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[[●戦争と罪責09]] より 最新の情報は [[●戦争と罪責]] にあります #contents *110831 グアテマラでの性病人体実験 死者は83人 米調査委 [朝日]  米科学者が1940年代に中米グアテマラの病院や刑務所で、性病に感染させる人体実験を実施していた問題で、オバマ大統領直属の委員会がこのほど、実験による死者が83人に上ることなどを盛り込んだ調査結果を公表した。  AP通信によると、米国の公衆衛生当局の医師らが、抗生物質の効き目を調べる目的で、兵士や受刑者、精神障害者ら1300人を意図的に梅毒や淋(りん)病に感染させた。このうち治療を受けたのは約700人で、83人が死亡していたことが確認された。委員会のメンバーは「科学者は医学の進歩を優先し、人間としての良識を欠いていた」と非難した。  この問題は昨年、文献を調べていた研究者が発見し、明るみに出た。オバマ大統領は昨年10月、グアテマラのコロン大統領に電話で謝罪している。(ワシントン=行方史郎) *110815 空襲被災者・遺族の救済法案、12年提出へ 超党派議連 [朝日]  国の援護措置のない東京、大阪大空襲などの空襲被災者・遺族の救済をめざし、民主党を中心とした国会議員が超党派で設立した「空襲被害者等援護法を実現する議員連盟」が来年の通常国会に救済法案を提出する方針を固めた。全国の空襲被害者が14日に東京都内で開いた集会で、議連会長の首藤信彦衆院議員(民主)が明らかにした。  太平洋戦争末期の空襲で障害を負ったり、孤児になったりした民間人戦災者の救済をめぐっては、1973~89年に旧社会党などが「戦時災害援護法案」を14回国会に提出したが、自民党の反対で成立しなかった。一方で、国は旧軍人・軍属とその遺族には、恩給や年金など総額約50兆円を支出してきた。同議連は「当事者が高齢化する中、憲法の平等理念に基づいて著しい格差を解消するのは急務だ」とし、現段階では参加していない自民党議員にも呼びかけ、年内に救済範囲や財源などを詰めるという。 *110815 靖国参拝 首相と全閣僚、見送り 谷垣氏らは参拝 [朝日]  菅直人首相と菅内閣の全閣僚は15日、終戦記念日に合わせた靖国神社への参拝を見送った。首相と全閣僚は昨年も参拝を見送っている。ただ、副大臣・政務官では森田高(国民新党)、浜田和幸(無所属)両総務政務官が昇殿参拝した。  首相は靖国参拝について「A級戦犯が合祀(ごうし)されているといった問題などから、首相や閣僚が公式参拝することには問題がある」と語り、在任中は参拝しない考えを表明している。  一方、自民党では谷垣禎一総裁や森喜朗、安倍晋三両元首相らが参拝した。  超党派でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・古賀誠元自民党幹事長)の計53人も参拝。同会によると、参加者は衆院28人、参院25人。政党別では自民32人、民主13人、たちあがれ日本3人、国民新2人、無所属3人だった。 *110814 「日本軍性暴力パネル展」始まる 北京郊外で日中共催 [朝日]  北京市郊外の中国人民抗日戦争記念館で14日、旧日本軍による女性に対する性暴力をテーマにした「日本軍性暴力パネル展」が日本の市民団体と同記念館の共催で始まった。中国やアジア各国の被害女性の状況などを100枚以上のパネルで説明する内容。11月までの開催を予定している。  主催者は「両国間には歴史認識の違いがある。こうした交流を通じ、相互理解を深め、共通認識を増やしたい」(同記念館)とする。この日の開幕式には中国の被害女性らも駆けつけ、山西省の劉面換さん(84)は「日本軍に銃で殴られ、今も左手が不自由だ」などと訴えた。(北京=古谷浩一) *110812 ベトナム枯れ葉剤やっと汚染除去開始 散布から50年 [朝日]  米軍がベトナム戦争(1960~75年)で使った枯れ葉剤の汚染除去作業が今年始まった。散布開始から50年。ベトナム政府によると、対象地域は米軍基地があった同国中部のダナン空港周辺の約29ヘクタール。費用の約3200万ドル(約24億円)を米国が援助し、2013年までの除去を目指す。全国に28カ所あるとされる高濃度汚染地域の除去には20年かかるともいわれる。  米軍は61年に枯れ葉剤を使い始めた。密林や耕作地に散布し、南ベトナム解放民族戦線の拠点をつぶす作戦だった。71年までに約7200万リットルを散布。がんや障害児の出産などの被害は2世代、3世代にわたる。支援団体によると今も約300万人のベトナム人に何らかの症状があるという。  米政府は91年から米兵の枯れ葉剤被害者に補償を始めたが、95年にベトナムと国交正常化した後もベトナム人の被害者を放置し続けている。枯れ葉剤をつくった製薬会社も、米国の被害者だけに和解金を払った。  一方、中国への対抗上、米越は合同軍事訓練などで関係強化を図っており、米政府は07年に枯れ葉剤の汚染除去研究費として約40万ドルを提供。昨年10月、クリントン米国務長官も「我々が共有する痛ましい過去の遺産」と、除去への協力を約束した。  ベトナム政府によるとダナン空港周辺での除去計画は米越合同事業。米国が費用を出し、作業はベトナム国防省が担う。今年6月に前段階の不発弾処理が始まり、土壌を掘り返し、熱でダイオキシンを分解する実際の除去は来年からだ。 *110105 集団自決、軍の指示明記 強制は触れず 歴史民俗博物館 [朝日]  国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市、平川南館長)が常設展示している沖縄戦の「集団自決」について、説明文から旧日本軍の指示・命令の記述が削除された問題で、同館は5日から説明文を改め、「集団自決」の背景に手りゅう弾の配布といった「軍人の指示」を明記した。ただ、「命令」といった軍の強制には触れず、これまでの説明にあった「集団自決に追い込まれた人びともいた」との表現もなくなった。  同館は昨年3月、常設展示室「現代」に沖縄戦のパネルコーナーを設置。説明文の原案では軍人の指示・命令に触れていたとされるが、「慎重な表現」を求める研究者らの意見もあって、「集団自決に追い込まれた人びともいた」との説明文で展示を始めた。これに沖縄県の市民団体などから多くの抗議が寄せられたため、昨夏には軍関与の記述を復活させる方針を固めて表現を検討してきた。  展示替えされた「集団自決」の背景説明では「日本軍により軍民の一体化が推し進められるなかで米軍に投降すべきでないとの観念が一般にも浸透」「手りゅう弾の配布に示される軍人の指示」などと記述した。  同館によると、「住民の戦力化」「軍・官・民共生共死の一体化」という沖縄戦特有の性格を示す資料を写真などで新たに展示。来館者用図書室には、閲覧できる証言資料を置いた。その上で、「軍の命令」を裏付ける資料類は得られなかったとし、精査した資料や証言から導くことができる範囲の記述にとどめざるを得なかったという。  今回の再展示について会場を訪れた高嶋伸欣・琉球大名誉教授は「日本軍による強制という表現が入るどころか、『追い込まれた』の文言もなくなり、後退してしまった印象がある」と話した。  同館は展示について来館者の意見を踏まえ、今後も改善を検討していくとしている。(米原範彦) *101108 朝鮮王朝の文化財「引き渡し」合意 表現めぐり日韓攻防 [朝日]  宮内庁が保管している朝鮮王朝の儀典書「朝鮮王室(王朝)儀軌(ぎき)」など韓国政府が返還を求めている文化財について、日韓両政府は8日までに韓国側に引き渡すことで基本合意した。近く両国の外相が電話会談して最終合意し、双方の閣議決定を経る。  日韓関係筋によると、基本合意されたのは、朝鮮王室儀軌を含む複数の文化財。今週末に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に予定される菅直人首相と李明博(イ・ミョンバク)大統領の首脳会談でも、引き渡しを確認するとみられる。  朝鮮王室儀軌などをめぐっては、菅首相が8月、韓国併合条約100年にあわせて発表した談話に引き渡すことが盛り込まれた。その後、日韓で引き渡される文化財の範囲について協議が続いていた。  韓国政府は所有権が韓国にあるとの立場から「引き渡し」ではなく、「返還」とすることを強く求めていた。関係筋によると、引き渡しの表現をめぐって双方が歩み寄ったものの、「返還」との表現は使わないことに決まったという。  日韓両政府は1965年の国交正常化の際、文化財に関する協定を結び、日本から韓国側に約1300点が引き渡された。韓国政府も協定の有効性は認めているが、一方で朝鮮半島から日本に流出した文化財は6万点を超えるとも指摘され、韓国国内ではさらなる返還を求める声がある。 *100807 米国務次官補「謝罪することはない」 広島式典に代表団 [朝日]  【ワシントン=望月洋嗣】「我々には謝罪することは何もないが、戦争に影響されたすべての人々への敬意を示す」。米国務省のクローリー次官補は5日夜(日本時間6日午前)、ルース駐日米大使ら米国の代表団が広島市での平和記念式に出席したことについて、ツイッターでコメントした。  大使の出席については「日本との友情の印」とし、「米国は第2次大戦以降に日本の復興を助け、敵国から確固たる同盟国に変えたことを誇りに思う」とした。米国内では、初の米代表出席を「暗黙の謝罪」などと批判的に見る意見が保守層などに強い。同次官補のコメントは、こうした国内世論に応じる一方、日本との友好関係にも配慮した内容になったとみられる。 *100822 併合条約から100年 日韓市民千人が共同宣言採択 [朝日]  韓国併合条約が結ばれてから100年となる22日、東京・池袋で日本と韓国の市民ら約千人が参加して大会が開かれ、植民地主義の清算と平和の実現を求める日韓市民共同宣言を採択した。  実行委員会共同代表の伊藤成彦・中央大名誉教授が「植民地支配の完全な清算を目指し、日韓の市民が力を合わせよう」とあいさつ。日本軍の元慰安婦や日本の炭鉱に連行されたお年寄りらが来日し、当時の状況を証言した。  共同宣言は、韓国併合条約について「対等な立場で自由意思により結ばれたものではなく、違法であり無効だ」としたうえで、アジア侵略の真相究明、強制労働、徴兵などの犠牲者や元慰安婦への謝罪と賠償、朝鮮の文化財の返還、朝鮮人の遺骨の返還などを日本政府に要求。日朝国交正常化にも取り組むよう求めた。今後、日韓の国会議員らにも宣言への理解を広げるよう活動していく。 *100811 「一歩前進した歴史認識」 韓国主要紙、首相談話を評価 [朝日]  【ソウル=箱田哲也】11日付の韓国主要紙の朝刊は、菅直人首相が10日発表した韓国併合100年をめぐる談話に関する記事を一斉に1面トップで扱ったほか、社説を含めて大きく展開した。