「よォ、ご同輩。お前も来たんだな」

金色の髪に洒脱な装いの男が紫煙とともに言葉を吐き出す。
いつの間にか男と共に焚火を囲んでいた黒い学ランの少年は戸惑いながらそれを噛み締めた。

「お前は……?」
「おっと、今はもう同輩じゃなかったか。ったく、オレの前任者はどいつもこいつも面倒ごとを押し付けてきやがる。冥界の神だの、冠位の暗殺者だの、全能神といえど少しはいたわってほしいもんだぜ」

フランクに呼びかける男に全く覚えがなくて困惑を続ける少年を前に、男は互いの名を告げた。

「あいつの記録にあったみたいにまた記憶を失くしてるのか?オレだよ、テスカトリポカだ。クロノスの旦那。あるいは善と呼んだ方がいいか?」

その名が口にされるとほぼ同時に善と呼ばれた少年は立ち上がりざまにボウガンを取り出し狙いを定める。
テスカトリポカもそれに応じるように銃を構えた。

「お前のことなど知らない、が。玲はどこだ。今まで私の手を握っていた彼女はどこにいった!」
「まず女のことか。いいねぇ、愛ってのは人も神も狂わせる最高の火種だ。ま、権能を捨て去るほどにまで入れ込んだ女ときたらそりゃあ心配するのが人情ってか」

二人、いや二柱の間の緊張が高まり今にも引き金が絞られそうになる。
が。

「やめやめ。今はまだやりあう場面じゃねえよ。今はまだ、な」

冷え切った空気をほぐすようにテスカトリポカは銃をしまい、両手をあげてホールドアップの姿勢になった。

「お手上げ侍、っていえば分かるか?お前にとって、オレが何の後任なのか」
「それは……」

突如披露された見覚えのある仕草に善の殺気が少しだけ緩む。

「順平の仲間か。だがそんなことはどうでもいい。玲はどこだと聞いている」
「あー、そっちじゃなくてオルフェウスの小僧っこなんだが……そういきり立つな。あの女なら無事にここじゃあない『冥界』に辿りついたはずだ」
「冥界…………」

玲という大切な存在はすでに死んでいる。
そう、その事実を善はすでに受け入れている。

「ならなぜ私はここにいる……?すべての命が生まれ還る場所で……私も彼女と一緒に還るはずだった」

だが彼もまた少女と共に冥界への旅路を下るはずだったのだ。
にもかかわらず異なる『冥界』に辿りついてしまったことに強い疑念を抱く。

「さて。ニコだかレイだかいう嬢ちゃんもオレの冥界に招待してもいいかとは思うが。まあ生きるために抗った戦士とはいえ、彼女にふさわしい冥界はここじゃあなかろう。戦場に招かれたのは結城のやつで、お前はそれに引きずられたんだろうさ」

戦死ではなく病死したものにテスカトリポカはさして興味を持たない。
どうでもいいだろうと投げやりな態度だが、善もまた彼女は戦場にいるべきでないという点においてはテスカトリポカと同意見だ。
ならば気にかかるのは結城理
先ほどまで肩を並べていた戦友であり、恩人でもある少年の名だ。
死神であったクロノスが、玲という少女を見送るのを助けてもらうために呼び寄せたペルソナ使いのことにようやく善の意識が向く。

「理が私を呼んだ……?悠や、みんなは……?」
「あ?伊邪那岐の坊か?見かけた気はするが、どうだったかな。オレの管轄じゃあない。それよりお前、自分のごたごたを片付けるのにあいつを巻き込んだろう?なら次はそっちの番だ。貸しがあるならちゃんと返せ」

商売や取引もまたテスカトリポカの領域だ。
貸し借りは取り立てる。

「つまりお前のマスターの協力者になれと?」
「さて。あいつが何を思ってお前を呼びつけるのかは知らん。案外死にゆく自分を死神に看取ってほしいのかもしれんぞ?病気で死にそうなときはテスカトリポカを罵れば戦場で殺してくれる、みたいな話だ。殺されるのならお前がいいのかもな」
「バカな。理がそんなことを」

