ストーリーモードに書かれているストーリーをまとめたページです。

ネタバレ含みますので、純粋に攻略を愉しみたい人は見ないほうがいいです。




Episode 4

プロローグ

ロン公国がすべてを賭けて守り続けた、ふたつの聖なる秘宝。
そのひとつである聖杯は、オルメカ帝国によって奪い去られた。
何故、オルメカ帝国は突然強硬(きょうこう)な手段でロン公国に攻め入ったのか。
そして、聖杯と、天空の少女とは一体なんなのか。
依然、謎は残されたまま…。
ジャン
「なんだってんだ、チクショウ。
あいつら、人の国を荒らして、好き放題やりやがって」
アリシア
「わたしのせいで、アンリが…。
アンリを、助け出さないと!」
ロン公国・近衛師団長テレーズ
「聖杯をこのままにしてはおけません。
オルメカから、取り戻さなくては」
クレール
「これ以上、奴らの好きにはさせん」
聖杯と、さらわれたアンリを取り戻すため、
ボルス連邦の助力を得たロン公国は、オルメカ帝国の
追撃を開始する。
ウーゴ
「俺たちも向かう。 …アージェの仇を…!」
ボルス連邦・クローチェ隊長ジゼラ
「私情は慎みなさい。
私たちも確かめなければならないことがある。
クローチェ隊、ロン公国近衛師団とともに、進軍する!」
聖杯と天空の少女をめぐり、錯綜(さくそう)する3つの国家。
さまざまな思惑と運命が、交差する。
決戦の幕は、切って落とされた。



1人目 悪魔に付きまとわれるフリオ

【第一話 悪魔に付き纏われるフリオ】

オルメカ帝国へ突入するジャンたちは、二手に分かれることになった。
聖杯奪取に向かうのは、テレーズ率いる大公レジム直属の近衛師団兵を中心に、13枢機卿のユーグと傭兵たち。一方、ジャン、アリシア、クレール、そしてウーゴたちボルス連邦クローチェ隊はロン公国本隊とは別れ、アンリ救出へと向かうことになった。

オルメカ帝国でジャンたちを待ちうけていたのは、予想外にも、何者かに激しく破壊され、瓦礫と化した街並みだった。

ジャン
「こりゃ、ひでぇな。ロン公国以上にボロボロじゃねーか…」
ジゼラ
「…まだ、破壊の跡が新しいわね。街が壊されてから、そう時間は経っていなさそうだわ」
クレール
「この様子は、人の手によるものとは思い難いな。何か巨大なものが暴れたかのようだ」
ジャン
「巨大なもの? なんだそりゃ」

その時、不意にアリシアが立ち止まった。

ジャン
「どうした? アリシア」
アリシア
「誰…? 今、誰かわたしを呼んだでしょ? なにかしら、このカンジ。胸がどきどきする…。」
ジャン
「空耳じゃねーか?」

その時、一行の耳に何者かの叫び声が聞こえた。

フリオ
「だーかーらぁーっ! 悪魔と契約なんかしねぇっつってんだろ!」
クレール
「誰だ!?」

全員が構えてそちらを見やると、小さい妙な生き物を肩に乗せた若い騎士が立っていた。

フリオ
「お前のせいで見つかっちまったじゃないかよ! えーいくそ! ここは死んでも通さねーからな! でないと隊長に殺されちまう…!」



2人目 双身のリュイス

【第二話 双身のリュイス】

小さな悪魔を肩に乗せた騎士を退け、アンリを探して先に進むジャンたち。

ジャン
「なぁアリシア、お前を呼んだのって、さっきのあの妙な騎士なのか?」
アリシア
「違うわよっ。…何か、もっと遠くて、大きいような…。…もういいっ。」

ぷいっと横を向いてしまったアリシアを脇に見ながら、それまで黙っていたウーゴが、ずっと胸につかえていた疑問を口に出した。

ウーゴ
「ひとつ聞いてもいいか。聖杯とは、一体なんなんだ? アージェは、『聖杯と天空の少女が世界を救う』と言っていた…。」
クレール
「…あれは、世界を救うものではない。人の手には余る神の遺産だ」
ウーゴ
「神の遺産だって…?」
ぽつりと呟いたクレールに、さらに詳しく問いただそうとするウーゴ。だが、それは前方より投げかけられた声によって遮られた。

