フランツ・フェルディナント・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲン
Franz Ferdinand von Habsburg-Lothringen
(1863年12月18日 – 1914年6月28日)
彼の理想は綺麗事で、あまりに余りに甘い。しかし、憎しみと悲しみに支配されつつある世界には、この甘さが必要だ。 …彼を裏切るのは、もはや人倫の問題に等しい。それを蔑ろにすれば、「破滅的な」結果を招くだろう…。
――フランツ・フェルディナント
"エスターライヒ王" フランツ・フェルディナントの肖像
基本的なプロフィール
性別 |
生まれた年 |
出身 |
史実/オリジナル |
男性 |
1863年 |
グラーツ |
史実 |
ここに彼の概要
来歴
各章のプロフィール |
前史"白く輝く楽園" |
年齢 |
1872年 |
9歳 |
1900年 |
37歳 |
職業 |
王位継承者、政治家 |
所属 |
帝国連邦エスターライヒ王室 |
第1章"立ち込める白煙" |
年齢 |
1910年 |
47歳 |
1918年 |
死亡 |
職業 |
王位継承者→エスターライヒ王(1910~1914) |
所属 |
帝国連邦シェーンブルンサークル |
第2章"灰色の雨" |
死亡 |
第3章"崇高な黒" |
死亡 |
後史"暗黒の30年" |
死亡 |
前史"白く輝く楽園"
年 |
出来事 |
1887年 |
帝国連邦エスターライヒ王国行政区、 ニーダーエスターライヒ州の ペルゼンボイク城で生まれる。 |
1896年 |
祖父カール・ルートヴィヒが死去、 王位継承順位第3位となる。 |
第1章"立ち込める白煙"
年 |
出来事 |
1906年 |
父オットー・フランツが死去、 王位継承順位第2位となる。 |
1910年 |
帝国連邦皇帝ルドルフ2世が崩御、 新たな帝国連邦皇帝が即位。 新皇帝とは初対面であり、運命の出会いでもあった。 |
1914年 |
サラエボ事件(黒き手事件)、 叔父フランツ・フェルディナントが暗殺される。 大戦争。 エスターライヒ王に即位。 |
1918年 |
帝国連邦崩壊。 エスターライヒ独立、 エスターライヒの国家元首となる。 |
第2章"灰色の雨"
年 |
出来事 |
1919年 |
数年、エスターライヒ皇帝になるかを悩み続けることとなる。 |
第3章"崇高な黒"
年 |
出来事 |
1923年 |
"崇高な黒"により帝都ウィーンが占領される。 カールも命からがらグラーツへ逃れる。 フランツ・コンラート・フォン・ヘッツェンドルフに頼る。 "崇高な白"結成。 エスターライヒ皇帝に即位。 |
1925年 |
大ドナウ戦争。 |
1927年 |
帝都ウィーンでの戦闘にて前線指揮のさなか、 流れ弾に当たり治療もむなしく崩御する。 |
関係のある人物
23歳、カールは初めて帝国連邦の皇帝に出会う。
彼は自分よりも13歳年下であり、その幼さに衝撃を受けた。
新たな皇帝を迎えたシェーンブルンサークルで、新しくエスターライヒ王となったフランツ・フェルディナントの元、カールも王位継承者として活動を始める。
皇帝とカールは目指す先や思想が同じであったためか、いつしか親しい存在となっていた。
しかし、1914年にフランツ・フェルディナントが暗殺されると穏やかな風は嵐に変わるように変化した。
目まぐるしい忙しさに頭を抱えながらエスターライヒ王になったカール。
彼はその後の処置、そして始まった戦争への対処に追われ…
以降皇帝と会うことは叶わなかった。
ヘッツェンドルフはイタリアやセルビアに対しての予防戦争を主張していた人物であり、1912年に更迭されていた。
しかしフランツ・フェルディナントに推挙されて元帥に復職した。
カールにはそれが理解できなかった。
彼の主張は明らかに帝国連邦の理念や自分たちの政治思想とはそぐわなかったからである。
1914年にフランツ・フェルディナントが暗殺されると、ヘッツェンドルフはそれを利用して国内の報復感情を煽り始め…結果的に戦争は始まってしまった。
だが、カールは戦争の対処のために彼を更迭出来なかった。
やがて帝国連邦が崩壊し、ヘッツェンドルフは自然と任を解かれた。
1923年帝都ウィーンが"崇高な黒"により占領されると、カールはその対処に迫られた。
独立後のエスターライヒには全ての軍を指揮する人物がいなかった。
そのため、ヘッツェンドルフのもとへと赴き協力を取り付けようとした。
交渉の末ヘッツェンドルフは了承し、エスターライヒの元帥の任を受けた。
カールはその時ヘッツェンドルフの想いを聞いていた。
ヘッツェンドルフ自身も帝国連邦の崩壊に重い罪の意識を感じていたのだ。よくよく話を聞くと、彼の当時の行動は帝国連邦を思ってのことだったという。
しかし自分の示した道が結果、帝国連邦の崩壊に繋がった。
そこに心を患うほどの責任を感じていた。
カールとヘッツェンドルフは、過去のわだかまりを越えて"崇高な黒"に対抗するため手を取りあった。
最終更新:2025年07月01日 19:38