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545:アルシェリ小ネタ~燃える様な××捕まえて火を灯して [↓] :2013/07/27(土) 00:01:58.65
アルトさんお誕生日おめでとうございますーーーーーーー!!!
と言う訳でお誕生日のお祝いにシェリルをプレゼントさせて貰います。
ダイアモンドクレバスピュアなフリしてギラギラサマー♪の間と、後日のお話になります。完全にギャグです
ダイアモンドクレバス」の(比較的)綺麗な二人の
イメージを壊してもOKな方だけお願いします。





「あっ…あっ、アルト…アルト、あたし…っ!」
「――っく…シェリル…!」
「あたし、やぁ…っ、あぁ、ダメ、もう、もう―――…!!」

自分の体の一番奥の、一番深い部分を抉る様なアルトの存在を感じる。
初めて誰かを受け入れた筈のそこが、自分でもどうする事も出来ない
ままに強く収縮を繰り返しては…内側に入り込んだアルトの体を
淫らしい動きで締め付けて絡み付いている……。

(やっ…もう、ヘンになっちゃう…っ!)

その動きさえ振り切る様にして、体内に埋め込まれたままの
アルトの動きが激しさを増したのが分かった。ぐちゅぐちゅと恥ずかしい
音を立てて自分の胎内で自分の物とアルトの物が混ざり合う感覚…
意識がくらくらとする様な甘い感覚に、瞳から涙がぽろぽろ零れた。

「あ、あぁっ…!や、やだ、あたし…あたし、ヘンになっちゃ…
 あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」
「―――っ、出る…っ!」
「…ぁ……」

そしてそのまま…私の中の一番深い部分に入り込んだまま…
アルトの体がビクンと大きく震えたのが分かった。
びくびくとそこが跳ね上がって…熱い雫がお腹の中を満たして行く…

「あ…あぁん…ん、ふ…はぁ…あ…アルトぉ…」
「ん……」

初めての筈の体は、最初に感じた痛みを忘れてしまったかの様に
甘くて幸せな、痺れる様な心地よさを私に伝えて来てしまう……
そっと労わる様な優しい口付けがそっと降りて来て瞳を閉じると、
次第にそのキスにも甘い熱が篭り始めるのが分かった。

(―――どうして…こんなに気持ち良いの……?)

アルトの望むままに唇を捧げながら、蕩けた意識の片隅で、私はそんな事を考えていた。
けれど不穏な動きを見せ始めたアルトの指先に、またすぐに何も考えられなくなってしまう。

「あ…ちょっ…!…あ、アルト…?」
「シェリル…もう一回…」
「やっ!?やっ、も、もうやめて…!お、お願いもう…あたし…」

くたりと全身の力が抜けてしまった私の肌の上を、アルトの指先が優しい動きで撫で回し始める。
耳朶や、首筋や、わき腹や…今もどくどくとマクロスピードで鼓動をつむぐ心臓の上の膨らみを、
アルトの指先でなぞられる度に、熱を帯びたままの体がびくんと跳ね上がった。

「あ…やぁ…っ…も、もう…許して…」

しなやかに鍛えられた指が、硬さを残したままの胸の先をきゅっと摘む。
勝手に跳ね上がってしまう体が怖くて、何とか放して貰おうと許しを請うけれど、
開いた視線の先にあるのは、楽しそうなアルトの微笑みだった。

「シェリル…可愛いな」
「やっ…!」

普段はそんな事、こっちが強請っても絶対に言わないくせに…!
こんな時だけ、そんな嬉しそうな顔で口にするなんて…正直ズルイと思ってしまう。
けれど、どうする事も出来ない。せめてもの抵抗に、涙が滲んだ瞳でじろりと睨むと、
それさえも嬉しくて仕方が無いと言った風に、アルトがまた笑顔を浮かべた。

その笑顔からも逃れる様にして必死に身を捩って背中を向けると、今度は
背後から腕が伸ばされて来て、大きな掌に二つの膨らみを包み込まれてしまう。

「あっ…、やっ…だ、ダメ…っ!」
「ダメじゃないだろ…?っ、ハァ…そんなに締め付けるなよ、バカ」
「バ、バカって!―――あ、あぁっ、や、アルト…も、許して…」

そうしてやわやわと二つの掌で私の胸を嬉しそうに揉みながら、
背後から覆いかぶさってきたアルトがゆっくりと腰を動かすのが分かった。

「あ…はぁ…あぁん……」

じくりと滲み出る様な感覚が全身を包んで、私をめちゃくちゃにしてしまう。

(あ…ど、うし…て……?)

