【I Regulars(アイ・レギュラーズ)】
era2初期の暗黒時代、旧ユーラシア大陸各地に誕生した国家群の一つ。
超能力者による人類の統治を目指す、急進的な危険集団である。
人間を超越した力をもつ超能力者たちは、era1の頃より人間からの強い弾圧と迫害を受けてきた。
自らの人権を周囲に訴えかける声は「超能力者は人間では無い」という冷笑とともに黙殺され
結束して国家に反旗を翻そうとした者達は組織化された軍隊という名の暴力の前に
膝を屈していった。
このような歴史を持つ超能力者達にとって、
ジャッジメントデイは秩序の崩壊ではなく、
新たなる歴史の始まりを意味するものであった。
超能力者達はそれまでの秩序が崩壊した新世界で集結し、一つの目的に向かって進撃を開始した。
彼らを結びつけたのは
通常種への憎しみという共通の感情であり、そして目的とはそれまで彼らがされてきたことの意趣返し
――すなわち、通常種の奴隷化と、逆らう者への容赦無い粛正であった。
こうして、大陸の北西部に誕生したI Regularsは強力な戦闘力によって勢力を拡大していき、
征服した土地は隷従させられた通常種の奴隷によって荘園化され、支配者である
超能力者の所有物として各々に分配統治された。
こうして突如誕生した前時代的な貴族制国家は大陸西部の地帯に広大な領土を確保し、その繁栄は永遠のものと思われた。
しかし、建国から数十年後、突如ひずみは表面化する。
それは支配者の座を引き継ぐべき超能力者の子供達が通常種ばかりであったこと、
そして奴隷の子供の中に超能力者が産まれだしたことである。
元々、超能力者は血統によって産まれるものではなく、その素質は完全に個々人の才能に依存していた。
それゆえに、血統による厳格な身分統制のもと支配体制の継続を図る封建政治との相性は最悪であった。
こうして支配者と被支配者の線引きが曖昧になっていく中、民衆の叛乱と勢力を増した他勢力の攻撃を受け、超能力者達の楽園は消滅したのである。
I Regularsの消滅後、
科学文明圏での超能力者への恐怖と嫌悪はより一層強まることとなる。
era3となった今日では、民主主義を掲げるソレグレイユの建前上市民権を与えられたものの深い差別意識は残っており、
特にかつて惨劇の舞台となった大陸西部では、日常生活から居住地、職業に至るまで細かい差別が行われている。
また、era3の頃、ソレグレイユの
久平に対する占領の過程では軍が現地に暮らす超能力者を「危険分子」として逮捕しようとし
それに反発した住人に対し軍が攻撃を行った「沈柳(ちんりゅう)の悲劇」が発生している。
(この事件以後、多くの超能力者達が反ソレグレイユ運動に身を投じ、その一部は後にあの有名な
リユニオンの「イレギュラー連隊」となる)
このように、混乱の最中に誕生した暴力の嵐は、前時代の憎しみを新世界に呼び込むこととなった。
あるいは崩壊した世界で人類とともに復興に尽力していれば、憎しみの連鎖を断ち切ることも可能だったかもしれない。
だが、全ては後世の結果論に過ぎない。
未来を見透すことは、人の摂理を超越した力を持つ彼らにも不可能だったのだから。
ちなみに、彼らの国名である「I Regulars」は、超能力者の蔑称である「Irregulars(イレギュラーズ)」に空白を加え、
「我等こそがレギュラー(通常)である」という意味にしたものである。
差別と迫害の歴史に終止符を告げるその名は、現在では専制と弾圧の象徴として語り継がれている。
最終更新:2022年09月04日 01:32