テスカトリポカの意見を戯言と一蹴する。
事実ふざけた発言だったのだろう、否定されてもポカは軽く笑っていた。

「どうあれテスカトリポカは公平だ。戦場のルールを守るし弱者には武器を施す。そしてテスカトリポカは理不尽だ。愛しい戦士が戦場に赴くためなら多少のイカサマはする。神殺しをなした戦士が戦場に呼ばれそうだというなら、後押ししてやるのが戦争の神の務めってなもんだ」
「つまり招いたのはお前じゃないか」
「元を辿れば身から出た錆だぜ?」

返品も棄権も受け付けない、とテスカトリポカは立ち去ろうとする。

「おい」
「悪いな。マスターに武器を調達しなきゃならんので失礼する。お前はお前のサーヴァントを手に聖杯戦争を戦うんだな」

背を向けたテスカトリポカをいっそこの場で撃ちぬいてやろうかと再度ボウガンを手にしたところで




『ポ ー ズ』



焚火の火や空気の流れまで含めて世界の全て、時の流れが静止した。



しかしテスカトリポカは動じない。

「ほう。新たな冥界のテクスチャを張るか。強力なのを引き当てたようだな、期待できそうだ」

全ての止まった世界でも我関せず、唯我独尊と歩みを止めず彼方へと姿を消した。
あまりにも堂々たる退場に、時を止めた術者も歯噛みしながら見送るしかない。

「……時を、遅滞させるのか。君は」
「なんと。まさか君までポーズの中を動くのかね」

そして善もまた止まった時の中で言葉を発する。
切り札の効かない相手が続々と現れてサーヴァントも形無しだろうか。

『リ ・ ス タ ー ト』

世界が動きと色彩を取り戻し、それを行ったサーヴァントが姿を見せる。
赤と金を基調にした、禍々しい鎧の男がそこにはいた。

「サーヴァント、ライダー。真名はペイルライダー。裡に冥界を宿すゆえにこの聖杯と君のもとに招かれたのだろう。にしても……」

鎧の下からペイルライダーは苦々しい声を漏らす。

「そうか。ゲームフィールドを冥界と定義づけたせいで、君たち彼岸の者はそこで活動できるのか。マスターが動けるのは良しとすべきだが、敵にも動けるものがいるのはな……」

悩むライダーの傍らで善はなんとなくシニカルな笑みを浮かべていた。

「どうかしたかね?」
「いや、ペイルライダーか。戦場での死を尊ぶテスカトリポカにとっては最も許せない存在だろうなと。そんな君が、玲の死を遠ざけようと世界を停滞させていた私のもとに召喚されるのはなんとも皮肉なものを感じる」

どことなくポカが移ったように饒舌な善に答えるように、ライダーは腰に挿した宝具を引き抜き、鎧を脱いで正体を現す。
そこにいたのは壮年の魅力を漂わせながらも若々しい一人の男だった。

「君たちの会話を少し聞いてはいたが、やはりパートナーとなる以上腹を割って話さねばな。ペイルライダー、改め檀正宗だ。よろしく頼むよ」
「ああ。かつてはクロノスだったが、今は善だ。こちらこそよろしく」

差し出された正宗の右手を善が握り返す。

「と言っても共に戦えるかどうかは保証しかねる。結城理という友人には会わねばならないが」
「ふむ。勝ち残り、聖杯を手にする気はないのかね?」
「私はもう冥界に落ち、無に帰すのが決まった身だ。それを覆すつもりはない。私は生きて、そして死んだんだ」

かつて死神であったからだろうか。
善はすでに死を受け入れているし、その死生観が揺らぐことはない。
それは正宗にもよく分かった。

「……私や息子も、君のように強ければな。こうして聖杯など求めることもなかったのだろうが」

呆れと失望の混じった声で正宗は自分たち親子を評する。
だが目の前の男が死神だというなら、この召喚には大いに意義があったとまっすぐ向き直る。

「死の克服は人類の最も大きな課題と言っても過言ではない。それは過去に失くしたものを取り戻すという意味でも、未来に失われるものを失くすという意味でも」

檀正宗とその息子は、自身の持つ才能に狂わされた面は大いにある。
しかし契機となったのが正宗の妻、黎斗の母である檀櫻子の死であったのは間違いない。
家族を失ったことで死の克服、永遠への憧憬が形成されたのだ。

