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時を超えた再会

ヘンリーの動きがピタリと止まる。
棒切れなんて見つめてなにやってんだ俺は
そう、それは大事なものにはとても見えないのだ
「だけどどうも、気になる」
独り言を言ってみて、棒切れに誘われているような感じだと思いつく。

ヘンリーはそれを掴みとった。こびりついている雪を振り落とし、腕をぐっと伸ばして高くかざしてみた。
「……」
なにも起こらない。
「あたり前か」
ヘンリーはため息をつき、杖を放り捨てようとした。
なのにそれができなかった。
手放したくない気持ちがなぜか芽生えたからだ。
少しの間とはいえ、棒切れなどのために無駄な時間を費やしたことを後悔したにも関わらず。
不思議な感覚である。
誘われているようだと感じたのも、ひょっとして杖が何かを発しているからなのか。

ヘンリーはあることを思い出した。
所持者の心を操る物が存在するという。私を放すな、お前とは一心同体だ、などと
まるで人間のように語りかけて。
するとこれは魔法の品か、あるいは呪いでもかけられているのか、
しかしそれほどの力が込められている杖にはどうしても見えない。

舞い落ちてきた粉雪が目に入って、目覚めたところに急な決断を迫られたような圧迫感を感じた。
ぎりりと唇を噛んで、自分自身を促す。
たかが棒切れに決断も何もない、持っていけばいい
固く杖を握りしめ、もう無駄なことは考えまいと、洞窟をめざして歩きだした。


パパスは扉の前に腰を下ろしていた。
息絶えたアリーナを埋葬して落ち着いたところだ。
アリーナの手には無数の傷があった。格闘家特有の筋肉のつくりかたをしていた彼女だから、
戦士としての儀礼を尽くし手厚く葬った。彼女の持っていた淡い輝きをもった指輪だけが、
なんとも乙女らしさを残していたけれど。


「ふう」
旅の扉は馬車一台が入るほどの口を開け、青白い光を放ち、鍋のスープをかきまぜるように
ゆらゆらと回転している。
となりでトーマスが耳を立て、両足を前に出してかしこまっている。わんとも吠えようとしない。
「さて……」
洞窟の入口から足音が響いてきた。
パパスはまた立ち上がった。トーマスはじっとしている。
「彼らだと良いがな」
そうであれば、パパスは剣を振らずに済む。

かつ、かつ、と一定のリズムで足音は聞こえる。
パパスは旅の扉を盾代わりにしようと、扉の後ろにまわった。これで相手は突きかかってこようとも、
扉を避けるため迂回しなければならない。
パパスは息を止めた。近づく影がだんだん大きくなってくる。

ひょっこり顔をだした青年。輪郭が扉の光の影響で揺らいで見える。
「何?」
青年は驚きの表情でパパスをみつめた。
「敵ならば闘おう、そうでなければひとつ、穏やかに情報交換といきたい。どうかな」
言ったパパスも、どこかで会った気がすると首をかしげた。
「何故、あんたが生きているんだ」
青年は、無防備にも武器をおいて駆け寄ってきた。旅の扉には目もくれていないようだ。
トーマスはそれを見て、喉を鳴らした。
「私のことを知っているのか?」
パパスは近寄ってくる青年には警戒心が沸かなかった。子供が駆けてくるように見えたからだ。

「嘘だろう……あんたは、あのとき俺たちの目の前で……」
「すまない、君は一体誰だったかね。確かに全くの他人とは思えない、どこかで見覚えがあるような」
青年は、どこか悔みきれないことを引きずっているようだった。顔色が青白く見えるのは、
扉の光のせいだけではないらしい。

【ヘンリー
 所持品:食料多、支給ランプ×2 ミスリルアクス イオの書×3 まどろみの剣 なべのふた
     スリングショット ブラッドソード リフレクトリング 弓矢(手製) 変化の杖
 第一行動方針:パパスのことで悩んでます
 基本行動方針:皆殺し(とんぬら優先)
 最終行動方針:全てが終わった後、マリアの元へ逝く】
【現在位置:ロンダルキアの洞窟6F・旅の扉前】

【パパス 所持品:アイスブランド
 第一行動方針:ヘンリーの相手をする
 第二行動方針:旅の扉の前でギリギリまで待つ
 第三行動方針:バッツと双子を捜す、スコールを殺す
 最終行動方針:ゲームを抜ける】
【トーマス 所持品:薬草×10 鉄の爪 手紙 碁石(20個くらい)
 第一行動方針:パパスについていこうと思っている
 基本行動方針:生き残る
 最終行動方針:トム爺さんの息子に一言伝える】
【現在位置:ロンダルキアの洞窟6F・旅の扉前】


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最終更新:2011年07月18日 06:55
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