リュイス・分身右
「世界を救う力を持ちながら、それをただ眠らせておくなんて何考えてやがるんだろうな。ロン公国のやつらは結局自分たちさえよけりゃそれでいいんだよ。まったくどうしようもない身勝手な連中だぜ」
リュイス・分身左
「だめだよ、よく知りもしないでそんなことを言っちゃあ。彼らにも何か理由があるのかもしれないじゃないか」
まったく同じ顔だが、印象はまるで逆。白と黒の装束のふたりの魔導士が並ぶ後ろに、さらに同じ顔の青年が魔法陣に囲まれて、抜け殻のように佇んでいた。

クレール
「魔導で分身を操る術士か。…面倒だな。おそらく、後ろの魔法陣で守られているのが本体だろう。」

ウーゴの隣に控えていた、ラウラが前へ進み出る。

ラウラ
「ここは、わたくしの出番ですわね」
ニノ
「ちょっと待ったーぁ! あんたひとりにいい顔なんてさせないんだからっ!」
ラウラ
「わたくしひとりで充分ですのに」
ニノ
「だから、それはこっちの台詞だって何度言わせるのよ!」

白と黒のふたりのリュイスは、その性格を現すように、対称的な笑みを浮かべて悠然と立ちはだかった。

リュイス・分身左
「遠慮しないでふたりでどうぞ。 ひとりでもふたりでも、同じことだから」
リュイス・分身右
「俺に勝てると思うなら、かかってきやがれ!」



3人目 ガーター隊員アバ

【第三話 ガーター隊員アバ】

なんだかんだといいながらも、ニノとラウラの息の合ったコンビネーションで、ふたつの分身を持つ魔導士は退けられた。
落ち着いたところで、アリシアが、先ほどの問いの続きを口にだす。

アリシア
「聖杯が世界を救うにしてもなんにしても、それが一体わたしとなんの関係があるのよ?」
クレール
「それは…」
アリシア
「クレール、知っているなら教えてよ。聖杯ってなんなの、天空の少女って、どういうことなの…? どうして、わたしはなんにも知らないの…?」

クレールが口を開くより先に、アリシアに投げかけられる声があった。

アバ
「へーぇ。『天空の少女』だなんだともてはやされながら、結局自分自身のことも、何も知らないのね。ほーんと、アナタってバカみたい。無知で、哀れで、涙が出ちゃいそう」
アリシア
「なんですって!?」

声のする方角を見ると、槍を携えた、ひとりの女性騎士が立っていた。

アリシア
「ちょっとあんた! 今のいったい、どういう意味よ!」
アバ
「さぁねぇ。知りたければ、私を倒してこの先へ進んでみれば? やれるものなら、やってごらんなさいよ。まぁ、まず無理だと思うけど」
そう言って薄く笑うアバの前に、アリシアが拳を握って進み出る。

アリシア
「言ったわね…。後悔するわよ!」



4人目 帝国の使者アンリ

【第四話 帝国の使者アンリ】

ガーター騎士隊員のアバを退けはしたものの、欲しい情報を何も得ることが出来ないままに、城へ向かって進軍を続ける一行。
不意に、ルカが大きな声を上げた。

ルカ「みんな、あそこ…!」

ルカの指差す方向を見ると、城の入り口にアンリが座り込んでいた。

アリシア
「アンリ! 無事だったのね!」

言うよりも早く、アンリに向かって駆け寄るアリシアとジャン。
アンリは無言のまま、ふたりに向かって静かに杖を振り上げる。
その杖の先から迸る青白い光が、ジャンとアリシアを打つ。直撃を避け、とっさにアリシアを庇うようにジャンが剣で魔法を払いのけた。

ジャン
「うぉっ! あぶねぇ、何すんだ! アンリ!」
アンリ
「ここから先は…誰も、一歩も通さない。」
ゆっくりと立ち上がり、冷ややかに告げるアンリの様子に、アリシアをはじめ、その場にいた誰もが戸惑いを隠せなかった。

アリシア
「アンリ! 一体どうしちゃったの!? わたしたちがわからないの? 助けに来たのよ!」
ウーゴ
「…オルメカに操られているのか?」

どうしたものかと考えあぐねているメンバーを背に、ジャンは迷わずアンリの元へと走り出した。

ジャン
「操られてんなら、ぶん殴って目を覚まさせるまでだ! 他のヤツらは、手を出すなよ!」



5人目 恐るべき魔導メル

【第五話 恐るべき魔導メル】

ジャンとアンリの兄弟の戦いは、さほどの時間をかけずに終結した。
アンリの攻撃には本気の鋭さがないということを、数回剣を交じ合わせるうちにジャンが気づいたからだ。

ジャン
「お前なぁ…正気なら正気だと最初っから言えっての。一体なんのつもりだよ!」
アンリ
「この先に行っちゃだめなんだ。アリシア、今すぐロンに帰って」
アリシア
「…どういうことなの?」
アンリ
「…それは言えない。でも、皇帝は、絶対にアリシアをあきらめない。それだけの理由が、背負うものが、オルメカにもあるんだ。だからアリシア、危険な目に遭う前に、お願いだから…!」
アンリの必死の訴えを聞きながら、ジャンが、ぽつりと、だがはっきりと力強く言い切った。