『初めて』の痛みはもうすっかり遠のいてしまって、どうしようもなく気持ちが良い。
どうしてこんな風に気持ち良くなってしまうのかが、自分でも分からない。
アルトが器用な男なのだと言う事は知っている。覚えが良い男なんだと言う事も。
でも、だからってこんな事にまで…その能力が適応されるなんて思ってもみなかった。

「あ…もう…っ、もう止めて…!お願い許して…!あたし、あたし、また…っ!」
「はぁ…シェリル、また…このまま一緒に…っ」
「やっ!?ダメ、奥…っ!こ、こわ…れ、ちゃ…あ、あぁぁぁんっ!」

太さと硬さを増して今にもはち切れそうになったアルトの体が、
無遠慮な動きで後ろから私の体の中を突き上げてくる。
しなやかな動きで蠢く両手が腰を掴んで私のお尻を持ち上げると、
えぐる様に奥の方でぐりぐりと私のナカをかき回した。

「く…はっ…ハァっ…ハァ…出すぞ…っ!」
「アルト、アルト…!あぁっ…イヤぁっ!あぁぁぁぁぁぁんっ!!」

意識がクラクラする様な強烈な快感が全身を貫いて、逃れられない。
力の入らない体の中でアルトの体がくんっとまた大きくなって…
震えた先端から熱い雫が吐き出され、注ぎ込まれるのを感じた瞬間。
私の体も込み上げてくる大波の様な感覚に攫われて、びくんと跳ねながら
今夜何度目かの高みに達せさせられていた。

「あ…ぁ…あると…」
「シェリル……」

そのままくたりと折り重なってくるアルトの荒い息遣いと体温を感じる…
少し乱暴な所作で、それでも優しく抱きしめてくれる温かな腕の中で
顔を上げると、琥珀色の瞳に今も消えない熱を宿したアルトの笑顔があった。

「あ…アルト…?」
「―――シェリル」
「やっ!?ま、待ってアルト!も、もうあたし…んっ!?ん、ふ…ぁ…
 だめ…ゆ、ゆるし……!ん、は…んふ…ぁぁ…」

そうして近付いてくる唇にアルトの意図を察して抵抗を試みるけれど、
先にその抵抗の言葉ごと、熱の篭ったキスに飲み込まれて行ってしまう。
アルトの腕の中でアルトに抱かれて…自分が自分でなくなってしまいそうな
感覚が怖くて必死にもがくけれど、どうする事も出来ない。

また全身を包み込んでいく甘い快感の波に揉まれながら、
私は夜明けまでアルトに抱かれ続けたのだった。




「…それで私にそんな話をして、一体どうしろと云うのだ…」
ぐったりと顔をテーブルに突っ伏した状態で、クランが呆れた声を出した。
そんな彼女の態度に申し訳なさを感じながらも、私はぼそぼそと言葉を続ける。

「……だ、だってクランはミシェルとお付き合いしてるんでしょう?」
「なっ!?」
「アルトと違ってミシェルはその…そう言うのも色々詳しそうだし…。
 でもまさかミシェルにはそんな相談できないじゃない。だから、その…
 クランなら色々知ってるんじゃないかしら?なんて思ったんだけど…」
「バッ…バカモノ!私とミシェルは、その…そ、その…うう…」
「その?」
「ま、まだそう言う不純な関係ではない!あ、いや!その…
 不純と云うのは言葉が過ぎたな…べ、別にそう言う関係になりたくないとか
 そう言う関係が爛れているとかそう言う事を言いたい訳ではないのだ。ただ…
 な、何と云うかその…幼馴染なんて関係を続けているとな…
 私の見た目がこうな事もあって…その、中々、最後の一歩が…」
「ふぅん……」

けれど、予想に反して、彼と彼女の間にはまだ『そういう事実』
はどうやら存在していないらしい。切り出された話に対し、真っ赤になって
言葉を濁しながらもちゃんと相談に乗ってくれるクランが可愛いと思った。
ミシェルとしては、こんな彼女が可愛いからこそ逆に手が出せないのかもしれない。
SMSきってのプレイボーイ、空とベッドの撃墜王とか言われているらしい彼も
結局、本気で好きな相手には中々勇気が出ないと言った所だろうか。

目の前のクランの純情そうな姿を見ながら、ふっと意識は遠い昔に飛んで行ってしまう。
そう。アルトも…アルトも昔はあんなに可愛かったのに…!!