談話が韓国の人々の「意に反した植民地支配」だったと強制性を認めたことを評価する一方、日韓併合条約の無効性にまでは言及しなかったことを指摘する報道が目立った。  東亜日報や中央日報などは社説で、「歴代の談話の中でも一歩前進した歴史認識」(東亜)などと評価。そのうえで「行動が伴わなければリップサービスにすぎない」(中央)と主張した。  談話に盛り込まれた、文化財の引き渡しについても「歴史的和解の象徴」といった評価が目立った。朝鮮日報は引き渡しの範囲に関して「宮内庁所蔵分だけでなく、全国の公立博物館などにある図書のうち、朝鮮総督府が搬出したものすべて」との権哲賢・駐日大使の見解を紹介した。 *100810 「改めて痛切な反省」 韓国併合100年、首相が談話 [朝日]  政府は10日の閣議で、韓国併合条約発効100年を迎えるのを機に、過去の植民地支配への反省や未来志向の日韓関係を築く決意などを柱とする菅直人首相談話を決定した。韓国が日本の植民地支配からの解放を祝う15日の「光復節」の前に公表することで、韓国側の前向きな対応を期待している。首相は談話の閣議決定後、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領に電話し、談話の内容を直接伝えた。  談話では「韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられた」との認識を表明。そのうえで、「歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたい」として、戦後50年を機に出された1995年の「村山談話」の表現と同様に「植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明する」としている。  そのうえで「これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築する」として、将来の東アジア共同体の構築に向けて、両国関係をアジア地域の平和と安定、核軍縮、気候変動などで「協力してリーダーシップを発揮するパートナー」と位置づけた。  また、宮内庁が保管している古文書「朝鮮王室(王朝)儀軌(ぎき)」を韓国側に引き渡す方針も明記した。「朝鮮王室儀軌」は朝鮮王朝時代の王室の公式記録で、韓国が日本に返還を求めてきた文化財の一つ。韓国国会も06年、返還要求決議を採択していた。談話では、文書への韓国の所有権を認める「返還」ではなく、引き渡しと位置づけた。政府として未解決の補償問題の存在を認めるような表現は避けた。  記者会見した仙谷由人官房長官によると、首相との電話協議で李大統領は、談話に対する「強い謝意」を表明。「韓国と日本が将来、より強い協力関係を築くことができる」と述べたという。  談話は、鳩山政権時代から水面下で検討が行われていた。菅政権では、仙谷官房長官を中心に検討を進めてきた。韓国側は事前に、15日より前の談話発表を期待する声を寄せていた。  一方で閣内からは、「慎重に検討してほしい。賠償、補償の話が蒸し返されることは絶対あってはならない」(玄葉光一郎・公務員制度改革担当相)と談話発表に慎重な声も上がっていた。野党側も自民党の安倍晋三・元首相らが、談話発表に反対する声明を出していた。 *100810 韓国併合100年 首相談話の全文 [朝日]  本年は、日韓関係にとって大きな節目の年です。ちょうど百年前の8月、日韓併合条約が締結され、以後36年に及ぶ植民地支配が始まりました。三・一独立運動などの激しい抵抗にも示されたとおり、政治的・軍事的背景の下、当時の韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられました。  私は、歴史に対して誠実に向き合いたいと思います。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたいと思います。痛みを与えた側は忘れやすく、与えられた側はそれを容易に忘れることは出来ないものです。この植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明いたします。  このような認識の下、これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築していきます。また、これまで行ってきたいわゆる在サハリン韓国人支援、朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施していきます。さらに、日本が統治していた期間に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している朝鮮王朝儀軌(ぎき)等の朝鮮半島由来の貴重な図書について、韓国の人々の期待に応えて近くこれらをお渡ししたいと思います。  日本と韓国は、二千年来の活発な文化の交流や人の往来を通じ、世界に誇る素晴らしい文化と伝統を深く共有しています。さらに、今日の両国の交流は極めて重層的かつ広範多岐にわたり、両国の国民が互いに抱く親近感と友情はかつてないほど強くなっております。また、両国の経済関係や人的交流の規模は国交正常化以来飛躍的に拡大し、互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、その結び付きは極めて強固なものとなっています。  