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流血少女エピソード-御堂筋藍子-




「おや、おはよう部長。今日も良い朝だな」
「んー、おはよう御堂……みど? 御堂筋……、なの? 君は」

 機密部部室。部室の場所は勿論のこと、調度に間取り、収容設備から室温湿度に至るまで、その全てが機密情報である。故に、ここで描写されることもない。何故朝早くから部室へ集まるのか、それもまた機密である。兎も角も、部室に入ってきた機密部部長――機密部のトップ故、その名が明かされることはない事は言うまでもない――は、目を疑ったのだ。

「ははは、なんだか可笑しな事を言うな、部長は。間違いなく私だよ」
「その髪……どした?」
「この髪かい? ふふ、今日も美しいだろう。なにせ、私の数少ない自慢の一つだからな。藍子という名は、この髪から母が名付けてくれたんだ」
「んー、ええと……?」

 部長は盛大に首を捻る。それもその筈だ。今日この場に於いて、彼女、御堂筋藍子の髪の色は――鮮やかな橙赤色を示していた。


◆◆◆


 御堂筋藍子が機密部に入部したのは、※機密情報※の丁度※機密情報※の頃だった。その頃機密部では、※機密情報※を狙う※機密情報※により、※機密情報※の半数が失伝、更に※機密情報※のうち※機密情報※が※機密情報※ていた。これは機密部の存続に関わる危機――即ち※機密情報※ント・※機密情報※ニク※機密情報※を※機密情報※しかねないという、絶望的とさえ言える状況であった。当時の部長である※機密情報※は、死を覚悟で※機密情報※に臨み、※機密情報※※機密情報※※機密※機密※機密※機密※あ※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機爆密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※に機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密※機密き※機密より※機密※機密※機密※機密※機密※※機密情報※※機密情報※筋の活躍により※機密情報※を免れ、その※機密情報※を※機密情報※である。
 彼女の髪の色――沈着で理知的な奥深さを思われる藍色は、この出来事をきっかけに、機密部員一同の心に深く刻み込まれることとなった。


◆◆◆


「御堂筋……えーと、そ、染めた?」

 おずおずと部長が聞く。何かあったのか?
そう考えるのもその筈である、御堂筋は常日頃から藍色の髪を自慢にしていた。丁度、そう――先程のように。母から貰った「藍子」の名を、艶やかな髪を、自負していた。

「? 何をだ?」
「……え、その……髪、とか……?」
「はは、染めるわけないだろう。自慢の髪だぞ」
「あ、あー! そうだよねー! ねー……」

 部長は考えた。とても考えた。そうして無言のまま、数分が経過した……。

「ねえねえ、御堂筋」
「何だ」
「前髪、ゴミついてるよ」

 そう言って部長は手鏡を寄越す。数分かけて考え出した頭脳プレーである……!御堂筋が鏡の中を覗き込む!

「……どこだ?」
「あ、えと、見間違えた……? かな?」
「……? そうか」

 御堂筋は鏡を返そうとする。何事も無かったかのように。

「あ、ていうかね! そのね!」
「!? な、何だ……?」
「……オレンジだよね!? 藍色じゃないじゃんね! その髪ね! 今の君は御堂筋だいだい子だよね!!」
「…………?」

 怪訝そうな――、むしろ心配そうな目で部長を見つめる御堂筋。嘘は、吐いていない。なんだかもういっぱいいっぱいだが、部長はおもむろにスーファミのマリコレを引っ張り出した。

「はい! マリオの色は!」
「赤」
「ルイージは!」
「緑」
「ひっくり返ったトゲゾーは!」
「青」
「…………」

 マリコレをふん投げて、ガンプラを手に取る!

「ほれこのガンダムは!」
「トリコロール」
「ザクは!」
「緑」
「シャア専用は!」
「たらこ色」
「…………???」

 息を切らして、たらこ色の赤い彗星を所定の位置へ戻す。色覚も正常であるように思えた。なんだかよくわからないが――その日より、彼女の髪の藍色は、変わる事なく燃えるような橙赤色であった――。


※なお、機密部部長の性別については機密情報となっている※