火野映司
【出展】仮面ライダーOOO
【CLASS】バーサーカー
【真名】火野映司
【属性】混沌・狂
【ステータス】
筋力A+ 耐久A 敏捷B+ 魔力C 幸運D 宝具B
(※宝具発動時、狂化補正込みのステータス)
【クラス別スキル】
狂化:E+++
理性の代償として能力を強化する。体内の紫のコアメダルに由来するスキル。
通常時は恩恵を受けない代わりに正常な思考力を保てるが、ダメージを負うか命の危機を認識するたびに幸運判定を行い、失敗すると暴走する。
現在は令呪の効力によって、常時暴走している状態に固定されているため、実質スキルとしてはBランクに相当する状態にある。そのため理性の大半を奪われ、全ステータスが向上している。
【保有スキル】
擬似生命・欲望結晶:B-
グリード。地球上の生命の持つ欲望を結晶化したメダルを核とする擬似生命体。
バーサーカーの場合、特定のクラスでのみ発現するスキル。
純粋な生命としての性質が薄れ、逆説的に生物的な死の概念への耐性を獲得している。
またバーサーカーの場合は、生前には幾つかの要因で持ち得なかったセルメダルの作成を可能とする道具作成スキルを内包し、本能的に行使可能。
魔力放出(氷):A
宝具『凍てつく古の暴君』発動時に付与されるスキル。
冷気が魔力として肉体に宿る。生身で触れれば即座に凍結してしまうほどの凄まじい冷気で、自らの周辺を氷河期のように変えてしまう。
また翼で起こした突風や、口から放つ息吹にも同様の効果を付与できる。なお、凍結させる対象はある程度指向性を持たせて選択することが可能。
心眼(偽):B-
宝具『凍てつく古の暴君』発動時にのみ獲得する、動物的な直感・第六感による危険回避。
本能的な働きのスキルであるため、狂化中にも有効に機能している。
プテラシールドの気流感知能力と合わせ、視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。
【宝具】
『凍てつく古の暴君(プトティラコンボ)』
ランク:B 種別:対人(自身)宝具 最大補足:1人
絶滅動物と幻想種の欲望を結晶化させた、無の属性を司る紫のコアメダルによって変身した形態。仮面ライダーオーズが誇る多彩な形態の中でも、無敵のコンボと称される力。
発動することでバーサーカーはサーヴァントとしてのパラメーターを与えられ、幾つかのスキルが付与されるが、狂化の幸運判定に失敗し易くなる補正が掛かる。また狂化判定の失敗時にはバーサーカー自身の意思を無視して自動的に発動する。
力の源の都合上、この宝具発動中のバーサーカーは竜種寄りの幻想種としての属性を付与されており、変身後はその身体能力とスキル、更に伸縮自在の角や尾を凶器とした獣のような攻撃を交えた、狂戦士にしても人間離れした形の戦闘を行う。
また感情の根源である欲望を否定する力を持つため、この宝具を発動したバーサーカーはランク以下の概念的な加護を判定次第で無効化するという、適用範囲こそ異なれど一部の”死徒”とも似通った特性を有している。
『今は無き欲亡の顎(メダガブリュー)』
ランク:B+ 種別:対人、対軍宝具 レンジ:1~50 最大補足:100人
古の暴君竜の頭部を思わせる、戦斧と大砲を模した二つの形態を有した手持ち武器としての宝具。
紫のコアメダル由来の武装だが、他のメダルで変身した際にも使用可能であるため、独立した宝具として登録されている。本体同様、欲望を否定する性質を持つ。
また目にした他者に本能的な畏れを与える力を持ち、幸運判定に成功すると筋力と敏捷、魔力を1ランク低下させる”重圧”を与えることができる。
この効果は味方となる者にも作用してしまうが、精神干渉に対抗するスキルで無効化が可能。また一度失敗した相手に対しては二度と判定が行われない。
