ゼロの保管庫 別館

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だれでも歓迎! 編集

357 名前:雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/18(月) 09:38:21 ID:wtzn/fh1 朝から雲行きは怪しかったが、案の定。 午後からはバケツをひっくり返したような土砂降りになった。

「…あっちゃー…こりゃ帰れそうにないなあ…」

宿の食堂の窓から外を眺めながら、才人は呟いた。 今日は、貴族年金の受給日。 才人は受給のために、馬で王都まで出てきていた。

「…シルフィードも、無理だよなあ…」

と、隣で本を読んでいるタバサを見る。 タバサは才人の視線に気づくと、頭をふるふると振って、

「…来ない」

と言った。 タバサの頭の中には、『こんな雨の中迎えに来いなんてふざけてるの!急ぎじゃないならゆっくりしてくればいいのねー。きゅいきゅい』というシルフィードの声が聞こえていた。 そう、タバサも一緒に王都に来ていた。 馬で学院を出ようとしたところに、タバサが現れ、

「連れてって」

と言われたのである。 シルフィードで行けばいいじゃん、と突っ込んだ才人だったが、その瞬間タバサが眉をへの字に曲げたので、慌てて馬の上に載せたのである。 タバサは何も語らなかったが、どうして一緒に行きたいってわからないかな、とその目が雄弁に語っていた。 しかしそのお陰もあって、馬の上でタバサは始終上機嫌だったが。 王都に着くと才人はタバサと一緒に受給に向かい、その後二人で王都の本屋に向かった。 そこでタバサが買ったのは、最新の恋愛小説。素直になれない女主人と、鈍感な執事の見事なまでの空振り具合が人気の、喜劇であった。 もちろん才人に字は読めないのでその内容は分からない。 時折本を読みながらにへらとするタバサを見て、何が書いてあるんだろーな、などと疑問には思ったが。 最近タバサはこういう小説がお気に入りだった。最初は才人との仲を進展させるテキストとして買い求めていたが、気づくとどっぷりハマっていた。 当然、学院の図書室にはこういった本は置いていないので、町に出て買い求めるしかないのだが、今、タバサの部屋の書棚の三分の一はこのテの本で埋め尽くされている。 …もちろん表紙に覆いをかけてカモフラージュはしてあるが。 そうしてタバサが『自分の誕生日なのにそれを忘れている執事に自分から言い出すのはアレなのでイロイロ試行錯誤して気づいてもらおうとする女主人』のくだりを読んでにへらとしていると。 外で降る雨の音が、一層強くなった。

「…こりゃあ、今日は王都から出られないなあ」

隣の机で遅めの昼食を採っていた旅人らしい客が、そうひとりごちると、席を立って食堂兼宿屋のカウンターに向かう。 どうやら部屋を取るつもりらしい。案の定、その客は主人に言って、宿帳を持って来させていた。 その客は宿帳を書き終わると、隣の席に戻って、親切心からか、才人に向かって言った。

「あんたも早めに部屋とったほうがいいぜ。この分だとすぐに埋まりそうだ」

その言葉どおり、慌てて宿にやってきた数人の客が、同じようにして部屋を取っていた。 …しかし、一つ問題がある。

「…やべ、俺字書けねえよ…」

金があっても、字が書けなくては宿帳は書けない。 このままだと、泊まる場所もなくなってしまう。 その時、才人は思いついた。 …あ、そか。

358 名前:雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/18(月) 09:39:26 ID:wtzn/fh1 「…な、タバサ」

二人きりではないので、才人は『タバサ』の名で、隣で必死に『誕生日当日に二人きりになったはいいがその前日にお風呂で裸見られてまともに視線を合わすどころか会話すら出来なくて間の持たない女主人』のくだりを読みながらわくわくしている少女に呼びかける。 タバサは慌てて本を閉じると、

「…何?」

と才人に向き直る。 才人は、自分は字を書けないので今日泊まる部屋を取ってきてほしい、とタバサに懇願する。 タバサは軽く頷くと、席を立ってカウンターへ歩いていった。 カウンターには、すでに主人が立っており、宿帳を広げていた。 どうやら今日は食堂よりも宿のほうが書き入れ時のようだ。 主人は目の前に立った小さな少女を見て一瞬不審な顔をしたが、そのマントに輝くシュヴァリエの証を見て、彼女が貴族の子女だと理解すると、接客用の顔に切り替える。

