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ねぇねぇきいた?
このまちでうわさされてる”ともだちのともだちからきいたハナシ”?
ごくどうをブッころすにんじゃのハナシ?
ねむるとみるこわーいゆめのハナシ?
ううん。ちがう。ちがうの。
そんなおはなしよりこわくてゆかいなんだ。
ほんとにほんとの。れいわの、マジのおとぎばなし。
よみちをあるいていたり、こわいものにおいかけられてるときに。
よぶと、くるんだって。
HO!HO!HO!
って、たかわらいあげて。
どんなばしょでも、ぴょんととびこえて。
くるんだって、ばねあしジャック。
うわさをきいたひとのところにも、ホラね。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「マスター、君はさ。生きることを豊かにするのに必要な物って何だと思う?」
周囲から見れば廃墟化と見まごうばかりのボロアパート。
その一室に、良く通る少年の声が響いた。
声変わりはしていない。10歳程の子供の声。
事実声の主はそれぐらいの年齢とみられる少年だった。
黒を基調とした貴族が纏うような繊細な刺繍が凝らされた服。
きめ細かな白い肌を露わにする半ズボン。
小さな頭をすっぽり覆うようなシルクハット。
高級なビスクドールを思わせる風貌であった。
彼の顔を見れば、その印象はさらに強まるだろう。
芸術品の様に整った端正な顔。
吸い込まれそうな赤と青のコントラストが見事なオッドアイ。
彼を呼び出したマスターも、抱いた印象は例に漏れず。
お人形さんみたい、そう考えずにはいられなかった。
「人生を豊かに……?あ!分かりました!!カロリーですね!!」
少年と机代わりにしているミカン箱を挟んで座る少女は自信満々に答えを述べた。
………ある意味、少年以上に特異な姿をした少女だった。
栗色の長髪からは西洋の悪魔のような、二本の角を覗かせ。
身に纏う学生服のスカートからはこれまた悪魔のような尻尾が飛び出ている。
その右手に刻まれた令呪を見ずとも、マスターと察することができる風貌であった。
それもそのはず、彼女はマスターであり、まぞくであるのだから。
光の一族に追われる闇の一族の末裔。街角の魔族。
それこそが少年が引き当てたマスター。
吉田優子───通称をシャミ子(シャドウミストレス優子)の正体なのだった。
「うーん、普段のマスターのエンゲル係数が心配になるなぁ。
ま、ボクの持論を言うとねー。一生思い出す愉快さ(ユーモア)に一生焼き付く怪奇(スリル)だと思うんだよ」
「それが夜な夜な人を脅かして春先に現れる人ムーブをする言い訳ですか?」
「それをやめろというのはボクに死ねって言ってる様な物だよマスター」
シャミ子は何処か辟易した様子で、己のサーヴァントの悪癖を指摘した。
アサシンは呼び出してからというもの、毎夜の様に何処かへと出かける。
本人は情報収集のためだと言い張ってはいるが、その過程で趣味を大いに交えている。
HO!HO!HO!と高笑いとともに現れ。
気まぐれに街行くNPCを脅かして帰ってくるのだ。
それ以外の悪事は働いていないが、シャミ子からすれば純度100%の変質者でしかない。
「ま、マスターにとってはそりゃバネ足にいい思い出がないのは分かるけどね。
最初に逢った時は涙目で食べないで~!!って……」
「きッ!貴様ァ!!最初に逢った時の事は言いっこなしだぞォ!!」
ぷくくくと頬を膨らませて笑いを漏らすアサシン。
蒸し返されたくない記憶を蒸し返されて憤るマスター。
ともすれば、姉弟のようにも映るやりとりであった。
「折角の祭(フェスティバル)なんだ。マスターもちょっとは愉しむと言い」
「楽しめって言われてもぉ…命がけのお祭りなんて嫌ですよ。すごく」
聖杯戦争に巻き込まれたシャミ子の願いはたった一つだ。
即ち、お家帰りたい。
単純にして切実な願いだった。
聖杯戦争。万能の願望器。あらゆる願いを叶える魔法のランプ。
それだけ聞けばとても魅力的な優勝賞品だった。
多分、商店街のガラガラ回す奴を回すだけで手に入るなら。
シャミ子もきっと参加していただろう。
でも、現実はそれを手に入れるには誰かを傷つけて、蹴落として。
最後の一人にならなければ手に入らないのだという。
なら、シャミ子はそんなものいらなかった。
彼女はそう言うまぞくなのだった。
「それならなおさらだよ。血なまぐさいブラッド・パーティーが嫌なら……
ボクが主演のホラー・ショーに変えてやるんだ」
「そんなにうまくいくものなんでしょうか……?」
「さぁね、それはボクみたいな卑しき怪物(フリークス)には分からない。
『我ら役者は影法師!皆様方のお目がもし、お気に召さねば夢を見たと思ってお許しを』さ」
だからマスターも楽しみな、と。
少年は不敵に笑み、己がマスターに告げる。
「恐怖っていうのは自分が生きていることを思い出す事。
生きていてよかったと感謝すること。生きるために乗り越えようとすること
そう言う物を糧として、ボクの様な怪奇は歴史に刻まれてるんだ」
語り聞かせる様に朗々と。
少年の言葉は続く。
「でも、ボクは強欲でね。それだけじゃ足りない。
チンケな娼婦殺しの陰険野郎と違って、愉快(ユーモア)も欲しいんだ」
「……だから、バネ足?」
「ビンゴ!ぴょんぴょん跳ねてる姿は不気味でどっかおかしいだろ?
