ゼロの奇妙な使い魔 まとめ内検索 / 「ジョルノ+ポルナレフ 第二章-03」で検索した結果

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  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-03
    依頼を受けた翌朝、朝もやに紛れてジョルノ達は出立の準備をしていた。 アンリエッタ王女から授かったのは極秘任務。それも国家の命運を左右する可能性がある重大なもの。 誰にも言えない。聞かれてしまえば、口封じの為に殺人を行う事も許可されている。 それに加えてアルビオンの王党派の命脈は風の便りによれば最早尽きようとしているから、という建前でいそいそと準備を進めていた。 それはプッチ枢機卿から借り受けた風竜アズーロの横でそわそわしているルイズの主導によるものだ。 どうやらルイズは、母親のヴァリエール公爵夫人への説明に失敗したらしい。 予想はついたが、ジョルノ達はそれについてはあえて聞かずに準備を進めていく。 元々あのルールを重んじるヴァリエール公爵夫人に嘘をついて学生の本分を疎かにする許可を得るなど無茶な話だと、共にアルビオンに向かう人員の何名かは理解していた...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-03-03
    先行していたルイズは、ジョルノ達より幾分早く宿に着いていた。 そのホテルは貴族用の、この港町では一番上等な宿、『女神の杵』亭で、普段なら事前予約が必須の宿だった。 だが、その宿も今は従業員以外に人気は無かった。 アルビオンとトリスティンの玄関口として賑ってきたと言う街の成り立ちから、アルビオンが内戦になってからはそこへ商売をしに行く商人達くらいなもので、主だった客層はこなくなったからだ。 今のアルビオンに向かう者達の中に、『女神の杵』亭を利用するような手合いは殆どいない。 浮遊大陸から戦火を逃れてきた者の中には貴族も多数いたが、近日中に内戦が終わろうと言う段になって逃げてくるような者はいなかった。 今浮遊大陸から出てくるのは、王党派についていた傭兵達だけ。 安宿の酒場から順に賑わっているようだが、平民と一緒に食事をしたがらない者も多い貴族様御用達の『女神の杵』亭には関係の無い...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-03-02
    (今更な話だが、)パッショーネ所有かポルナレフ所有かあやふやな亀ココ=ジャンボはスタンド能力を持っている。 背中の甲羅に嵌っている鍵に触れれば小さくなって甲羅の中にある部屋へと入ることができる。 この亀が何故背中に鍵なんて嵌めてるのかは誰も知らない… ジョルノがその細胞を使って生み出した亀にもその能力は引き継がれており、亀の中の部屋にその亀がいてその亀の中の部屋にも亀が延々といる。 隠し棚的な場所の中にも亀がいて、取り憑いているというか住み込んでいる幽霊のポルナレフにも一体どのくらいいるのかは把握できていない。 亀を生み出しその亀の世話をする設備を用意しているジョルノは知っているのかもしれないが、何度か映画やアニメの入っている亀の場所を聞いた辺りから必要そうな場所を書いた地図を渡されそれっきりだ。 今亀は、地球から来た学生のサイトの腰につけられていた。 最初持って...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-08
    アルビオンの端、ニューカッスル城の上空に浮かぶ貴族派の船がゆっくりと落下していく。 その中で一際目立つ巨大な戦艦…レキシントン号から巨大な樹が一本生えていた。 生命エネルギーを与えられ成長した巨木がレキシントン号を縦に貫きて葉を生い茂らせていた。 その幹には急激な成長を遂げる途中に巻き込まれたメイジや、竜やレキシントン号のメインマスト。 ジョルノの生み出した虫達までが巻き込まれていた。 AK小銃を一端肩に背負い、クイックローダーを使って拳銃の弾を入れ直しているジョルノの前にも一つの銃弾を元にして生み出された樹に飲み込まれた貴族派のメイジ達がいた。 だがその半分以上は既にジョルノの手によって殺害されている。 全員額に銃弾を一発ずつ撃ちこまれ、息絶えていた。 まだ生き残ってるのは裏切り者のワルド。 幹に取り込まれ、身動きできない状態にありな...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-01
    馬車に揺られながらロマリアの枢機卿でありながらトリスティンの政を一手に担うマザリーニは口ひげを弄りながら悩んでいた。 まだ四十だというのにすっかり白くなってしまった髭や骨ばった指を見て、休息の必要性を感じたがまだまだそんなわけにもいくまい。 小さな悩みは、極端な貴族主義だのその貴族達の腐敗だのそれこそ数数え切れない程あるし、今その頭を悩ませている二つの問題は早急に何らかの形で決着をつけなければならない。 明日にもアルビオンの王家を打倒するのではないかと思われる『レコンキスタ』 国内に蔓延する国境なき『パッショーネ』 『レコンキスタ』への対応はもう済ませた。 亡き王の忘れ形見をゲルマニアに嫁がせるという苦渋の決断によって、既に…同盟の手はずは整っている。 後は、これからの結果によってGO!かSTOP!をかけるだけだ。 残る『パッショーネ』への対応は未だに暗雲...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-07
    アルビオンの各地でプッチの予想よりも遥かに素早く動いたガリア、ゲルマニア、ロマリアの軍勢が貴族派を蹂躙していく。 ロマリアから齎された情報を元にジョゼフ王が中心となって立案した侵攻作戦の前に、数の上でも劣る各地の貴族派は一方的に敗北していく他術がなかった。 ゲルマニアとロマリアはおろか、ガリアの将軍達でさえ驚嘆し、ジョゼフに畏怖を抱くこととなるこの作戦の結果が当事者であるはずのアルビオン王家や貴族派の幹部達の耳に届くのは全てが終わった後のことだった。 アルビオン王党派と貴族派の最後の決戦となるはずの戦場はそれ程混沌としていた。 王党派へと通告していた時刻通りに貴族派をアルビオンの端に聳え立つニューカッスル城へ完全に追い詰めていた貴族派は進軍を開始した。 王党派が立て篭もるニューカッスル城を包囲していた貴族派は、傭兵を中心とした5万もの軍勢が進軍するにつれてゆっくり...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-05
