「お腹空いたアル・・・遠いアルな・・・。」
袋に入っていた
釣り道具一式(御丁寧にエサ付き)を担いで、麓に見える
海に向かっていた。 勿論、魚を釣る為だ。
正直な所、
クイナはこの状況に対して何の不安も恐れも無かった。
彼は「食べる」事が出来ればそれで満足であった。死ぬのは怖い、しかし
死んだ向こうにも美味しい物があるかも知れない。
まぁ、素直に殺させてはやらないが。
そんな事を思いながら海まであと少し・・・
「ガウガウ!」 道端に倒れている少年と目が合った。 怪我は無い。
誰かにやられた訳では無さそうだ。
「どうしたアルか?」 少年は答えた 「食いモン・・・ クレ・・・。」
(腹が減ってるのか・・・)とはクイナは思わない。 仲間だ、と思った。
だから、誘った。
「ガウ・・・ ガウ、魚 苦手・・・。」
「好き嫌いはいけないアル。 置いてくアルよ?」
こうして、2人は行動を共にする。 しかし、クイナは忘れていた。
肝心の釣りエサを、全て食べてしまっていた事を・・・。
【クイナ:生存 所持品:釣り道具一式
行動方針:食べ物】
【ガウ:生存 所持品:なし(食料を全部食べた後、邪魔なので置いて来た)
行動方針:食べ物】
【現在位置:西の山岳地帯海岸近く】
最終更新:2011年07月17日 11:19