これは、とある研究室に残されていた手記である。終盤がやぶけていて読めず、そこは「…」と示している。この内容が真であるか偽であるかは定かではない。しかし、こういう手記が存在するという事実は心の片隅に置くべきかもしれない。現代のゾビッポンジュース社会では・・・

ゾビッポンジュースとは

謎の生命体ゾビッポンから採取される液体。当初はZリキッドと呼ばれ、慎重な調査が勧められていた。ある時、Zリキッドが莫大なエネルギー資産となりうることを知った上層部は、まだ分かっていない危険性を多少無視しても利用しようと試みる。当時の私はお金に困っていた。安全性を最優先すべき、心ではわかっていても上層部に協力する道を選ぶしかなかったのだ。

波及するゾビッポンジュース

Zリキッドは、加工次第で燃料だけでなく食用としてもまた相当なエネルギーを持つ食料となることが判明。このことは上層部の実用化への意欲をさらに搔き立てた。いくらなんでも食用とするには相応の安全確認が必要になる。上層部もそこまで馬鹿ではなかった。一応の安全性が確認され、Zリキッドの加工品「ゾビッポンジュース」は瞬く間に世界に広まった。

ゾビッポン、その実態

その後研究を重ねて、今では燃料としてもZリキッドは用いられている。かくしてZリキッドの研究チームは解散となった。しかし、私はより効率的な方法を探すという名目でZリキッドの研究をただ一人進めていた。もちろんそんなものは建前に過ぎない。どうしてもZリキッドの安全性について腑に落ちない点があり、実験を重ねたかったのだ。私はZリキッドを知るためにゾビッポンを調査してみた。するとどうしたことだろう。ゾビッポンは本来火山地帯の麓に噴煙と巨大な火山によってできる日陰。その暗黒の地帯に最も適した体質をしていたのだ。ゾビッポンが光に弱いという研究結果自体はあった。だが、ここまで具体的な体質を持っていたとは…。この体質の発見こそがこの研究最大のターニングポイントと言っていい。

…ゾビッポン…恐怖…

…試しにこの環境に近い状態で…投与した。…何ということだろう。その生物は…始め、気づいた時には…ポンになっ…た…。次に……ジュースで実験…こちらも…時間がかかるが、間もなく…引き起こした。…私は…都市部に近い…ゾビッポ…過剰…その結果もまた……

最終更新:2021年06月29日 21:31