それが君が呼び出した
バネ足ジャックって英雄さ。だからそんな英雄を呼び出した主演女優(マスター)の君も笑っててほしいんだ。ほぉら…スマイルスマイル~」
訝し気な表情のマスターの頬を摘まんで。
アサシンは無理やりに笑みを作る。
「やめてくらはい~」舌足らずな声で主は訴えるが従僕は気にしない。
そのまま気が済むまでむにむにと弄ぶ。
「あぁ…本当に可愛いなぁマスターは!結婚して(はあと)」
「唐突!?普通にヤです!!」
「じゃあ添い遂げて」
「同じじゃないですか!!」
「あっはっは、冗談だよ」
「もー!!眷属が主人をおちょくり腐るなァ!!」
ボロい畳を傷つけないように地団太を踏んで、憤懣を露わにする。
だがそんな様子を見ても憤りの種はケラケラと笑うばかり。
その笑みを見ているとぶっちゃけムカついたが、同時にある疑問を抱いた。
聖杯戦争とは、願いを叶えるための戦いだという。
自分には他人を蹴落としてまで叶えたい願いはない。
ただ、家族と、未来の眷属ドラフト一位である宿敵の元へと帰れればそれでよい。
でも、彼は。
彼は、それでよいのだろうか。
何か、叶えたい願いがあって私の呼びかけに応じたのでは無いだろうか。
「ホントもう…ふざけてばっかりで、アサシンさんは…無いんですか?
真面目に戦う理由とか…か、叶えたい願い、とか……」
さりげなく尋ねようとしたけれど。
言い終わる前には不安になって、最後は言葉に詰まってしまった。
もし、目の前の少年に何か他人を蹴落としてまで叶えたい切実な願いがあって。
それを叶えるためにここに来たのだとしたら。
それを無碍にしてしまうのは、主として本当に正しい事なのだろうか。
そう考えるシャミ子の問いかけに、アサシンはあっけらかんと答えを提示した。
恐らくは、彼女が望んでいなかった返事を。
「んー?僕の願い?あるけど」
「……っ!な、何ですか?もし私が叶えられる願いなら前向きに検討します!
三食昼寝おやつ付きの生活程度なら、このシャドウミストレス優子、アサシンさんの飯炊き魔族に────」
「うーん、それって結婚してくれるって事?」
「違います!!」
「それじゃあボクの願いとはちょっと違うなー」
そうしてアサシンに宥められ。
ごくりと、シャミ子は喉を鳴らして彼の続く言葉を待った。
きっと、此処が彼とうまくやっていけるかの岐路だ。
もし彼が他人を傷つけても叶えたい願いがあったらどうするべきなのか。
応えは未だ出ないが…これはきっと、先延ばしにしてはいけない問題だ。
シャミ子はそう信じて疑わなかった。
そんな彼女の想いに応える様に。
アサシンは不敵にほほ笑み、主を見据える。
アイスブルーとワインレッドの瞳が、シャミ子の瞳を交わる。
ジャック・ザ・リッパー。
その名前についてシャミ子は殆ど何も知らない。
精々大昔の、今も捕まっていない殺人犯という事ぐらいだ。
そんな恐ろしい犯罪者と、目の前の少年の願いがどうしても繋がらなった。
「ボクは都市伝説───フォークロアとしての側面も持っていてね。
だからこそ、正体がバレてないだけの人殺しがボクより人気なのが我慢できない」
「え、えーと、つまり……有名になりたいって、ことですか…?
「ご明察。マスターにしては珍しく察しがいいけど……ボクが名乗った時にボクの事は知らなかったのに切り裂き魔の方は知ってるんだねー(怒)」
「ちょ!?アサシン君笑ってるのに目が笑ってなくて怖いです!?理不尽!!