ジャン
「それじゃ、なおさら帰れねぇだろ」
アンリ
「兄さま!」
ジャン
「お前の話がホントなら、皇帝と直接話をつけない限り、いつまでもアリシアが狙われるってことだ。ここで引き返したって、なんの解決にもなりゃしないぜ」

ジャンの言葉に、アンリがはっとした顔をする。
ジャンに向かってアンリが何かを告げようとした時、聞き覚えのある声が響き渡った。

メル
「所詮はわが身が可愛い臆病者のロン公国民か。もとよりあてになどしてはおらぬが、時間稼ぎにもならんとはな」

忘れるはずもない声だった。ロン公国の城を蹂躙し、大公レジムを負傷させ、聖杯を奪い去ったあの恐るべき魔導士。
その場に居た全員が瞬時に戦闘態勢をとる様子を見ながら、オルメカ最強のソル魔導団を率いるメルは、悠然と言い放った。

メル
「天空の少女を、こちらへ渡してもらおうか」
その言葉にジャンやアリシアが応えるよりも早く、アンリが、メルの前へ進み出る。

アンリ
「ここは僕が引き受ける。兄さまたちは先へ行って!」
ジャン
「バカ、お前ひとりでかなう相手じゃ…」
言いかけたジャンを制して、さらにアンリの隣にクレールが歩み出た。

クレール
「こいつには、借りを返さねばならん。…何をしている。お前たちにはやることがあるのだろう。行け!」



6人目 至高の騎士バッカス

【第六話 至高の騎士バッカス】

アンリとクレールにメルを任せ、先へ進む一行の行く手に、さらに一人の男が立ちふさがった。
大陸全土にその名を響かせた、帝国最強と謳われる聖ロンギヌス騎士団のさらに頂点に立つ男、騎士団長バッカス。

ジャン
「まったく、次から次へと…えらい歓迎っぷりだぜ」
バッカス
「我々だとて好きこのんで力をふるっているわけではない。天空の少女が協力してさえくれればそれですむ話だ」
バッカスの言葉にアリシアが口を開くより早く、ウーゴが前へ進み出る。

ウーゴ
「あんたがここの騎士たちの責任者か。…いきなり平和な他国に軍事力で押し入り、聖杯を奪っておいてよく言うな」
バッカス
「お前たちは本当に今の世界が平和だと思っているのか? だとしたら相当おめでたいことだ。
…見ただろう、わが国にいまだ残る破壊の跡を。あれは何処より訪れたと思う? いまだかつて、誰も生きて戻った者のない、あの魔の島からだ。お前たちが何も気づかず今こうしているこの間にも、カダラを滅ぼした竜の脅威が、すぐ傍まで迫っているというのに」

竜の脅威。
予想もしない言葉に、その場にいた全員が目を見合わせる。500年前、機械大国カダラを一晩で滅ぼしたと伝えられる恐るべき力の正体は、ずっと謎のままだった。
もしも、バッカスの言葉が真実ならば、オルメカのあの瓦礫と化した街並みも、魔の島より来る竜の仕業だというのだろうか…?

ウーゴ
「…だからといって、無関係な人間を傷つけていい理由にはならない。アージェの命を奪う理由には…!」
振り絞るように告げたウーゴの言葉に、バッカスが僅かに瞳を曇らせる。

バッカス
「雷鳴の魔導士か。惜しい男を亡くしたものだ」
ウーゴ
「ぬけぬけと! …貴様らがアージェの妹を人質にとったくせに…!」
バッカス
「オルメカの者の仕業について否定はしない。だがいずれにせよ、とどめを刺したのはお前たちではないのか?」
痛いところを突かれて沈黙するウーゴ。バッカスは、唇を噛むウーゴに向かって剣を抜いてみせた。

バッカス
「よかろう。納得がいかぬというならば、気がすむまでかかってくるがいい。」

ウーゴは、すべての想いを振り払うように、大鎌をその手に持ち直した。

ウーゴ
「みんな…手出しはしないでくれ。ここは、俺がやる…!」



最終決戦! 近衛兵ナタリアとイサベル

【第七話 近衛兵ナタリアとイサベル】

ウーゴ
「どうした、まだ終わりじゃないだろう? 聖ロンギヌス騎士団の団長ともあろうものが、こんなものじゃないはずだ…!」
バッカス
「筋は悪くないが、剣筋が正直すぎる。若いな。…そうか、ちょうど今のお前と同じぐらいか…」
ウーゴ
「…なんの話だ?」
ウーゴの問いかけには答えず、不意にバッカスが剣をひいた。

