行為判定

 ゲーム中に、キャラクターの取った行動が上手くいったかどうか、判別するためのルールが行為判定である。
 なお、以降の文中で“判定する”、“判定を行なう”とあった場合、行為判定を行なうという意味である。
 行為判定は、GMがキャラクターの行動に行為判定が必要だ、と考えた場合に初めて行なうことができる。




行為判定の手順


 ①GMが判定を行うことを宣言
  (必要であれば難易度も宣言する)
    ↓
 ②GMが判定値を決定
    ↓
 ③ダイスロール
  クリティカルなら自動成功
  ファンブルなら自動失敗となる
    ↓
 ④達成値の算出
  達成値=判定値+※ダイスの出目+修正
  ※判定では2D6を振り、出目の高い方のダイスを達成値に加える。
    ↓
 ⑤成功・失敗の判定
  難易度≦達成値ならば成功
  難易度>達成値ならば失敗


用語と解説

 ここでは、判定中に使用される各用語と行為判定の方法を解説する。

▼難易度
 [難易度]は、行なう行為の難しさを表わす指標となる数値だ。
 データやルールなどによって自動的に決定される時もあれば、GMが任意に決定する場合もある。
 難易度以上の達成値を出すことができれば、行為判定は成功となる。
 なお、GMは難易度を特に告げず、PCの達成値のみを求めてもよい。

  難易度と行為のイメージ表
    難易度    行為のイメージ
    ~5     簡単な行為
    6~7    できるのが普通の行為
    8~10   難しい行為
    11~    至難な行為


▼判定値
 [判定値]とは、判定に使用する【能力値】のことである。
 GMは判定に使用する判定値を決定し、プレイヤーに伝えること。
 プレイヤーはスキルや装備などの修正を行なった最終的な判定値をGMに伝える。


▼ダイスロール
 プレイヤーは、2D6を振る。この時に振った2D6がクリティカル値だった場合はクリティカルが発生する。
 それに対して、2D6がファンブル値だった場合はファンブルが発生する。


▼クリティカル
 振ったダイスの目がクリティカル値だった場合、その判定は[自動成功]となる。
 [自動成功]が成立したら、判定は自動的に成功となる。以降の処理は行なわれない。
 よって、達成値を算出する必要はない。クリティカル値はダイスの6の目が2つ以上である。


▼ファンブル
 振ったダイスの目がファンブル値だった場合、その判定は[自動失敗]となる。
 [自動失敗]が成立したら、判定は自動的に失敗となる。以降の処理は行なわれない。
 よって、達成値を算出する必要はない。もし必要な場合、達成値は0として扱う。


▼達成値
 ダイスロールを行ない、クリティカルもファンブルも発生しなかったら、出た目に判定値と修正を加える。
 これが「判定がどの程度うまくいったのか」を表わす数値である。
 この数値を[達成値]と呼ぶ。

  達成値=判定値+※ダイスの出目+修正
  ※判定では2D6を振り、出目の高い方のダイスを達成値に加える。


▼勇気への変換
 ダイスロールを行った時、出目のどちらかに6があった場合、それを取り除いて【勇気】1点に変換できる。
 この場合、達成値には残ったダイスの出目を加える。


▼行為の成否を決定
 算出された達成値と難易度を比べる。結果、達成値が難易度以上であった場合、行為判定は成功となる。
 難易度未満であった場合、行為判定は失敗となる。

  難易度 ≦ 達成値 = 行為判定成功
  難易度 > 達成値 = 行為判定失敗


▼行為判定の終了
 行為判定は、これで終了となる。GMは、プレイヤーの出した結果を見て、その結果に合わせて行為の成否を演出すること。
 クリティカルやファンブルの場合は、失敗や成功をより強調して演出するとよいだろう。

▼修正を与える
 GMは、状況に応じて難易度、判定値、達成値などに修正を行なうことができる。
 修正は-3~+3程度の範囲で行なうこと。
 この範囲を超えてしまうような修正を行なうと、ダイスひとつ分の期待値(3.5である)を上回ってしまい、
 判定を行なう意味それ自体を失わせる可能性があるのだ。


対決による判定

 [対決]とは、行為を行なうキャラクターに対して、別のキャラクターがそれを妨害した場合に発生するルールを指す。

■アクションとリアクション
 対決を行なう場合、それに関わるキャラクターは[アクション側]と[リアクション側]に分けられる。
 アクション側は能動的に行動を行なうキャラクター、リアクション側はアクション側に対応して行動を行なうキャラクターである。
 対決はアクション側、リアクション側の順番に判定を行なう。判定値や修正値などは通常の行為判定と同じようにGMが決定する。
 続いてアクション側、リアクション側の順番で必要な判定を行ない、達成値を算出する。
 もし、対決でどちらがアクション側か決定できないことがあったなら、先に言い出した方をアクション側とすればよいだろう。


●判定ができない
 リアクション側が何らかの理由で判定が行なえないことがある。
 その場合のリアクション側の達成値は、判定値にスキルや装備などによる修正を行なったもので算出される。


■勝利
 両者の達成値が確定したら、対決の勝敗を決定する。
 対決では、より高い達成値を出した方が[勝利]したものとされ、勝利したキャラクターの行為が採用される。
 アクション側の達成値が高ければ、行なおうとした行為に成功したことになる。その行為が攻撃なら、それは命中するわけだ。
 リアクション側の達成値が高ければ、アクション側の行なおうとした行為を妨害し、その影響を受けなかったことになる。
 攻撃されたのであれば、その攻撃を避けるわけだ。


●リアクション優先
 対決で互いの達成値が等しい場合、リアクション側が[勝利]したものとする。
 これを“リアクション優先の法則”と呼ぶ。


●クリティカル
 アクション側がクリティカルを発生させた場合、リアクション側がクリティカルを発生させない限り、アクション側の[勝利]となる。
 逆にリアクション側もクリティカルであった場合は、“リアクション優先の法則”により、リアクション側の勝利となる。


●ファンブル
 アクション側がファンブルした場合は、リアクション側は判定を行なう必要はない。
 逆にリアクション側がファンブルした場合は、アクション側の勝利となる。



【勇気】の使用

 キャラクターが判定やダメージロールを行う時、【勇気】を1点消費してダイスを1個追加できる。
 この時、1度に複数点の【勇気】を使うことはできない。


特殊な判定


▼罠探知
 そのエリアやオブジェクトに罠がないかを調べる判定。
 使用する【能力値】は【感覚】である。

▼罠解除
 罠を解除するために行う判定。
 使用する【能力値】は【感覚】である。

▼探索
 エリアの様子を調べる判定。
 使用する【能力値】は【感覚】である。

▼情報収集
 街で情報を集める際に行う判定。
 使用する【能力値】は【社会】である。
 GMは時にPCの設定を拾って、修正を与えてもいいだろう。

▼危険感知
 身に迫る危険などを察知する受動的な判定。
 使用する【能力値】は【感覚】である。

▼エネミー識別
 対象となるエネミーについて知識の有無を問う判定。
 使用する【能力値】は【才覚】である。
 なお、識別に失敗した相手に再びエネミー識別を試みることはできない。
 知識を得るなど、情報が更新された場合、GMは再び識別ができるよう伝えること。
 エネミー識別に成功した場合、そのエネミーのデータを公開する。

アイテム鑑定
 対象となるアイテムを鑑定する判定。
 使用する【能力値】は【才覚】である。
最終更新:2013年04月17日 00:43