    なんだかなぁ。 ニューカッスル城のバルコニーで黄昏ていたサイトは手すりにもたれかかりため息をついた。 ここにきた目的はもう半ばまで達成した。 ウェールズは城に着くとすぐに、サイト達を王族にしては質素な、学園のルイズの部屋の方が余程華美な部屋に通した。 首にかけていたネックレスの先についた鍵を差込、ウェールズは机の引き出しから取り出した箱を開けた。 蓋の内側には、アンリエッタの肖像が描かれている。 ウェールズはアンリエッタの肖像を感慨深げに見入る。 だがすぐに「宝箱でね」―ルイズ達がその箱を覗き込んでいることに気付き、彼ははにかんだ様子を見せた。 肖像から視線を下げると、中には一通の手紙が入っていた。 ウェールズはそれを取り出し、愛しそうに口づけたあと、開いてゆっくりと読み始めた。 固定化をかけられて風化することを忘れたその手紙...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-09
    浮遊大陸アルビオン。 一定のコースで周回浮遊し、2つの月が重なる夜にトリステインの港町、ラ・ロシェールに最接近する。 ラ・ロシェールから見える下半分を常に白い雲に覆われた姿は美しく同じ名を持つ国家『アルビオン』は『白の国』と呼ばれ親しまれてきた。 始祖ブリミルの子供の1人が興したこの国は聖地奪還という大儀を掲げる貴族達の反乱により長い内乱状態にとなり、外見はそのままに国土は荒れ果てた。 国王を失いながらも勝利したアルビオン王家は内乱で荒廃が進んだ国内を立て直すために、新国王ウェールズは精力的に活動しようとしていた。 王女として認められ、父親の領地を回復したティファニア王女もそれを手伝おうとしている。 その水面下で…空を永遠に漂う白い国に隠された暗い闇は、二つに分かれようとしていた。 「アンタらはここで何をやってんだい!! 今がティファニア様のお...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-04
    あ、ありのまま今起こったことを説明するぜ! お、俺達はラ・ロシェールから予定通り出港したと思ったら海賊に襲われたがそいつらは王党派で、すんなり王党派の最後の拠点であるニューカッスル城についちまった。 な、何を言っているかわからないと思うが俺にも何が起こったのかわからなかった… 孔明の罠とか既に条件はクリアされたとかそんなチャチなもんじゃねー。 もっと恐ろしいコネの恐ろしさを味わったぜ! 「…ポルナレフさん」 「なんだよ…」 背中にかけられたため息交じりの声に、俺は肩越しに視線をやった。 俺の寝床でもあるソファに深く腰掛けた黒髪の成金野郎が太ももがグンパツのお姉さんと胸がありえないエルフの美少女を左右に侍らせているのが目に入り、俺の目はごく自然に細くなった。 船員達への指示を終え、部屋に戻ってくるなり亀の中に引きこもりにきたジョルノだ。 ...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-02
    あ、ありのまま今起こったことを説明するわ! わ、私は先日プッチ枢機卿閣下とお話しする機会があった。 お母様と一緒にお会いする機会があって、その時私が何か悩んでいる事に気付かれた枢機卿閣下は、私と二人で話す機会を持ってくださった。 敬虔なブリミル教の信者として枢機卿閣下のお誘いを断るなんて選択肢はない。 私は何故か気をつけろと母さまから警告されて枢機卿閣下に、ここ最近起こった使い魔召喚から始まった出来事を説明し、懺悔した。 枢機卿閣下は私を赦し、励ましの言葉をかけと祝福をして下さった。 新しく使い魔になった小鳥にまでよ。ちょっぴり、感激したわ。 ネアポリス伯爵は何故かそのことを詳しく聞かせて欲しいって言うから、私は伯爵を部屋に招いた。 本塔ならこんな時間に殿方を部屋に招くなんて淑女のすることじゃあないっていうのは理解しているわ。 でも、今日学院にこられた姫...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-06
    最後の宴から一夜明け、アルビオン王党派の滅びの時は刻一刻と近づこうとしていた。 昨夜の内に老王が亡くなったことは誰にも知らされず、最早起き上がることすらままならないと貴族たちには伝えられていた。 貴族達はそれに涙しながら戦の準備を進めている。 亡命した者達を助ける為に落ち延びよと命じられた少数の者達は、ジョルノ達を運んできた船と乗り切らぬものは亀に乗り込み、ここを発とうとしていた。 慌しく王党派の貴族達が行きかう中ジョルノは足を止めていた。 壁に持たれかかって眠る貴族の横で、壁に掛けられた巨大な絵画を見上げている。 壁にもたれかかったまま眠っているのは、昨晩案内を買って出た貴族だった。 城内を粗方散策できたのはいいものの、日は昇りきりもう直ぐに貴族派が攻め込む時間までかかってしまったジョルノの顔色は少し悪い。 波紋呼吸により食事等は必要ない為朝食...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-10
    あ、ありのまま今起こったことを話すぜ! 俺がサイトの奴に協力していたらジョルノはいつの間にか俺を置いてトリスティンに戻っちまいやがった。 な、何を言っているかわからねーと思うが、俺にも何が起こったのかわからなかった。 頭がどうにかなりそうだった! ちょっとした冗談とか最近アイツが忙しいみたいだからとかそんなちゃちなもんじゃねー恐ろしい疎外感を味わったぜ! 「うっさいわよポルナレフ! 今明日の演説を覚えてるんだから静かにして!」 「わ、悪い」 怒鳴りつけられた俺はやるせなさから深くため息をついてソファに寝そべった。 ジョルノがトリスティンに戻ってから…アルビオンで王党派が勝利し今俺を怒鳴りつけてきたルイズが聖女様になっちまってからもう暫くが経っていた。 『ニューカッスルの聖女』なんて呼ばれるようになったルイズの奴は張り切っていて、毎日楽し...
