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第7話 打ち砕かれた兆し
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ストーリー
ギュウジン丸を追い 戻った狭間の世界 | |
そこで見たものは―― | |
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こんな……こと…… ありえない…… |
ヴィヴィ | |
無数のギュウジン丸 | |
そして無数のVV-8だった | |
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ありえているじゃないか 今、この場に |
ギュウジン丸 | |
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ああ、この空間において 「今」という表現は少し おかしかったかな |
ギュウジン丸 | |
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どういうことですか!? これは一体……何が!? |
ルピコ | |
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「時」とは無縁の 凡人には理解できないだろうね |
ギュウジン丸 | |
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別の時間の私と VV-8を連れてきたまでだ |
ギュウジン丸 | |
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クク、存外にうまくいったぞ |
ギュウジン丸 | |
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別の時間……? |
ルピコ | |
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まさか、過去や未来 いえ、そこから派生したであろう 時間から―― |
ルピコ | |
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自分を連れてきたって ことですか!? |
ルピコ | |
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こ、こんなこと 可能なんですか!? |
ルピコ | |
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り、理論上は可能かもしれない |
ヴィヴィ | |
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だけどこんなことをしたら……! |
ヴィヴィ | |
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無数の自分が 同時に存在することによる パラドックスの可能性が高まる上 |
ギュウジン丸 | |
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時間の連続性を破壊しかねない ……クク、そうだとも |
ギュウジン丸 | |
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本来は禁断を手中に置いてから 行う計画だったが…… 背に腹は代えられない |
ギュウジン丸 | |
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あのままでは 計画がとん挫しかねない 私にも賭けだったよ |
ギュウジン丸 | |
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そ、そんな…… こんなこと……起きていい はずがないっ……! |
ヴィヴィ | |
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こんな改変の負荷も 堪え切れるわけがないよ! |
ヴィヴィ | |
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たしかに、度重なる時間改変は VV-8に過剰な負荷がかかり 破損してしまう |
ギュウジン丸 | |
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そのせいで未来の私も VV-8を失い……まさに お前になってしまったわけだ |
ギュウジン丸 | |
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これはタイムパラドックスに 抵抗するためだが―― |
ギュウジン丸 | |
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なに、壊れたら また違う時間から 持ってくればいい |
ギュウジン丸 | |
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そして、この無限の私と VV-8で―― |
ギュウジン丸 | |
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いくらお前達が時間を 改変しようと、どうにもならない ほど時間を上書きする |
ギュウジン丸 | |
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これで、「詰み」だ |
ギュウジン丸 | |
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も、もう一度 やり直す……! |
ヴィヴィ | |
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無駄だ無駄だ |
ギュウジン丸 | |
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お前を認識した私を この世界に入れた時点で 終わりだよ |
ギュウジン丸 | |
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君達に勝機があったとすれば 私がVV-8を所持していない 時間で対処すべきだった |
ギュウジン丸 | |
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………… |
VV-8 | |
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まぁ、そんなことが できないように対策済みだがね そうだったろう? |
ギュウジン丸 | |
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っ……! |
ルピコ | |
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もはや君達がどの時間で 何をしようと、それを超える 修正をしてみせる |
ギュウジン丸 | |
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さて、私の顕示欲も満たせた |
ギュウジン丸 | |
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これで終いにしようか ――VV-8 |
ギュウジン丸 | |
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やれ |
ギュウジン丸 | |
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……はい、お父さん |
VV-8 | |
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た、大量のVV-8さんが 向かってきます……! |
ルピコ | |
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【プレイヤー】さん 戦闘準備を……いえ |
ルピコ | |
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VV-8さんと闘えますか……? |
ルピコ | |
ギュウジン丸の手先とはいえ 姿かたちはヴィヴィそのもの | |
【プレイヤー】の カードを握る手に迷いがあった | |
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【プレイヤー】さん ルピコお姉ちゃん、私の傍に! |
ヴィヴィ | |
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貴方達二人は私が守る |
ヴィヴィ | |
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二人は、私の希望 |
ヴィヴィ | |
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別の時間の私に…… 道具の私に手出しはさせない! |
ヴィヴィ | |
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例え勝機がなかったとしても 私は貴方達に 負けるわけにはいかない!! |
ヴィヴィ |
勝利時
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くっ……! はあっ――!! |
ヴィヴィ | |
何人ものVV-8がヴィヴィと 【プレイヤー】を 襲う | |
しかし、性能が同じはずの ヴィヴィは何体ものVV-8を なぎ倒していく | |
数では明らかに劣勢だが それを感じさせないほどの力 | |
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(私が……全部倒す!) |
ヴィヴィ | |
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(ルピコお姉ちゃん達は きっと私……VV-8を 倒すことに罪悪感を感じる) |
ヴィヴィ | |
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(あの人達に そんな負い目を感じさせちゃ ダメなんだ……!) |
ヴィヴィ | |
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どういうことだ……? |
ギュウジン丸 | |
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性能が同じはずなのに どうしてここまでの差が出る? |
ギュウジン丸 | |
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奴らの側にいるVV-8は 何が違う? |
ギュウジン丸 | |
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一度破損しデータも損傷している なのに、なぜだ……? |
ギュウジン丸 | |
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……非合理的で不愉快だ |
ギュウジン丸 | |
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これ以上は 残りの私に任せる |
ギュウジン丸 | |
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一足先に禁断の向こう側で 待つとしよう |
ギュウジン丸 | |
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VV-8 禁断到来後の時間へ移動するぞ |
ギュウジン丸 | |
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……できない |
VV-8 | |
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なんだと? そんなわけがないだろう! もう一度試せ! |
ギュウジン丸 | |
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何者かに妨害されている 禁断到来以降の時間へ 移動できない |
VV-8 | |
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まさか……奴らのVV-8か!? なぜそんな芸当が!? |
ギュウジン丸 | |
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自分達の時間も繋ぎ止め この膨大な禁断に至るまでの 世界の時間を |
ギュウジン丸 | |
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あんなちっぽけな存在が 繋ぎ止めていると!? |
ギュウジン丸 | |
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……これ以上、この天才の 想定を超える奴の存在を 許すわけにはいかない |
ギュウジン丸 | |
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もっとだ もっと――私を!! |
ギュウジン丸 | |
ヴィヴィが闘う視界の先で VV-8の群体が大きく 膨らむのが見える | |
それはまるで 一個の生き物のように こちらへと向かってくる | |
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あれって……まさか VV-8さんが急激に増えたって こと、ですか……? |
ルピコ | |
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はぁ……はぁ……! |
ヴィヴィ | |
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下がってて もっと、禁断を…… 禁断の力を……! |
ヴィヴィ | |
ドカン! という爆発音と共に 膨らんだ群体が揺らめく | |
それはまるで巨大な力を持つ 何かが思い切りぶつかったような そんな衝撃だった | |
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なんだァコイツは!? 一体何人いやがるんだ!? 気色悪ぃ!! |
??? | |
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――デッドゾーン、さん!? |
ルピコ |
敗北時
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ぐっ……ぅう! |
ヴィヴィ | |
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(だめ、諦めたら ここで終わっちゃう!) |
ヴィヴィ | |
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【プレイヤー】さん 達は私の希望…… |
ヴィヴィ | |
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それを潰えさせたりなんか しない……!! |
ヴィヴィ |