男女反転30話 - みんなで無念まとめ wiki

小さき英雄、色を好む

「ううっ、酷いよ……女の子を辱めて殺すなんて」
「そうですねぇ。ああいう代わり映えのない女性こそ、今の世には貴重なのに」
E-2の神社に二人の少女の姿があった。
一人は、学生服を着た黒い長髪の少女。
大和撫子という言葉が似合う美しさを秘めていた。

もう一人は、小さな子供だった。
黄金のような金色の長髪に、血よりも紅い瞳。
御伽噺に出てくるお姫様すら逃げ出す妖艶さを秘めていた。

「理樹、もう泣かないで。涙に濡れる顔も美しいけどね」
「う、うん。ありがとうギルちゃん」
黒髪の少女、直枝理樹(なおえりじゅ)は、金色の少女、ギルに涙を拭かれ立ち上がる。
「大丈夫ですよー。理樹は私が守ってあげますから」
「ああ、うん。ありがとね、ギルちゃん」
理樹が頭を撫でると、ギルはぷーッと顔を膨らませ怒る。
「あー、信じてませんね。そりゃあ、この場にいる私の未来には性能は格段落ちますけど」
ギルがつぶやいたと同時に、その姿が消える。

「えぇ？　ど、どこに行ったの？」
「後ろだよ、理樹」
理樹が振り向くと、そこにはギルが笑顔で立っていた。
しかも、理樹が持っていたはずの荷物まで持って。

「ほら、私速いでしょう？　理樹を守るくらいはできるよー」
「いや、速いとかそんなレベルじゃなかったよね……」
呆然とする理樹に、べったりと擦り寄るギル。
「驚いた顔も素敵だよ、理樹。由紀緒と一緒に並べたいくらい」
「あ、あの！　私、女なんだけど」
その言葉にギルはきょとんとして、すぐに笑う。
「あはははは、大丈夫だよ理樹。私、可愛ければオールオッケーだから」
「そ、そうなんだ。あははははは……はぁ」
いきなり疲れ果てた理樹は、ため息をつくしかなかった。

「(悩む顔もかわいいなぁ。私がちゃんと守ってあげないとね)」
そのためには、多少は手を汚さないと駄目だろう。
「(どうせ未来の私はうっかり死にするだろうから、せいぜい暴れてもらおうかな)」
英雄王ギルガメッシュの幼少の姿である彼女は、自分自身の未来を捨て駒扱いにする。

「(大した力もない私だけど、それなりに使える支給品は手に入ったしね)」
先ほどの瞬間移動。それは、円盤状の支給品によるものだった。
「(スタープラチナのDISC、か。少し疲れるけど、要所要所で使えば問題ないかな)」
時を支配する力を手にした幼き王は、自らの愛でる女性を守るため。
「(私から理樹を奪おうとする奴には、罰を与えないとね)」
静かに、邪魔者を殺す決意を固めた。

【E-2/一日目・深夜】
【直枝理樹（りじゅ）＠リトルバスターズ！エクスタシー】
［状態］：健康、精神的疲労
［装備］：なし
［道具］：不明支給品1～3
［思考・状況］
1：殺し合いには乗らない
2：ギルちゃんは本気なのかな

【E-2/一日目・深夜】
【子ギル＠Fate/Stay night】
［状態］：健康
［装備］：スタープラチナのDISC
［道具］：不明支給品0～2
［思考・状況］
1：理樹を愛でる
2：理樹を殺そうとする邪魔者を殺す。
3：未来の私はどうでもいい

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