チョコボと覆面

チョコボに跨った一つの影。オルテガである。
覆面はつけてない。イッてはないようだ。先ほどの空白の時間、自分が何をしてたかいまだに思い出せないがいいことにしよう。
今現在、何とか思い出せた記憶でここまでたどり着けたのだから。

マランダの町についたのはほぼ30分後。それも目の前に旅の扉があるときた。
予想的中。ピッタリ。今の自分ならモンスター闘技場でも百発百中ではないか。
わははと笑う。
辺りを見回す。
…人の影は見えない。
この付近の建物などから全く人の気配がしない。
「ここにいた者はすでに移動済みか。」
多少、焦げ臭い。
「戦闘があったようだな。」
砕け散った剣がある。鈍らだったんだろう。鋭さが感じられない。
「こんな鈍ら剣を掴まされた者は不運だったようだな。」
カッコがつかなかった、というなら不運なのかもしれない。

──ここで息子を待つか?
そう思ったが、やはりやめた。
息子のことだ。無事に違いない。
魔王クラスが束になってかからない限りやられはしまい…
よいこらしょっと、と声をかけてチョコボから降りる。…やはり自分も年かもしれん。
やれやれと溜息をつく。
「世話になったな。」
チョコボがクェー…とさびしそうな声を上げる。くちばしをなでてやる。
「ここまでだ。この先まで付き合う必要はない。」
切なげな瞳をオルテガに向ける。
オルテガは踵を返し、旅の扉へと入る。
寂しさをこらえきれないチョコボがオルテガを追いかけて旅の扉に飛び込んだ。
オルテガがそれに気づいたのはすでに旅の扉へと身を躍らせていた。そのときであった。

【オルテガ 所持品:水鉄砲 グレートソード 覆面
 第一行動方針:アルスの存在を確認し、合流する(ただしイッちゃったらこの限りではない)】
【現在位置:新フィールドへ】
※チョコボが一羽、次のフィールドに迷い込みました。オルテガと共にいます。


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最終更新:2011年07月17日 21:08
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