10 青銅と獣王
フェオの月、ティワズのエオー、夜。
トリステイン魔法学院寮の一室に、酔っ払いが2人いた。
「でー?どーよあんなつかいましょーかんしたきぶんはー」
1人はキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー。
『微熱』の二つ名をもつトライアングル・メイジ、褐色の肌と情熱的な性格で男子からの人気が高い彼女は、今、確かに酔っ払っていた。
「のみがたりません!るいずさま、のみが!のめ!」
1人はシエスタ。
炊事・洗濯・接客技能に長け、毎年男子学院生内で密かに開催される『ボクのメイドにしたい使用人コンテスト』で上位に入る彼女も、又、確かに酔っ払っていた。
そんな2人を眺めている、部屋の主である筈のルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールは、今、頭を抱えていた。
彼女は考える。何故こんな事態になってしまったのか。そして、誰にこの事態を招いた責任の所在があるのかを。
食器の片付けにきたシエスタを呼び止め、少し話したいと思ったわたしが悪いのだろうか。
否。親しくしているメイドと話す事の何がいけないと言うのか。
話の中でシエスタの出身地を聞いたキュルケが悪いのだろうか。
否。話の潤滑油として質問したのだ、悪い筈が無い。
出身地を答え、実家から送られてきた特産ワインを『ひとつ』進呈しようとしたシエスタが悪いのだろうか。
否。純然たる好意で言ってくれた事だ。悪いと言っては罰が当たる。
へえ、それはいいわねと言ったキュルケが悪いのだろうか。
否。シエスタが進呈しようとしたのはわたしの筈だが、断るつもりもなかったのでまあ良しとしよう。
『ひとつ』を1本だと思ったわたしが悪いのだろうか。
否。普通『ひとつ』と言われたら1本だと思うだろう、酒量的に考えて。
あにはからんや、12本入りの木箱を『ひとつ』持ってきたシエスタが悪いのだろうか。
否。ていうか意外と力持ちよねシエスタ、重くなかった?
流石タルブの特産品、美味しいもんだからカパカパ開けて5本ばかり空にしたキュルケとシエスタが悪いのだろうか。
…………悪いよね、どう考えてみても!
1人は謹慎中、1人は仕事中、少なくとも人の部屋でワインをかっ喰らっていい立場ではない。
なのに口当たりがいいからと凄いイキオイで飲んでいくもんだから、取り残されたわたしはまだグラス2杯目だ。
つまり、あっという間に酔っ払ったこの2人が悪いのであって、わたしに責任の所在はない。以上証明終了!
微妙に現実逃避っぽい脳内会議を展開したルイズであったが、彼女はひとつ忘れていた。
────酔っ払いに、あらゆる理屈は通用しないという事を。
「なぁーにかんがえこんでんのー、そんなんだからむねにえーよーがいかないのよー」
いつの間にか背後に廻り込んだキュルケが、ルイズの胸を鷲掴みにする。
「ちょ、ちょちょ、ちょっとどこ触ってんのよキュルケ!」
「いや……胸を触ってる筈、なんだけど、その、ええと、ゴメンネ……?」
「なんでイキナリ素に戻ってんのよ演技か今までのはって言うか筈って何よ筈って!しっかりあるでしょうが胸が!謝るなー!」
「そうです!しつれいです!いくらひんにゅうでもさわればあるはずです!そう、ほんのすこしでも、なんサントかは!」
「……ごめんシエスタ、ちょっと黙っててくれる?」
「何サント、というか、正直1ルイズという新しい単位を制定したいわね。わたしとしては」
ルイズは思う。今ここで2人に『不幸な事故』があったとしても、わたしは無罪だと。
「そうだ、ふくのうえからだからよくわからないんですよ!むきましょう!くだもののごとく!」
「その発想は無かったわ!」
ルイズは迷わず机の上にあったインク瓶に『錬金』を掛けた。
魔法は当然の如く失敗。だが今回は失敗こそが狙いだ。
派手な爆発音に2人が気を取られた隙に、ルイズは脱兎の如く逃げ出したのだった。
さて、自分の部屋から逃げ出す羽目に陥ったルイズであったが、困った事に行く当てがなかった。
寮の中をウロウロしていてもつまらないし、誰かに見つかって怒られるのもゴメンである。
こんな時に泊めてくれそうな友人はいない。強いて言うならキュルケとシエスタが友人と言えるのだが、2人とも今回部屋から逃げ出す羽目になった原因である。
