CHAMBER 3 : MONOALPHABETIC SUBSTITUTION
開放条件:X
Substitution cypher(換字(かえじ)暗号)とは、平文を1文字または数文字単位で別の文字に置き換える暗号です。
特に、Monoalphabetic substiution cypher(単一換字暗号)は、1つの文字種が1つの別の文字種に対応する換字暗号です。
全体難易度
論理:★★★☆☆
閃き:★★☆☆☆
この暗号の特徴は、文章中の文字の頻度(登場回数)が、平文と暗号文で共通することです。例えば、英語では"e"の出現頻度が最も高いため、暗号文で"Z"の登場頻度が最大の場合、"Z"="e"の可能性が高いことがわかります。
解読手順
+
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この暗号を解読するには、頻度分析という手法を用います。
一口に頻度分析と言っても、次の3つの方法が存在します。
- 1文字毎の頻度分析
- 2文字毎の頻度分析
- 3文字以上毎(単語毎)の頻度分析
単一頻度分析
+
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単一頻度分析では、暗号文を文字単位で頻度分析します。
その結果により、平文の言語や元の文字を推測することが可能です。
例えば、いくつかの言語の文字の登場頻度を示してみると
英語 :E = 12.60%、T = 9.37%
ドイツ語:E = 16.93%、N = 10.53%
ラテン語:I = 11.44%、E = 11.38%
(参考: https://www.sttmedia.com/characterfrequencies)
となり、言語によって文字の登場頻度に差異があることがわかります。
幸いなことにこのゲームでは文章は全て英語のため、心配する必要はありません。
以降で挙げる特徴は、全て英語に絞るものとします。
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連接頻度分析
+
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連接頻度分析では、暗号文を2文字単位で頻度分析します。
CHAMPTER2の壁面には、英文でよく登場する2文字の並びの候補がありました。これを参考にしましょう。
例えば、英文中に「XY」「YX」のいずれも複数回登場したとしましょう。
この場合、(X,Y)=(E,R)or(R,E)と推測することができます。
余談ですが、このような
あるアルファベットの前に登場するアルファベットの頻度
あるアルファベットの後に登場するアルファベットの頻度
に表れる特徴を「連接特徴」と言います。
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単語毎の頻度分析
+
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英文で最も多く登場する単語は"the"であるため、暗号文に"XYZ"という並びが複数回登場する場合、それは"the"と推測することができます。
英文で複数回登場する可能性のある単語としては
1文字:I, a
2文字:多くの前置詞が該当
3文字:the, and, ing, you, for
4文字:that, have, said
等が存在します。
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※解答は、ROT13で暗号化して記載しています。詳しくは、
よくある質問をご参照ください。
PUZZLE 01
HINTs
+
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HINT 1
+
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下部に対応表が記載されている。
下部の対応表に既に対応が載っているものの上部の英文に反映されていないものが所々あるので、まずはそれを反映させる。
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HINT 2
+
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"the"を仮定する。
3文字の単語で、最も繰り返し登場しているものが"the"に対応する。
↓
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HINT 3
+
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残りは、単語推測のみによって解読可能。
1行目のRBXP GWXP
2行目のXMRPMX
あたりをとっかかりに埋める。
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ANSWER
+
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GENAFLYINAVN
ASIDE
+
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この文章は、"Dracula" (by Bram Stoker) の一節である。
解答は、この物語の舞台となる場所の地名である。
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PUZZLE 02
HINTs
+
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HINT 1
+
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下部に、文章中に含まれるアルファベットの文字数が記載されている。
まずは"e"を特定する。
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HINT 2
+
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英文のアルファベットの登場頻度で最も高いものは"e"である。
よって、最も多く登場する暗号文のアルファベット"X"は、平文の"e"に対応すると仮定できる。
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HINT 3
+
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単語毎の頻度分析を行い、"the"を仮定する。
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HINT 4
+
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"the"で始まる単語は、theの他に
they, them, then, their, there, these
等がある。
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ANSWER
+
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YNOBENGBEL
ASIDE
+
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この文章は、"Frankenstein" (by Mary Shelley) の一節である。
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PUZZLE 03
HINTs
+
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HINT 1
+
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"e"を仮定した後、"the"を仮定する。
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HINT 2
+
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文章の最初の2単語が表す語を仮定する。
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ANSWER
+
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YBARFGNE
ASIDE
+
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この文章は、"The Dancing Men" (by Arthur Conan Doyle)(和名:踊る人形)の一節である。
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PUZZLE 04
HINTs
+
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HINT 1
+
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空白がない分難易度は上がっているが、方針は今までと同様である。
まずは、"e"を仮定する。
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HINT 2
+
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3文字毎の頻度分析によって、"the"を仮定する。
単語単位では頻度分析できないが、以下のように3文字単位で頻度分析することで、"the"が仮定できる。
例:
平文:"to the theater"
暗号文:"ABACDACDEADF"
3文字毎分析:ABA, BAC, ACD, CDA, DAC, ACD, CDE, DEA, EAD, ADF
→ACDが複数回登場するため、これを"the"と仮定する。
この方法の場合、theyやtheater等the以外の単語のtheもカウントされることになる。
しかし"the"という並びの登場回数が多いことには変わりないため、問題はない。
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HINT 3
+
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2文字毎の頻度分析によって、"r"を仮定する。
既に"e"は判明しているため、その前後のアルファベットの頻度をそれぞれ集計する。
その後、前にも後にも登場するアルファベットを"r"と仮定する。
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ANSWER
+
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UVFCNAVBYN
ASIDE
+
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この文章は、"Treasure Island" (by Robert Louis Stevenson) の一節である。
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最終更新:2024年08月13日 12:59