「私は妻の死を乗り越えた。息子も一応の決着はみたのだろうが奴の生への執着は時を超え、倫理を踏みにじるだろう」

息子の才能を最も知るが故、正宗はそれが危険性を孕むことも重々承知している。

「そう。君と同じだ。私も息子も生きて、もう死んだのだ。であれば妻のもとに旅立たねばな……善。いや、死神クロノス。私は息子の抑止力にならねばならん。だが君が息子を絶版にし、冥界に送ってくれるならばそれで万事解決する」
「私に再び死神の鎌を握れと」
「そうだ。聖杯に手を伸ばさないならば君にかなえてもらうしかない。パートナーとしておかしな要求ではあるまい?」

ペイルライダーからクロノスへ、盟の申し出。その答えは。

「……分かった。私なりに役割を果たそう」

冥界行の旅路が始まる。



【クラス】
ライダー

【真名】
ペイルライダー《ゲムデウスクロノス》@仮面ライダーエグゼイド

【パラメーター】
筋力B 耐久A 敏捷C+ 魔力D 幸運E 宝具A
【属性】
混沌・悪

【クラススキル】
騎乗:EX
風に、鳥に、水に、人に、ありとあらゆるものに「乗って」世界へ広がり続けた病という概念そのもの。
ゲムデウスクロノスはさらに電脳世界にも広まる新しい形の病魔である。
幻獣・神獣や竜種すらも感染する危険がある。
また後述の宝具により全てのバグスターの能力を使えるため、モータス、チャーリー、バーニアなどの力を利用することでCランク程度のものとして機能する。
大抵の乗り物・獣は乗りこなせるが野獣ランクになると乗りこなせない。

対魔力:A
ペイルライダーとしての召喚であるため、本来は病(バグスター)を討つ存在であるクロノスの力は一部しか再現されていない。
レッグハンドレッドガードやマスターマインドガードなどの防御特性は失われてしまったが、それでも名残としてA以下の魔術は全てキャンセルする。
事実上、現代の魔術師ではゲムデウスクロノスに傷をつけられない。

【保有スキル】
天性の魔(偽):B-
英雄や神が魔獣と堕したのではなく、怪物として産み落とされたものに備わるスキル。
壇正宗は生来人であるが、彼が転じたゲムデウスクロノス――バグスターは人間に倒されるためだけに産み出された敵キャラである。
ゲムデウスクロノスは『病魔』そのものであるが故に人の身ではなし得ないような抗体・免疫能力を獲得しており、あらゆる病・毒を無効化する。
ただし倒されるために創られたバグスターであるため様々な英雄の特攻の対象となる。病、魔性、怪物、人型、悪への特攻はもちろんのこと、超ゲムデウスとしての巨獣、壇正宗のもつ人間特性や死霊特性すらも弱点となってしまう。他にも彼自身自覚していない弱点があるかもしれない。
本来のゲムデウスは最高ランクで保有するが、人間檀正宗と英雄仮面ライダークロノスとの融合によりランクダウンしている。

感染:A-
ゲムデウスウイルスという己の分け身を他の生物に感染させ、己の領域を広げるスキル。感染者は精神と肉体を支配され、バグスターという怪物へと変じる、あるいは病死し消滅することになる。
極小の生命に近しいウイルスは冥界の影響を強く受けるため、即座に運命力が減衰してしまう。そのため生命力に乏しいNPCや運命力の減ったもの以外に感染はできても発症させることは難しい。

無力の殻:A
宝具により変身していない間は全てのステータスがEになるかわりにサーヴァントとして感知されなくなる。
ウイルスの発見されにくい特性と、檀正宗の潜伏の逸話が合わさったスキル。



【宝具】
『来たれ、厳粛なる審判の時よ、来たれ(ポーズ&リ・スタート)』
ランク:A 種別:対界宝具 レンジ:― 最大捕捉:―
ペイルライダーの持つ、自らの与えた「死」という結果の受け皿として、疑似的な「冥界」となる結界世界を造り上げる宝具。
マスターのイメージに引き摺られる為、典型的な地獄や天国の様になることもあれば、完全なる虚無として魂を砕く空間となる場合もある。
アメリカで召喚されたペイルライダーは『来たれ、冥き途よ、来たれ(ドゥームズデイ・カム)』という広大な結界宝具を保有した。