角ハンドルは辞めてください~~!!」
角を掴まれぐるぐるハンドルの様に振り回され。
目が回って揺らぐ視界の中で見たアサシンの顔は、やはり笑っていた。
「みみっちい人殺しなんかより、ボクこそ恐怖の象徴!恐怖の権化!!
それをこの戦いで証明できたら後はどうでもいいんだ。
ぶっちゃけボクあんまり強くないから、優勝目指せと言われても困るし」
風の様に掴みどころがなく。
舞台役者の様に大仰に、芝居がかった仕草で。
アサシンは己の野望を語った。
「凄いです!さっきとは別の方向でかなり不安になってきました!」
まぁ、纏めるに。
目の前のサーヴァントの願いは”更に有名になりたい”という事なのだろう。
英霊なんてものになってからもまだ有名になりたいだなんて。
シャミ子にはまるで理解できなかったが、聖杯を目指していない事は伺えた。
………そんなに強くないというセリフから、別の心配事も出てきたけれど。
そんな主の懸念を敏感に察知したのか、ちっちっちと人差し指を振るい、告げる。
「安心しなよマスター。騎士王や英雄王に勝てなんて言われても無茶言うなだけど…
正体不明のまま煙に巻く事なら、ボクの上を行くものはいないさ」
ぺろりと舌を出して。
アサシンは主の手を取り、優しく抱き寄せる。
「え?ちょ?」と、男の子に抱き寄せられたのなんて初めてで。
シャミ子は顔を赤くして固まってしまうが気にしない。
その結果、アサシンにされるがままになってしまったのだが。
彼女の顔が蒼白に変わったのは、アサシンが建付けの悪い二階の窓を開いてからだった。
「どんな危険も障害も、ボクのバネ足にかかればひとっ跳び。
君がそれを望むのなら───ボクは何処へだって現れるよ。こんな風にね!」
「え?ちょ、ちょっと待ってくださ……ぎゃーッ!?」
シャミ子の体を気持ち悪い浮遊感が包む。
一瞬のうちに、自宅から連れ出されて。
アサシンが少女を抱えて僅かに跳ねれば、あっという間に数十メートルの上空だ。
星々が観客の中、夜空のたびに強制出発。
ジェットコースターの落ち始めのような本当的恐怖が全身を駆ける。
それに伴いぎゃーぎゃーと悲鳴を上げる物の、抱きかかられた身体が落ちる様子は無い。
だが、それでも怖い物は怖いのだ。
無軌道なアサシンの行動に、悲鳴のような声でシャミ子は叫ぶ。
「アサシン君!貴方一体何なんですかー!!!」
その叫びはアサシンの蛮行を咎めるだけのモノではなく。
アサシンの部屋を出てからの、現在の風貌の変化への問いでもあった。
部屋ではシャミ子と同じくらいだった身長が、部屋を出ると同時に二メートルを超す上背だ。
マントをたなびかせ、シルクハットを被り、怪人(ファントム)の仮面を被って。
それだけでも異様な風貌であるのに、何より目を引くのはそこではなかった。
彼が異形である証明は―――、長大な手足に他ならない。
「ボクはボクさ!正体不明のバネ足ジャック。ロンドン史に燦然と名を遺した怪奇!
それ以外の情報なんて、必要ないんだよ。マスター!!」
怪物(フリークス)に正体はいらない。
かつてロンドンの街を恐怖に陥れたバネ足の異形。その事実だけがあればいい。
部屋で見せた少年の姿もきっと世を忍ぶ仮の姿で。正体は誰にも分からない。
彼を彼足らしめるのはその何処までも跳べるバネ足(スプリンガルド)それで十分だ。
「怖いかい?マスター」
仮面の下から、ワインレッドとアイスブルーの双眸がのぞき込んでくる。
その瞳だけは、少年の姿の時と変わらなかった。
彼の瞳を見ていると、今しがた発された問いかけが、単に容姿が恐ろしいかと尋ねられたのではなく。
きっと、そんな怪物である自分を信じてくれるか。
そう問われたのだと、シャミ子は言葉にせずとも心で理解できた。
だから、彼女の答えは決まっていた。
ふ、と笑みを浮かべて。
魔族の主は、眷属へと告げる。
「ふぅーははは!私を誰だと思っているんです。眷属を恐れる主人なんていません!
一緒に怖がらせろって言うならええそりゃあもう怖がらせちゃりますよ!