日韓両国は、今この21世紀において、民主主義や自由、市場経済といった価値を共有する最も重要で緊密な隣国同士となっています。それは、二国間関係にとどまらず、将来の東アジア共同体の構築をも念頭に置いたこの地域の平和と安定、世界経済の成長と発展、そして、核軍縮や気候変動、貧困や平和構築といった地球規模の課題まで、幅広く地域と世界の平和と繁栄のために協力してリーダーシップを発揮するパートナーの関係です。  私は、この大きな歴史の節目に、日韓両国の絆(きずな)がより深く、より固いものとなることを強く希求するとともに、両国間の未来をひらくために不断の努力を惜しまない決意を表明いたします。 *100512 シベリア抑留者に特別給付金 政府・与党3党が合意 [朝日]  旧ソ連のシベリアやモンゴルに抑留された元日本兵らが国家賠償を求めている問題で、政府と連立与党3党は11日、抑留された期間に応じて1人当たり25万~150万円の特別給付金を支給する方針を決めた。生存している元抑留者の約8万人が対象。自民、公明など野党にも呼びかけ、今国会に議員立法で提出して成立をめざす。  政府・与党の了解事項をまとめた案によると、元抑留者の高齢化が進んでいる現状から「多大な苦難のもと、過酷な強制労働に従事した特別の事情があることにかんがみ、特別給付金の支給を行う」と明記。今年9月に廃止される独立行政法人「平和祈念事業特別基金」を2013年3月末まで存続させ、資本金に当たる200億円を取り崩して給付に充てる。  また、給付金の支給を元抑留者に対する国家補償の「最終の措置」と位置づけ、国を相手取った訴訟については取り下げを働きかける。  日本政府はこれまで「国に法的な補償責任はない」と主張。最高裁も1997年、「立法府の裁量的判断に委ねられる」との判断を示している。民主党は野党時代、特別給付金を支給する法案を国会に繰り返し提出していた。  第2次世界大戦後、日本兵など約58万人が抑留されて鉄道建設など強制労働を強いられ、飢えなどによる死者は5万人を超えたとされる。 *0215 「ネオナチ行進させない」1万人、体はって阻止 ドイツ [朝日]  【ベルリン=金井和之】第2次大戦末期の空爆で街が廃虚と化したドイツ・ドレスデンの大空襲から65年となる13日、市内で追悼集会が開かれた。極右(ネオナチ)がデモ行進を計画したため、市民グループらが体をはった「人間の鎖」で対抗した。  極右は新市街にある駅周辺などに数千人が集結。エルベ川を挟んだ対岸にある、空襲後に再建されたフラウエン(聖母)教会などに向けてデモ行進を開始。これに対し、追悼のため教会周辺に集まっていた1万人以上の市民らは手をつなぐなどした。  両者の衝突を避けるため数千人の警察官が極右を阻んだため、極右の一部は市内で火をつけたり、車を倒したりして暴徒化。左派グループなどとも小競り合いが起き、警官15人を含む27人が負傷、約30人が拘束されたという。  ドレスデン大空襲では8割以上の建物ががれきとなり、3万人以上の市民が死亡したと言われる。極右は「爆弾によるホロコースト」と位置づけ、「犠牲者としてのドイツ」を強調している。 *0131 日中の歴史共同研究公表 南京大虐殺犠牲者数など隔たり [朝日]  日中の有識者による歴史共同研究委員会は31日、初の共同研究の報告書を公表した。戦争中の日本の行為が中国に大きな傷跡を残したとの認識では一致したが、南京大虐殺の犠牲者数などをめぐって違いは残った。また、戦後部分については、国内世論への影響などを懸念した中国側の求めで非公表となった。  共同研究は、小泉純一郎元首相の靖国神社参拝で日中関係が悪化したことを受け、歴史認識の違いを理解しようと2006年12月に両政府の合意で始まった。報告書は549ページで、同じテーマについて日本側と中国側の委員がそれぞれ執筆した論文を収録。内容は執筆者本人の認識だが、討論を通して得られた共通認識や相手側の主張の賛同できる点は反映されている。  戦後部分を非公表としたことについては、委員会は「関連資料が十分に公開されていない」「現在の日中関係に直接関係する政治問題も含んでいる」などと説明している。両政府は第2期を続けることで合意しているが、開始時期や方法は決まっていない。  南京大虐殺の犠牲者数については、中国側は報告書で東京裁判判決の「20万人以上」、南京戦犯裁判判決の「30万人以上」を挙げた。一方、日本側は2万~20万人と諸説あることを紹介した。  日中戦争と太平洋戦争の総括として、日本側は、非戦闘員の犠牲の多さや日本軍による違法行為が「戦後の日中両国民のなかに、新しい関係構築を妨げる深い傷跡を遺(のこ)すことになった」と指摘した。  中国側は「日本の侵略戦争は中国人民に重大な民族的災難をもたらした」と強調。だが、終戦後の日本を「軍国主義を捨て、新たな平和発展の道を歩み始めた」と評価、「戦争の終結は、両国に全く新しい平等な関係を築く可能性をもたらした」とした。(東岡徹、林望)
