「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「…………はっ、違う違う違う、そうじゃなくって、喜んでる場合じゃなくってですねぇ。 そもそもその衣装はどうしたんですかっ! それになんで風呂場なんですかっ。 姫さまいったい何をするつもりなんですか」
「一つずつお答えしますわね。 先ず、衣装ですが。これは東方から来たという商人から買い付けたものです。 サイト殿に喜んでいただけるかと思ってつい…ちょっと国家予算にまで手を出してしまったんですけど… コホン、な、何でもありません。 次にココがお風呂場である事についてなんですけど… こういうことです。 はい、皆さん。入ってください」
「え?え?え?ちょ、ちょっと… ミンナ、フク キタ ママ オフロ ニ ハイル ノ?」
「…どうしてカタコトなんですか、サイトさん」
「さ、サイト殿も入りましょう」
「え?ぅわ、ちょ…た、タバサ待ってくれ、まだ心の準備が…」
「うるさい」
「ぅわっぷ…な、なんだこれ…ヌルヌルして…」
「サイト、これは“ろ〜しよん風呂”っていうんだそうよ」
「テファ違うわ、ろ〜しよん じゃなくって ろ〜しょん よ」
「なんでも、東方では殿方の疲れを癒すのに使われているらしいんです。 ワカメ等の海草を煮詰めて作ったそうでして、結構手間の掛かるモノだとか…」
「ええ、ですから結構なお値段がしたのですが… でも、サイト殿の為に思い切っちゃいました」
「……」