ある程度時間を潰せば酔っ払い共は沈没するだろうが、夕食後なので図書室は既に閉まっており、自室謹慎中とあっては教師も頼れない。
しかし、いや待てよ、とルイズは思いなおす。コルベール先生なら、大丈夫かもしれないと。
彼の研究室は塔の中にはないので他の人間に見咎められる可能性は低い。
謹慎中の身ゆえ怒られるかもしれないが、そこはそれクロコダインの事を知りたがっていたので判ったことを報告に来たという口実が使えるではないか。
よし、即断即決即実行とばかりにルイズは塔を後にした。
この時彼女はまだ気が付いていない。
クロコダインの事について、コルベールに報告できる様な内容は殆ど無いという事に。
(注:これまでの流れ ・召喚→契約→案内→爆睡→起床→授業→爆発→説得→昼食→戦争→一喝→謹慎→酒盛→脱出←イマココ)
ルイズが自分の調査不足に気がついたのは、コルベールを前にしてからであった。
より正確に言うと、こちらの予想通り謹慎中でしょうと眉を上げる教師に使い魔についての報告があると言ってから、である。
うわどうしようと思いつつ今までの流れを高速で思い返すと、今日の授業の後でクロコダインがある意味とんでもない事を言っていたのに気がついた。
「先生。彼の居た処では平民でも魔法が使えていたようです」
「! 本当かね、ミス・ヴァリエール!」
「はい、確かにそのような事を言っていました。平民の出でありながら、若くして大魔道士の称号を手にした仲間がいるって」
ハルケギニアにおいて、メイジには1人の例外もなく貴族の血が流れている。
この地において貴族とは、即ち絶対無二の力である魔法を意のままに操る強者を指しているのだ。
クロコダインの言った事はこの大前提を反故にし、貴族のアイデンティティを打ち壊しかねない問題発言なのであった。
「ミス・ヴァリエール、彼が今、何処にいるか分かりますか?」
「え? た、多分厩舎の方に居ると思いますけど……」
ルイズは少し戸惑っていた。いつも優しい、口の悪い者に言わせれば頼りない表情のコルベールが、険しい顔をしているように見えたからだ。
「はは、わたしも彼の話を聞きたいと思っていた処でしてな。ちょっと案内して貰えますかな? 謹慎の件についてはちょっとだけ大目に見ますので」
そう笑うコルベールの顔は、いつもの見慣れた表情だった為、ルイズはさっき見たのは気のせいだったかしらと思った。
前方から三体のワルキューレの剣を時間差で襲いかからせてみた。
手にした青銅の手斧で一体目と二体目の剣が弾かれ、三体目の剣は一旦受け、敢えて下に流してバランスを崩させた後で地面に叩きつけられる。
さらに一歩踏み込んで横殴りの一撃。同じ材質で出来ているにも拘らずワルキューレは二体とも腰から両断され、手斧の方には目立った傷もないのは何故だろう。
隙あらば襲いかからせるべき後方のワルキューレは、しかし動かせないままだ。
外見からは想像できないが相手の動きは実に素早く、片目が失われているにも拘らず全方位を見通しているかのような体捌きを披露している。
迂闊に動けば直ちに返り討ちにあうに違いない。
かといって攻撃を怠れば確実にこちらの負けだ。防御に徹した処で守りきれる可能性は低い。
ワルキューレは残り三体。自分の護衛につけていた一体も攻撃に回す。同時に三方から攻撃させれば、流石に一撃位は入れられる筈だ、多分。
さっきまで一緒に戦っていた学友たちは、残念ながら戦線を離脱している。
開始10秒で紙の如く散ったぽっちゃりと体育会系はともかく、委員長系眼鏡の彼は実に粘ってくれた。
こちらに攪乱を指示しておいて、ワルキューレ一体を盾に死角であろう左側から接近。
手斧で戦乙女は粉砕されるのは織り込み済みで、咄嗟の反応がしにくい零距離まで接近、ブレイドを喉元に突きつけるのが彼の狙いだ。
まあ、まさか相手が体を半回転させて尻尾で薙ぎ払ってくるとは予想できず、あえなく脱落組の仲間入りをしたわけだけど。
努力賞といったところかな? もっとも、全てはこのギーシュ・ド・グラモンの活躍のお膳立てをしてくれたと考えればいいのさ。
これはアレだな、タイトルロールは最後に登場すると言うか、華麗なる『青銅』の最大の見せ場というか、まあそんな感じ?
