そして伝説へ…

星の息吹が聞こえる。
深く、あたたかい場所。ライフストリーム。
星を護るために、それは優しい光をたたえていた。

クラウド…ティファ……シド……」

その中でエアリスは、かつての仲間の名を呼ぶ。
決して応える事のない仲間の名を。

「大丈夫……。星は、私が護るから。バレットやレッドⅩⅢ達もいるから……」

すでに肉体を失い『死』を迎えたエアリスだったが……それでもエアリスは生きていた。
星の中で。仲間達の心の中で。永久に……。


リディアよ……何があったのだ? どうして泣いている?」
リディアは幻獣界に帰ってくるなり、突然リヴァイアサンに泣きついてきた。
どうしてリディアが泣いているのか分からず、リヴァイアサンもアスラも首をひねる。
「リディア……。何か悲しいことでもあったのかい?」
リディアは泣きながら、小さくうなずいた。

「みんな……みんな死んじゃった。みんなが……セシルや……エッジ達が……」

大切な、大切な仲間達。大好きだった仲間達。
もういない。もう会えない。みんなのいなくなってしまった世界で、自分はどうすればいいのか分からない。
リヴァイアサンは、そんなリディアの頭を優しく撫でた。

「泣きなさい。そして、悩みなさい。そして……これから自分が何をすべきか、どうやって生きていくべきか。
時間がかかってもいい……ゆっくり、決めていきなさい。リディアが泣き止むまで、私達が一緒にいてやろう……」

リヴァイアサンに抱かれ、リディアはいつまでも泣いていた。


若草の匂いが鼻腔を通り、肺を満たした。
清々しい空気に抱かれ、デッシュは草原に寝転がった。
見上げる空は果てしなく青く広がっている……。
「帰ってこれたのか……」
空を見ながら、ふと思う。
あれは……夢だったんじゃないだろうか? 性質の悪い悪夢だったのでは?
けれど、済んだ空気に混じってかすかに香る血の匂いが、それを否定していた。
たくさんの人が死んだ……あの最悪のゲーム。
デッシュの瞳が、じんわりと濡れる。
服の袖で目をゴシゴシ拭いていると、遠くから何かの騒音が近づいてきた。
ムクリと起き上がって音の方を見ると、一隻の飛空艇がこちらに向かって飛んできていた。
乗っているのは、きっと光の戦士達だろう。その内の1人は欠けているだろうけど。

「……さて、どう説明したものかな?」
導師の仲間達が流すだろう涙を予感して、デッシュの胸は痛んだ。


レイドック城、玉座。
そこに座るのは若き王。
その王様の表情はかんばしくない。彼の手は、いくつもの見合い写真。
何度も「結婚する気は無い」と言っているのに、何でこう毎日縁談を持ってくるのか?
「まったく……。見合い相手を探すより、ハッサンミレーユを探してくれよ」

ついこの間、突然姿を消した仲間を思い……王様はため息をついた。
もっとも彼の心配はとても軽いものだった。
あの長く苦しい旅を戦い抜いてきた仲間達のことだ。どんな事態がおとずれようと問題無いだろう。
けれど……そんな彼の思いを打ち砕く存在が現れようとしていた。
玉座の間の中央に、突然金色の光が生まれる。
兵士達は慌て、警戒したが……彼だけはその光に懐かしい何かを感じ、見入っていた。
そして光は人の形を作り、床の上に倒れるように落ちた。
その姿の主は……もう2度と会えないはずの……。
若きレイドック王は大慌てて玉座から飛び降り、彼女の元へ駆けつけた。


お墓にそっと花を添える。
ここで眠るのは、止まってしまった黒魔道士達。
けれどその花は、彼等のために摘んだ物ではなかった。
いずれそこに入るだったろう親友のため。そして、仲間達のため。
悲しくて、寂しくて……。
こんなにも苦しいなら、いっそ死んだ方が楽かもしれない。

でも生きる。

自分がいずれ止まる事を知りながら、それでも一生懸命生きようとしたビビのように。
きっとジタンガーネット達も、それを望んでいるから。
エーコがこれからすべき事。
それは……死んでしまったみんなの分まで生き、幸せになる事。

そうだよね? ジタン……ビビ……みんな……!