  • ジョルノ+ポルナレフ 第二章-11
    一人ガリア入りを果たしたジョルノは、車がこちらでは馬車に当たるならば、飛行機に当たる乗り物竜籠に乗りこんでいた。 以前ガリアを訪れたのは『ポルナレフを探す、商売も行う』という目的の旅の途中で、テファニアと二人馬車に揺られていた。 初めて目にするものに目を輝かせて話しかけてくるテファの声も無く、魔法によって保護された車内には揺れも無い。 あの時に感じた穏やかな空気や平坦とは程遠い道を走るため避けられない車内の揺れを味わうことはないのだった。 日が傾き始め、魔法の照明を灯した車内は静けさに包まれていた。 ジョルノは書類に目を通し考えを巡らせていた。車内に置かれたテーブルの上では地球から持ってきたパソコンが置かれ、幾つかのウィンドウが開かれている。 錬金の魔法でバッテリーに充電できることもわかり、ある程度気兼ねなく使えるようになったそれをジョルノはとても重宝していた。 ...
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    目次 対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。 トップページ メニュー 更新履歴 各部キャラ トリップ一覧 第一部 使い魔波紋疾走(ジョナサン) 逆に考える使い魔(ジョージ) 仮面のルイズ 使い魔は勇者(ブラフォード) ジョジョとサイトの奇妙な冒険(ジョナサン) おれは使い魔になるぞジョジョー!(ディオ・ブランドー) 第二...
  • 法皇は使い魔~法皇の使い魔第二章~
    法皇は使い魔~法皇の使い魔第二章~ 「我が名は花教院典明」 なぜ僕は生きているのかという疑問はもはや頭の中に無かった。 DIOのことだから能力は時間を止める事だけでは無いかもしれない。 殺してからも相手に死を与え続ける、そんなえげつない能力があってもおかしくは無い。 とても恐ろしい能力だ。しかし、だからこそ彼は誇り高く名乗った。 スタンドでは負けても心で負けないために。 そしてDIOの恐怖に打ち勝つために。 「ハイエロファントグリーン」 彼のスタンドが現れ臨戦態勢に入る。 するとなぜだろう、 「なに叫んでるんだ?」 「変な髪形だなあ」 「あんな服見たこと無いぞ」 見下されている感じはあれど殺意もなさそうだし、スタンドも見えていないようだ。 「カキョーイン?発音しにくいわね、何でも良いけど動かないでね」...
  • 第二話 その男。ドSにつき
    第二話 その男。ドSにつき やけに体が冷える。何もかけないで寝ていたせいだろう。 早起きしたのか。外はまだ薄暗くほんの少し明るくなってきた所だ。 まだベットでは僕を呼び出した少女。ルイズがすやすやと眠っている。 (かわいいらしい疫病神だな。まったく) 異世界と言われてもまだ実感はよくわからない。寒さのせいで眠気はもうない。 少し歩いてみよう。まだこの場所を知らなすぎる。 昨日僕が呼び出されたのはここか。全体を見回しても学校と呼ぶより城と呼んだ方が ちょうどいいくらいの造りだ。技術的に見て僕の世界の中世ぐらいの物だろう。 魔法が発達しているからか?他の技術はあまり発達していないみたいだな。 近くに街はあるのだろうか。あるならば行ってはみたいが交通手段は…車はなさそうだ。 馬を使うのか。ルイズが僕を平民平民しつこく言って来たから階級社会な...
  • 流星! そして私は振り返る
    流星! そして私は振り返る トリステイン、ゲルマニアの連合軍と、アルビオンの戦争が終わって一ヶ月。 ハルケギニアには平和が戻っていた。 ガリアやロマリアで多少不穏な動きがあるらしいが、特に面倒は起きていない。 平和を取り戻した人々は、それぞれの故郷で戦争の疲れを癒している。 ――ガリア。 ジョゼフ王は戦争の準備を進めながら、サモン・サーヴァントを試みる。 しかし何度やっても召喚のゲートは現れず、彼は二度と使い魔を持つ事無く生涯を閉じ、無能王という汚名を返上できぬまま終わった。 ――ロマリア。 教皇、聖エイジス三十二世も同様に、虚無の使い魔をその生涯で召喚する事は無かった。 彼はヴィンダールヴの行方を探したが見つからずに終わる。 ――アルビオン。 敗戦国ではあるがあまり酷い扱いは受けていない。 むしろ戦災による被害の復興のため、トリステインと積極的に協力しているらしい。 ――トリス...
  • グイード・ミスタ登場 その①
    ディアボロとチーム・ブチャラティとの抗争から1年。 パッショーネはジョルノをボスとしてその勢力をひろげる一方 麻薬部門の縮小と麻薬のルートの厳しい管理を行い、 イタリア各地から麻薬は確実に減ってきていた。 幹部となったグイード・ミスタはその日レストランで一人で昼食を取っていた・・・ 「ワギャアアアアーッ クレーッ」 「アギャギャギャギャーッ クレェーッ」 「うがぎゃぎゃぎゃぎゃ」  「うぎゃあーうぎゃあー」 「ぎゃああー」 「ああああきゃあ~」 「仲良く食えッ!」 いや違う。『7人』で昼食をとっていた。 本来幹部はこんなに目立つところでノンキに昼飯を食ったりしない。 襲われる危険などがあるからだ。しかし ミスタは「まあ~なんとかなるだろ」と言ってよくその辺のレストランで食べたりするのだ。 「しかし・・・ジョルノがボスになってからは目立った...
  • 白銀と亀な使い魔-1
    トリステイン魔法学院。トリステイン王国のメイジ達のための全寮制の学校である。 そして今、第二学年に進級するために生徒一人一人によるサモン・サーヴァントの儀式が行われていた。 その過程で『ゼロ』のルイズが呪文を咏唱した直後いつも通り爆発が起こり、誰もがまた失敗か、と思った。が、何人かがその砂塵の中に何かが在るのに気付いた。 そしてそれは使い魔としては平凡な様に見えたが、その場にいた、呼び出した本人を含め、全員の予想を遥かに超越していたッ! 「何かいるぞッ!」「まさか成功だとォッ!?あの『ゼロ』のルイズが!?」「あ、あれは…」 「『亀』?」 ルイズが召喚したもの。それは人間でも吸血鬼でも究極生物でもなく意外ッ!それは平凡そうな亀ッ! 場にいる全員が信じられないという顔付きで硬直しているッ!そんな連中を尻目にルイズはようやく成功させたことを大い...
