長編なりチャ・神さまの箱庭
概要
これは、生きることを、護ることを、妹を、母を願った、彼らの戦い。
「全ての願いがかなう」と言われた神殿は、誰の願いに応えるのか。
かつて『理想郷』を願った人々から生まれた箱庭を舞台に、全ての想いが交錯する。
オリキャラ一行はユキの依頼で、ミニチュアガーデン、レーベルの港にいた。
しかし町には人がおらず、すでに大量の魔物で埋め尽くされていた。
彼らはこの軍勢をかき分けながら、風の制御者レナを教会まで運ぶ。
「いきなりひどい傷だことで。 そんなんじゃこの先心配だねぇ」
「…嫌な感じしかしないのは気のせい…ではないですよね…?」
「下らん信仰心は犬にでも食わせておけばいいものを・・・」
「さあ、行け!神の御姿を見るその時まで、戦い続けろ!!」
次に一行が立ったのは、ラターナの入り口だった。
かつて村があったはずのそこも魔物に溢れ、建物や周囲の森は宮殿を残して全て魔物へと変えられていた。
その宮殿を目指し、一行は炎の制御者ユウヤを護衛して進む。
「…俺…俺、は……イヤだ…………イヤだ…死にたくない…… 」
「チッ、まとめてブッ潰してやらぁ!!!!!」
「のっけからかっとばしてるさよ」
「させるか・・・っさせるものか!進むのは私だ!安寧を手に入れるのも私だ!貴様らごときに妨害されてたまるかぁあああ!!」
「どちくしょうがぁああああああ!!!!」
最後の1人、ユキを援護し、空まで魔物に埋め尽くされた砂漠をひた走る一行。
しかし目的地に到着したとき、先行していた
ティマフが立ちはだかる。
神殿とは?そして制御者達の役割とは?
ユキを正式に制御者にするまいとして、ティマフは一行に刃を向ける。
「これで、最後になります。・・・よろしくお願いします」
「神殿で何をするんだ。ユキを連れて帰る・・・って、どういうことなんだ・・・」
「おい!いったいどーいうことだコレは!!セツメーしろセツメー!!そんなんじゃ民衆は納得しねーぞこら!」
「―――それが仲間に言う言葉かーーーっ!!!!!」
「っはははははは!そうだね、あまりにもうまくいきすぎてね、笑いが止まらないよ!」
チェダーからの情報により、ティマフの異変に気付いた一行は彼女の夢へと乗り込む。
必ずティマフを助ける。
そう意気込んでたどりついた先は、かつての、在りし日の幻影だった。
「こんにちわ!」
「…ティマフさんを、返して貰います」
「・・・・たのむ」
「アクシュミなんだよ!!もう効きゃしないッてのに!!」
「っ…ユキも疾人もその程度しか俺に傷を与えられねぇのかよ?」
希望の向こうには、さらなる絶望を。
わずかの安らぎも許さない、執拗で、陰湿で、狡猾な策略。
たとえ導かれる先が彼の罠だとしても、もはや選択は一つ。
そして、彼らは再び決戦の地へ。
「ごきげんよう」
「!!! この、クソ外道がッ!!!!!」
「な、んだよ・・・っなんなんだよおまえはあああ!!!」
かつてミニチュアガーデンがあった海域、その上空でティマフと
ヴォルスは邂逅する。
おびただしい数の魔物を前に、ティマフの加勢に来たディプス達もまるで先の見えない戦いを強いられる。
激戦の中、ついにティマフは落下。
墜落していく彼女を、途方もなく巨大な影が、飲み込んだ。
「あは、あははははははは! ああ、惜しい!」
「沈んでいろ・・・!」
「な、何もしていなかったわけじゃないぞ!!ちょっと怖くて竦んでただけだ!!」
「それじゃあ、派手に暴れようかねぇ。 レオン、あんたは状況に応じて空中の援護!」
「ゴメンな…… 待たせすぎたよな……!!」
「俺ね・・・まだ・・・・生きていい、かな・・・?」
最終更新:2013年12月01日 17:44