初めてのデートで起こったトラブルで、私にに覆いかぶさって取り乱した姿
だって可愛かった。←自分も充分にうろたえてアルトを殴っちゃったコトは考えない

移動している最中に手と手を繋いでる事に気付いてしまって、
トラムであわてて手を離した姿だってとっても可愛かった。←自分も
真っ赤になって手をヒラヒラさせてたコトは考えない

それなのに…あの夜のアルトは違った。いえ、あの夜だけじゃない。
バジュラ戦役に幕を下ろして、その為の自分の任務を果たしてからのアルトは
どこか肝が据わってしまった様で…正直、面白くないのだ。

初めては痛いものなのだと言う事は、誰にとはなしに教えられて知っていた。
確かにその時は痛かったけれど、アルトが優しくしてくれる事や、私を
求めてくれている事への喜びや、一つになれた幸せのほうがずっと大きかった。
だからアルトの求めのままに、結局そのまま2回目に突入して…
その初めての夜の2回目の行為からが、私にとっては問題だったのだった。

(だって…アルトがあんまり一杯するから…!)

だから、私の体もどこか可笑しくなってしまったのかもしれない。
一晩の間に何度も何度も求められた体は、途中からは自分の方からも
内側に入り込んで来たアルトを求めて、勝手に動き始めてしまった。

本当に…自分があんな風になってしまうなんて思ってもみなかった…。
その時の事を思い出すと、今からでも穴を掘って入ってしまいたいくらいに恥ずかしい。

その後、あの時みたいにおかしくなってしまうのが怖くて…
アルトに一方的に気持ちよくされるのが悔しくて。結局は今日まで、
アルトの求めを避ける様にして『2回目』を逃げ回ってしまっている。

(だって…アルトはヘンだと思わない…?)

私自身が、自分で自分をすごくヘンになっていると思っているのに。
あんなに乱れて、気持ちよくなっちゃって、何も分からなくなって…
アルトが与えてくれる感覚に溺れるみたいになっているのに…

私自身でさえ…そんな私の事を、すごく淫らしいんじゃないかと思ってるのに。
アルトが同じ事を感じてないハズがない。
あの綺麗な顔で、冷静な瞳で、淫らしい女だなんて言われたら、
きっと私は二度と立ち直れなくなってしまう。

「シェリル…とりあえず、今の私が出来るアドバイスと言ったら一つだけだ」
「良いわ。一つでも何でも、アドバイスを貰えるだけで有り難いもの」
「うむ…。どんな戦いでも共通する戦略はただ一つ。それはどんな状況に
 あっても、戦闘では常に先手を取った者が勝つと言う事だ」
「先手を…?」

「ああ。『先手必勝』と云うヤツだな。とにかく気合だ!気合があれば何でも出来る!
 こういう風にアルトが来た時はぐわーーってやって、あっちから向かって来たら
 ばーーってやって、それでもって、どぅわーって来たらぎゅいーんとやって
 ババーンってやる!そうすれば万事OKだ!」
「ぐわーで、ばーで、どぅわーでぎゅいーん…」

クランの言葉に頷きながら、脳内でアルトの姿を思い描いてみる。

「よぅし…ぐわーね!ぐわー!」
「そしてどわーでぎゅいーんだ!」
「そしたらバガーン!」
「おおっ、その調子だ!いいぞ、シェリル!!」

元気一杯のクランの言葉を聞いていると頼もしくて、確かに今度こそ
アルトの行動に立ち向かって行けそうな、そんな気がしてくる。

ニコニコと嬉しそうな彼女をミシェルが迎えに来たところで、二人と別れ
帰宅すると、私は自室に戻って端末の電源を入れた。そのままネットに
接続して、色々と…その、そっち系のサイトを調べてみる。

『デカルチャー!これでアナタも床上手!恋人を楽しませる108のテクニック
  ~夫婦生活を安定して送る為にアナタが主導権を握る方法~』

「ゆかじょうず…?お掃除なんかの家事もしっかりしろってコトかしら…?」

ようやく辿り着いたサイトのコピーに軽く首を傾げながらも、
私はゆっくりと続きのページを開いて行ったのだった。

それから数時間の後に、来客の到来を告げるチャイムが軽い音を立てる。
来客…と云うのは、少しだけ違うのかもしれない。この部屋に来る時に
アルトは必ず「ただいま」と言いながら入って来てくれるから。