  • 出撃! 幻影作戦遂行せよ!
    出撃! 幻影作戦遂行せよ! シエスタの祖父の形見であるゴーグルを首に下げ、背中にデルフリンガーを背負った承太郎がコルベールの研究室を訪ねた。 コルベールは新兵器の説明書を承太郎に渡すと、彼は語り出す。 本当は『火』の力を人殺しのためには使いたくないと。 その言葉の重みに、承太郎はコルベールの過去を垣間見た気がした。 「確かに今は……戦いのために使われている。  だが、生活や平和のために役立てたいという意志があれば、前進する事はできる。  恐らく長い道のりになるだろうが……その意志をあきらめずに努力すれば、いつかあんたの望む未来が来るかもしれない……」 「……そう言ってもらえると、何だか救われる気がするよ。ありがとう」 コルベールが誇らしげに微笑むと同時に研究室の戸が開いた。 「お待たせ! ジョータロー、行くわよ」 「ああ。……コルベール、お...
  • 味も見ておく使い魔 第八章-02
    「大丈夫? タバサ」ルイズが改めてタバサに問いかけた。タバサの周りには、かつてイザベラであった塵が舞っている。  いまさっきまで敵対していたとはいえ、実の従兄弟が死んだのだ。普通の精神ならば、いくらか精神に変調をきたしてもおかしくないはずだった。  だが、タバサは、 「大事無い。それよりもあなたたちの傷の治療をしなければ」  そういいきり、淡々と杖を振った。が、ルイズにかけられた治療の速度がいつもと段違いに遅い。それは、 「タバサ。それはイザベラの杖よ」  タバサが振った杖はイザベラの杖であった。あわてた風に取り替えるタバサ。  ようやくルイズの治癒が終わるころ、気絶したはずのキュルケから苦痛の吐息が発せられた。どうやら彼女の意識が回復したようであった。 「大丈夫、キュルケ?」  立てる? と問いかけたルイズだったが、キュルケは目を開き、気丈に微笑んで見せる。 「ええ、...
  • ゼロと奇妙な隠者-54
    「君はコルベールセンセだね! こんなトコで奇遇ですなあ!」  馬に乗っていたコルベールが頭の上から名を呼ばれたのは、その日の昼前のことだった。  ラ・ロシェールを抜け、タルブ村へと続く街道を進んでいたコルベールの前に風竜が降り立ち、その背から見慣れた生徒達が降りてきた。 「そういう君はミスタ・ジョースター! それに……ミス・ヴァリエールにミス・ツェルプストーにミスタ・グラモン! どうしたんだね、こんなところで」  研究旅行という体で一週間ほど前からいなくなっていたことは知っていたが、パッと見でも明らかに研究旅行などと言う大層な旅をしているのではないのはすぐ判った。  メイド連れの上、学院の生徒ではないらしき青年も一人混ざっている。 「そろそろ学院に帰ろうってコトになったんじゃが、近くを通りかかったんでタルブのワインを買い付けようって話になってな。コルベールセンセもワインが目当て...
  • アヌビス神・妖刀流舞-27
     宵闇照らすは、一つとなりし双月のみ。  アヌビス神とデルフリンガーを携えしワルドは、相棒のグリフォンに跨りニューカッスルより飛び立ったのである。  目指すは、旗艦『レキシントン』。今の彼の心の如く、グリフォンは迷う事無くぐんぐんと一直線に進む。  迷いは晴れた。向う先判らぬ野心を導く灯火が心の中を明るく染め上げる。  今、この心はあの十数年前の如し。この心が歩む力を生み出してくれる。  しかし同時に後が無い。よく判らないうちにルイズの自分への評価が急下降している。  今こそ、汚名挽回!名誉返上!じゃなかった、逆だ逆。  このワルド、男気を見せねばならんのだ。 「なんか、すげーやる気じゃねーか?」  ワルドの背でデルフリンガーがひそひそ声を出しながらも、鍔をがちゃがちゃと鳴らした。 「そりゃな。ご主人さまに良いところ見せないと後が無いからな」  アヌビス神...
  • 脱出! アルビオンは風と共に……
    脱出! アルビオンは風と共に…… 「ジョータロー!」 疲労困憊で動けそうにない承太郎に、ルイズが声をかけた。 承太郎は少々疲れたらしく、わずかに息が乱れている。 「すまねえ。奴を逃がしちまった……」 「いいの。ジョータローが無事だったから、それで……」 「…………」 ルイズはしばし、承太郎の腕にしがみついて、泣いた。 ウェールズの切断された腕、ワルドの裏切り、承太郎への気持ち。 すべてがこもった涙をポロポロとこぼす。 そして、遠くから地響きのような声と音が聞こえてきた。 最後の戦が始まったのだ。 「このまま、のんびりもしていられないな。  君達は何としても手紙を持ってトリステインへ帰らねば……」 「で、でも敵の数は五万です。艦はもう出てしまいました……」 どうしようもない、という表情のルイズ。しかし承太郎はあきらめない。 「ウェールズ皇太子。アルビオン大陸...
  • ゼロの兄貴-19
    「……ズ………さい……ゥ~…」 寝ているルイズの頭に何か声が聞こえるが寝起きが壊滅的に悪いルイズだ。当然この程度では起きはしない。 「…イズ……なさい……フゥ~…」 今度はさっきよりも大きく、そしてはっきりと聞こえた。妙に重圧感のある声だったのでさすがのルイズも目を開ける。 「ルイズや…起きなさい…ブフゥ~~」 辺りを見回すが何も居ない。だが景色には見覚えはあった。生まれ故郷のラ・ヴァリエールの屋敷の中庭だ そして何故かベッドがそこにあった。 何故ベッド?とルイズが頭に「?」マークを浮かべていると突如 グォォォオオォォ という音と共にベッドに四肢と頭が生える。 ベッドが突然縦も横も巨大な男になったのである。正直言ってビビる。そりゃあジョルノだってビビる。 「……あんた…誰?」 恐る恐るサモン・サーヴァントをし平民を召喚した時のように目の...