「いらっしゃい。泊まりで?」

主人の言葉にタバサは頷く。 主人はインクの入った小さな壺に刺された羽ペンと、宿帳を差し出す。

「お泊りになるお客様の名前、部屋の数、続き柄を書いてください」

タバサはさらさらと二人の名前を宿帳に記す。 部屋の数。部屋の数はどうしよう…? …ひ、一部屋でいいよね! 二部屋取ると、お金もかかっちゃうし! サイトそんなにお金もってないから無駄遣いはよくないし。うんそうしよう! と、いうわけで部屋は一部屋。 続き柄、はどうしよう…。 いろいろ考え、ある結論に達したタバサは、さらさらと続き柄を書いた。 そして、少し赤い顔で主人に手渡す。 主人は宿帳を確認すると、カウンターの奥に掛けてあった鍵を一つ手に取ると、タバサに手渡した。

「2階の一番奥の部屋になります。  …ごゆっくり」

タバサは鍵を受け取ると、いそいそと才人の下に戻った。 主人の手元の宿帳には、『続き柄:夫婦』と書いてあった。

359 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/18(月) 09:39:59 ID:wtzn/fh1 短いけどキリがいいから今日はここまでー。 続きはまた明日(以降)ノシ

405 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 16:58:39 ID:VCUCtzyk シャルロットが部屋を取ってきたんで、俺たちは部屋に向かった。 階段を上がって、一番奥までシャルロットは進む。 えーと? そのまま何の躊躇いもなく鍵を開けて、中に入ろうとする。 その?

「えっとタバサ、俺の部屋の鍵は?」

俺は勿論別室のつもりだったんで、鍵がないのはおかしいと思っていた。 だから、俺は当然のように鍵を要求したのだが。 シャルロットは平然と言った。

「部屋はここだけ」

…あのーう? 若い男女が二人で一つの部屋って。 すいませんいくらなんでもダイレクト過ぎじゃないかとー?

「…タバサ?」

俺はありったけの疑念を込めて、『なんで部屋一個しか取らなかったのかな?お兄さん怒らないから言ってごらん?』という視線をシャルロットにぶつけた。

「空いてなかった」

答えは直ぐに返ってきた。 空色の春風と共に。

「…私と一緒じゃ、イヤ?」

…だから、その泣きそうな顔で上目遣いっての止めなさい。 俺は断じてロリコンなわけじゃないけど、日本男子の半分はその視線でお願いされたら断れません。

「…わかったよ、一部屋しかないんじゃしょうがないよな…」

言って、俺はシャルロットの開けてくれたドアをくぐって、部屋の中に入る。 中に入って備え付けのランプに火を燈していると、背後でドアに鍵を掛ける音が聞こえた。 明るくなった部屋の中を、改めて見渡す。 …けっこういい部屋じゃん。 つくりもしっかりしてるし、備え付けのクローゼットがあったりするし、窓は頑丈そうな鎧戸だし。 …ベッドはもちろん一つしかなかったけど。 …さて、どうすっかなあ。

406 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 16:59:16 ID:VCUCtzyk …よかった、サイトがちょっと足りない人で。 ちょっと足りないくらいの方が、恋人にはちょうどいいって本に書いてあったけど、その通り。 少し鋭い人ならすぐにこの部屋がどういう部屋か分かってしまうだろう。 音が他の客室に漏れないよう、物置部屋を挟んで設えられたこの部屋は、廊下にも音が漏れないよう、壁は厚く、また扉も厚い。 外から中を伺えぬよう、また、朝が来ても日が差さぬよう、窓は頑丈な鎧戸に覆われている。 行為の際脱いだ服をしまうクローゼットもあるし、もちろん…。 ベッドは一つ。 ちらりとサイトを見ると、荷物を置いてマントを脱いでクローゼットの中に掛けている。

「シャルロットもいい加減マント脱げよ。邪魔だろ?」

私を本名で呼んで、手を差し出してくる。 私は言われたとおりマントを脱いで、サイトに手渡す。 サイトはマントをしまい込むと、ベッドに寄っていき…。

『おいで、シャルロット』 『う、うん…』 『怯えているのかい?震えてるよ?』 『ふ、ふるえてなんか』 『そうかな?みみたぶがぷるぷるしてる』 『ひゃぁんっ!』

…私は衣擦れの音で現実に戻った。 いけないいけない。最近恋愛小説の読みすぎで妄想癖が…。 アホの子じゃないんだから…。 ベッドの方を見ると、サイトがベッドからシーツを一枚はがして、抱えている。 …なにしてるのかな?

