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ポケモン物語~願いを叶えるために~第十二章

ポケモン物語~願いを叶えるために~第十二章


リュウトは真っ暗闇の中にいた。

「ここは・・・。」

リュウトはキョロキョロあたりを見回す。
でも、“黒”以外は何もない。

「トルテー?ラッセルー?ルックスー?ザンツー?セロウディアー・・・。」

リュウトは疲れて座りこむ。
そして、こう洩らした。

「本当に悪夢の中なんだ・・・。」

リュウトはまた立ち上がる。
その時だった。
白い何かが見える。
リュウトはそれに近づいた。
それは“人間”だった。
白いウェディングドレスのようなワンピース、カールの掛かったチョコレート色の髪。
その髪を束ねるピンクのリボン・・・。
白い雪のような肌、タイガーアイのような輝く茶色の瞳・・・。
リュウトはその姿に見覚えがあった。
それは幼い頃に病死したリュウトの母、リーだった。

「母さん!」

リュウトは涙を流して、駆け寄る。

「リュウト。立派になりましたね。」

リーは穏やかな顔でリュウトを見る。

「会いたかったよ・・・。母さん・・・。」

リュウトはつい思ってた事を言ってしまった。
リーは微笑んだ。そして、こう言った。

「リュウト。ダークライは悪い奴だと思いますか?」

リュウトは首を傾げながらも、うん、と頷く。

「残念だけど、それは違うわ。誰が悪い、とか、誰が正しい、とかは、分からないの。それが、犯罪でもない限り。今、あちこちで戦争が起きているでしょう?あれは、「正論」と「正論」のぶつかり合いなのです。・・・わかりますか?」

リュウトは勉強は嫌いだが、リーの言ってる事が分かった。
うん、と頷く。

「その心があれば、大丈夫です。」

そして、リーは小さな光を指差した。

「あれに触れれば、悪夢から目覚めれるわ。」

リュウトは少し恥ずかしそうに、

「ありがとう。」

と言った。

「頑張ってね。あたし、応援してるから。」

リーはそう言って、光となって、消えた。
そして、リュウトはその光に触れた。
温かい。母と父とポケモンの温もりだ。
と思った。
そして、悪夢からの脱出に成功した。


最終更新:2008年11月29日 19:06
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