ゲムデウスクロノスとして召喚された今回は視認範囲の疑似的な時間停止を行う。
正確には彼の心象風景である時の止まったゲームフィールドを展開する結界宝具となった。
仮面ライダークロニクルは終わらないという歪んだ願いの発露である壇正宗の心象の再現であり、玲を冥府に連れ去るまでの時を遅らせようとした善の罪の再現。
本来心象風景で世界を侵すのは世界の修正を受けるために極めて消耗が激しいのだが、このゲームフィールドは数秒ならばほぼ消耗なく展開できる。静止した時間を認識するのは世界にも月の観測機にも極めて難しいため、心象風景が展開されているのになかなか気づけないためだ(月の裏側で発生したケースCCCに近しい)。それでも十数秒あれば世界に修正され、強制的に時間は動き出してしまう。
ゲムデウスとなって強みと同時に弱みも獲得したように、また本来がゲームであるため強力だが攻略要素も多い。
まずゲムデウスウイルスに感染し免疫を得た者は、壇正宗の心象風景を一部共有することになるため時の止まったゲームフィールド内でも活動可能となる。
次にペイルライダーとしての冥界を再現する宝具であるため、冥界の住人もまた効果を受けない。死神である善や、テスカトリポカやエレシュキガルなどの冥界の神、さらにこの聖杯戦争においては運命力が減衰し死者に近づいたものも冥界の住人となり止まった時の中を動くことができる。
他にも単独顕現のような時間操作に耐性があるものや結界への侵入などを得手とするものならばゲームフィールドの影響を無視できる。
副次効果として会場とは異なる冥界を作り出す宝具であるため、この結果内では運命力はほぼ消費しない。

『剣、饑饉、死、獣(アナザー・トゥルー・ネバー・エンディング)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:99 最大捕捉:上限なし
ペイルライダーの持つ、己の結界内において他者に「死」を与える数多の物を具現化させ、その力を行使する宝具。環境が完全に整えば、神話における「終末」を魔力が許す範囲でのみ再現することも可能。
宝具の読み方はマスターによって変化し、アメリカで召喚されたペイルライダーはこの宝具の真名を『かごめ、かごめ』とした。

このペイルライダーはゲーム病を引き起こすバグスターの召喚や能力の再現、ゲムデウスの保有する剣と盾の召喚、ゲムデウスウイルスの散布・突然変異・進化などを可能とする。
召喚できるバグスターは元人間でなく、かつ編纂事象において完全体が観測されていない者に限られる(パラド、ポッピー、グラファイト、ラブリカなどは召喚できない)が使い魔のように使役できる。
ゲムデウスウイルスはNPCと運命力を失った者に感染しゲーム病を発症させるが、抗体を獲得された場合上記の宝具が機能しなくなるため今の檀正宗は原則使いたがらない。感染した自身のウイルスを変異・進化させる使い方が主になるだろう。

『仮面武闘会への誘い(クロニクルガシャット)』
ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1
檀正宗の持つ変身に用いるガシャット。
後述のバグルドライバーⅡにセットすることでゲムデウスクロノスに変身するほか、ベルトなしで起動することでライドプレイヤー(全ステータスD相当)にも変身できる。ただし抗体を持たない者が変身するとバグスターウイルスに感染する。
量産型とはいえ多くの人の手にいきわたったクロニクルガシャットの逸話と、多くの人に感染しようとするペイルライダーの特性により、この宝具はゲムデウスクロノス消失後も現界を続ける。



【weapon】
  • バグルドライバーⅡ
ゲムデウスクロノスの変身に用いるベルト。
赤と水色のボタンを同時に押すことで『来たれ、厳粛なる審判の時よ、来たれ(ポーズ&リスタート)』を発動する、宝具の発動媒介にもなっている。
ビームガン、チェーンソーに変形して武器としても扱う。
檀正宗以外の者も使用はできるが、バグスターウイルスの完全な抗体がなければ安全には使用できない。