さあ征けぼくの戦乙女たち、強大な力を持つかの使い魔を倒したとあればモンモランシーは勿論、他のオンナノコたちだってぼくの魅力にクラクラってちょっと待ってくれ給えよキミ!?
踏み込みが早い!早いよ!こういう時は焦った方が負けってなんでワルキューレ持ってブンブン振り回してますかッうわこっちキタ────!!
「とまあ白熱した展開だったんだけどね、最後は潔く降参の意を示したという訳さ。言うなれば惜敗、だが次はぼくの勝利によって」
「ああハイハイ要は四人がかりで戦ったのにあっさり完敗したわけね」
ギーシュ・ド・グラモンによる独演会は、ルイズの無情かつ端的な一言によって幕を閉じた。
一緒に戦った三人までもが生暖かい目で見守る中、ギーシュはささやかな抵抗を試みる。
「ルイズ、その散文的な言い方はトリステイン貴族として些か問題があると思うんだ。もっと、こう、抒情的にというか」
「時と場合と相手によるわ」
発言事にいちいちポーズをつけるギーシュを見るルイズの眼は、売れない大道芸人を見るそれに等しかった。
「そもそも近接格闘訓練の描写にリリカルな表現は必要ありませんな。あと謹慎中という事実について申し開きがあるなら聞いておきましょう、散文的に」
「コルベール先生までッ!? いやでもルイズだって謹慎中の筈ではッ」
「わわわわたしはいいのよ先生の許可も得ているしっ」
「許可したのは事後承諾だった気がしますがまあいいでしょう。そもそも何故こんな事をしているのです、君たちは」
コルベールの問いに答えたのはそれまで沈黙を守っていたクロコダインだった。
「なに、こっちにきてから碌に体を動かしてなかったんでな、無理を言って運動不足の解消に付き合って貰った。あまり責めんでやってくれ」
平然とした顔でそんな事を言うクロコダイン、だが聞いていたギーシュ達が驚いた表情をしていた為、彼らを庇う発言だという事がコルベールには知れる。
それはクロコダインにも判っているようで、少し目を逸らしながらさりげなく話題を変えた。
「そういうお主らこそどうしてこんな処に? 何か用事でもあったか?」
「そう!昨日は学院の説明位しかできなかったでしょ? だからもう少しハルケギニアの事を知っておいて欲しいのと、あとクロコダインの居たところの話って碌に聞いてなかったから」
クロコダインは少し困ったように答える。
「別にそれは構わんが……こんな時間にか?」
「あ。」
考えてみればもうすぐ消灯時間である。確実に長話になるであろう情報収集に向いた時間帯ではなかった。
「話は明日にでも出来る。今日はもう休んだらどうだ? 昨日に続いて色々あった事だしな」
「むー……」
確かにクロコダインの言う通りなのだが、問題は部屋にいる酔っ払いたちの言動だ。あとクロコダインの話を聞きたいというのもある。
ていうか自分の使い魔がなんでギーシュ達と訓練なんかしてんのよ、と少しキレそうになるが、そこは常に冷静にと誓ったばかりの身であるのでグッと堪えた。
「……確かにその通りですな。ミス・ヴァリエール、クロコダイン、明日の午後にでも私の研究室に来て頂けますかな?」
「構いませんけど、先生、授業は?」
「自習という事になりました。たった今、不思議な事に」
それでいいのか教職20年、とその場にいた生徒たちは全員そう思ったが口には出さなかった。
「さあ、部屋まで戻りなさい。ああ、ミスタ・グラモン、君たちもです」
