甘い香り

足元が柔らかかった。
訳が分からないまま周囲を見回してみると、何故か部屋のすみに風呂のようなものがある。
自分を取り囲む壁は品のない原色で彩られ、天井には灯りらしきものが一つ。
そこでようやく、自分が室内にいて、ベッドの上に立っているのだと気付いた。

「……む」
パパスはベッドから飛び降りた。もう一度ベッドを見ると、自分が立っていたあたりが埃で汚れている。
それ以外の場所は、洗濯したあとのように綺麗だった。
しかし……何故このベッドは円形なのだろう?
そもそも何故ベッドと風呂が一つの部屋にあるのだ?

犬のトーマスはベッドから降りずにその場でお座りしていた。
ふかふかで快適そうだ。あまりよく寝ていないパパスも寝転びたい気分になる。
しかし……理由はよくわからないが、長居をしたくない気分もあった。
どこか甘ったるい蜂蜜の香りがするからだろうか?

「まあ、とにかく。この辺りに危険はないようだし、今のうちに彼の荷物を確かめるとしよう」
そう呟きながらパパスは床の絨毯の上に胡座をかくと、ヘンリーの荷物を広げた。


【パパス 所持品:アイスブランド
 第一行動方針:ヘンリーの道具袋を調べる
 第二行動方針:バッツと双子を捜す、とんぬらに会う、スコールを殺す
 最終行動方針:ゲームを抜ける】
【トーマス 所持品:薬草×10 鉄の爪 手紙 碁石(20個くらい)
 第一行動方針:パパスについていこうと思っている
 基本行動方針:生き残る
 最終行動方針:トム爺さんの息子に一言伝える】
【現在位置:ウオールマーケット・蜂蜜の館】


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最終更新:2011年07月18日 00:46
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