更に、セルメダルを”喰らう”ことで行えるスキャニングチャージと呼ばれる擬似的な真名解放を両形態に有し、それを介することで真の破壊力を発揮することが可能。
スキャニングチャージによる攻撃は、消費したセルメダルに応じ破壊力を上昇させる特性を持っており、特に《グランド・オブ・レイジ》はランクを越え理論上無限に威力を向上させることができる。その際どれだけの負荷に晒されても、強靭な自己修復能力を持つために武器としての性能は変わることなく維持される。
【weapon】
オーズドライバー&オースキャナー:仮面ライダーオーズの変身に用いるアイテム。本来ならこのベルトも独立した宝具足り得るが、バーサーカーとして召喚された際は変身できる姿はプトティラコンボのみであることから、今回は『凍てつく古の暴君』の一部という形で現界している。プトティラコンボへの変身、及びスキャニングチャージの一種《ブラスティングフリーザ》の発動の際に用いられる。
紫のコアメダル:時の錬金術士達によって生み出された、絶滅動物と幻想種の欲望を結晶化させた魔術礼装。オーズドライバー同様、『凍てつく古の暴君』の一部として現界している。
欲望の結晶という半概念的な物質であるため本来破壊することはできず、その特性を活かして宝具を発動していないバーサーカーの身を守る盾として自律的に動くことが可能。
セルメダル:道具作成で作り出すことのできるオーメダルの一種。コアメダルとは違い、単純な強度以外に損壊への耐性を持たない消耗品。生前実際に行ったことこそないものの、グリードとしてヤミーという使い魔を生み出すこともできる。しかしバーサーカーとしての召喚であるため再現されていない。
【人物背景】
右腕だけの怪人
アンクのコアメダルを拾った事を契機に、彼から託されたオーズの力で仮面ライダーとして、世界の存亡と人の欲望を巡るグリードとの戦いに身を投じた青年。
元は裕福な政治家一族の出身で、世界中の子供達を救うことや世界を変えることを目標とし、多額の寄付や援助を目的とした紛争地帯への旅を行っていた。
ところがその寄付を内戦の資金に利用されて情勢が悪化し、結果として訪れた紛争地帯の村で心を通わせた少女を目の前で死なせてしまうことになる。
この時現地の人々とともに武装勢力の人質にされたが、政治家である家族の根回しによりただ一人釈放され、さらにこの一件を「戦地を救った勇敢な政治家の息子」という美談に仕立て上げられてしまった。
己の夢を他者の欲望に振り回された挙句、世界という現実への無力感、無思慮な善意で多くの人を犠牲にした自分だけが無事に生還してしまった罪悪感に打ちのめされた彼は、この事件を契機に自分自身の欲望や己の命に対する執着を失ってしまう。
かつて世界を望んだ程の大器でありながら、中身の枯れてしまった欲望の空白は、より多くの欲望を受け止めるための器として彼をオーズの最適格者とするも、やがて復活した紫のコアメダルの付け入る隙となってしまい、暴走する危険性とグリード化による人間性の喪失という二つの危険を孕んだ爆弾の様な状態となってしまう。
紫のメダルを制御するために「自分の欲を取り戻す」ことを提案された映司は、「どこまでも届く、誰をも助けることのできる腕」が、自分が人を助けるためにそれに見合う「力」が欲しかったこと、そしてそれを既にアンクが叶えてくれていたことに気づく。
続く激闘の末アンクと、アンクの意識が宿った割れたタカ・コア以外の全てのメダル、即ち手にしていた力の全てを失ったが、自分が欲していた本当の力は「どこまでも届く、誰をも助けることのできる腕」=「自分と他者を繋ぎ紡がれていき、そして広がっていく手」つまりは絆であると悟り、自らの欲望を取り戻す。そしてもう一度夢を叶えるため、そしていつか割れたタカ・コアを復元してアンクと再会する術を探すために、再び世界を巡る旅に出た。
