「・・・叫び声ッスね・・・」
「ああ・・・一体誰のだろう・・・」
ハッサンの断末魔の叫び声は
アルスの家まで聞こえていた。
「アルス。これからどうしようか?」
ティーダが少し心配そうに話し掛ける。
「うーん。とりあえず2人じゃ
ゾーマとかいうヤツを倒せないと思うんだ」
「確かにそうッス。でもこの首輪は・・・」「シッ!」
ティーダの言葉をアルスが口の前に人差し指を立てさえぎった。
ギィィィ・・・バタン!
階下のドアが開き、そして閉められた音がした。
「誰ッスかね?もしかしたら
リュックか
アーロンかも!」
ティーダの仲間のことはアルスは聞いていた。
しかしこの訪問者の気配はティーダとはまったく異なっていた。
なんと言うか重苦しくいやな雰囲気が下から漂ってきた。
コツ・・・コツ・・・
訪問者が上に上がってきた。
アルスは剣を構え、ティーダもそれに習い、使い方は理解してるが慣れぬ武器を構えた。
訪問者がアルスたちのいる部屋に入って来た。
訪問者は不気味な兜を頭に装備し、
モップを持った男だった。
男はモップを振り上げ襲い掛かってきた。
バキッ!
振り下ろされたモップが床を突き破った。
まともな会話ができない相手と悟ったアルスは訪問者(シド)を気絶させるしかない
と思い、相手の一撃を交わし、そのまま攻撃へと転じた。
アルスは剣で相手のモップを叩き折った。
しかしそれはアルスにとって不利となった。
叩き折られた部分が大きなささくれとなってしまったのだ。
シドはそのささくれの部分でアルスの腹を思い切り突いた。
アルスは吹っ飛び、体を壁に打ちつけた。
ささくれが何本か体に刺さってしまった。
「アルスーッ!」
ティーダは叫び
いかずちの杖を振り上げた。
炎がシドの保護された顔面に飛び兜が火だるまとなった。
当然息のできなくなったシドが苦しみだす。
その隙を突いてアルスが剣を振り上げ、シドの兜を叩き割った。
そう。兜を叩き割ったつもりであった。
しかしそううまく行くはずもなく、アルスの剣はシドの顔までも割ってしまった。
シドの顔が血で真っ赤になる。
「うう・・・うぐぅぅぅ!」正気に戻ったシドが苦痛の声を発した。
「大丈夫ッスか?」ティーダが駆け寄る。
「わ・・・悪かったな・・・お前ら・・・・勝手に家に上がりこんで暴れちまって
よ・・・・」
血が傷口からどんどん溢れ出ている。
「大丈夫ッス!まだ助かるッス!」
「う・・・シ・・・シエラ・・・」シドは絶命した。
「・・・・・ボクが・・・ボクが殺したのか・・・この手で・・・」
アルスは信じられないという目つきで自分の手を見る。
「やらなきゃ殺られてたッスよ・・・仕方なかったッス・・・」
「・・・・・・・」
【アルス 所持品:
小さなメダル 鋼の剣
基本行動方針:仲間を集め、何らかの方法でサバイバルを中止する
最終行動方針:ゾーマを倒す
【ティーダ(シドを殺したことでパニック状態)
所持品:いかずちの杖
基本行動方針:仲間を集め、何らかの方法でサバイバルを中止する
最終行動方針:ゾーマを倒す
【現在位置:アリアハンの自宅2階】
【シド 死亡】
【残り 95人】
最終更新:2011年07月17日 19:08