預けた合鍵は私が留守の時以外には使われる事は無いけれど…
アルト自身は今もSMSの宿舎の中にちゃんと帰るべき部屋を持っているのだけれど。
それでも私のいる部屋にそう言いながら来てくれる事が、アルトが
ここを「帰る場所」として考えてくれている様で、嬉しく感じてしまう。

けれど、今日ばかりはそんな嬉しさだけを感じている訳には行かない。
アルトがやって来るタイミングを私はずっと待っていたのだから。

「ただいま、シェリル…シェリル?」
「お帰りなさいアルト!会いたかった……!」
「ぐわっ!?なっ!?…シェリル!?」

そして、アルトが扉を開いて入って来るその瞬間を狙って、出来るだけ
可愛らしい仕草で思い切りアルトの首筋に飛びついて行く。

…少し勢いが強すぎたかしら?一瞬だけ潰れたカエルの様な悲鳴を上げたものの、
そこは流石に戦闘機パイロットの体力だろう。アルトはぐっとたたらを踏んで
飛びついて来た私の体を、その両腕で受け止めてくれた。

「お帰りなさいって…お前、一体どうしたんだよ」
「え?どうしたって?」
「いや、だって…普段はこんな事しないだろ?何かあったのか?」
「別に何かがあったって訳じゃないけど…」
「ふぅん…?」

けれど、私の顔を覗き込んだアルトは、その琥珀色の瞳に胡乱気な光を浮かべていた。
そのまま傾いた私の体制を立て直すと、すいっと体を離して行ってしまう。

(お、可笑しいわ!マニュアルにはまずここで帰宅した旦那様の気分を
 昂ぶらせておきましょうってあったのに…!)

やっぱりあのセリフを続けないと成功しないものなのかしら…。そんな考えが
脳裏を過ぎる。マニュアルには必須とは書いていなかったし、口にするのは恥ずかしいし、
第一家事担当全般はアルトの役目だし……アルトは基本的に毎日SMSでシャワーを
浴びて帰ってくるからイマイチ私たちには当てはまらない気がして避けていたけれど……
やっぱり言わないとダメなのかしら…。

込み上げて来る戸惑いと躊躇いを振り払いながら意を決した私は、
帰宅して一番にまず冷蔵庫を覗きこんでブツブツ言っているアルトへと近付いて行く。

「ごめんな、遅くなって。腹は減ってないか?今夜は何が食べたい?」
「アルト……」
「ん?」
「おかえりなさい、アルト」
「いや、それはさっき聞いたって」
「良いから!おっ…、おかえりなさいアルト!ご飯にします?それともお風呂?」
「……は?お前、いきなり何を言ってるんだよ」
「そ、そ、そ、それともアルト!それともあたし!?ああああああたしにする!?」
「―――ブハァッ!……がっ、げほっ…」

そして決意が鈍らない様に私が一気に言葉を吐き出すと、最初は怪訝そうな顔を
していたアルトの方も、口に含んだ水を一気に吐き出してそのまま噎せ返ってしまった。

「きゃぁ!ちょっと吐き出さないでよ、汚いでしょ!?」
「汚いってお前…誰のせいだと思ってるんだ誰の!」
「何よ、あたしのせいだって言うの!?」
「お前のせい以外の何者でもないだろうが!!」

吐き出した水を吹きかけられて抗議の声を上げると、逆に顔を真っ赤にした
アルトからも負けじと抗議の声があがる。…おかしいわ。マニュアルには
このセリフを聞いた男の人は、すごく喜んで機嫌が良くなるって書いてあったのに…!

