「…なるほど。間隔が短かったか。ここまでか。」
雨は既に小降りになっており、
夜明けが近い事がわかる。
小屋に入っていった二人組が出ていったのを見送り、今度はしっかり一階から入る。
チョコボを小屋に入れ、えさと水を与える。コレに乗ればマランダの町まで
およそ30分。少しくらい休憩する時間があるだろう。1時間の休憩で20分。
私の活動時間だ。もうすぐ変身が解けるだろう。相方も記憶が残っているだろうし…
ふと物置が目に入る。なんとなくではない。微かだが
悪の臭いがする。
中を覗いてみると、案の定先程の悪女が捕まっていた。寝ているようだ。
オルテガはどうしようか思案し……。決めた。もう一人の自分に任せよう、と。
二階へ上がり、体を拭き、服を着る。
ヘンに倒れて気絶しても困るのでベッドに座り、覆面をはずした。
―――不意に意識が浮上する。ふと時計を見つめ……硬直した。
針は見間違いでなければ7時を指している。思い出した事は町まで30分。
地図でみる限りここらヘンの扉は町に出現するだろうという事。それだけ。
放送を聞き逃した事が悔やまれるが、今は悠長にしていられない。急いで荷物をまとめ、
窓から飛び降り、チョコボに乗ってマランダの町へ向かっていった。
最終更新:2011年07月17日 21:08