  • 短編
    第一部ゼロの外道な初代様 逃亡した使い魔(スピードワゴン) 閃光の紳士 第二部ゼロのテキーラ酒売り シュトロハイムの野望・将星録 教師な使い魔 第三部アブドゥルさん放浪記 ゼロのタバサ(DIO) ゼロの剣 いただきマサクゥル 割れた世界 第四部ゼロの料理人 吉良 老兵は死なず(ジョセフ) シアー・ハート・アタック 望みの使い魔(トニオ) 少女よ、拳を振れ 紙・・・? うしろの使い魔 収穫する使い魔 茨の冠は誰が為に捧げられしや 茨の冠は誰が為に捧げられしや 『魅惑の妖精亭』編 猟犬は止まらない 第五部ペッシ ブラックサバス アバッキオVSギーシュ ギーシュの『お茶』な使い魔 鏡の中の使い魔 本当に良くやった使い魔(殉職警官) ゼロの鎮魂歌――黄金体験(GER) ゼロのチョコラータ 絶望の使い魔(チョコラータ) しぇっこさん 永遠の使い魔 死にゆく使い魔(カルネ) 王の中の王 -そいつの名は...
  • おれは使い魔になるぞジョジョー!-0
    ディオは追い詰められていた。――いや、機を伺っていたという方が正しいだろう。 酒を飲んでは暴れ回る父、ダリオを毒殺して七年間、生前ダリオが恩を売っていたジョースター卿の 養子となったディオはジョースター家の財産を乗っ取って世界一の男となるため、卿に気に入られるように 努める一方で卿の一人息子ジョナサンを徹底的に追い詰めて堕落させようとした。 しかしジョナサンは持ち前の前向きでどんな事にも諦めない性格により太く逞しく成長した。 だがディオは計画を変更し、ジョースター卿にダリオと同じく遅効性の毒を飲ませて殺害を謀る一方 『石仮面』と呼ばれる謎の仮面によってジョナサンを闇に葬ろうと考えたのだ。 しかし偶然見つけたダリオの手紙によりダリオの病状と父のそれとが同じ事に気づいたジョナサンは ディオの陰謀を未然に防ぎ、毒薬の入手元である中国人を捕らえて動かぬ証拠を握ると、何も知らないディ...
  • 第二話 サーレーの受難と魔法少女
    『第二話 サーレーの受難と魔法少女。』 「いった――い!!」 「っつ・・・・」 サーレーとルイズはサンドイッチのように折り重なっていた。 「!!お前!!」 サーレーが自分の上にいるルイズに気が付いた。 サーレーが逃げようと立ち上がる。おお!?ずっこけた!! 「何してんのよ・・・。」 「死にたくない!死にたくない!死にたく・・・」 「誰もあんたを取って喰ったりしないわよ・・・。」 サーレーがピクッと止まった。 「ここはパッショーネのスタンド使いの養成機関じゃないのか?」 「スタンド?パッショーネ?」 ルイズがハァ?と呆れた顔をした。 「何それ。頭イカレてるの?この状況で。」 そう言っているとサーレーとルイズの周りを生徒達やコルベール先生が取り囲む。 「!なんだァ!まだヤンのか!」 コルベールがサーレーの目の前に来た。 「ミス・ヴァリエール。彼と契約し...
  • おれは使い魔になるぞジョジョー!-2
    左手に焼き鏝を当てられたような痛みが走った。気がつくと左手になにかの文字が浮かび上がっている。 まさか…おれは使い魔になってしまったのか?このディオがッ! おれは使い魔になるぞジョジョーッ! 第二話 「それでは儀式は終了だ。各自寮に戻るように。解散!」 コルベールが告げると生徒達は思い思いに帰って行く。ある者は召喚獣に跨り、ある者は『フライ』を使い…そして後には 「ゼロのルイズ、てめーは歩いて帰れ」 「あいつ『フライ』はおろか『レビテーション』さえもまともにできないんだぜ」 「悪いね、ルイズ。ボクの使い魔は一人用なんだ」 「なんならその使い魔に背負ってもらったらどうだー?」 次々と空に浮かび上がる生徒を呆然と眺めるディオとルイズだけが残されていた。 『ジョナサンを殺して人間を超越しようとしたらいつの間にかピンク色の髪をしたガキの使い魔になっていた...
  • おれは使い魔になるぞジョジョー!
    おれは使い魔になるぞジョジョー!-0 おれは使い魔になるぞジョジョー!-1 おれは使い魔になるぞジョジョー!-2 おれは使い魔になるぞジョジョー!-幕間 おれは使い魔になるぞジョジョー!-3 おれは使い魔になるぞジョジョー!-4 おれは使い魔になるぞジョジョー!-5 おれは使い魔になるぞジョジョー!-幕間2 おれは使い魔になるぞジョジョー!-6前 おれは使い魔になるぞジョジョー!-6後 おれは使い魔になるぞジョジョー!-7 おれは使い魔になるぞジョジョー!-8 おれは使い魔になるぞジョジョー!-9 おれは使い魔になるぞジョジョー!-10
  • 禁断の呪文
    「宇宙の果てのどこかにいる私のシモベよ… 神聖で美しく、そして、強力な使い魔よッ 私は心より求め、訴えるわ 我が導きに…答えなさいッ!!」 ドッゴォオオオオン  「なっ何かあそこにいるぞおぉおおお」 「何だとぉ!ゼロのルイズが俺よりも早く魔法に成功など許可しないぃいいいいい!」 しかし…そこにいたのは…卿召喚in42人目 5…その場にいた生物は驚きすくみあがっている… いや訂正しよう…一人だけ違った反応がいた…その者の名はマ リ コ ル ヌ! マリコルヌが仲間になりたそうな目で見ている。 仲間にしますか? >い い え マリコルヌは寂しく自室に戻り寝た…そして二時間後同胞から断られた事を思い出し… 泣きながらコスプレをした… 「『ザ・ワールド!』そして時は止まる…」 in卿サイド 『あ…ありのままに起こった事を話そう…私は...