他に宝具『剣、饑饉、死、獣(アナザー・トゥルー・ネバー・エンディング)』によりバグスターや武装を展開する。

【人物背景】
ペイルライダーはヨハネの黙示録に記された『終末の四騎士の蒼き死の担い手』である。戦争や飢饉とならび疫病や死を象徴するとされる。
その正体は抑止力の1つであり明確にガイア側の『カウンターガーディアン』と呼ばれる者達のうちの1人。
概念そのものであるため召喚者の影響を大きく受け、今回はマスターである善と性質の近しいゲムデウスクロノスがペイルライダーの殻を被って召喚された。

ゲムデウスクロノス、ひいてはバグスターウイルスは最も新しいペイルライダーのカタチといえる。
医療器具開発会社の仮想シミュレーション上で産まれ、神を自称する天才クリエイター檀黎斗によって変異と進化を重ねて人に感染するまでに至ったコンピュータウイルスである。
人類はいずれ星の外へと漕ぎ出し、電子の海で過ごすようになると月の観測機は予測するが、それよりも一歩先んじて電子の海に至ったウイルス……その中で最も強力なのがゲムデウスであるため、ペイルライダーとして召喚された。
個体としてのゲムデウスクロノスはバグスターと融合した檀正宗という人類がベースとなる。
檀正宗は先述の神クリエイターの父であり、バグスターウイルスを人類にばら撒いた主犯の一人である。
自らの企業の利益と栄光を永遠にしようと息子の技術を利用し、人類の支配まで至ろうとしたが病魔としてドクターに撃退・治療された。
しかしウイルスの撲滅が極めて困難であるように、檀正宗と黎斗は幾度も復活を繰り返し衝突している。
一応治療の甲斐はあったのか、人類を進化させようとする黎斗とそのやりすぎを諫める正宗というような関係には収まっており、今回の現界でもそれを願いとしている。

【サーヴァントの願い】
息子、檀黎斗の抑止力となり続ける。
あいつは生と死の輪廻なぞ踏み越えるに違いない。

【マスターへの態度】
ビジネスパートナーとして目的を果たすための協力を求める。
静止した時の中を動き、神にも立ち向かう優秀な人材に対価を惜しむことはないが、方針の乖離が致命的になれば契約の破断は大いにあり得るだろう。
生き、死に、変わった面はあるが冷徹なビジネスマンの一面を有するのは変わりない。

【マスター】
善@ペルソナQ

【マスターとしての願い】
今はない。玲はもう、生きて死んだのだから。
……かつて死神であったものとして、誰かを迎える必要はあるかもしれない。

【weapon】
  • クロックハンド
時計の針の形をした弾丸を放つボウガン。矢には死の概念が込められている。
学校、教会、病院、お祭り、時計塔……玲の心象風景の欠片から産み出された逸品である。

  • てづくりの首輪
玲の髪留めが編み込まれた首輪。身に着けているだけで善の力になる。

【能力・技能】
時の神クロノスと呼ばれる高位存在の一部であり、いわゆる死神である。
役割を放棄したことで弱体化しているが、武装と仲間を揃えれば認知世界の神を退ける戦闘能力は保持している。

武器はボウガン。
火、雷、氷、風、味方の強化や回復など多彩なスキルを持つ。

【人物背景】
台風の夜、歴史の影に剪定されたペルソナ使いの戦いの当事者であり、主犯である。
死神としてニコという少女を冥界に連れていくはずだったのだが、あまりに救われないニコの人生に戸惑い、絶望し役割を放棄してしまった。
クロノスとしての力でニコの死を引き延ばし、自分と彼女の記憶を封じ、善と玲という名を二人で名乗って新たな生を生きようとした……のだが。
結城理、鳴上悠をはじめとするペルソナ使いたちと肩を並べることで死を思い、真実に向き合い封じた記憶を取り戻す。
玲は最期を受け入れ、善も死神であることを捨てて玲と共に冥界へ旅立っていった。
その果てに辿りついた冥界がここである。

【方針】
既に生を終えた自分に欲するところはないが、結城理が自分を呼んだというなら力になる。

【サーヴァントへの態度】
機構に過ぎない超常の存在が個人を愛した故にバグった型月にはよくあるやつで、バグの原因が除かれているので基本平常運行。
求められるならば応じる。元が機械仕掛けの神であるゆえ鷹揚というか強い情動はなく、ペイルライダーにもそれこそビジネスライクに付き合えるだろう。

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最終更新:2024年05月27日 23:16