「決まった?」
「ああ……俺、やってみようと思う。俺みたいな人、もう出さないためにも」
「決心したようね。これからも常識破りな、世界の真実がどんどん出てくるわ。大変よ、生きていくの」
「それでも、やっていく。俺は、まっすぐ前に進めるのが取り柄だから」
「気に入った。見込み通りね」
「それじゃあよろしく。ええっと」
「
水橋麻耶。よろしく、篠原勝己さん」
「ああ、よろしく、水橋ちゃん」
「24よ」
「……は?」
「あなたと4つしか違わないわ、ちゃんづけはないでしょ。それと、傷が治ったらしばらく私についてもらうわ。……上司に対する態度っていうの、学んでもらわないといけないわね?」
「……嘘だろ?」
「嘘つく理由がどこにあるのよ。次ガキ扱いしたら殺すわよ」
「……ありえん。それもあれ? 力の利用で小さくなった、ごあっ!?」
「悪かったわね、小さくて!! 好きでこうなったわけじゃないわよ!」
「ごっ、いてっ、ちょ、やめてっ」
「はぁっ、はぁっ、言っとくけどね、この力に目覚める奴っていうのは肉体的、精神的に過大なストレスがかかった時に発症するのが多いのよ。……あなた、『自分は一番の不幸者だ』って顔してたわよ。……他にもそう思ってる奴はたくさんいる。あまり詮索しないことね」
「は、はぁ……面倒だな、以外と」
最終更新:2011年04月12日 08:26