全員恐怖のズンドコに叩き込むくらい驚かせちゃります!!」
そうだ、私は、強くなるんだ。
もっと一杯動けるようになって、どこへ出しても恥ずかしくない一人前の魔族になる。
そして、恩人である桜さんとの約束を守り抜く。
眷属桃色魔法少女と一緒に、聖蹟桜ヶ丘のまちかどを守る魔族に。
こんな場所で死ぬわけにはいかないのだ。
だから。
「その代わり───我が命運は貴方に預けます!
……私を、元の世界に返してください、アサシン」
アサシン君を信じることに迷いはなかった。
だって、彼は自分の事をいつも恐ろしい怪物だって言っているけれど。
夜な夜な人を脅かしているけれど。
その実、誰かを傷つけた事は一度もなかった。
だから、魔族らしくこの上なくかっこよく宣言した。
告げられた仮面の下のアサシン君の表情は見えない。でも───、
───HO!HO!HO!
「あぁ、頑張れマスター!誰からも恐れられて…誰よりも愛される魔族になるんだ」
そう私に言うアサシン君の顔は、笑っている気がした。
【クラス】
アサシン
【真名】
バネ足ジャック(スプリング・ヒールド・ジャック)@史実
【属性】
混沌・善
【パラメータ】
筋力C 耐久C 敏捷A 魔力C 幸運A 宝具C+
【クラススキル】
気配遮断:A
サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適したスキル。
ただし、攻撃態勢に移るとランクは大きく下がる上、アサシンの場合は後述するスキルの発動時にはこのスキルの効果を完全に喪失する。
【保有スキル】
飛び回る恐怖(リービング・テラー):A
かつてロンドンの街を震え上がらせた怪物としての象徴。
戦闘時には一瞬にして彼本来の姿である怪人体へと変身する。
この状態では怪異としての精神性は同ランクまでの精神干渉をシャットアウトし、更に戦闘時が夜であれば先手を取りやすくなるボーナス補正が働く。主に女性を狙ったという逸話から、相手が女性の場合更に補正がかかる。
このスキルの効果は、NPC含む周囲へのアサシンの姿や噂の流布によって強化される。
嘲笑する悪魔(ラフィング・デビル):B
アサシンの怪奇としての特性がスキルとなった物。
アサシンは顕現、又は戦闘時に特徴的な笑い声で相手を畏怖させることによってサーヴァント、マスター問わず精神的ショック及び敏捷値をワンランクダウンさせる。
更に戦闘後にはBランク相当の情報抹消効果がアサシンに付与され、敵サーヴァントは何らかの対抗手段がない限り特徴的なアサシンの笑い声しか情報が残りえない。
ただし、このスキルの発動時にはクラススキルである気配遮断の効果を喪失する。
郊外の悪魔(サバーン・ゴースト):B
不可解なまでに広い範囲で出現が噂され、最もバネ足ジャックの正体として有力だった人物の死後も存在が確認された逸話、即ち複数人説より獲得したスキル。
同ランク相当の単独行動と自己改造、仕切り直しの複合スキルに加え、アサシンは魔力の許す限り自身の分身を作り出すことができる。
生み出された分身のステータスは全ステータスがD又はEランク相当だが戦闘も可能。
そして後述の宝具と組み合わせると、分身体との位置の入れ替えや緊急時の囮として扱うことができる。
【宝具】
「暗黒霧都(ザ・ミスト)」
ランク:C 種別:結界宝具 レンジ:1~10 最大補足:50人
宝具発動時、レンジ内にアサシンの魔力で作られた霧を発生させる。
発生した霧は触れた者の魔力を自動的に放出消耗させていく。また、サーヴァントであれば耐久値を1ランクダウンさせ、防御・遮蔽・回避系のスキル及び宝具の判定にマイナス補正をかける。
更に霧の中にいる誰に効果を与え、誰に効果を与えないのかは宝具の使用者が選択可能。
霧によって方向感覚が失われるため、脱出するにはランクB以上のスキル"直感"、もしくは何らかの魔術行使が必要になる。
スプリンガルドが活動していた当時のイギリスの霧の都を再現した結界宝具。
「怪奇譚-怪人は月輪に跳ぶ-(スプリンガルド・オーバードライブ)」
ランク:C+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~10 最大補足:50人
バネ足ジャックとしての能力の全て。
その能力は二つに分けられる。
まず人でありながら火を噴き、氷の手で軍の兵士たちを蹴散らしたという逸話の正体。
その正体は一対の魔眼でありこれがサーヴァント、バネ足ジャックの主武装となっている。
