「
マリベル! どうしたんすか!」
懸命に来た道を後戻りし始めたマリベルを
ティーダは後ろから追いかける。
「さっきも言ったでしょ! あっちの島にあたしの仲間がいるのよ!」
振り返りもせず、マリベルは
怒鳴るように返答する。
「さっきの嫌な感じの雷の事っすか? でもあっちの方には
セフィロスがいるって…」
「ええ、それならなおさら早く助けに行かなくちゃいけないじゃない!」
「落ちつくっすよ! マリベル!」
ようやく追いついたティーダはマリベルの肩をつかんだ。
「もう手遅れっすよ。もしもあれがセフィロスと戦った時のモノだとしたら…多分…。」
ティーダは皆まで言えなかった。マリベルの肩が小刻みに震えているのがわかる。
「わかってる。でも、もしかしたら違うかもしれないし、それに…」
マリベルはティーダの方を振り向いた。
「それに、もし死んじゃってたとしても
あたしはそれをこの目で見なくちゃいけない!」
「マリベル…」
ティーダはもう行くなとは言えなかった。
自分も仲間がどれほど大切か知っているし、
いつもは勝気な少女が泣きながら訴えているのを見ると何も言えなくなってしまった。
「…大丈夫。たぶんアイツはあの島から北の祠へむかっているはずだから。
鉢合わせする事はないわ」
マリベルは再び下山し始める。
「マリベルを一人にしておけないっすからね。オレもついていくっすよ」
ティーダはマリベルの後について行く。
「…ありがとう」
マリベルは振り返らず、そっとそう呟いた。
【マリベル 所持品:
エドガーのメモ
第一行動方針:来た道を戻り、祠南の島へ
第二行動方針:打倒セフィロス
最終行動方針:首輪を外してゲームを抜ける】
【ティーダ 所持品:いかづちの杖
参加者リスト
第一行動方針:来た道を戻り、祠南の島へ
第二行動方針:打倒セフィロス
最終行動方針:何らかの方法でサバイバルを中止、
ゾーマを倒す】
【現在位置:祠の南西・山岳地帯】
最終更新:2011年07月17日 19:20