「じゃ、シャルロットはベッドで寝なよ。  俺は床で寝るからさ」

…な。 なんですとーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!? サイトはそのまますたすたと部屋のすみっこまで歩いていくと、器用にシーツに包まって、こてん、と横になった。

「んじゃ、シャルロット、おやすみー」

ここまで来といて! なんでこの朴念仁は! 訂正!ちょっと足りない人ダメ!ぜっんぜんダメ! ていうか。 空気読めこのバカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 私はいつもより仏頂面になって、サイトの横まで歩いていく。 サイトは既に目を瞑って…。額になんか妙な汗をかいてる。 ほう。気づいているのに寝てるふりですかお兄ちゃん。 いい度胸してますね? 私はシーツの上からサイトの足首をむんずと掴むと、容赦なくひきずっていった。 後ろから床板の上を硬いものが擦る音と、『いでっ!いででっ!』とか言う声が聞こえるけど。 無視! 私はベッド脇まで来ると、杖を振ってルーンを唱える。 シーツに包まって芋虫みたいになっているサイトが魔法の風で浮き、ベッドの上に運ばれる。そのまま魔法を解くと、サイトはベッドの上に落下する。ベッドが軋んだ音をたてた。 私は杖を放り出すとベッドに這い上がり、転がっているサイトの上に乗る。 サイトは「なにすんだよ!」とか怒ってるけど。 怒 っ て る の は こ っ ち の ほ う。 せっかく。 せっかく二人きりになれたのに。 せっかく一緒の部屋なのに。 せっかく、一緒の夜を過ごせると思ったのに…。 なんて考えてると、頭の中が…ぐちゃぐちゃに、なって…。

407 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 17:00:12 ID:VCUCtzyk 才人を魔法でもってベッドの上に転がし、馬乗りになったかと思うと。 タバサはいきなり泣き出した。 才人の上で俯き、才人の胸に手を置いてしゃくりあげる。 慌てて才人は自分の行動を思い出す。 …なんも問題ない気がするんですけど…。 しかし、目の前で泣き出した少女に、なにか声を掛けないことには。 …自分が悪者みたいじゃないか。

「ど、どうしたんだよシャルロット…」

才人は言って、上半身を起こし、タバサに手を伸ばす。 タバサはその手を振り払い、才人を睨みつけた。

「…ばか」

そして、上ずった声で一言。 その視線に思わず怯む才人。 殺気が載っているわけでも迫力があるわけでもなかったが、タバサのその視線と言葉は、才人を怯ませる何かがあった。 そのままタバサは、いつもの仏頂面になって、才人を罵倒する。

「…朴念仁」 「…う」 「…せっそーなし」 「…い」 「…色情狂」 「…お、おい」 「…へんたい、ロリコン」 「…あ、あのなあっ!」

さすがにたまりかねたのか、才人はタバサの肩を掴む。そして、罵詈雑言を浴びせてきたタバサに顔を寄せる。 今度は、振り払わなかった。

「…鈍感」

そう言い放って、一瞬の早業でタバサは才人の唇を奪った。 いつもの仏頂面ではない。才人を想う、少女シャルロットの顔になって、タバサはそのまま才人に抱きついた。

「…せっかく二人きりなのに」

そして、あらん限りの力で才人に抱きつく。 才人はしかし、両手を所在なげに震わせるだけだ。

「…どうしてそうなの」

そのまま勢いよく、全体重を才人の上半身にかける。 タバサにそのまま押し倒される才人。

「…シャルロット、したくないかもしれないだろ?」

タバサの下で、言い訳じみた台詞を吐く才人。 …この状況で?そういう台詞を吐く? タバサは決心した。言わないとわからんのだ、このニブチンは。

408 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 17:01:05 ID:VCUCtzyk 「…いつだって」