魔眼によって視界内のサーヴァントにランク相当の火炎又は氷結攻撃を与えることができる。
予備動作は殆どなく視界内に収められるだけで発動条件を満たす。
そして軍の包囲や大型の機関車も飛び越え一瞬のうちに姿を消したという異常な跳躍力。
この人間には明らかに不可能な跳躍と姿の消失の正体、それは次元跳躍。
跳躍時アサシンは文字通りこの世の次元すら飛び越え、存在しない幽霊(ゴースト)となる。
この時のアサシンにはあらゆる干渉が不可能となり、遍く距離・障害を飛び越える概念存在と化す。
故に本来ならば侵入不可能な場所(人の精神など)への侵入や、
前述のスキル郊外の悪魔と組み合わせる事によって跳躍と同時に分身体と位置の入れ替え、ある種の瞬間移動のような芸当さえ可能となる。
制約としては必ず跳躍の動作を行わなければならない(そのため着地の僅かな瞬間は実体化してしまう)事と、分身体がいない地点に跳躍は不可能という事である。
この宝具の効果は、対象が「怪人」の存在を強く意識しているほどに強まり、「バネ足ジャック」の名を看破している状況下において最大の補正を受ける。
【weapon】
女性の衣服を引き裂いたと伝えられる強靭なかぎ爪。
また、ナイフを扱ったという逸話からサーヴァントに通じる程度のナイフも生み出せる。
何より一番の武器は怪人体の長大な手足だろう。
【人物背景】
19世紀ヴィクトリア朝、切り裂きジャックの犯行よりはるか以前、
ロンドン中の話題をさらった謎の怪人「バネ足ジャック」
異常な跳躍力にてロンドンの街を跳ね回り、人々を脅かしまわったという。
その正体は不明。異常な跳躍力を持つ怪人であることはすべからくハッキリとした情報はない。
本聖杯戦争でも怪奇としての側面が色濃く出ており、ブギーマンやスレンダーマンなどの怪物が存在としては近しい(本人談)
少年としての姿もスキルの自己改造によって作ったスキルであり、正体はマスターにも明かしていない。
実は当時最先端の工学技術の仮装を纏った人物の悪戯に尾ひれがついたのかもしれないし、或いは次元跳躍という異能に目覚めただけのただの人間だったのかもしれない。
或いは本物の怪異だったのかもしれないが…彼は詳しい正体を明かそうとはしないだろう。
怪物とは、正体不明でなければならないのだから(本人談)
【サーヴァントとしての願い】
もっとメジャーに恐れられる怪異になる。切り裂きジャックは絶対殺す。
【外見】
オッドアイで茶髪の美少年(少年体)
黒衣に漆黒のシルクハットとマントと仮面を纏い、長大な手足を有した怪人(怪人体)
【マスター】
吉田優子@まちカドまぞく
【マスターとしての願い】
聖杯とかはいらないので、元の世界に返してほしい
【能力・技能】
夢魔の一族であるため、他人の夢に潜り夢を操る資質を持っている。
もっと詳しく言い換えると、人や動物、無生物などあらゆる有情非情の無意識に侵入する能力。
この無意識領域には記憶や先天性知識が蓄積されている場所であり、ここに入り込むことで、その内容を覗き見たり改竄したりすることができる。また、自分自身の無意識にも侵入できる。
人によっては、トラウマや不幸などの「いやな記憶」が心の中に反映された、文字通りの「ドロドロになった夢」も存在し、そこを「お掃除」してきれいにすることで相手から不安や憎悪といった負の感情を取り除ける。
「危機管理フォーム」
掛け声一つで"危機管理フォーム"という戦闘フォームに変身することもできる。
ただしこれには、優子自身が"マジの危機感"を感じていないと変身することはできない。
危機管理フォーム状態だと能力が若干上昇する(50m走が9秒前半くらいになり、練習次第で倒立前転ができるようになる)。
「何とかの杖」
本来は実体のない杖で、周辺の価値観の影響を受けて形状が変化する。主な能力は一族の魔力を掛け算的に増幅し、棒状のものなら自由に変形できる。
シャミ子の想像できる範囲の「棒状のもの」にしか変形できないが、夢の中限定で「ずるい武器」として、常識を凌駕した能力を持つ武器に変形できる。
この時の杖はサーヴァントに通用するほどの武器にもなる……かもしれない。
【人物背景】
桜ヶ丘高等学校に通う高校一年生。まちかどの魔族。
まぞくとしての活動名は母に一方的に決められた「シャドウミストレス優子」。
友人たちからは縮めて「シャミ子」と呼ばれることが多い。
【方針】
戦いとかはしたくないです!!
最終更新:2022年05月16日 21:15