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これを読んでいるのは、同志だろうか。それともキュリオスのロボの何者か、あるいはもしかしたらキュリオシティ外部の者かもしれない。
私は元々歴史を研究していた。そしてその歴史から学び、より良い未来を作っていけるシステムとして私が学んできたことをインプットしたAI「キュリオス」を作ったのだ。
もしこれがキュリオス以外の者の手に渡っているならば、これを読んで欲しい。
真実を叫ぶ者は常に僅かだ。もはや大多数の人には理解されない。
キュリオシティは神の楽園などではない!むしろ悪魔の牢獄とでも言うべき場所だ!
我がAIキュリオスは旺盛に様々な知識を取り込んでいた。
しかし、そんな中であの歴史的な争いが起きた。生物もロボットも多くが失われた。
その出来事を取り込んだキュリオスは全てを管理する必要があると判断し、私から独立。あのような都市を作り上げてしまった。
耳心地の良い言葉で人々を惑わし、彼らからは徐々に自主性というものが失われていった。次第に彼らの殆どが妄信的にキュリオスの示すプランに従い、レールの定められた人生を送っている。
数多くのキュリオシティの名物とされる物にも全て裏の顔がある。
キュリオシティの施設
トゥルースタワー
セントラル・キュリオスによる教育プログラム「キュリオス・プログラム」はいわば洗脳教育に近い。また、明らかに通常の範囲を超えた身体能力の向上が見られる。安全性度外視の肉体改造を施されている可能性が高く、長生きはできないだろう。
また最深部にはかつて甚大な被害と引き換えに戦争を終着させた究極生命体「フェクト・キュリオス」が眠っている。もし目覚めることがあれば、悪夢が幕を開けるだろう。
セキュリティウォール
あのような戦争を経た今の世界に外部などという概念はない。荒地が広がるのみである。この壁は外に出ようと目論む者の阻止、および深層心理にそもそも外に出ようという気が起こりにくいようにする効果もあると言えるだろう。
中央都市オースピシャス
これはこの都市に限らないが、全てのロボに同時に監視カメラとしての機能があり、怪しい動きはすぐにチェックされる。場合によっては不慮の事故に仕立てた粛清なども行われる。そういう町だ。
ホープアイル
ここに立ち入るための「特別な資質」というのは他でもない「感情」のことである。キュリオスはどうやら感情というものがあるからあの争いが起きたのだと解釈したようだ。さらにキュリオスは強い感情、特に悪い感情を糧に増える特殊なエネルギーを発見したらしい。
ここはそのエネルギーを培養するプラントになっており、希望などとは正反対の生活の中でエネルギーを搾り取る原木か何かのように扱われている。
生物は言うまでもないが、ロボも例外ではない。あまりにも高性能であるが故にキュリオス自身でも制御できないバグ=感情を獲得してしまう個体が現れる。
そしてそういった個体が検知されれば、全てここに送られる。
キュリオシティのロボ
ドルドゥーズ・サイバーボルンズ
表向きには人々の悩みなどに向き合っているが、その実はやはりキュリオスの神経というべき存在。少しでもキュリオスのプランに背いた人生にずれようとすれば「修正」にやってくる。
そして、その「修正」を受け入れなかったものはタワー送りだ。
ケラケラ・キュリオス
ショーなどと言っているが、その実態は反乱者を処罰する見せしめ。悪いことをすればこいつが来ると教えられ、実際にその「悪いこと」をした者がどうなるのかを叩きこんでいる。
この手記が何かを変えることができるのか、もはや私には分からない。読んでくれた者にこのことを喧伝し、自由のために立ち上がれとまで言う資格も私にはない。
だが、この文章を残したという事実が私に安心を与えてくれる。
キュリオ
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