あの夜にアルトは自分を「今はただの男」なんて言っていたけれど、
過去に天才女形として育てられた経験のあるアルトは、
色々と普通の男性とは違うのかもしれない。もしかしたら、今夜帰宅してから
一生懸命調べた知識も役に立たないかもしれない……。そう思うとじわりと涙が滲む。

「大体、お前な………ここ最近ずっと逃げ回ってたのはお前の方だろ?」
「に、逃げ回ってなんか…いないわよ…」
「―――ふぅん?」

ぐいと口元を拭いながら、アルトは半眼でこちらに視線を向ける。
その射抜く様な視線とはっきりと指摘された事実に後ろめたさが込み上げて来る。
思わず言葉を濁して少しだけ顔を俯けてしまうと、どこか面白くなさそうな
アルトの呟きが聞こえた。…もしかして怒らせてしまったのかしら、と慌てて
視線を上げると―――そこには目の前まで近付いた綺麗なアルトの顔があった。

「アルト……?」

透き通る様な象牙色の肌に、すらりと伸びた形の良い鼻梁。
吸い込まれてしまいそうな琥珀色の瞳に掛かる長い睫毛が少しだけ震えていて、
その美しさに見惚れてしまいそうになった瞬間、私の唇は
薄くて僅かに濡れたアルトの唇にそっと塞がれてしまっていた。

「んっ…ぁ…んんっ……」
「―――ん…」

ぐいっと私の体を抱き寄せてくれる腕に篭る力を感じる。思わず漏れてしまう
吐息さえ飲み込むみたいにして溶け合わされてくる唇と舌の強引さが
嬉しくて、幸せで……ほんの少しだけ怖かった。あの夜、アルトの腕の中で
感じた熱と同じ熱さが私の体を包んで行くのが分かってしまう……
じわりと体の奥が疼く様な不思議な感覚。その感覚に溺れてしまいそうな自分が怖いと思った。

「やっ…ダメ、離して…アル…ト…っ!」
「それともあたし、なんて言ったのはお前の方だろ…?」
「言ったけど、どうして…んっ、やぁっ…」
「シェリル……んっ…」

唇を貪られながら、一層強く抱きすくめられてしまう。流されている自分が分かって、
何とか逃れようと精一杯の力で鍛えられた胸の辺りを押し返すけれど、
その分だけ逆にアルトは腕に力を込めて、私を逃すまいと熱を帯びた体を押し付けて来た。

(ダメ…このままじゃ……っ!)

またあの夜の様に、アルトに一方的に流されてしまう。流されて翻弄されて
アルトと一つになる気持ちよさに溺れて…自分が自分でなくなってしまう……!

「っ、ダメ!アルト!!」
「うわっ!?」

だから、ここ数日そうして来た様に、私は両腕に出来る限りの力を込めて、
強い力で押し付けられて来るアルトの体を押し返した。

「あ………。わ、悪…かった…」

途端に、悲しげに歪んだアルトの顔に後悔と羞恥の色が滲むのが分かった。
ここ数日間、ずっと見せられていた顔…。このアルトの表情を
目にする度に申し訳なくて、でもどうする事も出来なくて…。
そのまま寝室へと逃げ込んで、私は頭からベッドに潜り込んでしまっていた。
そうすればアルトが無茶な行為を私に強いる事はないと分かっていたから。
でも…今夜はもう、そんな顔をさせたい訳じゃない。その為に頑張って勉強したのだから。

(…そうよ、今夜はやってやるわ!あたしはシェリル!シェリル・ノームなんだから!)

デビュー前からずっと、自分を鼓舞する時には必ず口にし続けていた言葉。
その言葉を心の中で声高に叫びながら、私はぷるぷると顔を振って気合を入れた。

「―――アルト」
「……なんだ?」
「良いから、ちょっとこっちに来なさい」

そのまま俯いてしまった顔を上げる様に促した私は、ぐっと腕を取って
寝室にアルトを連れて行き、綺麗に整えられたベッドに座らせた。

「……?なんで正座なのよ?」
「ん?いや、だって…なんとなく」
「いいから、普通に座って」

何故かベッドの上で正座をしてしまったアルトの『奇行』に首を傾げながら、
改めて腰を下ろしたアルトの足の間に自分の体を置いて……
私はそっと、そこを指先で撫でてみた。

「なっ…!シェ、シェリル!?」
「アルトの…やだ、もう硬くなって来てる…」
「バッ!!………おいシェリル!ちょっ…や、止めろってバカ!」

カーゴパンツの厚い生地の向こうからでも分かる…アルトの感触。
驚き慌てる声を無視した私は、ボトムの中で窮屈そうにしていた
アルトの物を下着から取り出して…改めて、そっと掌で包み込んでみた。

(確か、あのマニュアルには何て書いてあったかしら…?)