[[●戦争と罪責09]] より 最新の情報は [[●戦争と罪責]] にあります #contents *101207 空襲被災者らの請求棄却 大阪など5空襲訴訟で地裁判決 [朝日]  一晩で約4千人が死亡したとされる1945年3月の大阪大空襲など五つの本土空襲で被災した22人と遺族3人が、国に計約2億5千万円の損害賠償と謝罪を求めた訴訟の判決が7日、大阪地裁であった。黒野功久(よしひさ)裁判長は請求を棄却した。被災者らは控訴する方針。  原告は大阪、兵庫、鹿児島、宮崎、静岡への空襲の被災者ら。「国は旧軍人・軍属(軍に所属する文官や技師ら)やその遺族、被爆者、沖縄戦被害者らに補償・援護をする法律を制定したのに、空襲被災者を放置したのは法の下の平等を保障した憲法に反する」などと主張していた。  判決は、旧軍人や軍属は国の指示で戦地に赴き、被爆者には放射線の影響が長期間続くという特殊性があると指摘。「多大な苦痛や労苦を受けた空襲被災者に救済措置を講じるべきだとの意見もあり得る」とする一方、「国会の広い裁量で講じられた軍人らへの補償との差が明らかに不合理とはいえない」と判断した。 *110831 グアテマラでの性病人体実験 死者は83人 米調査委 [朝日]  米科学者が1940年代に中米グアテマラの病院や刑務所で、性病に感染させる人体実験を実施していた問題で、オバマ大統領直属の委員会がこのほど、実験による死者が83人に上ることなどを盛り込んだ調査結果を公表した。  AP通信によると、米国の公衆衛生当局の医師らが、抗生物質の効き目を調べる目的で、兵士や受刑者、精神障害者ら1300人を意図的に梅毒や淋(りん)病に感染させた。このうち治療を受けたのは約700人で、83人が死亡していたことが確認された。委員会のメンバーは「科学者は医学の進歩を優先し、人間としての良識を欠いていた」と非難した。  この問題は昨年、文献を調べていた研究者が発見し、明るみに出た。オバマ大統領は昨年10月、グアテマラのコロン大統領に電話で謝罪している。(ワシントン=行方史郎) *110815 空襲被災者・遺族の救済法案、12年提出へ 超党派議連 [朝日]  国の援護措置のない東京、大阪大空襲などの空襲被災者・遺族の救済をめざし、民主党を中心とした国会議員が超党派で設立した「空襲被害者等援護法を実現する議員連盟」が来年の通常国会に救済法案を提出する方針を固めた。全国の空襲被害者が14日に東京都内で開いた集会で、議連会長の首藤信彦衆院議員(民主)が明らかにした。  太平洋戦争末期の空襲で障害を負ったり、孤児になったりした民間人戦災者の救済をめぐっては、1973~89年に旧社会党などが「戦時災害援護法案」を14回国会に提出したが、自民党の反対で成立しなかった。一方で、国は旧軍人・軍属とその遺族には、恩給や年金など総額約50兆円を支出してきた。同議連は「当事者が高齢化する中、憲法の平等理念に基づいて著しい格差を解消するのは急務だ」とし、現段階では参加していない自民党議員にも呼びかけ、年内に救済範囲や財源などを詰めるという。 *110815 靖国参拝 首相と全閣僚、見送り 谷垣氏らは参拝 [朝日]  菅直人首相と菅内閣の全閣僚は15日、終戦記念日に合わせた靖国神社への参拝を見送った。首相と全閣僚は昨年も参拝を見送っている。ただ、副大臣・政務官では森田高(国民新党)、浜田和幸(無所属)両総務政務官が昇殿参拝した。  首相は靖国参拝について「A級戦犯が合祀(ごうし)されているといった問題などから、首相や閣僚が公式参拝することには問題がある」と語り、在任中は参拝しない考えを表明している。  一方、自民党では谷垣禎一総裁や森喜朗、安倍晋三両元首相らが参拝した。  超党派でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・古賀誠元自民党幹事長)の計53人も参拝。同会によると、参加者は衆院28人、参院25人。政党別では自民32人、民主13人、たちあがれ日本3人、国民新2人、無所属3人だった。 *110814 「日本軍性暴力パネル展」始まる 北京郊外で日中共催 [朝日]  北京市郊外の中国人民抗日戦争記念館で14日、旧日本軍による女性に対する性暴力をテーマにした「日本軍性暴力パネル展」が日本の市民団体と同記念館の共催で始まった。中国やアジア各国の被害女性の状況などを100枚以上のパネルで説明する内容。11月までの開催を予定している。  主催者は「両国間には歴史認識の違いがある。こうした交流を通じ、相互理解を深め、共通認識を増やしたい」(同記念館)とする。この日の開幕式には中国の被害女性らも駆けつけ、山西省の劉面換さん(84)は「日本軍に銃で殴られ、今も左手が不自由だ」などと訴えた。(北京=古谷浩一) *110812 ベトナム枯れ葉剤やっと汚染除去開始 散布から50年 [朝日]  米軍がベトナム戦争(1960~75年)で使った枯れ葉剤の汚染除去作業が今年始まった。散布開始から50年。ベトナム政府によると、対象地域は米軍基地があった同国中部のダナン空港周辺の約29ヘクタール。費用の約3200万ドル(約24億円)を米国が援助し、2013年までの除去を目指す。全国に28カ所あるとされる高濃度汚染地域の除去には20年かかるともいわれる。  米軍は61年に枯れ葉剤を使い始めた。密林や耕作地に散布し、南ベトナム解放民族戦線の拠点をつぶす作戦だった。71年までに約7200万リットルを散布。がんや障害児の出産などの被害は2世代、3世代にわたる。支援団体によると今も約300万人のベトナム人に何らかの症状があるという。  米政府は91年から米兵の枯れ葉剤被害者に補償を始めたが、95年にベトナムと国交正常化した後もベトナム人の被害者を放置し続けている。枯れ葉剤をつくった製薬会社も、米国の被害者だけに和解金を払った。  一方、中国への対抗上、米越は合同軍事訓練などで関係強化を図っており、米政府は07年に枯れ葉剤の汚染除去研究費として約40万ドルを提供。