  • ゼロと奇妙な隠者-22
     ゼロと奇妙な隠者・幕間劇、もしくは。  キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーの憂鬱  フリッグの舞踏会も終わり、学院には宴の後特有の弛緩した静かな空気が流れていた。  我らが『微熱』のキュルケも、そんな空気に当てられたか、深夜だというのに自室のベッドの上で一人、ヘビードールを纏って寝転んでいるだけだった。 「きゅるきゅる」 『今夜は誰かと同衾しないんですか』と暖炉の中から問いかける使い魔。明日は雨だな、とサラマンダーであるフレイムは憂鬱な気分になった。 「あー……今夜はいいかなって思ってるのよねー。ちょっと思うところあって」  月の物でないことは重々承知している。まあ月の物の真っ最中だろうがこの主人は構わず生徒を食っちまう点があるというのに、体調のいい時分に一人寝を選んでいるというのはかなり珍しいことである。  今の...
  • 第二話(17) 恐ろしき王女
     第二話(17) 恐ろしき王女 その① 「オールド・オスマン、それは本当ですか!?」 FFは驚いて聞き返した。 「うむ、本当じゃ。王宮からわざわざ使いが来てのぅ。大変なことになったもんじゃ。…おい、FF君!何処に行くんじゃ!!」 「友人がいる…。以前、話していた…タルブの村出身だと…。だからッ!彼女のところに行く! 彼女はこれを聞いているのならきっと絶望している!少しでも彼女の力になれるようにッ!」 そういうとFFは学院長室を出て行った。 「ふむ、友人がいたとは知らなかったわい。そういえば、FF君になってから少しパンチラするようになったのう。…でも、お尻を触るのを文句言わないのは、ちと張り合いがないんじゃが…。 いかんいかん、ここはカメラ目線で貫禄を漂わせてっと…… こんなに早く戦争が始まるとは、もうトリステインも安全ではないんじゃのぅ。みんなに最...
  • 味も見ておく使い魔 第三章-08
    その男は、気に入らない、とでも言うように荒く息を吐き出した。 彼のはく息は白い。 彼の名はラ・ラメー。 トリステイン艦隊の主力艦隊、本国艦隊を任されている将軍である。 この時期、トリステイン王国は平時編成をしいていたため、実質的に、戦闘行為が 行える艦隊は、すべて彼の指揮下にあった。 その彼が、ここ、ラ・ロシェールの軍港の上空に戦列艦を展開させていたのにはわ けがある。 「まったく」 彼は忌々しげにはき捨てた。 彼の視線の先には、昼間に高く上っている青い月を背後に、ひとつの戦列艦群が押 し寄せてきていた。その船の群れの様子は、まるで一本の線が泳いでくる様だ。 「賊軍のほうが、わが軍よりも練度が高いとはな」 彼は静々と来る艦隊を見ながら、貴族派のかつての呼び名をつぶやいた。 ラ・ラメーは、トリステインの、多くの貴族たちと意見を同じくしている。 すなわち、貴...
  • 故郷! 魂の眠る場所 その②
    故郷! 魂の眠る場所 その② 「竜の羽衣っていうんです」 空の旅にようやく慣れてきたシエスタが、承太郎に支えながら説明を開始する。 無関心そうに見えるタバサも、前を見ながら耳をすませていた。 コルベールは現地の住人の情報という事で興味津々という風に瞳を輝かせている。 「羽衣と呼ばれているのは、それをまとった者が空を飛べるから……なんですけど、実際にそれが空を飛んでる姿を見た人は一人もいないんです。  持ち主は私のお爺ちゃんだったんですけど、ある日ふらりとタルブの村に竜の羽衣で現れたらしいんです。  東の地からやって来た……と言っていました。  でも誰も信じなかった。お爺ちゃんは頭がおかしかったって言われてます」 「何と。それでは竜の羽衣というのはデタラメなのかね?」 残念そうにコルベールが言い、シエスタは苦笑を浮かべる。 「お爺ちゃんは、竜の羽衣で空を飛んで見せろっ...
  • ゼロと奇妙な隠者-47
     ルイズの爆発魔法でワルドの首が霧散したのを確認することもせず、シルフィードは急速降下に入った。  まだ終わりではない。ワルドは確かに倒したが、ジョセフを救わなければならない。このまま放って置けばニューカッスルの岬ごとジョセフは大地に叩き付けられる。いくらジョセフと言えども、そんな事になれば生きていられるとは到底思えない。  しかもワルドを撃破したと同時に、大木のように茂っていたハーミットパープルはまるで枯れて朽ちていくように消え失せた。  メイジは精神力を使い果たしてもせいぜい気絶する程度で済む。スタンド使いが精神力を使い果たしたらどうなるのかは知らない。  かつて武器屋探しのついでにハーミットパープルを初めて見た時、ジョセフはスタンドを『魂の具現化したもの』と言った。魂を具現化させたものが枯れていくということがどういうことか――考えなくても判る。  タバサが先程張っ...
  • ゼロと奇妙な隠者-51
    「うん。こりゃ無理じゃな」  昼下がりの厨房の片隅でシチューを飲み干して、ジョセフは二秒で言い切った。  ウェールズに言った通り、奇跡が二つか三つは用意できない限りトリステインはアルビオンの脅威を払拭できない。  孟子曰く、天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず。  つまり天のもたらす幸運は地勢の有利さには敵わず、地勢の有利さは人心の団結に敵わないという事である。  今のトリステインには天の幸運も地勢の有利さも人心の団結もない。天地人三つで惨敗している以上、結構な数の都合のいい奇跡を用意しなければならないが、いくらジョセフでもそんな都合よく奇跡を用意できるわけではない。  それでも一応、大言壮語を吐いてしまった以上は何かしら奇跡が用意できないか、と情報を集めてみることにした。  アルビオンの地理的条件やレコン・キスタ戦の顛末をウェールズに聞き、オスマンに...