頬から流れ落ちると同時に、それは液体から固体へと姿を変える。
椅子に腰掛ける彼女の膝の上には、いくつものルビーが転がっていた。
「そうですか……。ピサロ様は、逝ってしまわれたのですね」
静かに頬を濡らすロザリーの様子を、ライアンは無言で見つめている。

不器用な彼は、こんな時どう慰めてやればいいのか分からない。
どんな言葉を並べても、それでピサロが生き返る訳ではないのだ。
ならばせめて、彼女が泣き止むまで一緒にいてやろう。そうライアンは思った。
しかし……。
ロザリーは濡れた頬を拭うと、毅然とした表情で立ち上がった。

「ごめんなさい、ライアンさん。私より、あなたの方がずっと辛いはずなのに……」
彼女の予想外の言葉に、ライアンは戸惑った。辛いのはロザリーのはずなのに、何故?
「ソロさんやホイミンさん。それに他の皆様との縁は……私よりあなたの方がずっと深いのに」
「ろ、ロザリー殿、拙者は……」
「私、もう泣きません。私が泣いていると、ピサロ様が心配するから」

そう言って微笑むロザリーの瞳には、力強い意志の光が輝いていた。

その後……ロザリーは人間と魔族の共存を目指して、長い戦いをする事になる。
勇者の仲間達の協力があっても、長き年月を重ねてできた種族の溝を埋める事は困難であった。
それでも少しずつ、世界は変わりつつある。
人間とか、魔族とか、そういった差別の無い世界に。
こうして、ロザリーの名は歴史に刻まれる事になる。
世界に平和をもたらした、心優しき指導者として。
そして史実にはこんな事が記されている。
ロザリーのかたわらには、彼女の全幅の信頼を得た戦士の姿がつねにあったそうだ。
その戦士の名は――。


ばたばたばたばた…風にはためくマントを左手で押さえながら、アルスは空を見た。
太陽だ。
すべてに恵みを与える太陽の光。この世界…アレフガルドには、無かった光。
「太陽…か」
草原の広がる丘の上で、アルスは小さくつぶやいた。
ゾーマが死に、アレフガルドには光が戻った。
アレフガルド全体から、歓喜の叫びが響き渡ってくる。
アルスはそのまま、しばらく空を見上げていた。

アルス…歴史に残る名を勇者ロト。
そして、ゾーマが滅びた後、勇者ロトを見た者はいなかったという。


ぱんっ!ぱぱぱぱぱぱんっ!
耳障りな音とともに両手の拳銃が吼えた。
華奢な黒髪の女性…ユウナという名だ…の両手の銃が、目の前に立ちふさがる巨大な獣をうち倒した。
すぐに振り向き、もう一発。背後から忍び寄ってきていた子鬼の頭蓋を吹っ飛ばす。
彼女を包囲している数十匹の異形の内、2匹が倒れ、それにおののいたのか攻撃の手が止まった。お互いに。
(こんな時に限ってパインとはぐれるなんて…ついてないな)
ユウナはふぅとため息をついた。マズイ。徹底的にマズイ。
このままでは自分は、自分を取り囲む異形どもになぶり者にされてしまう。
「そうは…させないけどッ!」
じゃっ!と音がして、ユウナの両腕が跳ね上がる。その手に握った拳銃の引き金を引き、左右の異形のいくつかを撃ち倒す。

「ユウナ!大丈夫っスか!」

直後に聞こえてくる、声。引き金を引く手がぴたりと止まる。今の声は、まさか…!そんな!
反射的に声のした方に…少し離れた高台の方に、ユウナが向き直る。
そこには、いた。
ぱたぱた暢気に手を振るリュックと、腕組みのままこちらを見ているアーロンと。
ティーダ!」
そう言う名前の、ユウナの愛しい人とが。