その後の彼は、未来から時空を越えて飛来したコアメダルを巡る騒動の中でオーズの力を取り戻し、事態解決のために中心的な活躍を見せ、また紛争地で戦いを止める人達と交流し、彼らの声を届かせるために一人の死者も出さず全兵器を破壊することで内戦を強制的に終結させたり、多くの仮面ライダーの力が必要となる戦いに幾度と無く駆けつけたりと、少しでも優しい世界を実現するために最期まで戦い続けたと言われている。
【サーヴァントとしての願い】
火野映司の欲望は果てしなく、きっと満たされることはない。もしも聖杯を使う機会を得られれば、彼は世界から悲劇を消すように願うことだろう。
しかし、そのために犠牲を払う必要があるのなら、彼は聖杯を否定する。それは彼の願いに真っ向から対立するものなのだから。
故に、
レメディウス・レヴィ・ラズエルのサーヴァントとして火野映司が召喚されたのは、欲望のままその手に聖杯を掴むためではない。
かつての己と重なる、しかしより理不尽な悲劇に見舞われたレメディウスに、手を差し伸べること。それがこのサーヴァントが、彼の下に馳せ参じた理由だった。
その言葉が聞き届けられず、令呪によって理性を奪われた純然たる殺戮兵器へと変貌させられてしまった今も、狂気の澱に眠る彼の想いは変わらない。
これ以上、この優しい青年が苦しむことがないように、手を差し伸べる誰かが現れてくれること。そのただ一つだけを願い続けている。
それを成せるのが己ではないと理解した今は、これ以上彼が罪過に苦しむことがないように――自分達を止めてくれる誰かが、一刻も早く現れるのを。彼はただ、待ち続けている。
【基本戦術、方針、運用法】
本来はバーサーカーながら、平常時は狂化を抑えて十分な思考力を保った戦士としての活躍も期待できるサーヴァントだった。
しかし令呪により、常にその狂化を全開にしているために人格はほぼ消滅。マスターの忠実な尖兵と化し戦力を安定させた代わりに独自の判断力を喪失し、また座から得た知識を活用できなくなった。
常に狂化と自己強化の宝具、そしてそれによって付与されるスキルを全開としているためスペックは安定しており、要求される膨大な魔力量もレメディウスの咒力(魔力)なら十分に賄えている。
結果、攻防どちらにも適用できる魔力放出(氷)と心眼(偽)に加え、呪いや毒、病等への抵抗や宝具に概念防御への耐性、判定次第で他者のステータスを低下させる”重圧”まで併せ持つなど、多くの能力が高水準で纏まっており、狂化で得た高ステータスを存分に活かすことが可能となっている。ただし竜種寄りの幻想種としての属性を付与されているため、竜殺しや対幻想種の属性を持つ相手は天敵となり得る。
また狂戦士故に繊細な立ち回りを要求することは難しく、座の知識を活用できず駆け引きにおいて不利になっているなど、場合によってはあっさりと不覚を取る可能性も捨てきれず、マスターには慎重な運用が求められている。
幸い、レメディウスにとってはサーヴァントという勝利の鍵ではあっても、必勝を期待する切札は別の形で存在しているため、自然とそのような運用になることだろう。
『聖杯符』を入手すれば低下したレメディウスの自衛能力の改善されるのは当然だが、中でも籠城戦略を補強できること、レメディウスや禍つ式達がある程度対魔術防御を用意できること、そして『夢幻召喚』とバーサーカーの戦力維持の兼ね合いを図れる公算の高さと、レメディウスが切札として確保している禁断の咒式兵器・〈六道厄忌魂疫狂宴(アヴァ・ドーン)〉発動の妨害阻止と制御をより確実なものとできる可能性から、積極的に狙う標的としてはキャスターのサーヴァントを狙うのが望ましいと言えるだろう。
最終更新:2017年05月14日 00:37