何度も読んで何度も脳内でシュミレーションしたハズなのに。
実際にアルトの体を目にしてしまったら、その全てが脳裏から消え去ってしまっていた。
掌で包み込んで上下させる度に硬さを増していくアルトの体……
びくびくと小刻みに震える度に、先の方からぬるぬるとした液体が零れて来る。

「っ…く、シェリル…バカ…止めろ…」

うめく様な、アルトの苦しげな声。何もかも初めてだから…もしかしたら、
上手くアルトを気持ちよくしてあげられていないのだろうか…?
アルトは初めてでも、私をあんなに気持ちよくしてしまったクセに、
私にはアルトを幸せな気持ちにしてあげられないのだろうか?

それが悔しくて溜まらなくて…何とかアルトにも気持ちよくなって貰いたくて。
私は意を決すると、ぬるぬるした液体を零すアルトの先端に自分の唇を寄せた。

「なっ…っ!?く…ぅっ…ちょっと待て、シェリル…っ!」
「んっ…、んふ…アルト……」

必死に記憶をたぐり寄せて、マニュアルにあった通りの行為を実践して行く。

『最初に先の方を舌で突付いて…そこがビクリと反応を示したら、
 優しくキスして、包み込む様にお口の中に含んであげましょう。
 男性の一番敏感な部分ですから、極力注意して優しく扱ってあげて下さいね。
 お口を上下させる時に舌を這わせてあげると喜ばれますが
 力を入れすぎて歯を当てない様に注意して下さい』

そんなテキストを思い起こしながら、アルトの肉体の先に軽いキスをすると
ぴちゃぴちゃとアイスを舐める様に、舌を這わせて行く。
包み込んだ掌の中で、びくんとアルトの体が跳ね上がる度に
怖くなって視線をあげると、眉を潜めたアルトの悩ましい表情が見えた。

普段は怜悧に研ぎ澄まされた顔立ちに浮かぶ、悩ましい艶やかさ…
その表情を目にして、体の奥がじんと痺れる様な熱に支配されて行くのが分かる。

少しでもアルトに喜んで欲しい…私の事を感じて欲しい。
そんな想いのまま、小刻みに震えるアルトの体を、私は自分の口内に含んだ。

「っ、く、は……っ!バ、カ…っ!!」

苦い様な不思議な味が広がって苦痛な筈なのに…アルトの物なのだと
思うと、自然と胸が高鳴って自分の心と体がますます熱を帯びて行ってしまう。
アルトに喜んで欲しい。…少しで良いから私を感じて欲しい。
出来れば気持良くなって欲しい……そんな思いに促される様にして
出来るだけ丁寧に舌を這わせてみる。口内に含んだまま顔を上下
させていると、アルトの体がどんどん硬さを増して大きくなって行くのが分かった。

興奮すると男性の体はこんな風に本当に大きくなるものなのね、と
そんな事に改めて感心しながら、根元を掌で支えて、もっと奥の方まで
アルトの体を口の中へと飲み込んでしまう。

「っ…ハァ…シェリ…ルっ…!待て…っ」
「んっ……ぁ…ん、んふ…」

―――少しでも気持ちよくなってくれてるのかしら…?
苦しげに漏れるアルトの声が色っぽくて、聞いている私の方もドキドキしてしまう。
アルトが感じてくれているのかと思うと嬉しくて、私はもう少しリズムと
強弱をつけながら動いてみる事にした。……けれど、そうして動いていた
私の頭をぐっと掴んで、アルトは自分から引き離してしまう。

「アルト……?」
「…っ、ハァ…ったく。一体何の罰ゲームなんだよ、これは…」
「ばつ…ゲーム……」

そんなアルトの行為に驚きながら顔を上げると、視線の先にあったのは、
眉根を寄せて苦々しい表情を浮かべたアルトの姿だった。荒い息を吐き出す
口から悪意なく呟かれたアルトの言葉に、じわりと瞳に涙が滲んでしまう。

『罰ゲーム』。……私がどんなに頑張っても、アルトを気持ち良くしたいと思っても、
それはアルトにとっては…結局は罰ゲームでしか無いのだろうか?