昨年10月、クリントン米国務長官も「我々が共有する痛ましい過去の遺産」と、除去への協力を約束した。  ベトナム政府によるとダナン空港周辺での除去計画は米越合同事業。米国が費用を出し、作業はベトナム国防省が担う。今年6月に前段階の不発弾処理が始まり、土壌を掘り返し、熱でダイオキシンを分解する実際の除去は来年からだ。 *110105 集団自決、軍の指示明記 強制は触れず 歴史民俗博物館 [朝日]  国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市、平川南館長)が常設展示している沖縄戦の「集団自決」について、説明文から旧日本軍の指示・命令の記述が削除された問題で、同館は5日から説明文を改め、「集団自決」の背景に手りゅう弾の配布といった「軍人の指示」を明記した。ただ、「命令」といった軍の強制には触れず、これまでの説明にあった「集団自決に追い込まれた人びともいた」との表現もなくなった。  同館は昨年3月、常設展示室「現代」に沖縄戦のパネルコーナーを設置。説明文の原案では軍人の指示・命令に触れていたとされるが、「慎重な表現」を求める研究者らの意見もあって、「集団自決に追い込まれた人びともいた」との説明文で展示を始めた。これに沖縄県の市民団体などから多くの抗議が寄せられたため、昨夏には軍関与の記述を復活させる方針を固めて表現を検討してきた。  展示替えされた「集団自決」の背景説明では「日本軍により軍民の一体化が推し進められるなかで米軍に投降すべきでないとの観念が一般にも浸透」「手りゅう弾の配布に示される軍人の指示」などと記述した。  同館によると、「住民の戦力化」「軍・官・民共生共死の一体化」という沖縄戦特有の性格を示す資料を写真などで新たに展示。来館者用図書室には、閲覧できる証言資料を置いた。その上で、「軍の命令」を裏付ける資料類は得られなかったとし、精査した資料や証言から導くことができる範囲の記述にとどめざるを得なかったという。  今回の再展示について会場を訪れた高嶋伸欣・琉球大名誉教授は「日本軍による強制という表現が入るどころか、『追い込まれた』の文言もなくなり、後退してしまった印象がある」と話した。  同館は展示について来館者の意見を踏まえ、今後も改善を検討していくとしている。(米原範彦) *101108 朝鮮王朝の文化財「引き渡し」合意 表現めぐり日韓攻防 [朝日]  宮内庁が保管している朝鮮王朝の儀典書「朝鮮王室(王朝)儀軌(ぎき)」など韓国政府が返還を求めている文化財について、日韓両政府は8日までに韓国側に引き渡すことで基本合意した。近く両国の外相が電話会談して最終合意し、双方の閣議決定を経る。  日韓関係筋によると、基本合意されたのは、朝鮮王室儀軌を含む複数の文化財。今週末に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際に予定される菅直人首相と李明博(イ・ミョンバク)大統領の首脳会談でも、引き渡しを確認するとみられる。  朝鮮王室儀軌などをめぐっては、菅首相が8月、韓国併合条約100年にあわせて発表した談話に引き渡すことが盛り込まれた。その後、日韓で引き渡される文化財の範囲について協議が続いていた。  韓国政府は所有権が韓国にあるとの立場から「引き渡し」ではなく、「返還」とすることを強く求めていた。関係筋によると、引き渡しの表現をめぐって双方が歩み寄ったものの、「返還」との表現は使わないことに決まったという。  日韓両政府は1965年の国交正常化の際、文化財に関する協定を結び、日本から韓国側に約1300点が引き渡された。韓国政府も協定の有効性は認めているが、一方で朝鮮半島から日本に流出した文化財は6万点を超えるとも指摘され、韓国国内ではさらなる返還を求める声がある。 *100807 米国務次官補「謝罪することはない」 広島式典に代表団 [朝日]  【ワシントン=望月洋嗣】「我々には謝罪することは何もないが、戦争に影響されたすべての人々への敬意を示す」。米国務省のクローリー次官補は5日夜(日本時間6日午前)、ルース駐日米大使ら米国の代表団が広島市での平和記念式に出席したことについて、ツイッターでコメントした。  大使の出席については「日本との友情の印」とし、「米国は第2次大戦以降に日本の復興を助け、敵国から確固たる同盟国に変えたことを誇りに思う」とした。米国内では、初の米代表出席を「暗黙の謝罪」などと批判的に見る意見が保守層などに強い。同次官補のコメントは、こうした国内世論に応じる一方、日本との友好関係にも配慮した内容になったとみられる。 *100822 併合条約から100年 日韓市民千人が共同宣言採択 [朝日]  韓国併合条約が結ばれてから100年となる22日、東京・池袋で日本と韓国の市民ら約千人が参加して大会が開かれ、植民地主義の清算と平和の実現を求める日韓市民共同宣言を採択した。  実行委員会共同代表の伊藤成彦・中央大名誉教授が「植民地支配の完全な清算を目指し、日韓の市民が力を合わせよう」とあいさつ。日本軍の元慰安婦や日本の炭鉱に連行されたお年寄りらが来日し、当時の状況を証言した。  共同宣言は、韓国併合条約について「対等な立場で自由意思により結ばれたものではなく、違法であり無効だ」としたうえで、アジア侵略の真相究明、強制労働、徴兵などの犠牲者や元慰安婦への謝罪と賠償、朝鮮の文化財の返還、朝鮮人の遺骨の返還などを日本政府に要求。