タバサはそう言って、才人の顔に、ぎりぎりまで自分の顔を寄せる。

「…サイトになら、いつだって抱かれてもいい」

そして、才人の唇に自分の唇を押し付ける。 まるで刷り込むように唇を擦り合わせ、溢れる吐息を飲み込むように吸う。 しばらくして唇を離し、上気した頬でタバサはじっと才人を見つめる。 …私は、あなたのモノ。 あなただけのモノ。 この身体も、心も、なにもかも。 全部、あなたに捧げている。 だから。

「いつでもサイトの好きにして。  …サイトのしたいこと、全部私に、して…」

そして、もう一度タバサは才人の唇を奪った。

もう歯止めは利かなかった。 …せっかくガマンする気でいたのに。 …なんつーかな、誘い方上手すぎるんだよ、このチビっ子。 そのチビっ子はと言えば、今俺の目の前で、ぺたんとベッドの上に座り込んでいる。 頬を朱に染めて、少し顔を逸らしながら、上目遣いに起き上がった俺を見つめている。 誘ってる。誘ってますネその目! ていうか俺の中の魔獣はもう、檻を破ってどこかの機動戦士ばりに空をかっとんでいる。 さーどーしてやろーーかねーーーーーーー! まずは恥ずか死ぬほどエロい格好してもらおうかニャー!? なんて俺が沸きあがった頭で考えていると。

「…服、脱がして…」

先制ジャブがきた。 まるで絶対服従を誓うように、シャルロットはすとん、と手を両脇に垂らした。

「…下まで全部、脱がして…」

鋭いワンツー。 俺の魔獣は避けられない。ていうか全部モロに入ってます。 俺は言われるがままシャルロットの上着に手を掛け、ボタンを外していく。 その途中、シャルロットはもぞもぞと動いて、先にスカートのホックを外してしまった。 …そか、構造上スカート先に脱がないとダメなんだっけ。 そしてシャルロットは、自分でスカートを抜き去って、上着とキャミソールを一緒に脱いでとショーツとニーソックスだけになると。 ころん、と横になって、俺に向かって脚を上げて見せた。

「ちゃんとソックスも脱がしてね…?」

渾身のストレートがボディにきました。 ノックアウト寸前の魔獣は、俺をシャルロットの望みどおりに動かす。 手を伸ばし、するするとニーソックスを脱がしていく。 その際、シャルロットの絹のような肌を撫で回すのも忘れない。 シャルロットはその感覚に、唇を噛んで声を抑える。 ニーソックスを脱がし終わると、今度はなんと、シャルロットは四つん這いになってみせた。 俺の方に高くお尻を突き上げ、すでに染みになっているショーツを見せ付ける。 ランプの薄明かりに照らされた薄い水色のショーツは、その匂いとともに、俺に襲い掛かってきた。 デンプシーロールからの乱打が魔獣を滅多打ちにする。 俺は手を伸ばそうとしたが、それより早く、なんとシャルロットは自分の両手で、ショーツをずり下げてしまった。 シャルロットはすでに薄く濡れており、ランプの光を反射してぬめぬめとイヤらしく光っていた。 そしてそのままショーツを脱ぎ去ると、ころん、と仰向けになって、M字に脚を折り曲げて膝を抱える。

409 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 17:01:52 ID:VCUCtzyk 「…きて」

アッパーカットが魔獣の顎を打ち抜いた。 ノックアウトである。 次の瞬間。俺は、シャルロットに覆いかぶさっていた。

サイトが私の口の中を犯す。 私は抵抗しない。 サイトにされるがまま、口の中を犯される。 脱力した舌が、サイトの舌で転がされ、付け根まで嘗め回される。 サイトの唾が大量に私の中に流れ込み、私はそれを飲み込む。 サイトの、おいしいよ…。 私は目を開いたまま、目の前のサイトにそう視線で伝える。 …わかってないと思うけど…。 完全にケダモノと化したサイトは、私の口だけでは飽き足らず、口を犯したまま今度は私の胸を蹂躙してくる。 …こんなぺたんこの胸、触って気持ちいいのかな…? でも、サイトは的確に私の感じるところを探り当てて、そこを撫で回してくる。 キモチイイ。 喘ぎ声が喉から溢れ、唇の接合部からこぼれだす。

「んふぅ…ふっ…」

自由に声の出せないもどかしさが、私をさらに突き上げる。 少しすると、私の口を犯し尽したサイトは、私から口を離した。 二人の間に、唾液の橋が渡される。 それと同時に、サイトは私の乳首を、つねり上げた。