「ぬおおおおおおおっ!」
紅蓮の炎が、己の身を包み込む。
それに力の限りあらがいながら、パパスは吼えた。
彼の目の前の青白い顔をした男…ゲマと名乗るそれは、驚いたように目を細める。
「ほほほほほ…がんばりますねぇ?貴方、本当に人間ですか?」
ゲマは右の脇に抱きかかえた二人の子供…ヘンリーととんぬらを弄びながら、笑った。
パパスはそいつをぎっ、と睨み付け、素手で炎をなぎ払う。
「息子を放せ…」
ぷすぷすとあちこちから黒い煙を立ち上らせながらも、パパスは力強く立ち続け、力強く敵を睨め付け続ける。
ゲマの配下の2匹の魔物は、彼の不死身ぶりを恐れて数歩後ずさった。もう何度も剣で斬りつけたのに、何故死なない?
「もう、息子達にあんな顔をさせたくはないのだ…」
重い枷を残してしまった大人のとんぬらの顔と、何かをあきらめてしまったような顔をしていたヘンリーを思い浮かべ、彼は言う。
もう、彼らのあんなつらそうな顔は、見たくない。もっと幸せな顔を、見たい。

「ほほ、いい話ですね。ですが、もう時間がありませんので…ルーラ!」

ゲマの言葉の最後の単語は、呪文だった。
一瞬にして2匹の魔物とゲマと、そのゲマの抱えていた息子達とがかき消える。
「おのれっ!」
パパスは舌打ちすると、体を翻して駆けだした。追わねば。

この後、パパスは息子達を探して放浪の旅に出る。
再会は18年後、魔界の大魔王ミルドラースの眼前。それまで、彼は走り続ける事になる。


ここはどこだ?
アイラは頭をぱたぱた振って、記憶を改めた。
足下は砂場。目の前は海。照りつける太陽…。
ふと振り向くと、すぐ近くに小さな村が見えた。それなりに大きな港を持った、村。
(ああ、そうか)
気づく。ここはフィッシュベル。彼のいるところだ。
ここに来たのは何故だろう…?
きっと、マリベル達が死んだ事を真っ先に伝えなければならないのが、彼だと思ったからか。
アイラは漁村フィッシュベルに向かい、ゆっくりと歩き出した。


バッツは森の中ではっ、と目を覚ました。
近くでたき火が揺れている。チョコボのボコがすやすや眠っている。自分は、寝っ転がっている。
「夢…じゃないな」
腰のブレイブブレイドを確かめて、バッツはうめいた。
レナのペンダントもある。ブレイブブレイドはほんのり血で赤く染まっている。
つまり、あのゲームは現実。ファリスが死んだ。レナも、死んだ。
バッツは目の前に、レナのぺンダントをかざす。飛龍をかたどった、ペンダント。

(私は、ここにいます)

レナの手紙の一文が脳裏をよぎる。
ここに、いる。彼女はここにいる。ファリスも、ここにいるのだろうか?たぶん。いるのだろう。そう思いたい。
バッツは立ち上がると、ボコを起こし、たき火を消した。このことを知らせなければならない人物は沢山いる。
その後ふと空を見て、小さく笑って、彼は言った。

「レナ、ファリス、クーパー、アニー、バーバラ、みんな…俺も、ここにいるよ」

その後の歴史書に、光の戦士バッツ=クラウザーの名が登場する事はなかった。


しんしんと降る雪の大地に、二人の男女が立っている。
翡翠色のの髪の少女と、蜂蜜色の髪の男性。
「さて、これからどうするかな?」
男性…エドガー=ロニ=フィガロは小さくつぶやいた。
さりげなく、隣の少女…ティナの肩に手を回そうとするが、それはあっさり彼女の手に阻まれる。
「みんなに…あのことを伝えたら、きっと、そのまま元の生活に戻っていくんだと、思うわ」
「…さみしいな。あんな事があって、あんなに死んで、それでも…元の生活に戻ってしまえるなんて」
だったら、何故彼らは生きていた?何故死んだ?
「そうね…とっても…さみしいわね」
二人はじっと立っていた。いつまでもいつまでも立っていた。