  • ゼロと奇妙な隠者-28
     風景を薄っすらと染める朝もやの中、ジョセフ達は馬に鞍をつけていた。  三人とも普段通りの格好をしているが、長い時間乗馬し続けなければならないということで、普段の靴ではなく乗馬用のブーツを履いていた。  距離があるにせよ、さしたる不安はジョセフにはない。  一睡もせずに主従揃って侃々諤々の大討論を繰り広げたものの、部屋を出る前に波紋をルイズに流したので、彼女からは十時間熟睡して目覚めた朝のように眠気も疲労も消えている。  デルフリンガーは意外と長尺の剣なので背中に背負うか腰に差すか悩んだが、利便性を考えて左腰にぶら下げることとなった。 「ところでジョジョ。僕も使い魔を連れて行ってもいいかい」 「なんじゃギーシュ、お前も使い魔なんか持っとったんかい」 「そうでなかったら僕も進級出来てないじゃないか」 「そう言えばあんたの使い魔って見た事がないわね。なんだったっけ?」  ルイ...
  • 第二話『帽子しか言わない人たち』
    「帽子みたいですねぇ・・・」 「帽子みたいじゃのぅ・・・」 「帽子みたいですわね・・・」 「帽子みたいですよね・・・」 「チュウチチュチュウ・・・」 コルベール、オールド・オスマン、秘書のロングビル、ルイズ、そしてネズミのモートソグニル。 四人と一匹の視線の先には帽子みたいな変なモノがふわふわと浮かんでいた・・・ 『変な帽子みたいな使い魔』 「これ・・・本当に使い魔?ジョンガリ・A君」 「コルベールです。先ほど調べてみましたが、確かにこの帽子のようなモノと  ミス・ヴァリエールとの間には魔的契約の痕跡がみられました。  よくみるとルーンも刻まれているようですし、ミス・ヴァリエールの使い魔に間違いないかと」 「でもこれ・・・帽子じゃしのう・・・」 この帽子みたいなモノを発見したルイズは、そりゃもう大騒ぎであった。 (な...
  • 忘れえぬ未来への遺産-3
    「ちぃーッス。久しぶりだなぁ姐さん、御招待に預かってやって来やしたぜ」  その男と再会の約束を交わしてから三日後。  左の手首を失い、唯一無事で残っている右手で小さな鞄を持って、我がヴァリエール公爵家の 邸宅に姿を現したジョセフ・ジョースターは、屋敷の入口で待っていた私の姿を確認すると共に 開口一番に軽い調子でそう挨拶して来た。 「ごきげんよう。本日は我がヴァリエール公爵家へようこそ、ジョセフ・ジョースター先生」  私は必要以上にたっぷりと優雅な仕草を作りつつ、来訪者である医師に向けて歓迎の言葉を 述べてやる。  本来ならば、貴族であるこの私に対して、単なる平民風情が今みたいな口を聞こうものならば、 それだけで何かしらの罰が下されて然るべきなのだが、ごく自然に、全く物怖じした様子も無く 振舞うジョセフの姿を見ていると、最早そんなことでいちいち神経を磨り減らす方が馬鹿みたいに 思えてくるから...
  • 忘れえぬ未来への遺産-1
     面白い噂を聞いた。  何でも王都トリスタニアで、魔法の力を使わずに人々を治療する医者の存在が評判になっていると言う。  無論例外はあるにせよ、このハルケギニアで医者とは、その多くは『水』系統のメイジのことを指す。  人体の構造を詳しく学び、患者の容体を正確に把握して、それに適した薬を調合する。  少なくとも、そうした一連の所作に『水』系統のメイジが最も向いているのは間違い無い。  我がヴァリエール家が昔から世話になっている係り付けのお医者様もまた、優れた『水』のメイジだ。  それなのに、よりにもよってハルケギニア随一の魔法国家であるトリステインの王都で魔法とは無縁の治療を行っている医者がいるとは。  面白い、トリステイン王国が誇る王立魔法研究所(アカデミー)に勤める一研究者としても、その医者の行う治療とやらには興味がある。  折角だから、一度ぐらいはその医者とやらの顔を拝...
  • 第五話(15) 恋人の資格
     第五話(15) 恋人の資格 「助太刀するぞ、マリコルヌ!」 FFが指で銃の形を構える。 「いいや、手を出さないでくれ!これはルイズの誇りをかけた決闘なんだッ!僕一人でやる!」 それをマリコルヌは断ったが、対するワルドは苦笑する。 「馬鹿が、貴様のような肥満体に何ができる。手伝ってもらえばよかったものを…。 僕は実力の四分の一も出す必要がないと踏んでいるね。さあ、かかってこいよ!」 ワルドは余裕綽々に挑発する。 (先程肥満体が言っていた、『ルイズはまだ初めてを失っていない』発言もどうせはったりだろう。 もし本当だとしても、肥満体の息の根を止めてしまえば真相は闇の中だ。 ルイズはついてこざるを得なくなる。そして二度目をしてしまえばいいのだ。 二度目なら二度目でいいし、その二度目が初めてでも、それが終わった時点では初めては既に失ったことになる。...
  • 第二十二話 『湿気った心に蔓延る黴』
    第二十二話 『湿気った心に蔓延る黴』 ある日の朝。トリステイン魔法学院の女子寮の窓に竜が顔を突っ込んでいた。 「ねえお姉さま・・・授業始まっちゃうのね」 「・・・・・・」 「ほ、ほら!新しい通販雑誌が届いたのね!あ~新しいタバ茶はおいしそうなのね~!わ、この人色々開発してるお偉いさんなのね。どこかお姉さまに似てるの!」 竜の手で器用にページを捲っていくシルフィードだが、タバサは依然寝間着のままベッドに大の字になって寝転がっていた。 しかし眠っているわけではなくその眼はしっかりと開かれている。 じっと天井を見続けていた彼女だったが、小さな体を起こすと着替えを始めた。 「行く気になってくれたのね!」 しかしタバサは首を横に振った。制服のボタンを留めながらシルフィードの方を見もしないで答える。 「街へ行く」 「・・・あ、サボるのね?じゃあ乗って乗っ――」 「今日は馬で行くからいい。それとおしゃ...
