ハンドアウト
平和な世界、平和な街。しかし、裏切りの世界の中では、指先一つで破壊される危うい平和。
平和の隣には常に潜み続ける物がある。
死を恐れ、死を拒むが故に周りは死に引き込まれる。
恐れ、拒む壁の中にあるものとは。
ダブルクロス“Divide mind”
恐れるな、欲せ。
PC1 三宅 彰子 友情/敵愾心
最近、彼女の姿を見ない。元々引きこもりがちだったけど、ここまで見ないことなんてあったかな? …そう言えば、最近彼女の周りで不幸があったような。
PC2 “死の渦” 同情/嫌気
周りと共に死ぬ、と言う事件が多発する事態が起きている。
それは、人や動物、果ては植物など、一般的に生ある物が対象となっている模様。
この異常事態、それの調査にでることにする。
PC3 アニス・キーネ 誠意/疎外感
あなたの先輩とも言える人からの便り。ああ、今日も元気なんだなぁ。
登場NPC
NPC
三宅彰子
"死の渦"
アニス・キーネ
その他K市の支部員さん
シナリオ内容
新年明けて。2011年もオーヴァード達は元気だった。
方々から年賀状を受け取ったり、初もうでをしたり。
新条梢は、昔の師匠だったアニス・キーネからの年賀状を受け取る。
今ではすっかり年賀状だけのやり取りになってしまったが、昔の師匠でもある彼女が元気だということを知り、新年の明けを楽しんだ。
正月が過ぎ、新たな事件が起こる。
"死の渦"。それは、ある一定の領域の者たちが死ぬ、という現象。
その死は、人間、動物、果ては植物など。有機物を含む生き物が死んでいくという現象だった。
それについてUGNは調査を進めることにする。
一方、FHのほうでは、その事件の被害者の一人にFH研究員が居た。その件で「大事な仲間が死んじゃったけど、それを糧にして俺たちさらに頑張ろうぜー!」前向きすぎた。零は、なし崩しにそれの協力をさせられる。まあまあ乗り気。
高校生活、多くの三年生は受験を控え、この時期勉強に励んでいた。鷹崎奈遊もある程度勉強をしていた。
学期が始まってから、ほとんど来ていない三宅彰子の席が気になる。その席は空いており、このままでは受験どころか卒業もままならない。
そのことを考え、友人たちは三宅家を訪ね、プリントやら状況とかを確認することにする。それに、鷹崎に乗る事にした。
水城は前回の騒動で、査問にかけられていた。これほどの騒ぎを起こす危険分子は消し去るべきだと問われていたが、それを消し去ることは容易じゃないことを匂わせ、とりあえず勾留。その後、UGNに協力して態度を示すことになった。
三宅家で彰子は、尋常じゃあないくらい怯え、顔色も悪いわげっそりしてるわ危うい状態で引きこもっていた。家族は理由として、最近祖父が亡くなり、その後からすごい何かに怯え、引きこもるようになったという。
……とはいえ、ご飯は食べるし普通に生活はしているので、家族も「さっさと学校行けばいいのに!」とややひどい扱い。
友人たちも「早く元気を出して!」「勉強して、がんばってね!」おい馬鹿やめろ! という有様。
"死の渦"について調査を行っている新城、零、水城。その現象は死の渦の中心の人が死ねば、その半径30mにいる生命の内で、死のうとしてる物、死に瀕してる物が死んでいる、という現象を突き止める。また、中心の人物も仕事で大きな失敗をしてうつ状態の人間だった。
また、それによる死因はソラリスのエフェクトによる物だと言うのが分かる。
ここで、水城は鷹崎が行った家の人物が恐怖に怯えていること、ワーディングで威嚇していたことを伝え、怪しいことを伝える。
新城は、ソラリスのエフェクトを使用した物と言うのを聞いて、アニスの顔がよぎる。少し嫌な予感を感じるが、それでも振り切って、電話をかけた。
電話に出た彼女と話し、それはアニスの手による物ではないことが分かる。さらに、アニスは以前似たような事態に遭遇したことを伝え、「私の力が必要になるでしょう」と、そこに向かうことを伝える。
全員集まり、再び情報共有、情報収集。零と新条は過去のアニスが関わった事件を、鷹崎と水城は三宅家の監視を行うことに。
アニスが関わった事件。それは相手の精神に寄生し、死を強く意識させ弱ったところを喰らうレネゲイドビーイングの事件だということが分かる。そして、倒そうとしても精神に深く絡みついたビーイングだけを倒すのは、普通にやっては乗っ取っている肉体ごと殺してしまうため、できない。
方法は、アニスの力で対象の精神に他の人間の精神を送り込み、直接たたくというものだった。記憶探索による、ロイスの復活である。
三宅家を監視している中、どのくらいの恐慌状態なのかを調べるために鷹崎に憑いている影がいたずらをするが、それで完全に恐慌状態に落ちてしまい、三宅家は混乱状態になってしまう。
ワーディングと水城の機転で、ガス事故に見せかけて家族全員をUGN参加の病院に搬送、その間に片をつけることにした。
三宅彰子の精神は、祖父が亡くなったときに
葬儀に参加した、親族の発言を聞いて「人は何をしても死んでしまう」
通夜での、食事席で「その後、本当に直後でも家族がビール飲んだり寿司を食べたり、気にする様子はない」
その帰り、道端で死んでいる母猫、母猫の乳を飲もうとする子猫を見て「それは人間だけでなく、動物も変わらない」
その連続が、彼女の「死しても誰も考えない」という理由からの死への恐怖を引き起こした。誰よりも、忘れられるのが嫌だったのである。
そこを、"死の渦"に狙われ、捕らえられた。
その後、アニスの力を借りて彰子の精神世界に入り込む。
その中は、死の恐怖にとらわれた幻影が常に廻っている、複雑な世界。
その奥底で、"死の渦"は待ち潜んでいた。
"死の渦"を撃退し、死の幻影から彰子を救いだした。
その後、彼女は葬儀前の、とぼけた彼女に戻った。
死の恐怖は常にまとわりついているが、それを乗り越えるということは、いつも通りに生活する、ということなのだろうか。
みーんな無事でした。よかったよかった。
第八話の感想があればこちらへどうぞ。
最終更新:2011年01月17日 19:02