「ひゃぁんっ!」

快感に喉と背筋が踊る。 サイトはその声に気を良くしたのか、今度は口で胸に吸い付いてきた。 舌で乳首を舐めまわし、まるで私の胸を無理矢理膨らませるかのように、吸い上げる。

「ふぁっ!あぁっ…」

さらに背筋が踊って、喉から声が漏れる。 胸…べとべとになっちゃうよぉ…。 サイトは交互に私の胸を責める。 予想通り、彼が満足する頃には、私の胸は彼の唾液でべとべとになっていた。

「はぁ、はぁ、はぁ…」

胸を責められ続けて、私の息は荒い。 …でも、まだ逝ってない…。 下腹部のあたりで、熱い熱い衝動が、私を焦がしている。 ずいぶん前から閉じてしまった自分の脚を擦り合わせ、一番敏感な部分に少し刺激を与える。 ぜんぜん足りなくて、余計に私は焦がされる。

「ガマンできないの?シャルロット?」

それを見ていたサイトが、面白そうに私に尋ねる。 私は恥ずかしくて、思わず目を逸らしてしまう。 でも。

「…うん」

視線を逸らしたまま、私は肯定する。 して欲しい。一番恥ずかしくて、一番感じるところ、弄って欲しい…。 サイトは私の望みどおり、私の両膝に手を回すと、脚を開かせて私自身を露にした。 そして、たぶん私の零したお汁でべとべとのそこを、舌で舐めまわし始めた。

410 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 17:03:32 ID:VCUCtzyk 「ふぁんっ、あぁっ、ああんっ」

私の喉は快感に踊る。 舐め上げられるたびに私の視界に稲妻が走り、意識がどんどん身体の外に追いやられていく。

「ふやぁっ、い、いくのっ、いっちゃうのぉっ!」

私は恥ずかしい台詞を叫びながら、サイトの頭を脚で挟み込んで、達した。

才人は脱力したタバサに覆いかぶさり、股間の小さな入り口に自分の怒張を押し当てた。

「…ぁ…」

意識の混濁しているタバサは、刺激への反射で声を上げるものの、脱力したままだ。 才人はそのまま、脱力して柔らかくなったタバサの秘裂を貫いた。

「あ…あぁっ…」

その刺激にタバサの意識が戻り、緩かった膣道の締め付けが戻ってくる。 才人は最奥まで突き刺したまま、タバサの意識が戻るのを待つ。 タバサの目に光が戻り、それと同時に、まるで才人の分身に抱きつくように、タバサの肉襞が才人の分身に絡みつく。 普段ならここから腰を動かし、タバサを責める才人だったが、今日は一切動かない。

「…サイト…?」

才人の下から不審そうに見上げ、タバサが疑問符を飛ばす。

「入ってるのわかる?シャルロット」

言って、才人はほんの少し腰を進める。 少し余っていたタバサの膣道を、才人が完全に埋め尽くした。

「…う、うん…」

タバサは頬を染め、応えた。 才人は続ける。

「よーく集中してごらん?シャルロットのあそこがどうなってるのか…」

言われたとおりに、タバサは股間に意識を集中する。 サイトが…私の中に…。 いっぱいに、なって…。 それと同時に、タバサの内壁が、柔らかく才人を締め上げる。

「そう…そこに入ってるのは、何かな…?」

才人の言葉に、タバサは応える。 サイトの…サイトの…。

411 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 17:04:10 ID:VCUCtzyk 「サイト、のっ…おちんちんっ…」

声が震え、同時にタバサの奥から蜜がじわりとあふれ出す。 …うごいて、ないのにぃっ…!