日朝国交正常化にも取り組むよう求めた。今後、日韓の国会議員らにも宣言への理解を広げるよう活動していく。 *100811 「一歩前進した歴史認識」 韓国主要紙、首相談話を評価 [朝日]  【ソウル=箱田哲也】11日付の韓国主要紙の朝刊は、菅直人首相が10日発表した韓国併合100年をめぐる談話に関する記事を一斉に1面トップで扱ったほか、社説を含めて大きく展開した。談話が韓国の人々の「意に反した植民地支配」だったと強制性を認めたことを評価する一方、日韓併合条約の無効性にまでは言及しなかったことを指摘する報道が目立った。  東亜日報や中央日報などは社説で、「歴代の談話の中でも一歩前進した歴史認識」(東亜)などと評価。そのうえで「行動が伴わなければリップサービスにすぎない」(中央)と主張した。  談話に盛り込まれた、文化財の引き渡しについても「歴史的和解の象徴」といった評価が目立った。朝鮮日報は引き渡しの範囲に関して「宮内庁所蔵分だけでなく、全国の公立博物館などにある図書のうち、朝鮮総督府が搬出したものすべて」との権哲賢・駐日大使の見解を紹介した。 *100810 「改めて痛切な反省」 韓国併合100年、首相が談話 [朝日]  政府は10日の閣議で、韓国併合条約発効100年を迎えるのを機に、過去の植民地支配への反省や未来志向の日韓関係を築く決意などを柱とする菅直人首相談話を決定した。韓国が日本の植民地支配からの解放を祝う15日の「光復節」の前に公表することで、韓国側の前向きな対応を期待している。首相は談話の閣議決定後、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領に電話し、談話の内容を直接伝えた。  談話では「韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられた」との認識を表明。そのうえで、「歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたい」として、戦後50年を機に出された1995年の「村山談話」の表現と同様に「植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明する」としている。  そのうえで「これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築する」として、将来の東アジア共同体の構築に向けて、両国関係をアジア地域の平和と安定、核軍縮、気候変動などで「協力してリーダーシップを発揮するパートナー」と位置づけた。  また、宮内庁が保管している古文書「朝鮮王室(王朝)儀軌(ぎき)」を韓国側に引き渡す方針も明記した。「朝鮮王室儀軌」は朝鮮王朝時代の王室の公式記録で、韓国が日本に返還を求めてきた文化財の一つ。韓国国会も06年、返還要求決議を採択していた。談話では、文書への韓国の所有権を認める「返還」ではなく、引き渡しと位置づけた。政府として未解決の補償問題の存在を認めるような表現は避けた。  記者会見した仙谷由人官房長官によると、首相との電話協議で李大統領は、談話に対する「強い謝意」を表明。「韓国と日本が将来、より強い協力関係を築くことができる」と述べたという。  談話は、鳩山政権時代から水面下で検討が行われていた。菅政権では、仙谷官房長官を中心に検討を進めてきた。韓国側は事前に、15日より前の談話発表を期待する声を寄せていた。  一方で閣内からは、「慎重に検討してほしい。賠償、補償の話が蒸し返されることは絶対あってはならない」(玄葉光一郎・公務員制度改革担当相)と談話発表に慎重な声も上がっていた。野党側も自民党の安倍晋三・元首相らが、談話発表に反対する声明を出していた。 *100810 韓国併合100年 首相談話の全文 [朝日]  本年は、日韓関係にとって大きな節目の年です。ちょうど百年前の8月、日韓併合条約が締結され、以後36年に及ぶ植民地支配が始まりました。三・一独立運動などの激しい抵抗にも示されたとおり、政治的・軍事的背景の下、当時の韓国の人々は、その意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷付けられました。  私は、歴史に対して誠実に向き合いたいと思います。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたいと思います。痛みを与えた側は忘れやすく、与えられた側はそれを容易に忘れることは出来ないものです。この植民地支配がもたらした多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのお詫(わ)びの気持ちを表明いたします。  このような認識の下、これからの百年を見据え、未来志向の日韓関係を構築していきます。また、これまで行ってきたいわゆる在サハリン韓国人支援、朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施していきます。さらに、日本が統治していた期間に朝鮮総督府を経由してもたらされ、日本政府が保管している朝鮮王朝儀軌(ぎき)等の朝鮮半島由来の貴重な図書について、韓国の人々の期待に応えて近くこれらをお渡ししたいと思います。  日本と韓国は、二千年来の活発な文化の交流や人の往来を通じ、世界に誇る素晴らしい文化と伝統を深く共有しています。