「何処にいるんだ?」
こちらに来いと言われても暗くてよくわからない。大体の方向なら声でわかったが。
そう思っていると何かの音がして部屋中の蝋燭が1つ1つ灯っていく。部屋が明るくなった。
キュルケはベッド上に腰掛けていた。部屋に他人がいるというのに下着姿だ。見られてもいいのだろうか?
「そんなところに突っ立てないで、いらっしゃいな」
キュルケが誘惑するかのように言ってくる。
ん?もしかして私は誘われているのか?とりあえず取り合わないことにする。
「用件は何だ?」
「こちらに来てから話すわ」
仕方ないのでキュルケの元へ向かう。もしかしたら露出癖があるだけかもしれない。
「座って?」
言われたとおり座る。
「で、用件は何だ?」
キュルケは大きくため息をつき、首を振る。
「あなたは、あたしをはしたない女だと思うでしょうね」
見る限りその通りだろうが。
「思われても、仕方ないの。あたしの二つ名は『微熱』」
知っている。
その後色々言ってくるが何も言わず聞く。
要約するとキュルケは私に恋をしたらしい。本気で誘われていたようだ。
キュルケは沈黙を肯定と受け取ったらしく、目をつぶり顔を近づけてくる。いや唇を近づけてくる。
キスを私にしようとしているようだ。
別に断る必要も無いだろう。私がそういった感情を持ち合わせていないが、特に問題があるわけでもあるまいし。
まさに唇が触れ合う瞬間、窓が叩かれた。そこには部屋を覗く少年の姿があった。
ここは3階だから魔法で浮いているのだろう。
「キュルケ……。待ち合わせの時間に君が来ないから来てみれば……」
「ペリッソン!ええと、2時間後に」
「話しが違う!」
どうやら先に予約があったようだ。キュルケは胸元から杖を取り出すと男に見向きもしなまま杖を振る。
蝋燭の火がうねるような炎になり窓ごと男を吹き飛ばした。……大丈夫か?
「まったく、無粋なフクロウね」
「今の彼と会う約束をしていたみたいだけど」
「彼はただのお友達よ。とにかく今、あたしが1番恋してるのはあなたよ。ヨシカゲ」
また唇を近づけてくる。すると窓のほうからまた音がする。
先程とは違う男がいた。どうやら彼とも約束をしていたらしい。しかしまた炎で下に落とされる。
キュルケはまた唇を近づけてくる。
今度は窓のほうから悲鳴が聞こえた。窓枠には3人の男がひしめきあっている。
「フレイムー」
きゅるきゅる、と隅で眠っていたであろうフレイムが身を起こし、窓にいた3人に炎を吐きかける。3人が落ちる。
甲斐甲斐しいなフレイム。
とにかく前言撤回だ。今の状況はやばい。ここから脱出しなければならない!
キュルケは惚れっぽい。他の男にも手を出しているはずだ。さっきの少年たちがいい例だ。
貴族の連中はただでさえ平民をバカにしているというのに平民に自分の意中の人を奪われたと感じたらどうするか。
制裁しかない。正面からならともかく不意打ちでやられたら幾らなんでもひとたまりも無い。殺されてしまう!
「キュルケ、悪いがそろそろ帰らしてもらう」
そういって立ち上がり部屋を出ようとする。しかし、
「待って!今のは知り合いでもなんでもないわ。とにかく愛してる!」
いきなり頭をつかまれ引き寄せられる。そのまま唇が重なった。
こちらに来いと言われても暗くてよくわからない。大体の方向なら声でわかったが。
そう思っていると何かの音がして部屋中の蝋燭が1つ1つ灯っていく。部屋が明るくなった。
キュルケはベッド上に腰掛けていた。部屋に他人がいるというのに下着姿だ。見られてもいいのだろうか?
「そんなところに突っ立てないで、いらっしゃいな」
キュルケが誘惑するかのように言ってくる。
ん?もしかして私は誘われているのか?とりあえず取り合わないことにする。
「用件は何だ?」
「こちらに来てから話すわ」
仕方ないのでキュルケの元へ向かう。もしかしたら露出癖があるだけかもしれない。
「座って?」
言われたとおり座る。
「で、用件は何だ?」
キュルケは大きくため息をつき、首を振る。
「あなたは、あたしをはしたない女だと思うでしょうね」
見る限りその通りだろうが。
「思われても、仕方ないの。あたしの二つ名は『微熱』」
知っている。
その後色々言ってくるが何も言わず聞く。
要約するとキュルケは私に恋をしたらしい。本気で誘われていたようだ。
キュルケは沈黙を肯定と受け取ったらしく、目をつぶり顔を近づけてくる。いや唇を近づけてくる。
キスを私にしようとしているようだ。
別に断る必要も無いだろう。私がそういった感情を持ち合わせていないが、特に問題があるわけでもあるまいし。
まさに唇が触れ合う瞬間、窓が叩かれた。そこには部屋を覗く少年の姿があった。
ここは3階だから魔法で浮いているのだろう。
「キュルケ……。待ち合わせの時間に君が来ないから来てみれば……」
「ペリッソン!ええと、2時間後に」
「話しが違う!」
どうやら先に予約があったようだ。キュルケは胸元から杖を取り出すと男に見向きもしなまま杖を振る。
蝋燭の火がうねるような炎になり窓ごと男を吹き飛ばした。……大丈夫か?
「まったく、無粋なフクロウね」
「今の彼と会う約束をしていたみたいだけど」
「彼はただのお友達よ。とにかく今、あたしが1番恋してるのはあなたよ。ヨシカゲ」
また唇を近づけてくる。すると窓のほうからまた音がする。
先程とは違う男がいた。どうやら彼とも約束をしていたらしい。しかしまた炎で下に落とされる。
キュルケはまた唇を近づけてくる。
今度は窓のほうから悲鳴が聞こえた。窓枠には3人の男がひしめきあっている。
「フレイムー」
きゅるきゅる、と隅で眠っていたであろうフレイムが身を起こし、窓にいた3人に炎を吐きかける。3人が落ちる。
甲斐甲斐しいなフレイム。
とにかく前言撤回だ。今の状況はやばい。ここから脱出しなければならない!
キュルケは惚れっぽい。他の男にも手を出しているはずだ。さっきの少年たちがいい例だ。
貴族の連中はただでさえ平民をバカにしているというのに平民に自分の意中の人を奪われたと感じたらどうするか。
制裁しかない。正面からならともかく不意打ちでやられたら幾らなんでもひとたまりも無い。殺されてしまう!
「キュルケ、悪いがそろそろ帰らしてもらう」
そういって立ち上がり部屋を出ようとする。しかし、
「待って!今のは知り合いでもなんでもないわ。とにかく愛してる!」
いきなり頭をつかまれ引き寄せられる。そのまま唇が重なった。