関係ありません。
リーフ:分かった……いや、正直半分も理解出来てねーけど、お前がエイテルを狙ってるってのはよく分かった…!
シェンファン:思ったより理解が早くて助かりますね。
リーフ:だったら、お前をブッ飛ばしてでもエイテルを守るぞ!
GM:さて!リーフがシェンファンに食ってかかっていると、ナミキとリーフに対して武士たちが襲い掛かってくるよ!
ナミキ:2人で戦闘?!
GM:そうだよ。
リーフ:あ、そうか!ドラドルはフフと一緒だから襲われないのか!武士たちもフフの竜が少し変わったくらいにしか思ってないだろ!(笑)
ドラドル(武士たちの声)まーたフフさん、レベル上がったのかー(一同爆笑)

◎ROUND1

(名前横の数字は【行動値】)
  • エンゲージ1
リーフ:26
  • エンゲージ2
ナミキ:8、武士A:13、武士B:13、武士C:13、武士D:13

シェンファン:いやしかし、こんなに早くこの展開になるとは…。今回は少しでもホワイトにしようと思ってたのに、一転真っ黒ですよ!(一同爆笑)
ドラドル:もう戻れないんだよ…
GM:さて、戦闘準備できたよ。エンゲージはたぶんこんな感じかな。ナミキさんが敵に囲まれてて、突入してきたリーフが離れたとこにいるって感じ。
ドラドル:やだナミキさん人気者~☆
ナミキ:嬉しくない!!

セットアッププロセスでナミキはジェムロッドの効果で【行動値】を上昇し、行動順を繰り上げる。武士たちがジリジリとナミキに近づく背後から、まずはリーフが仕掛ける!

リーフ:ナミキさん【行動値】間に合ってるし、≪インパクトショット≫要るかな?
ナミキ:大丈夫!
リーフ:あ、でも相手がバステ無効ならダメージ増えるし、とりあえず入れてみっか!ムーブで≪インパクトショット≫、マイナーで≪マジックバレット≫、メジャーで≪ワイドアタック≫!いくぜ!……(ダイスを振る)クリティかったーー!
GM:ではリアクションを≪ディフレクション≫で!えーっと……(ダイス振る)
リーフ:4Dとか、結構振ってくるのね…
GM:よし、Cは避けた!
リーフ:くそ!1匹避けられたか…仕方ない。ダメージは…(ダイス振る)79点魔法ダメージ!……んあっ!!≪ワンコインショット≫忘れてた!俺のバカチン…
GM:ダメージは入りましたよ。
ナミキ:次は私ですね。しかし普通に避けられるんじゃなかろうか…。ムーブで≪マジックブラスト≫、マイナーで[ハイMPポーション]飲みますよ。…(ダイス振る)15点MP回復っと。そんで≪ホーリーライト≫かな。……(ダイス振る)うげ、出目が悪い…。
リーフ:おいーー!(笑)
ナミキ:ジェムサークレットの効果を使って判定値の底上げをしておこう!(笑)26といって命中かな!
GM:では、武士たちは4人同時に≪ディフレクション≫+≪リフレクション≫を使うよ!
ナミキ:まずい!

 リーフの奇襲に紛れて魔法を放つナミキだったが、その動きは武士たちに読まれていた。敵2人はナミキの光の矢を反射することに成功。ナミキは瞬時に≪プロテクション≫を張るが……

ナミキ:91点貫通ダメージ×2を軽減して……84点ダメージか。生きてるけど…って感じ。残りHPは18ですね。
リーフ:こっから4体の攻撃が飛んでくるってか?!
GM:そうでごぜーますよ☆
ナミキ:その前のイニシアチブで≪クイックヒール≫使う!
リーフ:こっちも≪アデンダム≫使って割り込むぞ!さっさと殲滅しないとマジで死ぬ!さっきとやることは一緒だ。≪マジックバレット≫+≪ワイドアタック≫!……(ダイス振る)39といって命中!
GM:こっちもラストの≪ディフレクション≫を使おうか!…(ダイス振る)よし、1匹よけた!
リーフ:あ、こいつ!(笑)
ナミキ:とりあえず当たったやつは殲滅しよう!≪ディバインフォース≫!!
リーフ:こっちも≪ワンコインショット≫+≪バレットマーク≫だ!全部で153点ダメージ!
ナミキ:これ落ちるのか?せめて弱ってるやつだけでも落ちてくれないと困るんだが…

 ナミキの魔力が上乗せされたリーフの光の弾丸が武士たちに降り注ぐ!1体は逃げられたが、他は見事命中するが…

GM:えーっと、1体かなりボロボロですが、みんな生きてますね。
リーフ&ナミキほれみろーーー!!!
ナミキああもう!来いやァ!!(ヤケクソ)
GM:では武士たちの攻撃だ!ナミキさんに斬りかかる!37といって命中!
ナミキ:避けれるかっ!
GM:96点の物理ダメージです。
シェンファン:あ、なんとかなるな。
ナミキ:何ともならないよ~!≪プロテクション≫!!…(ダイス振る)54点ダメージか。次死ぬね!!(笑)
GM:では武士Bはエンゲージを離脱してリーフを攻撃!
シェンファン:優しい…!