(あんなに勉強したのに…こんなに一生懸命…頑張ったのに……)

そう思うと、じわりと滲んだ涙は自分でもどうする事も出来ないまま、
瞳から溢れてぽろぽろと頬を伝い落ちてしまっていた。

「な…シェリル!?」
「っ…ぅ、ふぅ…あ…あ、あたし……ぐす…」
「ちょ…っ!お前泣いてるのか…?」
「別に泣いてなんかないわよ!何よ…何よ。別に泣いてなんか…悔しくなんか無いんだから!
 悔しくも悲しくもないけどちょっと胸が痛くて勝手に涙が溢れちゃっただけなんだから…!
 何よっ!こんな…こんなに、あたしが…こんなの…アルトのくせに調子に
 乗ってるんじゃないわよ!バカ!ムッツリ!朴念仁の女顔ーーーーーー!!!!」
「何を急に逆切れしてるんだよ!?」

そう言いながらも零れた涙と零れた言葉と零れた泣き声はどうする事も出来ない。
悔しくて悲しくてぼろぼろ零れる涙をごしごしと自分の手の甲で拭う。
けれど、次から次へと溢れてしまって、拭い切れない涙がシーツへと落ちて行く…

「バカ…泣くなよ…。今日は一体どうしたんだ?」
「別に泣いてなんか無いわよ…」
「いや、だからこんな時まで強がるなって…ほら、どうした?」

そんな私の頭を子供をあやすみたいに優しい仕草で撫でてくれる
アルトの優しさが、今はますます悲しくて悔しい。けれどそれ以上に…
理由が分からないままにでも、私を抱き寄せてくれるアルトの優しさが嬉しい。
そして一頻り泣いた後にようやく落ち着いた私をベッドの上に座らせると
アルトは普段の彼からは想像も出来ない様な穏やかな声で、私から
事の顛末を聞きだしてしまったのだった。

「…バカ。そんな事、別にお前が調べて覚えなくても良いだろ?」
「だって悔しいじゃない!アルトに一方的にされるがままだなんて!
 それにあたし、初めてで…ちゃんと上手くやれたのか、全然自信が無いんだもの…」
「上手く…なんて…。そんなの、それこそお互い様だろ?俺だって初めてで…
 そ、その…お前に随分痛い想いをさせちまったし…じ、自信なんて全然ないぞ…?」
「バッ、バカ!そんな事、今更言い出さないでよ!」
「今更話題にしたのはお前の方だろ!?」

初めての時の事を改めて思い出させる様なアルトの言葉に、かぁっと
頬に朱がのぼるのが分かる。拗ねた言葉を吐き出しながら軽く睨むと、
アルトの方も顔を真っ赤にしながら不機嫌そうな表情を浮かべていた。
けれど、一瞬の沈黙の後に…。呆れた様な溜息と共に、ふわりと
小さな苦笑いを浮かべて、アルトはもう一度口を開いた。

「…それで良いんだよ。お互いに初めてで、急に上手くやれる筈なんて無いし、
 その必要も無いんだから。そう言う事はその…これから一緒に練習して行けばいいだろ?」
「………一緒に?」
「ああ」

そこまで言った後に、今度は不意に…全面に幸せそうな笑顔を浮かべる。
そのどこまで可憐で綺麗な表情に、心臓がばくりと今日一番の音を立てた。

「あ…アルト…?」
「大体な…俺はあの時も、すごく気持が良かったんだからな」
「え?ホ、ホントに…?」
「こんな事で嘘吐いてどうするんだよ。気持良すぎてお前に無理をさせた
 んじゃないかとか…俺の方こそお前を上手く気持良くさせてやれなかった
 んじゃないかとか…そんな事まで考えて……!お前があれから逃げ回るから、
 逆に俺の方が嫌われたんじゃないかと心配してたんだぞ…!?」

気付けばぶつぶつと呟き始めたアルトの姿に、私の方にも自然と笑顔が浮かんだ。
透き通る様な肌に朱を上らせたままで、拗ねた表情を隠そうともしない。
そんなアルトの姿が…可愛くて、愛しくて溜まらない。

「アルト…やだ、ふふっ…おかしい…」
さっきは悔しくて溢れてしまった涙が、今度は嬉しくて可笑しくてこぼれ落ちてしまう。
いつの間にこんなに泣き虫になってしまったのか…それを思うと、一番の
理由はやっぱり、隣にこうしてアルトがいてくれるからなんだろうと思った。

零れた涙をそっと拭ってくれる指先が嬉しくて…そのまま不器用に重ねられてくる
唇が温かくて。伝わるアルトの優しさが、私をふわふわとした幸せな気持で一杯にしてくれた。

「ありがとう、アルト…だいすきよ」
「っ……!」

だから、胸の奥から湧き上がってくる精一杯の気持ちを伝えたくて、
私は自分に出来る限りの笑顔を浮かべて見せる。けれど、それを目にした瞬間アルトは
ピキリと音でも立てたかの様に固まって…その一瞬後に、耳まで真っ赤になってしまった。