「少し待ってくれないか、コルベール。ちょっと言っておかねばならん事があるからな」
クロコダインはそう言ってコルベールを制すると、ギーシュ達に向きなおった。
「さっき付き合って貰った『運動』についての事なんだがな、最初に突っ込んできたのは確かギムリと言ったか」
「え、あ、ああ」
「未見の相手に単独で正面から攻撃するのは頂けん。何も考えないで攻撃しているのがすぐに分る。せっかく仲間がいるのだ、連携する事を前提に動いた方がいい」
「……」
「だが、躊躇なく向かってくる度胸は買いだ。連携を意識する余り縮こまっては意味がないからな」
ギムリは少し考え込むような素振りを見せた。自分でも思い当たる事があるのだろう。
「次は、あー、マリコルヌか。敵を前にして怯えるな、とは言わん。だが決して竦んではならん。敵に向うにせよ、逃げるにせよ、体が動かなければ待っているのは己の死だぞ」
「……」
「言っておくが逃げるのは決して恥ではない。怯えるのもそうだ。オレも敵を前に震え、死を覚悟した事がある。守る者がいたから無理やり体を動かしたがな」
マリコルヌは信じられないと言った顔だ。目の前の使い魔が死を覚悟するような敵とは一体どんな化物なのか想像もつかない。
「レイナール。人形を囮にしてこちらの動きを読み、懐まで飛び込む動きは大したものだが、それは人間相手の動きでもある。ここにはオレの様な怪物はいないのか?」
「いえ、オーク鬼やトロール鬼といったモノが存在します。貴方の様な姿ではありませんし、知性も低いですが……」
「そうか。敵がどんなものでも戦う時は相手の姿をよく観察し、取りうるであろう戦法を推察しろ。リーチや歩幅から攻撃範囲を把握するだけでも随分違うぞ」
尤もこれは魔法というものを全く考慮に入れていないし、想像もしないような攻撃をしてくる奴もいるが、と断りを入れるクロコダインをレイナールは見つめる。
多分彼にも何らかの『隠し玉』があるのだろうと思いながら。
「最後にギーシュ、あの人形の制御はすべてお前がしているのか? それとも自動で動くものなのか?」
「ぼくが動かしているものだよ。基本的には命令をしておけばその通りに動くのがワルキューレ──ゴーレムだからね」
「姿形はどうなっている? 作れば皆ああいう凝った姿になるものなのか、自在に形を作れるのか」
「勿論メイジの思うがままに形を決定できるものさ。あんな優美な姿を作れるのはぼく位のものだけどね」
またもやポーズをつけるギーシュに、クロコダインは言う。
「確かに凝った造形だと思ったが、もう少し凝るべきところを考えた方がいいな」
「というと?」
自分の美意識に文句をつけられたと感じたのか、少しむっといた声を上げるギーシュ。
「作った人形の全てに剣を持たせていただろう。丁寧に長さも同じものを。弓は難しいだろうが、槍などは持たせられないのか?」
「あ。」
「レイナールにも言ったが、敵の攻撃範囲を予測しろ。相手の手の届かない場所から攻撃できればそれだけ有利になる」
「……」
「自分の守りに就かせていた人形がいたが、剣の代わりに盾を持たせてもいいだろう。最初から予備戦力のつもりだったのなら的外れな指摘だが」
予備戦力なんて考えてもなかった。これまで行ってきた決闘ではワルキューレを五体も出しておけば必ず勝てたし、当然武器の工夫などしないですんでいたのだから。