この後、エドガーはフィガロの機械王として、ティナはモブリズの母親として、それぞれの生活に戻っていった。
彼らの言葉通り、仲間を失った悲しみも徐々に癒えていき、何かが大きく変わると言う事はまるでなかった。
それは悲しい事なのだろうか?そうなのだろう。多分、おそらくは。


天上の城ゼニス城。一人の老人が座っている。
彼は何もしない。してはいけない。故に彼は傍観者と呼ばれた。
彼は何もしない。ただ、小さくつぶやいた。
「もう、二度と会う事もないじゃろうな…」

天空の城の主ゼニス。彼は無限の過去から無限の未来に至るまで、人の記した書物に現れる事は、ない。



そして――…月日は流れた。



深緑の海の波間に浮かぶ城グランバニア。
かつて、詩人はそこを英雄王とんぬらの城と歌った。
今、その城の城門の前に、二人の人物が立っている。

一人は女性。青い髪を長く伸ばし、側頭部に二つのリボンが揺れている。
ゆったりとしたドレス姿の、おとなしそうな女性だ。
もう一人は男性。とがった青い髪をターバン覆い、腰には美しく煌めく剣が揺れている。
動きやすそうな旅装束の、ちょっと子供っぽい男。

二人とも、年の頃は二十歳くらいか。
女性は心配顔で、男性は得意げな顔で、向かい合って立っている。

「クーパー、ほんとに行く気?」

女性は…男性をクーパーと呼んだ彼女は、腰に手を当ててむすっとした顔をして見せた。
彼女の名はアニー。そう、この二人はあの、クーパーとアニーだ。

「十年待ったんだ。俺、もう我慢できない」

たくましい青年になったクーパーは、ひょいっと肩をすくめて言った。
彼の一人称が「僕」から「俺」に変わったのはこの世界に帰還した後、すぐだった。

「俺、絶対見つけてくる…絶対、リディア達ともう一回会う方法を見つけてくる。
 だから…グランバニア、頼むな」

その物言いは、彼の尊敬するバッツにそっくりで、思わず笑ってしまう。
くすくす笑うアニーを見て、今度はクーパーが不機嫌になった。

「な、なんだよ…急にくすくすってさ…」
「ふふふ、だって、クーパーってば…」
「まるでバッツさんの真似してるみたいじゃない。クーパーってばさ」
「ホントホント。今の言い方なんかそっくりで…」

そこでぴたっと、笑いが止まった。
今の会話、どこか、おかしい。
最初にクーパーが文句を言って、アニーが言い返して、それから…
第三者の横槍が入った。今。

ばっ、と、アニーが足元を見た。とっさに。
「やほー。アニー、元気してた?」
彼女の足下には角を生やした少女が一人、立っていた。
「「えっ、エーコッ?!」」
二人同時に驚きの声が漏れる。そう。二人の足下に立っているのは、あの時のままの、エーコ。
「どっ、どうして?どういう事?」
訳が分からない。もう会えないはずの彼女が。どうして?

「どうして、って…バッツさん達につれてきてもらったの。ほら、あっち」

ぴっ、と、エーコはクーパーの背後を指さした。

二人が振り向く。
チゾットへ続く街道がある。そして、その向こうの方に、立っていた。

アルスが、ティナがエドガーが、ゼニス、ティーダ、アーロン、リュック、パパス、ライアン。
バーバラにアイラに、デッシュと、バッツと、そして、リディア。

「みんな!リディア!」

いても立ってもいられず、クーパーはまっすぐ走っていった。仲間達の、元へ。

「リディア!久しぶり!」
「うん、クーパー、一年ぶりね」

わずかな距離を置いて、二人が向かい合う。
久々に交わした言葉に、しかしクーパーは眉をひそめた。一年ぶり?
彼に取っては、十年だった。ゲームから帰還して、体を鍛え、当時の事を何度も思い返し、十年。
二十歳になった今年、ようやく皆と会う手段を探す旅に出るところだったのだ。

