誰にも邪魔されない、二人だけの時を。
人差し指で塞いだせつなの唇。ラブはそっと撫で、柔らかさを確認する。
せつなは唇に触れたラブの指を愛おしく、ゆっくりと舌先で転がしながら口に含む。
見詰め合う二人に、言葉など必要なかった。
そっと指を引き抜き、ラブはそれを自分の口へと運ぶ。
居た堪れない感情が襲ってくる。目の前には悪戯に微笑む彼女がいるのだから。
「……しよ?」
ほんの数分の出来事なのに、せつなにはそれが永遠の至福のように思えた。
やっと一緒になれる。本当の幸せを掴み取れるのだと。
愛してる――――ラブ。
小さく頷くとせつなはゆっくりと瞳を閉じた。
重ねる唇。互いの舌と舌とが絡み合う。唇の端からは溢れる唾液。
まるで赤子のような二人だけれど。
恥ずかしさより、今は愛し愛される喜びで満ち溢れていた。
「ん...う...んん.....」
初めて味わう感情。
熱くなるカラダ。
溶けてしまいそうな程の愛。
「もっと……。もっと…、愛して欲しい…。」
「立てる?」
「……。」
ラブは私を優しく抱きしめてくれた。こんな時でも優しくしてくれる。
そう思うだけで、私の中の何かが――――熱くなるのがわかった。
せつなのカラダは、とても女性らしくて。
すごく…魅力的で。
もっと見てみたいなって……思った。
あたしって…、こんなにHだったかな?
そうさせるせつなもHなんだろうけど。
今の二人には理性のカケラなんてない。
だって、ここはお風呂場なんだもん。
普通じゃ考えられないんだろうなって。
「キレイだよせつな。」
形の良い胸に初めて触れる。柔らかな感触。その中にある頂きは、既に突起していて。
手で触れるだけでは満足出来ずに―――
「ぁ...ん」
「ダメだよせつな、声出しちゃ。」
「で、で…も……んっ」
かわいいせつな。
大好きなせつな。
―――私だけのせつな。
漏れる声すら愛おしく。唇でそれを塞いでも尚零れる吐息。
左手は胸を。
右手は秘部を。
あたしだけが触れる事を許された。
―――恋人だから―――
初めて自分以外の人に触れられる感触。
それが誰よりも愛しているラブ、あなたなら。
私はシャワーのレバーを引くと、目一杯の水流に調整した。
「…これなら、聞こえない…でしょ?」
立つ事さえままならぬ状態の私には、これぐらいしか思い付かなくて。
「…せつな。しっかりつかまってて。」
「……わかった。」
秘部にすんなり入っていく指には絡みつく愛液。
それは、シャワーの水とはまた違う濡れ方で。
いやらしくちゅくちゅくと音を立てるが、その割れ目が奏でる音を聞けるのは
目の前にいるラブだけ。
さらに、割れ目の先端にある突起を集中して刺激する。指だけでなく舌先でも。
繰り返される動きにもはや意識も薄れかけ。
「っん―――!ぁ…あ、ぁぁぁぁぁぁ――――!!!」
「イっていいよ?イイんだよっせつな!」
「ぅん―――!はぅ…、も、もぅ―!」
「好き!愛してるせつな!!」
「あぁぁ!ふぁっ――、い、いっちゃ……――――――!!!」
崩れ落ちるせつな。
優しく包み込むラブ。
キュッ、とシャワーのレバーを元に戻すと再び見詰め合う二人。
「はぁ…、はぁ……。……ん」
「…Hだね、あたしたち…」
鏡に映る二人はびしょ濡れで。まるで夢の跡のような光景に思わず苦笑い。
「また…しようね。」
「……ラブ。」
「何?せつな。」
「今度は私が………、してあげたいの…。」
「でも、せつなのぼせちゃうよ。」
「嫌っ!私だけ…。一人だけなんて……」
「……せつな。」
こんなにも好きな人と、愛してる人と一緒になれるのが嬉しい事だなんて。
優しくて温かくていつも素直なラブ。
なのに―――
「私、間違ってたのかも。」
~続く~
最終更新:2009年11月18日 23:28