「だが1人であれだけの人形を制御できるのは大したものだ。使い方次第でいい働きをするだろうな」
クロコダインはそう言うと、青銅の手斧をギーシュに差し出した。
「話が長くなってしまったが、これを返しておこう。なかなか使い勝手が良かった」
それは訓練前にギーシュが作ったものだった。持ち歩いている戦斧は手加減がしにくいとの理由から頼まれ、ワルキューレ一体分の精神力を使って生成したものだ。
「いや、ぼくじゃ使いようがないし、持っててくれて構わない。次の訓練の時にも必要だろう?」
「次?」
「おいおい、まさか勝ち逃げなんて考えてるんじゃないだろうね? 折角アドバイスまで頂いてるんだ、次に生かしてこそとするものだろう」
気障なポーズで気障な事を言うギーシュに仲間たちが追随する。
「確かに勝ち逃げは良くないなあ」
「ぼくたちは色々勉強になるし、貴方にとっても運動不足の解消になるでしょう? 魔法についてもある程度知る事が出来るでしょうし」
クロコダインは困ったようにルイズとコルベールを見た。自分1人で判断していいものか迷っているようにも見える。
先ず口を開いたのはコルベールであった。
「……まあ自主訓練に関してはこれまでも行われてきた事ですし、とやかく言うのも野暮というものでしょう。但し謹慎が明けてからにしなさい、示しがつきませんから」
次にルイズ。微妙に拗ねている。
「べっ、別に好きにしたらいいじゃないのっ。クロコダインがそうしたいんだったらっ」
明らかに本心は主である自分を優先してほしいと判る発言であった。
「ふむ。ではルイズには監督役としてきてもらうかな? 勿論参加してくれても一向に構わないが」
「いい考えね。しっかり監督するから覚悟しなさいよ!」
あっさり機嫌を直すルイズである。
(何を監督するんだ? ひょっとしてぼくたちをか?)
(なんかよくわからないけど確かに覚悟は必要かなあ)
(美少女貧乳鬼監督に思うさまに詰られる……イイネ!凄くイイヨ!)
取り敢えず表立っては異論は出なかったので、講師クロコダイン、顧問コルベール、監督ルイズ、参加者都合のつく有志による近接格闘研究会(仮)がなんとなく発足する事となった。
この会の主要メンバーが後の水精霊騎士隊の中核になる事は、この場にいる誰にも想像のつかない事である。
就寝時間間際、ルイズはそっと自室の扉を少しだけ開く。
中を窺うと、なぜか半裸のキュルケが机の下で潰れている。周囲には空き瓶が散乱していた。
ここからは見えないが、この分ではシエスタも恐らくは沈没しているだろう。
ルイズは極力音を立てないように部屋に入り、自分のベッドへ向かった。寝た子を起こすような事はしたくない、身の危険に関わるし。
そろりそろりと進むそんな彼女の肩を、ぽんと後ろから叩く者がいた。
ギギギ、と音をたてて恐る恐る振り向くと、そこにはイイ笑顔のシエスタがワイン片手に立っており、その足元にいつの間にか追加されたワインのケースが鎮座ましましている。
すっかり血の気の引いたルイズにシエスタはイイ笑顔のまま宣告した。
「のめ。そしてぬげ」
偉大なる始祖ブリミルよ。わたし何か悪い事したでしょうか。あと夜が明けるまで、わたし生きていられるでしょうか。
朝日が昇るまで、あと7時間。ははは、と乾いた笑い声が夜の闇に消えていった。
最終更新:2008年08月12日 21:37