GK感想(初回)
リレー小説で戦うという新たな切り口の新SSキャンペーンダンゲロスSSツリー。
初回は「それは、世界樹と呼ばれていた。」の一文からはじまる珠玉の4つのSSが投稿されました。
簡単ではありますが、GKからの感想を記載させていただきます。
最弱ヒーラー実は最強。病気の妹を救う為に冒険者になった俺は助けた美少女に溺愛されながら成り上がる。俺を馬鹿にした勇者は勝手に破滅します
これがしょっぱなに投稿されたGKの気持ちを想像してみていただきたいのです。
そう…、もちろん最高だった。
初回は
はじまりの一文にある「世界樹」をどう解釈するかが一つのポイントであったかと思いますが、
このSSはいきなりフルスロットルで個性的な解釈をかましてくださいました。
そして、ひとつのSS内でもキャラクターによって世界樹の認識が異なるのも非常に面白いポイントです。
強烈な個性に目を引かれがちですが、
視点を途中で変えながら後半の主人公の物語こそタイトルを担う存在であると明かされる構成など、
作者さんの地力も感じられるSSで非常に楽しませていただきました。
ヒロイン面で落下してくる巨乳バニーガール面白すぎる。
残念ながらつづくSSはない結果となりましたが、
この作者さんであれば最終回でも暴れてくださることを確信しています。
天より伸びよさかしまの樹
ほとんどのゲームにはルールがあり、
そのルールに適応した最適解、つまり「定石」がプレイヤーによって導き出されていきます。
自分はそのような定石が手探りで見つけられていく過程が大好きで、
このダンゲロスSSツリーもどのような戦略が生まれていくのか楽しみにしていました。
…そして、このSSを読んだ時の最初の感想は、
「いきなり定石出ちゃった!」でした。
非常に自由度が高いこのキャンペーンで、
分かりやすく魅力的な設定を出し、
つづきを書く人がどういう枠組みで書けばよいか、つまり適切な制約まで提示する方法は、
出されてみればこれしかないと思えるほどのものでした。
キャラクターも魅力的で、自分もこのバディに匹敵するようなキャラを出したいと思わせるのもさすがの一言。
あらゆる面で高水準かつ後続へのホスピタリティも高かったこのSS。
実際に3人と最大人数がつづきを書いていることからも大成功と言えるでしょう。
逆さまの世界樹をさかのぼり根を目指す物語がどう進んでいくのか、GKとしても非常に楽しみです。
第一話/高橋ルカ
個人的には、「天より伸びよさかしまの樹」と真逆のコンセプトと思えるようなSSでした。
後続の人の書きやすさなどへの配慮は置いておいて全力で楽しい「第一話」を書ききり、
気に入ったらつづきを書いてくれよなと言わんばかりのパワーを感じます。
このコンセプトはシンプルに筆力を要求されますが、
ぐんぐん引き込まれる物語を読めばその実力を疑う人はいないでしょう。
主人公周りの設定に既存のダンゲロスぽさがないのもGKとしては非常にうれしいポイントで、
ダンゲロスSSツリーの自由度というものに真っ向から取り組んでくださった印象です。
最後のシーンは感情を強く動かされながらも今後の展開が予想できず、
無限の可能性を予感させます。
今回は2人がつづきを書くことになりましたが、
いったいどのように展開していくのでしょうか。
目が離せません。
初回D
他のSSと比べてもかなり短めですが、
その分魅力的な設定に目がいくSSだったと思います。
「世界樹」というモチーフからは「目指す」や「のぼる」という行動が想起されやすいですが、
地面を見るために降りる、ということに物語の目的が定められたのは非常にワクワクさせられました。
キャラクター達も描写は少なめながら魅力が覗いており、
つづくSSによってさらに面白くなっていくイメージが沸く作品でした。
残念ながらつづきが書かれることはありませんでしたが、
最終回でも面白いSSを書いてくださることでしょう。
最終更新:2020年07月27日 00:16