GK感想(第2回)
リレー小説バトルであるダンゲロスSSツリー、
つづきが書かれ始める第2回がまさに本番のはじまりといえると思います。
初回に続いて、第2回についても簡単ではありますがGKからの感想を書かせていただきます。
星に手を伸ばすふたりの人
このSSを読んだ瞬間、このキャンペーンを開催してよかったなと思いました。
初回の「天より伸びよさかしまの樹」から継ぎ目を感じないほど美しくつづきを書いてくださったと思います。
初回でつくられたルールだけでなく、文体や物語の雰囲気を完全にトレースしながら、
独自の魅力的なキャラクターを舞台に参加させることは並大抵のことではないと思うのですが、
それを自然とこなされているのが本当にすごいです。
ホリィ・クリスマスは可愛いし、
カチュア=マノーやウォーたんはさらに魅力が出ているし、
試練の設計も完璧だし、
…すごい!
2つのつづきが描かれることになりましたが、
納得の完成度だと思います。
この後どのようにこのお話が続いていくかとても楽しみです。
樹のおしまいを地に知らしめよ
このSSを読んだ瞬間、そうそうこういうのも欲しかったんだよ、となりました。
初回の「天より伸びよさかしまの樹」がきっちり作った枠を、
そこに収まらず土台として独自の世界観を広げていく胆力はお見事の一言です。
個人的に感動したのが
『常識強制』に覚醒したカチュア=マノーですらも消し去ることのできない非常識的な大樹、その普遍性は世界一つを犠牲に築き上げられたものだった。
の一文で、非常に鋭い観察力をもちながらそれをさらに昇華までする力を感じました。
後半の瑞野靑乃も魅力的で、
こちらも「天より伸びよさかしまの樹」の設定を用いながらオリジナリティの強いキャラを生み出されたなと思いました。
今回は残念ながらつづきは描かれませんでしたが、
SSツリーにおいて強い印象を残す一遍となったことは間違いないと思います。
貴女の全てを知りたくて
初回の「天より伸びよさかしまの樹」がきっちり作った枠内で、
自分は自分がやりたいキャラでやりたいようにやるぜ!という気概をビシビシ感じるSSでした。
初回の読み込み力は高く、違和感なしにつづきを書きながら
リネット・ソリダスターという感情の大きいヤベー女を書ききるのは
ダンゲロスらしさを強く感じる一遍だと思いました。
「天より伸びよさかしまの樹」は激戦区だったこともあり
残念ながらつづきは書かれない結果となりましたが、
決してレベルは低くなく、第2回のレベルの高さを示していたと思います。
第二話/かぐや姫
このSSを読んだ瞬間、あ、こういうのもありだったのか!と思いました。
間違いなく初回の「第一話/高橋ルカ」のつづきでありながら、
作品の雰囲気は全く踏襲せず、ツイッターで局地的に流行ったミームも取り入れ、やりたい放題やる!
書かれてみればなるほどリレー小説でしかできない読み味の作品に仕上がっていると思います。
それにしてもかなりキメラ的存在なはずなのにカグヤかわいいな…。
なんか悔しいぜ。
下手に初回を引きずらない分、そのパワーは第2回の中でも随一で、
作者さんの力を発揮する方法として間違いなく最適解だったと思います。
そのパワーに惹かれてか、つづきもばっちり描かれました。
いったいこのお話がどのように進んでいくのか予想がつかず、とても楽しみです。
第二話/“マスター”
こちらも非常にレベルが高い作品で、非常に感銘を受けました。
序盤は初回から地続きにうまく繋ぎながら、
読み進めていくと気づけば強い独自性を踏まえた展開になっており、
作者さんの高い実力を感じます。
マスターの怪しげな魅力、世界樹の再解釈、そして能力に目覚める展開。
初回の「第一話/高橋ルカ」はいつものダンゲロス色が薄めのSSでしたが、
そこから能力バトルに綺麗につながる展開は、非常に熱いものを感じました。
高橋ルカのキャラを歪めずにこの展開を繰り広げるのは本当にすごい。
今回は残念ながら後続は現れませんでしたが、
正直GKとしてはこのSSは人気が集まる一つだと予想していたほど面白い作品だったと思います。
一読者としてもこのお話のつづきをぜひ読みたかったです…!
第3回がアクシデントもあり、
想定外につづく枝が3つのみという厳しい戦いとなってしまい、
GKとしても第2回の皆さまには申し訳ない気持ちが強いのですが、
どのSSもリレー小説バトルとして輝く作品ばかりでした。
第3回、そしてそれ以降の物語がどう進んでいくか、
これからも非常に楽しみです。
最終更新:2020年08月03日 01:01