「ピサロかサマンサがいれば解説してくれたんだろうがな…多分、時間の流れが違うってやつなんだろ。
 俺にとっては、5年間だった」

まばらに無精ひげを生やしたバッツが、二人の間に割り込む。

「エーコなんか、戻って一月も経ってなかったらしいぜ?
 あっさり再会できてかえって感動薄いって、ブーたれてたな」

笑う3人。背はクーパーが一番高くて、その次にバッツ。そしてリディアの順になっていた。
別れた時は、クーパーが一番小さかったのに。

「でも、安心したな。
 リディアが大きくなっちゃって、歳が離れちゃって、今度会うときどうしようかって迷っちゃってさ」
「…そう?」
「一緒にいて、親子みたいに見えたら困るもんな…恋人同士になれても」
「え?」

クーパーの告白に、リディアが目を丸くする。
バッツはケタケタ笑って、クーパーのせなかをばんばん叩いた。「人前でへーきで恥ずかしい事言うなよ、お前は」

「でも、凄いな…どうやって、こっちに来たの?」
クーパーの疑問に、今度はデッシュが割り込んでくる。

「調べてたのさ…みんな、この場にいるほとんど全員が。
 もう一度会いたいって…デビルロードだとか隕石だとか旅の扉だとか…
 それぞれの世界の、それぞれの手段を」

もう一度会いたい。会って話をしたい。その思いが彼らを駆り立て、動かし、そして成したのだ。

「最初に成功したのは俺なんだ。すげぇだろ」と、デッシュが自慢げに付け足した。

その後ろで、以前よりずっと背の高くなったアルスが、こちらはあまり変わっていないティナと談笑している。
さりげなくエドガーが割り込み「私の世界のレディを口説くときは私に許可をもらう事だな」と言うが、
アルスはそれをさっと流してしまった。どうやら精神面でかなり成長したようだ。

それを見てティーダが笑い、リュックは翼を生やしてあたりの景色を見て回る。アーロンはじっとそれを見ていた。穏やかな顔で。
パパスとアイラは物憂げな瞳でグランバニアを見つめ、ライアンとバーバラが二人を元気づけようと肩を叩く。
ゼニスは相変わらず、ひとりでにこにこ、じっとしていた。
エアリスがいない事に気づいたクーパーはバッツに彼女の事を訪ねると、バッツは見つけられなかったと答えた。
「けど、すぐに会えるさ」と、彼は即座に付け足す。
そうだ。自分達が再開できたのだ。きっとまた会える。
バッツとクーパーとリディアはもう一度、お互いにとびっきりの笑顔を交換した。

それは平和な光景。世界で、すべての世界の中で、一番平和で幸せな光景に、違いなかった。

「よーし全員!再会を祝してパーティーだ!クーパーにおごってもらうぞ!」
「「「「「    お    ー   っ   !   」」」」」

バッツが声を上げ、全員が同時に返事を返した。

「ち、ちょっとまってよ!」
それに困った声を上げるクーパーの肩を、にやりと笑ってリュックが叩く。
「王子様なんでしょ?ほら、ぱーっとやろ!ぱーっと!」

その場にいた全員が、にこやかに笑いながらグランバニア城へと歩いていく。
アニーとエーコがこちらに向かって手を振っていた。

「ああっ、もう!しょうがないなぁ!
 しょうがないからぱーっといこう!」

クーパーの半ばやけになった発言に、わぁっと全員から歓声が上がった。


初めは、誰が一番強いのかと言うところから始まった。
それぞれの世界の英雄の中の、真の最強。
それは誰も知らない。知りようがない。そして結局、それが分かる事はなかった。試したのに。

そして、それぞれの世界の英雄が顔を合わせればどうなるのかと、夢想した。
そこにはきっと友情や愛情が出来て、一つの理想世界が現われるんじゃないかと夢想した。
何度も、何度もそれは繰り返されて――…

その答えは、ここにあった。



                                      DQFFバトルロワイアル   完


最後まで生き残ったメンバー
【アーロン】【アイラ】【アニー】【アルス】【エアリス】【エーコ】
【エドガー】【クーパー】【ゼニス】【ティーダ】【ティナ】【デッシュ】
【バーバラ】【バッツ】【パパス】【ライアン】【リディア】【リュック】

【以上 18人】

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最終更新:2010年03月06日 01:19
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