何かヘンな事を言ってしまったのかと云う不安が胸に広がって行く。
けれどすぐに「何でもない」とアルトが私を抱き寄せてしまったから、結局は
今のアルトがどんな表情を見せているのかが分からなくなってしまった。

「……ったく、その顔が反則だろうが…。っとに、お前ってヤツは…」
「アルト……?」
「ああもう、何でもないから気にするな」
「で、でも…。って、ちょっとアルト?」
「ん?」
「ん?じゃないわよ!いつのまに人の事を押し倒してるのよ!?」

そして気が付けば、いつの間にかベッドに背中を預けてアルトに覆い被さられていた。
その事に気付いて慌ててアルトの胸板を押し返そうとするけれど、
意識して圧し掛かってくる男の力にどうする事も出来ない。

…さらりと流れる綺麗な黒髪が肌に触れ合って、少しだけくすぐったい。
こちらを覗き込んでくる琥珀色の瞳は優しいのに、どこか不穏な光を宿していた。

「あ…アルト……?」
「だってお前が言ったんだろ」
「え?」
「ご飯にする?お風呂にする?それともあたし…って」
「なっ…!?」

にやりと形のいい唇が笑みの形を作るのを目にして…
ようやく私にも、アルトの意図している事が分かってしまった。
じたばたと手足を動かして必死に暴れるけれど、もうどうする事も出来ない。

「ちょっと!バカっ!止めろって言ったのはアルトの方でしょ!?」
「バカはお前だ、このバカ。……ここまでされて、今更止められる訳ないだろ」
「あっ、ちょっと…や、ダメっ…!あ、アルト…や、やだ…」

するりと衣服の中に入り込んできた掌が、胸へと辿り着いてやわやわとそこを包み込む。
濡れたアルトの唇が首筋を伝い落ちて、薄い皮膚を音を立てて吸い上げるのが分かった。
じわりと、あの夜感じた熱が全身を包み込んで行くのを感じる……

「あ…や、やだ…アルト…あっ…」
「今更ビビんなよ、妖精さん。あんな事までしておいて、ヤダもダメもないだろ?」
「だ、だって…」

アルトの腕に包み込まれて…逃さないと云うかの様に圧し掛かられて。
どこか嬉しそうな、けれど少しだけ意地悪な声で囁かれると、それだけで
私はアルトの望みに抵抗する事が出来なくなってしまう。
そんな私の瞳をまっすぐに覗きこみながら、アルトはまたふっと小さな笑みを浮かべた。


「お前に逃げられてる間に、さ」
「え?」
「ずっと考えてたんだよ。俺ばっかりが気持ち良くなって悪かったなって」
「え?え?」
「だから―――2回目が来たら、今度はしっかりバッチリお前をたっぷり感じさせてやろうって
 そう思って俺の方も、色々調べて『勉強』して来た。して来たからには…」
「え?え……ちょっ……!?」

二つの膨らみの上で、ますます不埒な動きを始めた掌を慌てて押し留めようとしたけれど…
その動きも、抗いの言葉も、そのままアルトの唇に全部飲み込まれてしまった。

『…して来たからには、しっかり実践で練習させて貰わないといけないよな?』
そんな心底嬉しそうな言葉を聞きながら、私は結局、初めての夜みたいに…
心も体も、魂さえ全部蕩けてしまいそうなアルトとの行為に溺れて行ったのだった。

「なぁ…アルト……」
「うん?なんだ?」
「なんか数日前から、お前を見る度にシェリルが涙目になって逃げ出してる気がするんだが…」
「気のせいだろ、気のせい」



その後の『3回目』をアルトとシェリルが無事に迎えられたかどうか…
それはまた、別のお話。





そんな訳でアホネタですけれど、アルシェリ2回目のお話でした。
最後の最後で規制の壁に阻まれました…orz
家のアルトさんは一見動物園で育てられたお行儀の良いライオンですが
中は超肉食のケダモノです。肉食獣in肉食獣。今回も読んで下さって有難うございました。
そして毎回滝つぼ保管して下さる方、支援くださる方、本当に有難うございます。

アルトさんお誕生日おめでとう!これからもずっと
アルトとシェリルとアルシェリストが幸せであります様に…!!
最終更新:2013年08月27日 16:14