バッカス
「行け。聖杯は、この先にある。お前たちなら、陛下の…この国の、呪縛を断ち切れるかもしれん」
ウーゴ
「待て。俺の問いに答えていない…!」

立ち去るバッカスの背にウーゴが声を投げるが、バッカスが振り向くことはなかった。
さらに城の奥へと進む一行がたどり着いた玉座の間では、聖杯奪取に向かっていた大公レジムと、テレーズ率いる近衛師団の魔導騎士たちが、まさに帝国を守る騎士たちと激しい攻防を繰り広げているところだった。

ジャンたちに気づいて、近衛師団副師団長のフェリクスが、魔銃で敵を牽制しながら振り返る。

フェリクス
「よぉ。ジャンにアリシアか。アンリはどうした? お前らで助け出す手はずじゃなかったのか?」
ジャン
「アンリはクレールと一緒に、ソル魔導団の親玉と戦ってる。オレたちは、皇帝に話をつけに来たんだ!」

ジャンの言葉を聞きつけ、皇帝ベルティーユ直属の近衛兵のひとりが怒号を上げる。

ナタリア
「無礼者! たかが小国の騎士風情が、陛下に話だと…? 恐れ多いにもほどがあるわ!」
ジャン
「うるせぇな。お前らに用はねーよ。 …アリシア? どうしたんだ?」
皇帝の姿を探しながら、ジャンはアリシアの様子がおかしいことに気がついた。

アリシア
「やっぱり、呼んでる…。 誰? いったい、どうしてわたしを呼ぶの…?」
ジャン
「お、おい…!」
ジャンの制止をすり抜け、ふらふらと、何かに吸い寄せられるように、広間の奥へと歩いていくアリシア。
その先には、ロン公国から持ち去られた聖杯が掲げられていた。
事態の重大さに気づいたテレーズが、ジャンに向かって叫ぶ。

テレーズ
「いけない! ジャン、アリシアを連れて逃げなさい!」

何がなんだかわからないまま、アリシアを追うために走るジャンの行く手に、近衛兵姉妹が立ちはだかった!

イサベル
「誰にも、陛下の邪魔をさせるものか…!」



エピローグ (1周目)




最終決戦! 黒衣の皇帝ベルティーユ

【第八話 黒衣の皇帝ベルティーユ】

聖杯の目覚め。それがこの世界にもたらすものは一体なんなのか。
聖杯を目覚めさせてはならない。ロン公国の者たちの意図とは裏腹に、聖杯こそが竜の脅威を退け、世界を救う力だと対峙してきたオルメカの者たちは口を揃えてそう告げた。
ジャンの脳裏に、クレールの「聖杯は人の手に余る神の遺産」という言葉が浮かぶ。ジャンは、その言葉が正しいことを確信した。

聖杯を止めなければ、大変なことになる。アリシアの元へ駆けるジャンの前に、オルメカ帝国皇帝、その人が立ちはだかった。

ベルティーユ
「何処へ行く? 私に会いに来たのではなかったのか?」
ジャン
「どけっ! 今あんたに構っている暇はない!」
ベルティーユ
「そうはいかない。 お前を、この先に通すわけにはいかないのでな」
瞳に悲しい色を湛えたまま、行く手を遮るベルティーユに向かって、ジャンが叫ぶ。

ジャン
「なんでなんだよ! 皇帝なんだろ!? 国を守らなきゃならないあんたが、なんでこんなことするんだよ…!?」
ベルティーユ
「力が必要なのだ! 竜の脅威から国を守り、世界を救う力が! その為ならば私は、鬼にも、魔にもなろう!」

ジャン
「バカやろう! それで国が壊れちゃなんにもならねぇだろ! その目をこらして、よく見てみろよ! 窓の外、今、あんたの国で繰り広げられているあの光景を!」
ベルティーユ
「お前に何がわかる! 兄を見殺しにし、有り余る力を持ちながら、それを使おうともしないロン公国の者がいったい何を理解すると?」
ジャン
「確かに、わかんねぇよ! ただ、魔の島で肉親を失ったのは、あんただけじゃない! それでもオレたちは、前に向かって進まなきゃいけないんだ!」

もはや、言葉で語れるものは何もないと思われた。
ジャンは、大陸一の大帝国の皇帝である少女に対して、迷うことなく剣を抜いた…!



エピローグ (2周目)


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最終更新:2011年03月07日 19:12