さらに、今日の両国の交流は極めて重層的かつ広範多岐にわたり、両国の国民が互いに抱く親近感と友情はかつてないほど強くなっております。また、両国の経済関係や人的交流の規模は国交正常化以来飛躍的に拡大し、互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、その結び付きは極めて強固なものとなっています。  日韓両国は、今この21世紀において、民主主義や自由、市場経済といった価値を共有する最も重要で緊密な隣国同士となっています。それは、二国間関係にとどまらず、将来の東アジア共同体の構築をも念頭に置いたこの地域の平和と安定、世界経済の成長と発展、そして、核軍縮や気候変動、貧困や平和構築といった地球規模の課題まで、幅広く地域と世界の平和と繁栄のために協力してリーダーシップを発揮するパートナーの関係です。  私は、この大きな歴史の節目に、日韓両国の絆(きずな)がより深く、より固いものとなることを強く希求するとともに、両国間の未来をひらくために不断の努力を惜しまない決意を表明いたします。 *100512 シベリア抑留者に特別給付金 政府・与党3党が合意 [朝日]  旧ソ連のシベリアやモンゴルに抑留された元日本兵らが国家賠償を求めている問題で、政府と連立与党3党は11日、抑留された期間に応じて1人当たり25万~150万円の特別給付金を支給する方針を決めた。生存している元抑留者の約8万人が対象。自民、公明など野党にも呼びかけ、今国会に議員立法で提出して成立をめざす。  政府・与党の了解事項をまとめた案によると、元抑留者の高齢化が進んでいる現状から「多大な苦難のもと、過酷な強制労働に従事した特別の事情があることにかんがみ、特別給付金の支給を行う」と明記。今年9月に廃止される独立行政法人「平和祈念事業特別基金」を2013年3月末まで存続させ、資本金に当たる200億円を取り崩して給付に充てる。  また、給付金の支給を元抑留者に対する国家補償の「最終の措置」と位置づけ、国を相手取った訴訟については取り下げを働きかける。  日本政府はこれまで「国に法的な補償責任はない」と主張。最高裁も1997年、「立法府の裁量的判断に委ねられる」との判断を示している。民主党は野党時代、特別給付金を支給する法案を国会に繰り返し提出していた。  第2次世界大戦後、日本兵など約58万人が抑留されて鉄道建設など強制労働を強いられ、飢えなどによる死者は5万人を超えたとされる。 *0215 「ネオナチ行進させない」1万人、体はって阻止 ドイツ [朝日]  【ベルリン=金井和之】第2次大戦末期の空爆で街が廃虚と化したドイツ・ドレスデンの大空襲から65年となる13日、市内で追悼集会が開かれた。極右(ネオナチ)がデモ行進を計画したため、市民グループらが体をはった「人間の鎖」で対抗した。  極右は新市街にある駅周辺などに数千人が集結。エルベ川を挟んだ対岸にある、空襲後に再建されたフラウエン(聖母)教会などに向けてデモ行進を開始。これに対し、追悼のため教会周辺に集まっていた1万人以上の市民らは手をつなぐなどした。  両者の衝突を避けるため数千人の警察官が極右を阻んだため、極右の一部は市内で火をつけたり、車を倒したりして暴徒化。左派グループなどとも小競り合いが起き、警官15人を含む27人が負傷、約30人が拘束されたという。  ドレスデン大空襲では8割以上の建物ががれきとなり、3万人以上の市民が死亡したと言われる。極右は「爆弾によるホロコースト」と位置づけ、「犠牲者としてのドイツ」を強調している。 *0131 日中の歴史共同研究公表 南京大虐殺犠牲者数など隔たり [朝日]  日中の有識者による歴史共同研究委員会は31日、初の共同研究の報告書を公表した。戦争中の日本の行為が中国に大きな傷跡を残したとの認識では一致したが、南京大虐殺の犠牲者数などをめぐって違いは残った。また、戦後部分については、国内世論への影響などを懸念した中国側の求めで非公表となった。  共同研究は、小泉純一郎元首相の靖国神社参拝で日中関係が悪化したことを受け、歴史認識の違いを理解しようと2006年12月に両政府の合意で始まった。報告書は549ページで、同じテーマについて日本側と中国側の委員がそれぞれ執筆した論文を収録。内容は執筆者本人の認識だが、討論を通して得られた共通認識や相手側の主張の賛同できる点は反映されている。  戦後部分を非公表としたことについては、委員会は「関連資料が十分に公開されていない」「現在の日中関係に直接関係する政治問題も含んでいる」などと説明している。両政府は第2期を続けることで合意しているが、開始時期や方法は決まっていない。  南京大虐殺の犠牲者数については、中国側は報告書で東京裁判判決の「20万人以上」、南京戦犯裁判判決の「30万人以上」を挙げた。一方、日本側は2万~20万人と諸説あることを紹介した。  日中戦争と太平洋戦争の総括として、日本側は、非戦闘員の犠牲の多さや日本軍による違法行為が「戦後の日中両国民のなかに、新しい関係構築を妨げる深い傷跡を遺(のこ)すことになった」と指摘した。  中国側は「日本の侵略戦争は中国人民に重大な民族的災難をもたらした」と強調。だが、終戦後の日本を「軍国主義を捨て、新たな平和発展の道を歩み始めた」と評価、「戦争の終結は、両国に全く新しい平等な関係を築く可能性をもたらした」とした。(東岡徹、林望)

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