  • ドロの使い魔-9
    その深夜、セッコは彼にしては珍しく悩んでいた。 ルイズは“フリッグの舞踏会”の疲れか、完全に眠りこけていた。 学院長室でのやりとりを思い出す。 「でも?」 「何も分からんでも、恨まんでくれよ。記憶を~」 あのヒゲジジイ、分かっても教える気がねえんじゃねえだろうな。 だが調べようにもここの図書館へは、使い魔や平民は入れんらしい。 そもそも入ったところで字が読めねえ。 元々読めなかったのか、それともここの字がダメなのかは分からねえ。 この時点で自力という選択は却下だ。 誰かに、ヒゲではない誰かに調べてもらうしかねえ。 第一案。 目の前で寝ているルイズを見る。左手の印も見る。 怖いし却下だ。 第二案としてギーシュの顔が浮かんだ。あいつなら何でも聞いてくれるだろ。 だがなあ。 「やっぱし、馬鹿もダメだあ。」 つい...
  • 第十四話 『暴走! 惚れ薬バカップル!』後編
    ☆★  トリスティン魔法学院の本塔と門を繋ぐ石畳の上を、一台の馬車が進んでいく。  昼食も終わり、午後の授業が始まろうとする時間帯のため、目撃者はいなかったが……いれば、必ず眉を潜めたことだろう。  その馬車は、貴族の子女が集うこの学院に、表門から堂々と入ってくる種類のものではなかったのだ。  まず、タイプからして違う。平民が引越しに使うような、装飾の一切無い幌馬車なのだ。何度も修繕された後が痛々しく、かなりボロ臭い。  だからといって、平民が使う馬車とも一線を画するのだ……詳しいものがよく見れば幌や使用されている木材が、実用性重視で作られた値の張るものだという事が理解できるだろう。  引くのも見た目も雄雄しい軍馬。その牽引は荒々しく、貴族が乗ったら一発で酔う事請け合いだろう。  極め付けが、幌に設えられた紋章である。  それは、見まごう事なき騎士団の紋章...
  • 復活! 星の白金は砕けない
    復活! 星の白金は砕けない キング・クリムゾンの拳を、スタープラチナの拳が撃ち砕く。 「ば、馬鹿なッ……!」 ミョズニトニルンは慌てて後ずさり、起き上がるその男を凝視する。 「やれやれ……重たいじゃねーか」 「承太郎!」 半身を起こす承太郎を見て、ルイズは慌てて横に飛び降りた。 承太郎はゆっくりと立ち上がると、ルイズに優しく微笑みかける。 「ルイズ……奴の攻撃を受けて解ったが、奴の能力は数秒間ほど時間を飛ばし、その中を奴だけが動けるようだ。  だがお前がいれば何とかなる、フォローは頼んだぜ」 「任せなさい!」 阿吽の呼吸で二人はうなずき合うと、闘志に燃える双眸を同時にミョズニトニルンへ向ける。 「くっ……まさか蘇るとはな。  だが虚無の担い手が現れたとて、俺の勝利は変わらん!  帝王となるのは! このディアボロだァー!」 キング・クリムゾンが発動する中、...
  • 帰還! 魂の還る場所
    帰還! 魂の還る場所 日食が終わり――太陽がその姿を現す。 アルビオン艦隊の沈んだ空は、まさに青一色。どこまでもどこまでも晴れ渡っていた。 その青い空の中を、彼等は、彼女等は探す。 あの竜は何処。竜の羽衣は何処。承太郎とルイズは何処。 そして――すでにこの空にはいない事を知る。 「とりあえずトリステイン軍が勝ったけど、これから本格的に戦争が始まるわね。  トリステインにいると危ないかもしれないけど……どうする?  よかったら私と一緒にゲルマニアに来ない? 疎開ってやつよ」 「いい」 「あら、そう? どうして?」 「しばらく学院で待ってみたい」 「……そう、そうね。それも悪くないわ。私もつき合う、文句は無いわよね?」 「うん」 「どうしたんだい? なぜそんなに泣いているんだい?」 「ごめんなさい。今は、泣きたいんです。泣かせてください」 「…...
  • 第二話 僕は使い魔②
    ++第二話 僕は使い魔②++  時刻は夜。  二人はルイズの部屋に居た。  頼りないランプの明かりと、窓から差し込む月明かりだけが二人を照らしている。 「信じよう」  花京院はそう言った。  ここへ来るまでの道のりで、信じるに足るだけのものは見た。  ドラゴンや巨大なモグラや見たことも聞いたこともないような生物が山ほどいた。  途中で、杖を振って水を自在に操っていたり、土の形を変えたり、炎を出している人たちもいた。  そして、極めつけは空に輝く二つの月だ。  いくら信じたくなくても、これだけ証拠があれば信じるしかない。 「ここが地球じゃない別な世界だってことを信じよう」  もう一度、花京院は繰り返した。  ベッドに腰掛けているルイズは、“だから言ったでしょ。一回で理解しなさいよ、ばか”と言いたそうにため息をついて、花京院を見た。 「で、今度はそっちの...
  • 洗濯革命
     ――コオォォォ……―― 広場に、まるで夜明けの海で聞く潮のような深く静かな音が響く。  ――コオオォォォ……―― それは波の満ち干のように静かに、しかしだんだん大きく深くなる。  ――コオオオォォォ……―― 呼吸の持ち主である青年の体には、朝日に照らされ判りにくいが 小さな山吹色の光が輝いていた。  ――コオオオオオオオオォォォ……―― 全身で、細胞一つ毛細血管の果てまで使う呼吸は 震えを生み力となって命を輝かせる! 「(震えろよ心ッ!燃え上がれ魂!!刻め、血潮の鼓動をッ!!)」 生命の迸りは輝きとなり彼の右腕に集中する!! 「るゥオォォッ!!」 呼吸を終えたシーザーが振りかぶり、光り輝く右手で石鹸をたらいの中に突っ込んだ瞬間、  ももももももももも…  まるで雲ができるさまを早送りしているように、きめ細かい泡の山が...
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