 フェイトを1点使い、リーフは武士Bの攻撃を回避!同時にナミキへ襲い掛かる2振りの斬撃は、自身の≪パトロナイズ≫とリーフの≪インターフィアレンス≫+≪ハードラック≫で凌ぎ切る!

シェンファンねえ、みんなまだミドルフェイズだよ?なんでそんなリソース切ってるの?
リーフええい!うるさいうるさい!(笑)
ドラドルよしのくんのシナリオはミドルフェイズが一番辛いんだよ!!(一同爆笑)
ナミキ:リーフ!助かりました!
リーフ:ぼーっとすんなよ!次が来るぞ!

 クリンナッププロセスで、リーフは≪バーサタイル≫で≪アデンダム≫を回復、ナミキは≪フックダウン≫でHP回復し、体制を立て直す。
 ここでGMからあの男にお声がかかる。

GM:ドラドルさん、クリンナップですが、どうします?
ドラドル:……え、どゆこと?
GM:フフちゃんとうまく話をつければ、登場してもいいよ(笑)
リーフえぇっ!?フフちゃんが登場するの?!
GM違ェよ!!(笑)
ドラドル:ケンカ両成敗ですよ!
シェンファン:結局味方じゃないんかい!(笑)
ドラドル:えー、どうしよう。登場してほしい?
リーフ&ナミキしてよ!!
ドラドル:そしたら、えー、「フフ、俺の仲間がやられてるから助けたいんだが……武士たちはお前の仲間なのか?」
GM(フフ):「そうでごぜーます。フフの手下どもなのでごぜーますよ」
ドラドル:俺は……どうしたらいいんだろう!!(一同爆笑)
ナミキ:情に弱い!!(笑)

 結局、フフを説得できずドラドルの登場は延期となった。
 リーフとナミキは2人でこの状況を打破できるのか…!?

◎ROUND2

  • エンゲージ1
リーフ:26 、武士B:13
  • エンゲージ2
ナミキ:8、武士A:13、武士C:13、武士D:13

 セットアッププロセスで武士たちは≪異形:妖魔の威厳≫を使用。リーフとナミキへ【精神】対決し、【行動値】を下げてきた。ナミキは耐えるが、リーフの【行動値】は20下げられてしまう…

シェンファン:つーかこいつら妖魔だったのか!
リーフ:≪カリキュレイト≫で先に動くぞ!先にナミキさんのエンゲージにいる奴らを撃ち落とす!≪マジックバレット≫+≪ワイドアタック≫!命中35!
GM:全員当たったよ~。
リーフ:そこの3体に76点魔法ダメージ!
GM:はい、全員ダメージ入ったよ。
リーフ1人も死んでねえ!(笑)
ナミキ:これで落とす!≪マジックブラスト≫+≪ホーリーライト≫!

 リーフとナミキの連続攻撃でようやく3体を殲滅!弱っている武士がリーフに斬りかかるが難なく回避し、決着は次のラウンドへ…!

GM:ドラドルさん、どうしまs…
ドラドル今さらいる!?
リーフ&ナミキもういい!!(笑)

 ともあれ、とりあえず登場チャンレンジしてみることに。

ドラドル:お前の部下、妖魔だったんだな。
フフ:そうでごぜーますね。
ドラドル:あいつらは、武士(もののふ)と言えるのか?
フフ:……フフもただの人ではありません。武士(もののふ)の魂があれば、何者も武士(もののふ)でごぜーますよ。」
ドラドル:………それも、そうだな。
一同えええええええええ!???


◎ROUND3

  • エンゲージ1
リーフ:6 、武士B:13

  • エンゲージ2
ナミキ:8

ナミキ:あ、私が一番手か。えー!≪ヒール≫したいんですけど!
リーフ:さっさと倒してメインプロセスもらって回復しよう!
シェンファンあとで料理で回復するから、あとでいいんじゃない?
ドラドルお前ぇ!!
ナミキもう今回は期待してないよ!!(笑)

 命中もクリティカル、DRもカイ現象が起こらないという、シェンファンへの怒り(ナミキ談)を込めたホーリーライトが最後の武士を撃ち抜いた!

GM:では戦闘後に何か一言どうぞ。
ドラドルいやぁ、今日もいい汗かいたね!
リーフ:違う!…っていうか、お前何もしてないだろ!!
ナミキ:リーフ、大丈夫ですか?
リーフ:ああ。ナミキ先生は?
ナミキ:これは…まずいですね(笑)
リーフ:シェンファン、次はどうすんだ…?
シェンファンいつもなら回復するとこなんですけどね。
リーフそうだね!!(笑)
シェンファン:だってこの後どうなるかこっちもわかんないもんよー

 先ほどまでホールに響いていた銃撃と剣戟の音がやみ、一行はシェンファンと向き合った。
「ここまでやっても譲らねぇってんなら……お前をブッ倒してでもエイテルを護るだけだ…!」
 睨みつけるリーフの視線から一度目をそらすシェンファンだったが、再び顔を上げたその目には、もはや迷いは映っていなかった。
「……ならば私も、それには全力で応えなければいけませんね。短い間でしたが、あなたたちとの旅、悪くありませんでしたよ」
 ナミキが静かに声をかける。
「それがあなたの選択ですか…」
「ええ、悪く思わないでくださいね」

最終更新:2019年04月14日 00:34