セノイ

キャラシート【としあきの聖杯戦争TRPG】


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【元ネタ】民間伝承、旧約聖書
【CLASS】なし
【真名】セノイ
【性別】無性(女性型)
【身長・体重】168cm・54kg
【属性】中立・善
【パラメーター】
┌──┬────────┬──┬────────┐
│筋力│ ■■■■□:B │耐久│ ■■■■□:B │
├──┼────────┼──┼────────┤
│敏捷│ ■■■■■:A │魔力│ ■■■■□:A │
├──┼────────┼──┼────────┤
│幸運│ ■■■□□:C │宝具│ ■■■■■:A │
└──┴────────┴──┴────────┘

【解説】
 天使セノイ。星に製造されし天使、主の意志を伝えるモノ。
 真魔リリスを連れ戻す命を受けた三柱の天使の一柱で、最終的に彼女が虚数の海に身を投げることとなる遠因。

 ガイアの抑止力の一端であり、かつては主により命じられた原初の女性リリスの目付役であった。
 彼女の行動を監視し、時にそのケアを行うセノイは、彼女との語らいの中で変化が訪れる。
 セノイは、奇しくもリリスと同じく「自我」に芽生えてしまったのだ。
 星の意志の伝令者としては不要なそれを得てしまった彼女は、自分以外の全てに対し自我の存在を隠し続けた。
 なおサンセノイ、セマンゲロフはセノイと同型の天使であるが、彼女らは自我に目覚めていない。
 その事を知らないリリスは、彼女に対してある相談を持ち掛ける。

 「同じように土から作られたアダムと自分の間に、どうしてこのような格差が存在するのでしょう」
 「私には図りかねます。主がそのように設定したのですから」

 リリスはそれを受けて、その意図を主に問うた。
 結果、その自我を消し去ろうとした主から、楽園から、リリスは逃亡した。

 主の命令、星の意思により、セノイはリリスを追わざるを得なくなる。
 サンセノイ、セマンゲロフと同時に三重の呪いをかけることで、リリスを拘束し楽園に連れ戻そうとしたのだ。
 自我を奪い、魔性を清め、また楽園のシステムの一部として……
 ――セノイには、それが出来なかった。
 リリスと同じく自我が芽生えてしまっていたが故に。
 自分に相談をする彼女の、無邪気な子供のような笑顔を思い出してしまったが故に。

 ……その結果、リリスはその一瞬の隙をついて呪詛返しを行い、三柱の天使を逆に機能不全に陥らせる。
 同時に、彼女は星の意思による仔殺しの誓約(ギアス)、産まれてくる魔性の仔らが尋常に生きられない呪いを課した。
 機能停止に陥る天使たちを見下ろし、全てに絶望した彼女は……その岩の階(きざはし)から、虚数の海へと身を投げた。

 自分が迷いを捨てて無慈悲になれば、リリスを救えていたかもしれない。
 否、自分が感情(バグ)など持たなければ、このような事で悩む必要もなかったかもしれない。
 その後悔を引きずったまま、彼女は世界の裏側にて生き続けた。
 故に、天使セノイは英霊に非ず。神代の終わりとともに世界の裏側に移った、本物の「星の端末」たる天使である。

 一人称は「私」。シルクのように美しく白い髪と、天を駆ける大きな翼を持つ女性。
 本来、星の端末の最たるものである天使に自我が芽生えることはない。
 しかし彼女は、目付け役を担当していたリリスとの語らいでバグが生じ、自我と感情を手に入れた。
 献身的で慈愛深き、女性的な性格。話をよく聞き、他人を見守り、時に諫めることもする。
 一方で自らが当事者である責務に対してはかなり積極的。責任感が強く、結構な委員長気質。

 戦闘時は主の御力を表す光の槍を用い、その背中の翼で空を駆ける空中機動戦を得意とする。
 槍はそれを形成する魔力を変質させることで、魔弾降り注ぐ弓の形状へと変化させることも可能。
 更に主の御名による呪詛は幅広い効果を発揮し、近中遠どの距離においても隙がない。
 しかし通常は星の端末、即ち「抑止力」として参戦するため、その危機の原因を根絶できる最低限の出力までしか許可されない。


+ ――この先、FGO式セッション「虚数紅夢魔海エデン・パンタシア」最大級のネタバレあり
 「……いえ、いいえ。罪深いのは私だ」

 私が役目は主の触覚、星の意思の伝令者。

 「私のこの行為で、罪滅ぼしになどなりはしない」

 傲慢だと、今更であると。そんな事は痛いほど分かっている。

 ――でも、それでも。



 「それでも私は、貴女を救いたい……ッ!!」


【解説2】
 世界の裏側での観測で、セノイはリリスが虚数より浮上し、『比較』の業を司る獣として再臨を目論んでいる事を知る。
 自らの行為が、彼女を締め付けたあの日の躊躇いが生み出した生粋の人類悪。
 セノイは、星の抑止力の干渉前に行動を開始する。
 そして最果ての海、紅の虚数にたどり着いた彼女は、なんと単独で虚数潜行を試みた。
 例え幻想種であろうと、何の加護も防護策もなしに「原初の海」に飛び込むことは、即ちその存在の崩壊を意味する。
 それでも彼女は、決死の覚悟で『幻想の楽園』を目指す。
 今度こそ、自らの手で友を救うために。

 彼女の心象、虚数に浮かぶ世界の中で目覚めた彼女は、ようやくリリスと再会する。
 かつてとは変わり果てた姿、その禍々しい獣のオーラを纏う彼女と、天使は対峙した。
 しかし、虚数潜行で残滓も同然であった霊基では、彼女の召喚していた英霊、北欧の雷神の息子マグニには敵わない。
 敗れ去った彼女は、マグニによってエデンの霊山の奥に封印されていた。

 そこに、星の抑止力と小聖杯の巫女により導かれた魔術師とそのサーヴァントたちが現れる。
 最初こそ力のみを貸すことでの援助を期待していたが、彼らの人間性に触れ、また探偵に隠し事を見破られたことで観念。
 事の顛末と、改めての事態収束への力添えを約束した。

 ビーストⅣとなったリリスとの最終決戦において、彼らはその絶対的な権能を打ち破れずにいた。
 世界の漂白もその99%が完了し、その理想郷、第六魔法の成就まであと一歩と思われた――


 「……天におわし、地を統べる我らが父なる主」
 「傲慢であることは承知の身」
 「どうか、私の最後の願いを聞き届け」

 「かの""に、安らぎを」

 「――『主よ、かの生命に哀れみを(エル・エイエク・アディエル)』」


 その最後の一手。残滓にも満たぬ自らの霊基、自らの機能を稼働させ、その魂を燃やし尽くす。
 権能はその絶対性を僅かに剥がされ、心象を基盤とする世界に揺らぎが生じた。
 そして、このわずかな揺らぎを手繰り寄せ、抑止力の魔術師と英霊たちは、獣を打ち倒すことに成功した。

 天使セノイは、この戦いにおいて完全なる「死」を迎えた。
 しかし、その功績を、その最期を、優しき光を覚えているものは確かに存在する。
 彼女がまた、誰かの前に姿を現すとすれば、それはきっと――

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最終更新:2019年10月13日 17:28