「どうなってる?」

荒い息で、タバサは才人に言われるままに応える。

「びくびくってっ…あつくてっ…あ、あ、おっきく…なってっ…」

真っ赤になって応える顔を、才人が覗き込んでいる。 それに気づいたタバサは、顔を背けるが、才人はタバサの顎をつまんで、無理矢理視線を合わさせた。

「ほら、続けて?」 「おくまでっ…とどいてっ…やだぁ、ヘンっ…うごいて、うごいてないのにぃっ…!」

羞恥と股間に感じる熱と刺激に、タバサの意識は高みへ持っていかれる。 ビクビクと才人を締め付ける肉襞が蠢き、タバサの絶頂を才人に知らせた。

「やだぁ、だめ、い、いく、またいく、いくのぉっ!」

その言葉と同時に、タバサは才人を抱きしめ、内壁で才人をきつくきつく締め上げた。 締まった隙間から愛液が溢れ出し、タバサの白い双丘の間を伝う。 才人は軽く歯を噛み締め、タバサの最後の締め付けに耐え抜く。

「あ、あは、はぁっ、はぁっ…」

脱力したタバサの腕が才人の肩かた滑り落ち、ベッドの上に広がる。 それを確認した才人は。 今度は、タバサの中を全て使い、激しく腰を動かし始めた。 タバサの意識が快楽の電流に無理矢理覚醒し、その暴力的な快感に掻き回される。

「や、や、だめ、だめぇ、こんな、も、らめ、ゆるひ、やぁっ」

タバサの懇願に、しかし才人は耳を傾けず、激しくタバサの柔らかい中を犯す。 達しきったそこは、力が入らず、才人の侵攻を止める事は出来ない。 タバサにできることは、シーツを握り締めて必死に自身を繋ぎとめることだけだった。 やがて、才人に限界が来る。

「シャルロット、出すよ、中にっ!」 「は、やは、やあ、あ、い、く、も、や、らめ、は、ぁあ、あ、ああああぁぁぁあぁー!」

才人の迸りとともに、タバサの意識は暗転した。

412 :雨の降る夜は ◆mQKcT9WQPM :2006/12/20(水) 17:07:41 ID:VCUCtzyk 次の日になっても、雨は止む気配を見せなかった。

「…困ったなコリャ」

才人が困っているのは天気だけではなかった。 食堂で朝食を採りはじめてからずっと、タバサは才人の膝の上から降りようとしなかった。あまつさえ、朝食を『あーん』してくるのである。

「あのねタバサ?」

呆れ返る周囲の客の視線に耐え切れず、才人はタバサに注意しようとする。 しかし、そんな才人にタバサは。

「口移しのほうがいい?」

言って返事も待たず、手に持ったパンのかけらを口に含み、才人の唇を奪った。周囲の客の視線の温度がさらに下がる。 …に、逃げてええええええええええ。 才人は口の中のパンのかけらとタバサの唾液の混合物を飲み込むと、無理矢理タバサをひきはがした。

「あ、あのねえ、こういうことは二人きりの時に」

しかしその台詞は最後まで放たれる事はなかった。 勢いよく開いた宿屋の扉の向こうから、土砂降りの雨と二つの人影がなだれ込んできた。 その人影は、両方とも才人のよく知った顔で。

「雨が酷いから馬車したてて迎えにきてみれば?どういうことなのかしらねえ?  で?  …二人きりの時になにかしら犬?」 「まだ王都にいらっしゃるというから逢いにきてみれば?  …どういうことか説明していただこうかしらシュヴァリエ・サイト?」

才人の最高権力者と、この国の最高権力者が、嵐と共にやってきた。 才人の中だけ、温度が一気に絶対零度まで下がり、体中の血が凍りつく。

「ああああああのですねえっ?」

なんとかして逃げないと俺死ぬる。 そう思った才人が起死回生を企てようとした瞬間。

「…昨日はお泊り」

タバサがぎゅー、っと才人に抱きついた。 目の前の二人の黒いオーラが、形を成して宿屋を包む。 懸命な宿屋の主人と泊り客は、全員すでに避難していた。 二人の鬼神は、全く同じ足取りで、無言で才人に歩み寄ってくる。 鬼神の黒いオーラが才人を包み、動きを封じる。 こんな所でデッドエンドはいやああああああああああああ! そんな才人の前に、タバサが立つ。

「…私の夫は、私が守る」

その台詞か皮切りだった。

「誰が誰の夫よこのムッツリメガネーーーーーーーーー!!」 「未来の国王になんと無礼なぁああああああああああああ!!」 「…負けない」

その日、王都の一角が、攻撃魔法によって消滅したのだが、なぜか公式記録には残らなかったという。〜fin 追記:非公式被害記録『宿屋ニ件、食堂四件、民家十棟全壊。死亡者0名、重軽傷者5名、行方不明1名。平賀才人、全治一ヶ月』

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